カテゴリー「エレクトロニクス製品の紹介」の14件の記事

2012年1月 9日 (月)

Olasonic 薄型テレビ用高音質スピーカー ブラック TW-D7OPT(B)(東和電子)

 テレビを地デジにしたはいいが、昨今の薄型テレビは、形状を重視するあまり音を犠牲にすることおびただしく、外付けスピーカー付けなきゃなあと思っているうちに、ずるずると一年くらいテレビだけで観ていた。映画を観るときなどは、さすがにゼンハイザーのイアホンで没入して観ていたが、日常的には外付けスピーカーがなくても、とくに不便はしないものだから、なかなかスピーカーを買おうと腰が上がらなかった。PC用のアクティブスピーカーと、音響メーカーの本格的なスピーカーとの中間に位置するような、手ごろな値段のテレビ用スピーカーがなかなか見当たらなかったということもある。

 そこで、去年の十二月。毎年クリスマスには、妹宅に一家で使えるようなものをプレゼントしているのだが、はて、今年はなににしたものかと考えていて、思い当たった。おお、そうじゃ。妹宅もウチに半年くらい遅れてアナログ停波ぎりぎりくらいに地デジにしたのだった。ということは、妹宅は、今年初めて地デジで年末年始を迎えるわけだ。紅白歌合戦やジャニーズのカウントダウン(姪たちはジャニヲタである)、年末年始の映画やなんかをいい音で聴かせてやろう。テレビ用のスピーカーを贈ることにするか。ついでに、おれも買おう。

 というわけで探してみると、昨年の六月にこいつが出ていて、約半年間の実績を調べると、なかなか評判がよかった。価格帯もちょうどおれが探していたものだ。よっしゃ、これにしよう。もしハズレでも、薄型テレビの内蔵スピーカーよりはましであろう――と、妹宅にプレゼント。おれ自身も買った。

Olasonic01

 年末年始、がっつり使ってみた結果、たいへん気に入った。このテレビ専用外付けスピーカーのいいところは、ふつうの家庭であればまず使っていないであろう、テレビ本体の光デジタル音声出力端子から信号を取るところだ。当然、光ケーブルが添付されている。通常のオーディオ端子からも取れるが、そっちは全然音がよくない。でも、オーディオ端子から取れば、テレビ側のリモコンで音量がコントロールできるが、光デジタル音声出力からだと、スピーカー側のリモコンで音量をコントロールしなければならない。一長一短なんだが、音量コントロールが別になったとしても、やっぱり光のほうが断然音がいいんで、少々の面倒は許せる気になる。

 PCであろうがテレビであろうが、外付けスピーカーを付けたときの面倒は、PCやテレビの電源と連動してくれないことなんだが、こいつはテレビ専用というだけあって、テレビの電源オン/オフにスピーカー側の電源も連動してくれるのが嬉しい。

 肝心の音だが、いままで内蔵スピーカーで聴いていたのがアホらしくなる。そりゃまあ、オーディオ専用機の音質を期待してはいけないけれども、テレビ用という利用シーンをきちんと考えた価格相応の音がちゃんと出る。それを実感したのは、意外にも『紅白歌合戦』ではなく、そのあとの『ゆく年くる年』だった。ぴーんと張り詰めた冷気の中に鳴り響く除夜の鐘、初詣の参拝者たちの息遣いやざわめき、踏みしめられた土の軋む音などなど、その場の“空気感”がちゃんと伝わってくる。おれは昨年の『ゆく年くる年』も、地デジ化したばかりのこのテレビで観たが、臨場感が全然ちがう。つまり、せっかく信号としてはちゃんと送られてきているのに、内蔵スピーカーでは再現し得なかった音が、この外付けスピーカーではちゃんと聞こえてくるのである。

