カテゴリー「ニュースネタの戯言」の366件の記事

2008年7月18日 (金)

こういう会合には、ブルース・スターリングでも呼ばんとなあ

Scientists: Humans and machines will merge in future (CNN.com)
http://edition.cnn.com/2008/TECH/07/15/bio.tech/index.html

LONDON, England (CNN) -- A group of experts from around the world will hold a first of its kind conference Thursday on global catastrophic risks.
They will discuss what should be done to prevent these risks from becoming realities that could lead to the end of human life on Earth as we know it.
Speakers at the four-day event at Oxford University in Britain will talk about topics including nuclear terrorism and what to do if a large asteroid were to be on a collision course with our planet.
On the final day of the Global Catastrophic Risk Conference, experts will focus on what could be the unintended consequences of new technologies, such as superintelligent machines that, if ill-conceived, might cause the demise of Homo sapiens.
"Any entity which is radically smarter than human beings would also be very powerful," said Dr. Nick Bostrom, director of Oxford's Future of Humanity Institute, host of the symposium. "If we get something wrong, you could imagine the consequences would involve the extinction of the human species."

(中略)

"Nanotechnology will not just be used to reprogram but to transcend biology and go beyond its limitations by merging with non-biological systems," Kurzweil said. "If we rebuild biological systems with nanotechnology, we can go beyond its limits."
The final revolution leading to the advent of Singularity will be the creation of artificial intelligence, or superintelligence, which, according to Kurzweil, could be capable of solving many of our biggest threats, like environmental destruction, poverty and disease.
"A more intelligent process will inherently outcompete one that is less intelligent, making intelligence the most powerful force in the universe," Kurzweil writes.
Yet the invention of so many high-powered technologies and the possibility of merging these new technologies with humans may pose both peril and promise for the future of mankind.
"I think there are grave dangers," Kurzweil said. "Technology has always been a double-edged sword."

 今日、オクスフォード大学に諸分野の専門家が集まって、global catastrophic risks について話し合うカンファレンスを持っていたらしいのだが、その global catastrophic risks ってのが、SFファンの関心事そのものである。核テロが起こったらどうなるかとか、小惑星が地球にぶつかってきたらどうなるかとか、人類の知性をはるかに凌ぐ能力を持った機械知性が現れたらどうなるかとか、べつに珍しくもなんともない話なんじゃないかなあ、SFファンにとっては。この種のカンファレンスは初だと記事は伝えているが、ほんとにそうなの? SFファンってのは、寄るとさわるとこんな話ばかりしているし、SFファンには本職の学者も多いのである。おんなじようなもんなんじゃないの?

 人類はいずれみずからを改造して機械と融合してゆくだろうなんてことを、いまさらのように言われてもねえ。しかもそれを“リスク”だと言われてもねえ。おれはそんなこと、リンゴが木から落ちるくらいあたりまえのことだと思ってたけどなあ。眼鏡や入れ歯となにがちがうというのだろう? それとも、“カタギの人”たちは、この期に及んで、人類と機械が今後融合してゆかないとでも、まだ思っているとでもいうのだろうか? そんなアホな。おれの貧しい見識に照らしてさえひとつだけ確かなのは、“人類というものは、できるようになったことは必ずやる”ということである。

 そういうわけで、この記事、SFファンにとってはちっとも面白くないのだが、Dr. Ray Kurzweil の言葉にだけは、「それは、きっとそうだろう」と頷けるものがある。グレッグ・ベアが、かつて似たようなことを言ってたよね。Kurzweil 博士曰く、"This will happen faster than people realize."

 そう、それはいままでも、常にそうだった。



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2008年7月17日 (木)

木製SF化計画

木製宇宙服:木で作成したSFアイテムのいろいろ (WIRED VISION)
http://wiredvision.jp/news/200807/2008071619.html

本当のスチームパンク[蒸気機関が現実以上に発展した世界を描くSFのジャンル]的なビジョンを持つアーティストは、一目見ればわかる。Michael T. Rea氏は間違いなくその1人だ。
しかし、われわれの見方はやや偏っている。マルチバレルの光線銃や、木でできた機械仕掛けの戦闘服などは、ガジェット専門のブロガーが何年もかけて培うようなデザインの好みだ。
Rea氏は、木や黄麻布、ロープなどの材料を使って、空想力あふれるSFの世界に登場するさまざまな物を実物大で制作し、そういった材料を通じて作品に命を吹き込もうとしている。

 “スチームパンク”の定義が狭義すぎてまちがってると思うけど、それはさておき、この木工細工はちょっとクるなあ。日本人だったら、絶対ガンダムとかマジンガーZとかを作るだろうな。ちょっとマイナーだが、魔神ガロンなんかはいかにも木で作りやすそうなんだけどなあ。モノリスくらいならおれにでも作れそう。

 ふと、真面目に考えてしまったんだけど、木製の宇宙船ってのは、ほんとうに不可能だろうか? たとえば、黒檀とかの立派な調度品を思い浮かべると、放射線を照射して特殊な加工を施すとか、特殊な塗装をするとかすれば、短時間の航宙になら充分耐えられるくらいの気密性が得られそうな気もしないでもない。まあ、自分が乗るのは厭だけど。



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2008年7月16日 (水)

コンピューターおばあちゃんの死

'World's oldest blogger' dies at 108 (CNN.com)
http://edition.cnn.com/2008/WORLD/europe/07/14/oldest.blogger/index.html

(CNN) -- An Australian woman often described as the world's oldest blogger has died at the age of 108 after posting a final message about her ailing health but how she sang "a happy song, as I do every day."
Olive Riley died Saturday at a nursing home in New South Wales.
Riley posted more than 70 entries on her blog -- or "blob" as she jokingly called it -- since February 2007.
On the site, The Life of Riley, and in a series of videos post on YouTube, Riley mused on her day-to-day life. She also recounted living through two world wars and raising three children on her own while working as a cook and a bar maid.

(中略)

Riley was born in 1899 and would have turned 109 on October 20. She took up blogging at the suggestion of Mike Rubbo, who filmed a documentary on her life four years ago.
"First of all, I had to explain to her what a blog was and that took some doing," Rubbo said. "Then I got across the idea it was sort of a diary that she would share with the world.
"The reason for its popularity is that she was such a standout talent -- just so touching and funny and such a great story teller."

 おれはこの“世界最高齢ブロガー”のライリーおばあちゃん、この記事を読むまで知らなかったんだけど、いやあ、いいねえ。おれもこういうふうに死にたいもんだ。

 彼女がブログを書いていたのは、ほんの一年半足らず、わずか七十四エントリーを記しただけだ。それでも、彼女にとって、人生の最後に、世界中のいろんな人とこういう形で交流ができたことは、どんなにか新鮮な驚きだったことだろう。

 なにしろ、ライリーおばあちゃんは一八九九年に生まれているのだ。アインシュタインが特殊相対性理論を世に問うたのは、彼女が十六歳のときだということになる。そう考えるだけでも、彼女が経験してきたであろうことどもは、おれたちの想像を絶する。ライリーおばあちゃんは、おれたちには信じられないような、さまざまなものを見てきたにちがいない。Attack ships on fire off the shoulder of Orion. ...とかはさすがに見てないと思うが、それに相当するようなワンダーを経験してきていたのだろう。

 そんな彼女にとっても、百歳を超えた自分が個人用のコンピュータなどというものを使って世界中の人に向けて日記を書くと、見も知らぬ外国の人々が温かいコメントを寄せてくれるなどという出来事は、まるでむかし子供たちが読んでいた Amazing StoriesAstounding Science Fiction の中にいるかのようであったろう。ワンダーは未来の話にのみあるわけではもちろんない。こんなおばあちゃんの人生は、それそのものがワンダーの塊なのである。

 All those moments will be lost in time, like tears in rain. コンピューターおばあちゃん、バンザイ!



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2008年7月15日 (火)

右翼の方々、こういうのをほっといてはいかんよ

田中義剛さんの生キャラメル「200箱売れ」強要の男逮捕 (YOMIURI ONLINE)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080714-OYT1T00418.htm

 タレントの田中義剛さんが経営する花畑牧場(北海道中札内村)に対し、右翼団体を名乗って生キャラメルを大量販売させようとしたとして、道警帯広署は14日、芽室町西2、不動産業山口栄治容疑者(29)を強要未遂の疑いで逮捕、釧路地検帯広支部に送検したと発表した。
 発表によると、山口容疑者は9日、花畑牧場に電話をかけ、人気商品「生キャラメル」(12粒入り、850円)約200箱の購入を申し込んだが、断られたため、右翼団体を名乗り、「100箱買うんだったら30人で行って買えばいいんだな」「バスに乗って、黒い服を着て行くぞ」などと脅した疑い。
 生キャラメルは昨年4月に発売したところ、大人気となり、今春から1人当たり5箱の限定販売をしている。山口容疑者は「内祝いのお返しに使うつもりだった」と供述しているという。

 なんだかなあ。脅しただけだから強要未遂ということになるのだろうが、実際に押しかけていったら、威力業務妨害だろうな。

 「右翼団体を名乗り」ってあるけど、キャラメルが欲しいからと三十人で押しかけてくる右翼なんているかねえ。ちゃんとした右翼が怒るぞ。「内祝いのお返しに」人気のキャラメルを使いたいんなら、その三十人の手下だか従業員だかに、行儀よく一人ずつ代わるがわるふつうに買いにゆかせればいいだけではないか。それくらいのことは、みんなスーパーの特売とかで家族を動員してやっているぞ。念の入った人は、着替えて行ったり、リバーシブルのジャンパーとかを用意していったりするくらいだ。庶民がふつうにやってる手間を惜しんではいけませんなあ。

 ちゃんとした右翼の方々は、こういうくだらない犯罪で右翼を名告るようなけしからんやつには、再発防止のためにヤキのひとつも入れてやるべきだな。右翼をバカにしている。こういうやつがいるから、左翼に比べて右翼は頭が悪いとか(実際にはそんなことは全然ない。左翼だろうが右翼だろうがアホはアホ、カシコはカシコである)、右翼のイメージが悪くなるのだ。



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2008年7月10日 (木)

確実な確認方法

ガス自殺…でも生きてる…なぜ?…点火したら爆発・重傷 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0709/TKY200807090034.html

 8日午前8時ごろ、山梨県富士河口湖町船津のテーマパーク「富士スバルランド ドギーパーク」の近くの会社に勤める男性(40)から、「男が倉庫で爆発事故を起こした」と119番通報があった。男は、自殺を図ったとみられ、顔や手足にやけどを負う重傷で病院に運ばれた。富士吉田署は建造物侵入と激発物破裂の疑いで回復次第、事情を聴く。
 東京都町田市の職業不詳の男(20)。調べでは、7日夜、ドギーパークの倉庫に忍び込んだ。ガス中毒自殺をしようと台所のコンロの点火スイッチをひねり、ガスを出したままにして眠った。8日午前7時40分ごろ、目を覚まし、ガスが本当に出ているのかどうか確認しようとコンロに点火したところ爆発。倉庫の天井やドアがへこみ、窓ガラスが割れたという。男は「朝起きたら生きていたので不思議に思った」「爆発するとは思わなかった」と話しているという。同署は、男が青木ケ原樹海で自殺しようと、さまよい歩いているうちに、たどり着いた可能性があるとみている。倉庫は、テーマパークから約100メートル離れた山林にある。事故当時は無人で、犬もいなかった。

 いやあ、こんなマンガみたいなことがホントにあるんだねえ。というか、こんなネタをマンガで描いたら、「ふる~」とか言われそうだ。この男、これで死んでたら、ダーウィン賞確実だったのになあ。

 「ガスが本当に出ているのかどうか確認しようとコンロに点火した」ってところがすごい。“満点大笑い”である。「朝起きたら生きていたので不思議に思った」という述懐もこれまたすごい。「朝起きたら生きていた」ってあなた、「朝起きたら死んでいた」なんてことは、ふつうあまりない。

 この記事を書いた記者も、絶対ウケを狙ってるよな。「事故当時は無人で、犬もいなかった」という、おもろうてやがて哀しい締めかたが秀逸である。「犬もいなかった」ってサゲは、書けそうで書けないと思うぞ。



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2008年7月 8日 (火)

怪獣よ、現れろ!