 部屋をがっつり5.1chサウンドのオーディオ要塞のようにしている人にとっては、これはおもちゃのようなものだ。だが、地デジ化を機に薄型テレビにしたが、薄型テレビの内蔵スピーカーなどという屁のようなものでテレビを観ている人には、これはお薦めである。どんどん安くなってくるテレビ本体の価格を考えると、音に一万五千円出すのはどうかと思うが、テレビの場合は音と映像はセットであって、現在のテレビ受像機は、怖ろしいほどに映像偏重なのである。せっかくものすごい質の画が映っているのに、音があまりにもしょぼいというのは、結局、安物買いの銭失いなのではないか。ほんのちょっと音のほうの質を上げてやると、画質までちがって見えてくるものなのだ。

 テレビ用ということで考えてあるのだろうけれども、こいつの音のチューニングは、人の話し声にとてもフィットしている。これで聴くようになってから、とにかくテレビのトークがものすごく聴きやすくなった。真夜中など、音量をきわめて低く抑えていても、トークがしっかり聴き取れる。

 おれがオーディオ機器を評価するときには、いつも「オーディオ機器なんてものは、とにかく金さえ出す気であれば、いくらでも高性能のものが手に入るのだから、価格相応の性能であったところで、それはあたりまえなのである。価格を裏切る高性能に当たったときに、お得感もひとしおだ」って言うんだけど、こいつは価格を裏切るほどじゃないが、価格相応の性能だと思うよ。

Olasonic02_2

 こんな感じ↑で愛用してる(^_^;)。


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2011年8月21日 (日)

FM/AMハンディーポータブルラジオ レッド ICF-51/R(SONY)

 ひさびさに“単機能のラジオ放送電波受信機”を買った。

 なにしろ、いまはポッドキャストやら radiko やら、いろんな方法でラジオ放送を聴くことができるので、この機械を単に「ラジオ」とは呼びにくい。ラジオ放送の電波を受信する機能というものは、なにかほかの機械の“副次的な一機能”として搭載されていることが多く、若い人の中には“単機能のラジオ放送電波受信機”を見たことがない者すらいると聞く。そんなアホなとは思うが、そうなのかもしれん。ある知人は、おのが息子に「お母さん、“テープレコーダー”ってなに?」と訊かれて愕然としたという。

 いやなに、この製品がとくにすげーというわけでもないんだが、こうなったからには、関西にだっていつまた大地震が襲ってこないともかぎらない。テキトーな値段でそこそこの性能の“電波ラジオ”を買っておくかと、テキトーに買ったのである。

 でもって、実物を手にしてみると、なにやらものすごい懐かしさが湧き上がってきて、われながら当惑した。すげー、デジタルなところがひとつもない。スイッチ類、ダイヤル類、すべてアナログ。昭和の薫りがぷんぷんする機械だ。

 なにしろ、ちゃちい。ちゃちいんだが、小さくて軽い。一般的なコンパクトデジタルカメラくらいの大きさで、ほとんどがプラスチックでできている。ブランドこそソニーだが、MADE IN CHINA である。おれが小学五年生のときに初めて買ってもらったNECのラジオは、このラジオの倍くらいの大きさがあったなあ。でも、大きさがちがうだけで、機械としてのインタフェースは、小学生のおれの愛用ラジオとほとんど変わっていない。

 ところがどっこい、こんなおもちゃっぽい筐体なのに、感度と音は存外にいい。これはさすがに、おれの子供のころのラジオをはるかに凌いでいる。災害用を念頭に置いて買ったが、この音質なら普段使いにベッドサイドに置いておいてもまったく問題ない。こういう“枯れた”機械も、やっぱり二十一世紀ともなると、枯れた機械なりに洗練はされてるのよなあ。

 ひとことで言うと、「うまい棒」みたいなラジオだね。駄菓子の域を出ない作りではあるが、がっつりとした食べ応えはちゃんとある。そして、なにより安い。

 寝苦しい夜に、暗闇の中で、こういう素朴なラジオで深夜放送を聴いていると、ああ、ラジオってのは、まだまだ絶対に滅びない、いや、むしろこれからもけっこうしぶとく、いろんなカタチで生き残るにちがいないと思う。

 おれはラジオが大好きだ。



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2011年7月28日 (木)