温室効果ガス、半減目標「合意」うたわず G8宣言案 (asahi.com)
http://www.asahi.com/politics/update/0708/TKY200807080214.html

 北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)で主要8カ国(G8)は8日、温室効果ガスの世界全体の排出量を「2050年までに半減する」との長期目標そのものには合意せず、「共有を目指す」との文言にとどめる首脳宣言案を固めた。新興国が参加しない目標設定に慎重な米国に配慮した。

 「配慮した」ってのは、じつに便利な表現ですなあ。まあ、日米レイムダック同士でなにを話し合ったとて、そんなもんみんな、あんたらの勝手な花道を演出するための政治ショーだとしか思っていない。あとの六か国は、レイムダック二巨頭のお祭りにつきあって、なんとか自分の国がちょっとでも有利になるようなツケコミどころがないかどうかを虎視眈々と狙っているだけだ。

 おれとしては、十年半前に書いた日記どおりのことを目の当たりにして、とくになんの感慨もない。強いて言えば、ああ、人類というのは、やっぱりなんともいとおしい種属だなあと思うだけである。おれもその人類の一員であり、まあ、しゃあないかなあという感じだ。現生人類というのは、そもそも、百年も二百年も先のことを考えて日々を生きるようにはできていない。“考える”ことはできる。だが、考えることができるだけであって、種属全体として合理的にふるまえるようにはできていない。これはもういたしかたないことだ。生物としての遺伝的限界である。

 だが、いよいよ二進も三進もいかないという段階になれば、そのときには、なんとか種属の一部を生き延びさせる程度の力は発揮するだろうと思う。尻に火が点けば、なんとかできる程度の種属ではあると思っている。そのときおれたちの世代は、「あのバカどもが……」と未来の世代に怨まれるだろうけどね。

 昨今の狂騒的なエコ・ファシズムの裏には、エコ利権の奪い合いが見え隠れして、なんだかなあとおれは思うのだが、つまるところ、百年も二百年も先のことを考えて行動できないホモ・サピエンスの遺伝的限界を見据えながら、短期的な動機で行動することが長期的合理性に繋がるようなシステムをなんとか模索してゆくしかないだろう。二百年後の人類がどうなっているかなどよりも、たいていの人にとっては、来月、来年、おのれが飯が食えているかどうかのほうが大事に決まっている。人類とはそういう生物だという厳然たる事実を認識し割り切ることが、ほんとうの長期的サバイバルの出発点なのではなかろうか。

 かくなるうえは、やっぱり、怪獣を作るしかないよなあ。そういう意味で、このタイミングでギララを復活させた河崎実の遊び心には、存外に深い風刺精神が内在されているのだろう……と思う。



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2008年7月 5日 (土)

電車の女性乗務員を守る提案

電車内で乗務員を連続強姦 男起訴、朝のグリーン車狙う (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0703/TKY200807030489.html

 JR東日本の電車内で今年3月と4月、乗務員の女性が襲われる事件が2件相次ぎ、川崎市川崎区の飲食店従業員、今井卓哉被告(34)が、強姦(ごうかん)や強姦致傷の罪で逮捕・起訴されていたことがわかった。JR東日本は、一部の電車内に監視カメラを設置するなど、車内の防犯、安全対策の強化に乗り出している。
 電車内の強姦事件では、JR西日本管内の特急などで06年、乗客の女性3人が被害に遭うなどしたが、勤務中の乗務員の被害が明らかになったのは初めて。
 捜査当局やJR関係者などによると、今井被告は今年3月下旬と4月上旬ごろ、走行中の電車のグリーン車付近で、乗務員の女性をトイレに連れ込んで首を絞めるなどの暴行を加えたうえ、「静かにしろ。殺すぞ」「死にたくなかったら言うことを聞け」などと脅迫。1人を強姦し、1人は未遂だったが約2週間のけがを負わせたとされる。
 今井被告は、グリーン車には女性乗務員が勤務していることを知っていて、乗客の人目が少ない早朝を狙って相次いで乱暴したとみられる。

 ひえええ、こんなアダルトビデオみたいな事件が現実に起こっているとは……。まあ、車内がガラガラになる時間帯だったら、こういうやつも現れるかもなあ。

 それにしても、鉄道会社も鉄道会社だ。自社のどの路線のどんな列車がどんな時間帯にガラガラになるのかとかは、把握してないのかなあ。女性乗務員をひとりで回らせるのは危険かもしれないくらいのことは、気づきそうに思うんだけどな。ひょっとしたら、女性乗務員たちからも、「あの時間帯は怖い」くらいの訴えはあったのかもしれない。とくに昨年は、北陸本線の特急「サンダーバード」車内で、衆人環視(というか、衆人看過)の下に起こったああいう事件が各メディアに大きく取り上げられたくらいなのだから、もっと早く手を打つべきだったろう。

 監視カメラやなんかを設置する決定をし手配をするまでに時間がかかったのだろうが、どっちにしても監視カメラってのは、モニタを常時見ている人がいなければ、迅速に対応はできないだろう。あとで録画を観たら乗務員が強姦されていました、では話にならないのである。また、抑止力としての監視カメラは、「監視してるぞ~」とこれ見よがしに設置しなければ意味がない。ホンモノであろうが、ダミーであろうがだ。ほとんどのふつうの乗客にとって、ちょっと不愉快だろう。グリーン車となれば、なおさらだ。

 そこでおれは考えたのだが、女性乗務員にヘッドセットを着用させるというのはどうだろう? コールセンター要員が着けてるようなアレだ。実際に機能してもいいし、なんならダミーでもいい。よからぬことを考えている男に、「私はどこかと繋がってます」ということを視覚的にアピールするだけで、大きな抑止力になるだろうと思うのだがどうか? ヘッドセットなら、監視カメラほど不快な印象を与えないし、なにより、女性が装着している姿はあちこちで誰もが見慣れている。

 まあ、問題は、世の中には“ヘッドホン萌え”という趣味の人もあるから、“ヘッドセット萌え”だって、たぶんあるだろうということだけだな。ヘッドセットを装着しているがゆえに、ニッチな趣味(?)の男の劣情を刺激してしまうという可能性はゼロとは言えない。でも、ニッチなフェチで非常識な男であったとしても、「キャー」とひと声叫べばどこかの誰かに聞こえるようになっているかもしれないと“見える化”されていれば、そうそう迂闊に手は出せまい。ひょっとしたら、車内放送のマイクになっているという可能性だって、見るからにあるのだ。

 これ、いいアイディアだと思うんだけどなあ。ダミーでも充分効果あるんじゃないかな。どこかの鉄道会社さん、採用しませんか?

 まあ、最後の手段は、女性乗務員にスタンガンでも携行させるしかないか。それもまた、殺伐としてて厭だけどねえ。日本という国がそこまで落ちぶれてほしくない。



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2008年7月 2日 (水)

警戒せよ、大阪人!

大阪人、「金が戻ってくる」には弱い? 還付金詐欺急増 (Yahoo!ニュース)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080701-00000901-san-soci

 「オレオレ詐欺」には強くても、税金などの払い戻しを装う「還付金詐欺」には弱い大阪人-。大阪府警が30日まとめた今年1~5月の府内の振り込め詐欺の被害状況で、こんな大阪人像が浮かびあがった。全国での還付金詐欺の被害額は一般にオレオレ詐欺の半分以下だが、大阪府の還付金詐欺は件数、被害額とも前年同期比10倍以上と急増しており、オレオレ詐欺を大きく引き離している。
 府警幹部は「オレオレ詐欺に強い大阪人も、金が戻ると思わせる還付金詐欺には注意してほしい」と呼びかけており、府警は同日、被害抑止に向けた「振り込め詐欺対策本部」を設置した。

 いわゆる“オレオレ詐欺”に最も引っかからないのは大阪人であると人口に膾炙しているのだが、“金が戻ってくる”という話には弱いというのは、じつに面白い。おれは妙に納得し、爆笑してしまったよ。

 だけど、大阪人ともあろうものが、こんな手口に引っかかるとは、もう少し常識というものをわきまえなきゃならんよなあ。そもそも、国やら自治体やらが、「取りすぎていました」などと自分から申し出てくるわけがないじゃないか。民間の優良な企業であれば、そういう良心というものを持ち合わせており、みずからの過ちを誠実に認めることが長期的には自分たちの繁栄にも繋がるということをちゃんと理解しているが、国や自治体を逆さに振っても、そんな良心が出てくるわけがない。取れるところ、取りやすいところからはどんどん取り、取れないところ、取りにくいところからも取れれば取りたいと思っている。そして、一度取ったものは絶対に返すものかと思っている。「公のものは公のもの、民のものは公のもの」くらいに思っているのが、日本の多くの公務員である。ジャイアンみたいなものだ。そういう卑しい身分を恥ずかしく思う人は、たいてい遅かれ早かれ公務員など辞めている。

 原則として、国や自治体が国民・住民(ユーザ)のためを思って、自分たちが損をするようなことを自主的に言ってくるわけがないという、あたりまえのことをわきまえておれば、還付金詐欺などに引っかかるはずがないのである。わかりましたか、大阪人? とにかく、“官”とか“公”とかの名のつくものは“ひったくりの一種”だと思っていれば、大阪人ももっと自然に警戒できるだろう。



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躍動する奔放な死体

Donors sign up to have bodies dissected, displayed (CNN.com)
http://www.cnn.com/2008/TECH/science/06/30/body.worlds/index.html

 おわわわ、こういうのは小林泰三さんとかがいかにも好きそうだなあ。

 死体の体液や脂肪をプラスティックで置き換える plastination という技術でもって、死体がそのまま展示物になるわけである。ただただフツーに埋葬されたり火葬されたりするよりは、死後、自分の遺体を人々の教育や啓発に役立てたいと、この死体展示会のために“ドナー登録”をする人が、北米で八百人、全世界で八千六百人もいるそうなのである。英語の苦手な方は、写真だけでも見てほしいが、いや、なかなかこれはすごいものですぜ。なんか、映画の『AKIRA』みたいだ。

 おれはあんまり人様の鑑賞に堪えるような身体をしているとは思えないが、その思想には共感できるものがあるな。おれはいかなる生気論的な立場も取らないので、死んでしまったら、遺体、というか、死体は、放っておけば腐ってゆくばかりの、ただの有機物の塊だと思っている。どうせなら、そういうものを役立てる方法があるなら、なんらかのカタチで役立てたいとも思っている。

 医者の卵のために献体するという手もあるが、多くの人の目に触れるという点では、自分の遺体の利用法としては、こういう“展示”という方法も、オプションのひとつに入れておいてもいいだろう。人体というのは美しいものだなあと見学者あるいは見物人を感嘆させることはできないだろうが、煙草を吸ってるとこんなふうになりますよ、酒を飲みすぎるとこんなふうになりますよという見本くらいにはなれるかもしれない。

 虎でなくても、死して身体を遺すテクノロジーがあることはあるわけだ。



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2008年6月28日 (土)

なんととっぴな平城京

「せんとくん」敗れる 京都・山科駅前で288人に聞く (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0626/NGY200806260005.html

 「せんとくん」は有名だが、好感度は「まんとくん」に軍配――。平城遷都1300年祭のキャラクターについて、そんなアンケート結果が出た。ただ、「せんとくん」は高齢者の間では健闘した。「なーむくん」も含め、乱立ぎみのキャラだが、調査した京都橘大学の木下達文准教授は「せんとくんの知名度を生かし、ダブル、トリプルキャストでやってはどうか」としている。

 せんとくんまんとくんなーむくんに続いて、けんとくんというのはどうだろう? まんとくんにもなれる。



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産地はどこか、前へ回ってウナギに訊いてくれ

ウナギ偽装の魚秀社長「神港魚類と計画」 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0628/OSK200806280057.html

 ウナギ輸入販売会社「魚秀(うおひで)」(大阪市)と水産物卸売会社「神港魚類」(神戸市)が中国産のウナギのかば焼きを「三河一色産」と偽装して販売していた問題で、魚秀の中谷彰宏社長が朝日新聞の取材に対し、「魚秀の福岡営業所長と神港魚類の担当課長が1月下旬ごろに偽装を計画した」と話した。中谷社長は営業所長から相談を受け、「ウナギの在庫を何とかしたい」と思って偽装を承認したという。
 中谷社長によると、神港魚類との商談窓口になっている福岡営業所長が、神港魚類の担当課長との雑談の中で「中国産ウナギの在庫がふくらみ困っている」と話したところ、互いの利益が一致し、偽装の計画が持ち上がった。その際、一色産なら有名だから売れるのではないかと、偽装ブランドの内容も決めたという。

(中略)

 問題発覚後の神港魚類の会見では、担当課長が中谷社長から呼び出され、1千万円入りの中国産のお茶の袋を渡されたと証言。当時、市場関係者から「ウナギの産地がおかしい」と指摘されており、担当課長は「産地偽装の口止め料」と認識していたという。これに対し、中谷社長は「偽装したウナギを売ってもらうためのリベート」と話しており、両者の認識は食い違っている。

 『担当課長は「産地偽装の口止め料」と認識していたという。これに対し、中谷社長は「偽装したウナギを売ってもらうためのリベート」と話しており、両者の認識は食い違っている』って、ええい、目くそ鼻くそじゃ。お互い、自分の都合のいいようになんとでも呼べ。

 しかし、すげえなあ。「越後屋、お主もワルよのお」「いえいえ、お代官様にはかないませぬ」みたいな定型のやりとりが聞こえてきそうだ。いや、少なくとも、悪代官と越後屋には相互に犯意の認識があるわけであって、まだしもすがすがしい(?)。今回のようにワル同士がなすり合いをしているのは、なんとも見苦しいなあ。