パーソナルデジタルテレビ12V型 BTV-1200(BLUEDOT)

 ふだんメインにしているテレビは、まあ、たいてい誰でもいちばんに大きなテレビに地デジ化するわけだが、たとえばキッチンで料理をしているときなどに背中で音だけ聴いているテレビ、朝、歯を磨きながら肩越しにふり返り天気予報だけを観るようなテレビなどについては、「さあて、ここのテレビはどうすべえかなあ。なけりゃないでいいんだが、やっぱりないとどうも勘が狂うし、寂しいような気もする。こんなところにでかいテレビは置けんしなあ。どうすべえ、どうすべえ……」と悩むわけだ。おれも悩んだ。

 アナログ停波が迫ってくると、けっこうでかいテレビがどんどん安くなってくる。テレビのコストパフォーマンスというものが、仮に「画面の面積/価格」であったとするなら、まあ、32型くらいがいちばんコストパフォーマンスがいいわけだ。だけどね、32型なんてこのスペースには置きたくない、置けないということも多々あろう。なんで地デジ対応テレビはでかいテレビばかりなのだ? おれは、ここにちょうど置ける大きさのテレビが欲しいのだ、せいぜい二万円くらいで――という人も、けっして少なくないと思うのである。

 でもって、そこそこ小さい地デジのテレビはないのかと電器店に行くと、なるほど、小さいのはある。だが、よく見ると、映像が粗い。それは、本来ケータイで観るべきワンセグを、無理やり少し大きめの画面に映しているだけの代物なのだった。ええい、ワンセグじゃない。おれんちは家の中ではワンセグの映りがきわめて悪い。おれが欲しいのは、一応ちゃんとした、いわゆる“フルセグ”の地デジ対応テレビで、しかもそこそこ小さく、そして、安いやつだ。ちゃんとアンテナ線を接続して観るやつだ。そういうのはないのか?

 と、いろいろ探した結果、行き着いたのがこいつである。9型のもあるが、二、三メートル離れて観ることを考えると12型がよかろうとこいつにした。案外ありそうでない、微妙なニッチに嵌ってる製品なんだよね、こいつは。大きすぎず小さすぎないフルセグの安いテレビ。大きめのデジタルフォトフレームで地デジを観るような感じなのだ。

 で、実際にわが家の所定の位置に設置してみると、おおお、いいじゃんか。文句ない。スピーカーは背面から音を出す方式なので、音はいまいちだが、音にこだわる人はアクティブスピーカーでも外付けすればいい。おれんちの使いかただと、内蔵スピーカーだけでまったく大丈夫。髭を剃りながら、ちらちらとニュースが観られればそれでいいのだ。

 おれは置いて使っているが、付属のVESA変換プレートを使えば、VESA対応のモニタ用アームなどに取り付けられるから、ベッドから自由に動けないお年寄りなどにもいいかもしれない。くれぐれも誤解のないようにしつこく書いておくと、こいつは小さいけどワンセグじゃないので、ちゃんと同軸ケーブルにF端子のついたアンテナ線を引きまわしてきて接続しなけりゃならない。だけど、それだけのことはあって、むろん、この大きさでちゃんとハイビジョンだ。

 機種にこだわらなきゃ32型が四万円代で買えるご時世に、12型で二万円前後というのは、なんだか損したような気もしないでもないんだが、おれが家事をしながらちらちら観る場所に置きたいサブのテレビは、でかいとかえって困るのである。テレビってやつは、大が小を兼ねない。“適大適所”なんである。どうしてそういうことを日本のメーカは理解してくれないかなあ。日本の家電メーカで商品企画をしている人たちは、みなよほどでかい家に住んでいるんだろうか。

 というわけで、いい商品を見つけたので、おれ的にはめでたしめでたしである。逆に、これほどの画質のテレビ放送がこれほど“小さい”画面に映っているのが、とてつもなく贅沢なことであるように思えてくる。「画面面積:価格」 のコストパフォーマンスはたしかに悪いが、いい買いものだった。