 もし、《必殺》シリーズをいまも作ってたら、絶対、偽装ネタで一本やっただろうねえ。「主水、偽装鰻を食う」とかなんとか。

 それにしても、「ウナギ偽装」とか言われると、「イヌの肉を混ぜてたりして……」などと反射的に考えてしまうおれもわれながらいかがなものかとは思うが……。それを“珍味ウナギイヌ”として売るのならなんの問題もないが(買う人がいるかどうかはともかく)、純ウナギだとか純イヌだとか偽って売っちゃいかんというだけの話だよなあ。

 「ウナギの在庫を何とかしたい」と思っていたんなら、丸明の冷凍庫に預けておけばよかったのに。とっても長いあいだ保管(保存ではない)してくれるぞ。



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2008年6月26日 (木)

悪人なおもて説明される、いわんや善人をや

 とんでもない善人・Aさんが、それはそれは怖ろしいばかりの無差別善行事件を起こし、人々を不安にするとしよう。なぜ人々が不安になるかというと、Aさんに比べれば、自分は卑しく、みみちく、欲深く、穢れにまみれた極悪非道の人非人のように、誰もが思えてしまうからなのだ。

 マスコミには連日連夜さまざまな識者が登場し、Aさんのような常軌を逸した善人を生んでしまった社会の病理を説明しようとする。それらにつきあっていると、なにやら、Aさんが善人であるのはAさんがふつうの人よりえらいからでもなんでもなく、Aさんの高潔な精神を形作った社会的要因の為せる業であると、みなが納得したがっているかのように聞こえてくるのだった。要するに、みな、「ああ、こんなことどもが重なったのであれば、Aさんが善人になったのも無理はない。Aさんはたまたま環境の犠牲で善人になってしまったにすぎないふつうの人なのだ」と思いたいわけである。

 Aさんの凶善行の数日前に、善行心理学者がAさんのプロフィールをぴたりと言い当てた記事を書いていたことなどがクローズアップされると、「ほうら、やっぱりAさん自身が偉いわけじゃない」といった妙な論調がエスカレートし、Aさんは“たまたま善人になるべき運命を背負わされただけのふつうの人”に引きずり下ろされる。

 テレビを観ながら「Aさんはえらいなあ」と感心してひとことつぶやき、テレビを消して自分の日常に戻る――といったごくありふれた反応に、存外に強かな健全性を覚えてしまう今日このごろなのだったのだった……。

 ――なーんてひねくれたことを考えてしまうのは、例の秋葉原連続殺傷事件をきっかけに、おれを以前からずっと悩ませている例のダブルスタンダードが、またもや頭をもたげてきたからである。「加藤智大はただの悪人です。以上」じゃ、いかんのかい?

 いや、マジな話、「マザー・テレサはえらいなあ」で終わらせずに、「マザー・テレサは“なぜ”あんなにも善人だったのか」を徹底討論するワイドショーとか報道番組とかを観てみたい気がするのよ。そういう討論は、つまるところ、必然的に“マザー・テレサはいかに偉くなかったか”を説明しようとする事象や分析や意見で溢れかえることにならなければならないはずだ。なんだかなあ。



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2008年6月25日 (水)

旅の恥は書き捨て?

イタリアの大聖堂に落書き 岐阜の短大生、名前や校名 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0625/TKY200806240365.html

 岐阜市立女子短大の学生6人が、世界遺産登録されているイタリア・フィレンツェ歴史地区のサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂に落書きをしたとして、大学から厳重注意処分を受けた。見晴らし台にある大理石の壁に、黒油性ペンで全員の名前と日付、ハートマーク、大学の略称「岐女短」と書き添えていたことで発覚した。
 大学側が24日、発表した。6人は2月、学生36人でイタリアに研修旅行をした際に大聖堂を訪問。3月に現地を訪れた日本人からA4判ほどの広さに書かれた落書きを撮った写真が大学側に届いた。
 大学側によると、大聖堂には各国の言葉で多くの落書きがあり、6人は「高揚してしまった」と反省しているという。大聖堂側に英語で書いた謝罪文を送って許しを請い、大学も謝罪したところ、「修復の費用負担は不要」との返事があったという。

 「修復の費用負担は不要」というのは、たぶん「バカにはこれ以上できるだけ関わりあいになりたくない」という意味のイタリア語なのだろう。

 それにしても、自分らの名前と大学名までご丁寧に書くという、あまりにぶっとんだ悪気のなさが、かえってしみじみと不気味である。「イタリアに研修旅行」とあるが、いったい行く前になにを教えておるのやら。

 慈悲深い大聖堂さん側が呆れかえってくれるだけだったからまだよかったものの、あんたら、落書きする場所と内容をちょっとまちがえたら、サルマン・ラシュディ並みの目に会わんともかぎらんぞ。

 この時代、本で読み、ビデオで観りゃすむところを、わざわざ現地まで行くという研修の意味はだな、つまるところ、端的に、ひとことで言えば、「外国は日本とはちがうのだ」ということを学びにゆくわけだろう? いやまあ、日本でだってこんなことはやっちゃいかんのは当然だが、なにも高い旅費を払って、海外にまで恥をさらしに行かんでよろしい。「岐女短」てあのなあ……。そういうときは、せめて“Gijotan was here.”とでも書くくらいのユーモアがないか。いや、もちろんそれだって書いちゃいかんぞ。ちゃんと言っとかんと、洒落というものがわからんやつがおるからな。

 大学もえらい迷惑やな。まあ、どこかの精肉会社の社長みたいに、「大学は知らん。学生が勝手にやった」などと言わず、ちゃんと大学からも謝罪するのは、あたりまえのこととはいえ、このご時世、珍しくまともな尻拭いだとは思う。欲を言えば、その六人を大学の費用でもう一度大聖堂に行かせ、修道衣に身を包み雪の中で(雪が降るまで待て!)幾晩も立ち尽くして許しを請わせるくらいのことをすれば、いろいろな意味で教育にもなっていいと思う。



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2008年6月24日 (火)

「水と空気だけで発電し続けます」はないだろう

日経BPが永久機関の話にだまされちゃ困るだろう (Life is beautiful)
http://satoshi.blogs.com/life/2008/06/bp.html

 日経エレクトロニクスの愛読者として日経BPにはいろいろとお世話になっている私だが、今回のは完全なミスなので日経BPのためにも指摘しておきたい。こんな詐欺のような話は頭から無視すべきなのは明々白々。こんなくだらない話を記事にした記者には厳重注意を与えるべき。日経BPとしてこれ以上の権威失墜を避けるためにも、ここから先の報道は控えた方が良いだろう。できることならば、「なぜこの手の永久機関が不可能なのか」を丁寧に解説して、不幸にも誤解してしまった読者を救済すべき。

 これはじつにもっともな指摘である。アントニオ猪木ならともかく、天下の日経BPがこういう胡散臭い発表の片棒を担ぐかのような報道をするのはまずい。永久機関ではないと言っているにせよ(あたりまえだ、言っていたらそれこそトンデモだ)、中島聡氏の指摘するように、この会社も日経BPも、非常にミスリーディングなもの言いをしている。犯意があると疑われてもしかたのない発表のしかただ。

 おれとしては、“ニセ科学”の匂いがしたもんで、SFファン的野次馬根性で上記の中島氏の指摘や当該記事を興味深く眺めたのだけれども、どうもこれは“ニセ科学”というよりは、単なる“誇大広告”のようだ。それに日経BPが不注意にも乗せられてしまったということだろう。日経BPは善意の第三者(?)といった好意的な解釈もできようが、一企業の発表を内容も吟味せずウラも取らずにそのまま記事にしてしまうというあたりが、日経BPというブランドを背負っている記者としてはあまりに不注意だ。『探偵!ナイトスクープ』だって、それくらいのことはするぞ。『探偵!ナイトスクープ』がこんなネタをそのまま咀嚼もせずに取り上げたら、上岡龍太郎前局長なら怒って席を蹴って帰るよな。



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2008年6月21日 (土)

国際環境保護窃盗団「グリーンピース」

グリーンピース:鯨肉持ち去りでメンバー2人逮捕 (毎日jp)
http://mainichi.jp/select/today/news/20080620k0000e040025000c.html

 国際環境保護団体「グリーンピース・ジャパン」(GP)=東京都新宿区西新宿8=のメンバーが4月、調査捕鯨船「日新丸」乗組員の鯨肉横領を裏付けようと、宅配途中の鯨肉入り段ボールを無断で持ち去った事件で、青森県警と警視庁は20日朝、GP海洋生態系問題担当部長、佐藤潤一容疑者(31)=東京都八王子市みなみ野3=ら2人を窃盗と建造物侵入の疑いで東京都内で逮捕した。

(中略)

 県警は20日午前、新宿区のGP事務所など5カ所の家宅捜索に入った。2人の身柄は同日中に青森署に移して本格的に事情を聴き、GPが組織的に関与していなかったかなどについても調べる。
 GPは5月15日、乗組員ら12人が鯨肉を着服したとして業務上横領容疑で東京地検に告発。佐藤容疑者は記者会見で、無断持ち出しを認めたうえで「横領行為の証拠を入手するためで問題ない」などと説明していた。
 県警は「持ち出し行為は悪質で、グリーンピースの主張は関係ない」としている。西濃運輸は「同様事件の再発防止を再徹底する。グリーンピースへの損害賠償請求については、弁護士に相談する」とのコメントを発表した。【矢澤秀範、野宮珠里】
 ◇「逮捕は当然だ」 国家公安委員長
 GPメンバー2人が逮捕されたことについて、泉信也国家公安委員長は20日の閣議後会見で「人の所有物を勝手にとるのはあってはならないことで許されない。(逮捕は)警察として当然の責務を果たしたものと理解している」と述べた。

グリーンピース:即時釈放求める声明 (毎日jp)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080620k0000e040079000c.html

 国際環境保護団体グリーンピースは20日、「グリーンピース・ジャパン」の幹部ら2人が窃盗容疑などで青森県警と警視庁の合同捜査本部に逮捕されたことを受けて、「無実の人間が逮捕されたことは驚きだ。即時に釈放されるべきだ」との英文の声明を東京発で発表した。
 声明は、「日本の捕鯨は国際的に批判されている。逮捕された活動家には、捕鯨で誰が得をしているか知る権利がある。(逮捕は)脅迫行為だ」と非難した。(共同)

 おれは最初にテレビでこのニュースを観たとき、目か耳がおかしくなったのかと思ったよ。言っていることがさっぱりわからない。「横領行為の証拠を入手するためで問題ない」って、あのなあ、いつどこで誰がおまえに司法警察権を付与したというのだ?? 環境より先に、自分の脳を心配しろ。

 まあ、どんな組織にもバカはいる。ごく少数のバカが勝手な解釈で突っ走って犯罪に走ることもあろう……と大目に見てやろうかと思っていたら、団体名義の声明で「無実の人間が逮捕されたことは驚きだ」などとほざいている。おまえらが犯人たちを「無実の人間」だと思っているのが驚きだよ。

 こら、あかんわ。こいつらの言っていることは、オウム真理教と本質的には変わらん。テロリストの論理だ。こういう連中は、法というものは自分たちを縛るばかりの枷だとしか考えられない程度の知能と想像力しか持ち合わせていない。その法が守っているものの中には、ほかならぬ自分たちも入っているのだとは夢にも思っていないのである。

 こんなやつらは、どんどんしょっぴけばよろしい。というか、しょっぴかんとまずい。国家公安委員長の言ってることは、まったくもって正しい。こいつらは、“環境保護”という呪文を唱えれば、なにをしてもかまわんと思っているわけだ。“なにをしても許される”と思っているわけではない点に注意されたい。なにをしてもかまわんのだから、“許される”なんて概念そのものがそもそもないのである。

 こういう団体を放っておくと、そのうち集団で秋葉原とか新宿とか霞が関とか東京駅とかでダガーナイフを振りまわし通行人を数十人、数百人と殺傷しては、シー・オー・ツーの排出を削減するためで問題ない」などと、いけしゃあしゃあとほざくにちがいない。おれは冗談で言っているのではないのだ。そういう思想を内包している団体だと、連中は自分たちで誇らしげに明言しているのである。

 まともに環境保護について考えているのだが、うっかりなにかの弾みでグリーンピースに所属してしまっている人は、すぐに脱退したほうがいい。いつなんどきどんな理屈で、“自己批判”を迫られ、粛清されるかポアされるか、わかったもんじゃないですぞ。なにしろ、あなたひとりがこの世から消えれば、あなたぶんの二酸化炭素の排出は確実に削減できるし、あなたぶんの食糧になる動物や植物の命を絶たなくてもすむのもまた、定性的にはまったく正しいことなのだから。



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2008年6月15日 (日)

喫茶店に入ったことのない人が喫茶店をはじめてはいけない

炎上寸前!? 新山千春のブログがアツい(イタい?)! (日刊サイゾー)
http://www.cyzo.com/2008/06/post_638.html

芸能プロも頭を抱える!? タレントブログの“管理”問題 (日刊サイゾー)
http://www.cyzo.com/2008/05/post_581.html

 うう~む、新山千春のブログに行ってみたが、これは、た、たしかにかなりイタいね。タレントとしての新山千春におれ個人は含むところはなにもないし、好きでも嫌いでもないといった感じだ。べつに褒めようとも叩こうとも思わない。メジャーでもマイナーでもないという微妙な立ち位置ではあろうから、マーケティング的にいろいろと演じなきゃならん面もあるのだろう。芸能人も商売だ。でも、このブログのノリは、はっきり言ってスベってるとしか思えないんだけれども……。

 なにより、アクセスした瞬間に思ったのは、まあ、おれの感覚が古いのかもしれんが、もし津川雅彦がこういうブログを見たらどういう感想を抱くものか、訊いてみたい気もする――ということだった。ぞっとするだろうか、「時代も変わったねえ」と苦笑するだろうか……。おれの婆さんが生きていたら、まちがいなく「あほや」と一蹴しただろうけどな。まあ、さいわいあのときの娘さんも、立派に女優になってらっしゃいますしね。おれも歳を食ったもんだ。

 ま、新山千春のことはともかく、たしかに昨今、芸能人が猫も杓子もブログを開設して、中には仰天するほど非常識なことを書いて世間に呆れられ叩かれたり、最悪、本業の活動停止を食らったりするような例も出てきている。芸能プロダクションとしても管理が難しいだろうとは思う。まあ、いまの日本なら、ほぼ三十歳くらいを精神的な成人だと考えるとすれば、芸能プロが扱っているタレントという商品の多くは、精神的には未成年なのである。早くから特殊な世界に放り込まれたコなら、けっこういい歳になっても精神的にバランスが悪いことも考えられる。

 そこいらへんの高校生、大学生が自分でブログを立ち上げ、少々問題のあることを書いても、それは本人の責任であるし、また、ほとんど大きな問題にはならない。なにしろ、たいていは、ほんの限られた身内しか読んでいないのだ。その点、芸能人の場合、下手に有名なもんだから、パンピーなら無視される程度のことでも、やたらあちこちで叩かれることになる。それが芸能人であるということの職業的宿命ではあるのだけれども、そういう自覚がない芸能人だって、若年化が進む中で少なからずいることだろう。

 となると、いちいち検閲するのはどうかと思うけれど、やはり芸能プロダクションとしては、媒体としてのブログの特性を教育してから開設させるべきではなかろうか。法的なことの基礎教育をやっているところもあると上記の記事は伝えているが、それでは足らないと思う。「このご時世、ウチのタレントにもブログくらいやらせないとなあ」などと、ブログを自分たちが馴染んできたマスメディアのひとつだと勘ちがいしていると、そんな芸能プロのタレントはいつかブログで問題を起こすだろう。ブログはマスメディアじゃない。まず、そこを芸能プロが認識することが重要だと思う。

 ブログを長く続けて支持されているタレントは、たいていみずからもさまざまな他者のブログの一読者であるところからはじめている。眞鍋かをりしかり、中川翔子しかりである。彼女らは、ブログの媒体としてのすごさも怖さも、ウェブ上のいろいろな事件を見てきて、頭の隅にあることだろう。つまり、ユーザとしての視点を持っており、ブログはけっして自分たちの主戦場であるマスメディアなどではないこと、マスメディアのノリが通じない別の媒体であることを、しっかりと“体感”しているはずだ。

 ろくろくウェブを利用してもいないタレントに、流行りものだからと、マスメディア的なプロモーションのつもりで無理にブログをはじめさせると、絶対失敗すると思うな。失敗するどころか、問題を起こす可能性も高い。それはあたかも、喫茶店の客になったことがない人に、いきなり喫茶店を経営させようとするようなものだからだ。なかなか注文を取りに来なくてイラついた経験がない。ゴキブリが這っていたりハエが飛んでいたりして、イラついた経験がない。音楽がやかましい、テーブルが汚い、コーヒーフレッシュの瓶の注ぎ口からフレッシュが垂れている、品のない客が大声で騒いでいるのを放置している、ウェイトレスが水を置いてゆくときに荒っぽくて水がこぼれた……などなど、自分が喫茶店を経営するなら、絶対こういうことには気をつけるようにしたいな、と思うような不快な経験をしたことがない。こういう人に、いきなり喫茶店を経営しろと言っても無理な話なのである。

 そこでおれは芸能プロに提案したい。所属タレントにブログをはじめさせるのなら、まず彼ら・彼女らに、“ユーザ”としての経験をさせるべきだ。同業のタレントや文化人のブログを、最低一か月はじっくりと読ませるべきである。ユーザとしての経験をさせれば、小難しい教育などしなくとも、おのずとやっていいことと悪いことに関して自覚的になるはずだ。媒体の“ノリ”がわかるはずだ。

 自分が客になったことのない媒体で、いきなり提供者側に回らせようとすることに、そもそもの問題があるように思える。テレビを観たことがなくて、テレビで活躍するタレントになっている人はほとんどいないだろう。テレビというのがどういう媒体であるか、彼ら・彼女らは、ユーザとしての経験を積むことで、いちいち教えなくても身体でわかっているはずだ。インターネットだって同じである。まず、ちゃんと使わせろ。提供者側に回るのは、それからだ。



 

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2008年6月14日 (土)

煙草が千円になったら

 さすがにおれはやめるつもりだ。いくらなんでも、毎日一枚ずつ千円札に火を点けて燃やしているところを想像すると、アホらしいことおびただしい。いやまあ、毎日三枚ずつ百円玉に火を点けて燃やすのも充分アホらしいことはアホらしいのであるが、それはあまりリアルでヴィヴィッドな“画”には繋がらない。やはり、燃える千円札のイメージは、あまりにも鮮烈だ。

 きっとアレだなあ、そろそろ値上げというころになると、コンビニに車で乗りつけて、最後の安い煙草を何十カートンも“大人買い”してゆくやつがいっぱい現れるだろうなあ。子供にゃ買えないんだけどな。



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2008年6月12日 (木)

アメリカでLPレコードが復興中

Retailers giving vinyl records another spin (CNN.com)
http://www.cnn.com/2008/US/06/10/vinyl.records.ap/index.html

PORTLAND, Oregon (AP) -- It was a fortuitous typo for the Fred Meyer retail chain.
This spring, an employee intending to order a special CD-DVD edition of R.E.M.'s latest release "Accelerate" inadvertently entered the "LP" code instead. Soon boxes of the big, vinyl discs showed up at several stores.
Some sent them back. But a handful put them on the shelves, and 20 LPs sold the first day.
The Portland-based company, owned by The Kroger Co., realized the error might not be so bad after all. Fred Meyer is now testing vinyl sales at 60 of its stores in Oregon, Washington and Alaska. The company says, based on the response so far, it plans to roll out vinyl in July in all its stores that sell music.
Other mainstream retailers are giving vinyl a spin too. Best Buy is testing sales at some stores. And online music giant Amazon.com, which has sold vinyl for most of the 13 years it has been in business online, created a special vinyl-only section last fall.
The best-seller so far at Fred Meyer is The Beatles album "Abbey Road." But musicians from the White Stripes and the Foo Fighters to Metallica and Pink Floyd are selling well, the company says.
"It's not just a nostalgia thing," said Melinda Merrill, spokeswoman for Fred Meyer. "The response from customers has just been that they like it, they feel like it has a better sound."
According to According to the Recording Industry Association of America, manufacturers' shipments of LPs jumped more than 36 percent from 2006 to 2007 to more than 1.3 million. Shipments of CDs dropped more than 17 percent during the same period to 511 million, as they lost some ground to digital formats.

The resurgence of vinyl centers on a long-standing debate over analog versus digital sound. Digital recordings capture samples of sound and place them very close together as a complete package that sounds nearly identical to continuous sound to many people.

Analog recordings on most LPs are continuous, which produces a truer sound -- though, paradoxically, some new LP releases are being recorded and mixed digitally but delivered analog., manufacturers' shipments of LPs jumped more than 36 percent from 2006 to 2007 to more than 1.3 million. Shipments of CDs dropped more than 17 percent during the same period to 511 million, as they lost some ground to digital formats.

The resurgence of vinyl centers on a long-standing debate over analog versus digital sound. Digital recordings capture samples of sound and place them very close together as a complete package that sounds nearly identical to continuous sound to many people.
Analog recordings on most LPs are continuous, which produces a truer sound -- though, paradoxically, some new LP releases are being recorded and mixed digitally but delivered analog.

 へぇ~。早い話が、アメリカではいわゆる“バイナル”、つまり、ポリ塩化ビニル製のアナログレコードのセールスがこのところ“伸びている”らしい。音源がデジタルなのに、わざわざアナログ媒体にしたりする例もあるそうな。

 小売チェーンのフレッド・マイヤーが、発注の際にうっかり「LP」のコードを打ち込んでしまったところ、各店舗にドカっと、あの“レコード”が届いた。返品してしまった店舗も多かったが、そのまま店に並べたところでは、面白い現象が起こった。売れたのだ。初日で二十枚も売れたという。フレッド・マイヤーだけでの事件ではない。the Recording Industry Association of America によれば、二〇〇六年から二〇〇七年にかけて、LPレコードの出荷量は、三六パーセントもの伸びを見せているそうだ。一方で、同じその期間に、CDの売れ行きは一七パーセントも落ちているという。

 てなわけで、なにやらアメリカでは、ちょっとしたLPレコード復興ブームが起こっているらしい。奇妙なもんだねえ。いや、むろん、絶対量としては、いまやウォルマートを抜いて世界でいちばん音楽を売っている小売店、iTunes Store を脅かすほどのことではないが、“バイナル”にこだわる音楽ファン(“音響ファン”と呼ぶべきかもしれないけれども)の需要には、けっこう根強い(根深い?)ものがあるようだ。

 これが一時期だけの現象なのか、今後、もっと大きなうねりになってくるのかには興味津々だけど、ちょっと日本では考えにくいブームだよねえ。日本の場合、往年の名盤や幻のアルバムの復刻などが、いわゆる“紙ジャケ”というカタチでちょっとした人気を博していることはいるけれども、まあ、あれだって中身はCDである(LPレコードそっくりの外観に模してあったりするのが食玩感覚で愉快だが)。

 アメリカという国の面白いところは、最先端の技術の産物を謳歌している層があるかと思えば、まるで時間が止まったかのような枯れた技術やインフラをごくふつうに使っている層が平然とあったりするあたりだ。振幅がやたら大きいのだ。スペースシャトルを飛ばしている国だからといって、みんながみんな光ファイバーのブロードバンドでバカスカインターネットを使っているわけではなく、いまだに「ピーーーー、ガガガガガ……」などと56Kモデムであたりまえのように通信していたりする人たちがいる。その点、日本のほうがずっと均質である。韓国ともなると、後発のメリットで、最初から一気に与えられたブロードバンドしか知らないような層がマジョリティーだ。

 このLPレコードブームも、アメリカならではという気がするなあ。ごくごく一部のオーディオマニアだけじゃなく、きっと“針を落として”聴くむかしのプレイヤーがまだまだ家にあるという世帯がかなりあるのだろう。まあ、日本にもそういう人(「やっぱり超音波や低周波を身体で感じないと、ホントの音楽じゃない!」と熱弁をふるうタイプのああいう人たち)はいることはいるけど、こんな社会現象(?)を作り出すほどの数ではないと思うね。

 この現象が日本に渡ってくるかどうかは、たいへん興味深いところだ。おれは渡ってこないと思うけどね。この時代に、データじゃなく記録媒体で販売する音楽の売り上げが“伸びる”なんてのは、まことにアメリカらしい面白い現象だと思うね。ある意味、ハイテク必ずしも善ならず、先端ならずという価値観を持った人が多いわけで、不均質であるがゆえに多様性を許容する市場があるというあたりこそ、アメリカの底力だと思う。多様であることは、非効率ではあっても善であるというベースの価値観がアメリカ人にはある。これはちょっと、おれたちも見習いたいところだよね。まあ、おれ個人はものぐさなので、いまLPレコードが欲しいなどとは、まず思わないけど……。やはり、iTunes Store の便利さにはかなわない。



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2008年6月11日 (水)

どうも飲食物が“青い”というのは、違和感を禁じ得ない

青く輝く炭酸飲料「ペプシ ブルーハワイ」を飲んでみました (GIGAZINE)
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080610_blue_hawaii/

 たしかになんとなくさわやかな気もしないでもなく、喉が渇いているときに飲んだら気持ちよさげだが、それにしても色がなあ……。なんか、こういうのを思い出しちゃいましたよ。筒井康隆をして、「それにしてもこの作品をこれから読むという人、ほんとにしあわせな人ですなあ」と言わしめた“多元宇宙もの”SFの傑作古典で、主人公のキースは“ちがう宇宙”に紛れ込む羽目になっているのだ――

 キースはウェイトレスを見上げていった。
 「マンハッタンをひとつ」
 「お