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2011年7月15日 (金)

前年同月から16パーセント減の節電に成功

Setsuden_2

 7月分(6月14日~7月13日)の電気使用量が、前年同月を100とした場合、84ですんだ。やればできる。

 しかし、だ。じつのところ、おれが家にいる夜の時間帯にせっせと節電したところで、あまり意味はなかろう。だがまあ、今回の原発事故は、日本の原子力行政下であればいつか必ず起こると確信してはいたものの(おれの生きてるあいだに起こってほしくはなかったが。惜しい、もうちょっとだったのに)、やはり実際に起こってみると、改めておれに水をぶっかけてくれた。

 たとえ電気があり余っていようが、野放図に使うよりはセーブするほうがいいに決まっている。電気にかぎらない。なんだってそうだ。おれの子供のころには、そういう価値観があった。それが、いつしか「ふんだんにあるものは野放図に使ってもよい」という価値観に、まだ日本がそれほど豊かではなかったころを知っているおれたち自身ですら、徐々に毒されていったのだ。猛省せねばならない。

 とはいうものの、この節電に、おれはそれほど血の滲むような努力をしたわけではない。タイミングがいいのか悪いのか、十数年使った冷蔵庫がとうとうぶっ壊れた(ガリガリ君が融けるようになったのを発端に、冷凍食品まで融けはじめた)ものだから、しぶしぶ新しい冷蔵庫を買った。

 まあ、十数年前の冷蔵庫と消費電力を比べてみるとびっくりだ。少なくともスペックの上では、新しい冷蔵庫の消費電力は、古い冷蔵庫の四割減なのである。十数年ぶんの技術の進歩はすごい。おまけに、外寸は以前の冷蔵庫よりもずっと小さいものを買ったのに、庫内はそれほど狭くなったように感じない。

 ふつうの家庭でも絶対に電源を切らない家電製品は、ほかならぬ冷蔵庫なのである。冷蔵庫の電力消費を抑えれば、ほとんど苦労を感じずに効果的な節電ができる。とはいえ、温度設定を高くしすぎて食べものを腐らせたりして健康を害しては元も子もない。もし、あなたの冷蔵庫がおれの古い冷蔵庫と同じように相当年季が入っているのであれば、最新の冷蔵庫の消費電力をチェックしてみてはいかがだろう? さほど大きさが変わらないのに、いまの冷蔵庫は怖ろしいほど電気を食わないことに気づくだろう。壊れるまで待たずに、いっそ買い換えたほうが、節電にも家計の助けにもなるやもしれない。二、三年で元が取れるケースも少なくなかろう。

 また、買ったときには家族が多かったのだが、子供が大学へ行ったり就職したり結婚したりで、家族の人数が減っている場合は、より小さい冷蔵庫に買い換えるのもひとつの選択だと思う。ひどい風邪などで買いものに行けないといった事態を想定すると、ある程度の冷凍食品は常備しておくべきだが、災害のときには冷凍食品は必ずしも非常食にはならない。大量に冷凍しておいても、電気が止まってしまっては、一度に悪くなってしまう。ほんとうにそんなにたくさん食品を冷凍・冷蔵しておく必要があるかどうかを、家族の人数と生活パターンを鑑み、いま一度考え直してみてはいかがだろうか? 案外、食いもしないものを腐るまで保存しておくために無駄な電気を使っているかもしれない。

 冷蔵庫は壊れたからしかたなく買ったのだが、今年以降の夏用に節電目的で新たに買ったのは、扇風機である。エアコンの設定温度は、よほどのことがないかぎり、ほとんど二十八度にし、扇風機で部屋の空気を掻きまわす。部屋の数だけ温度計を買って、エアコンの設定温度を信用するのではなく、実際の効果として室温が何度になっているかに常に気を配り、冷えすぎていたらエアコンを切る。なあに、エアコンが各家庭に入りはじめたころなど、みな「電気がもったいない」ではなく「電気代がもったいない」と言って、エアコンを最後の秘密兵器のようにして使っていたではないか。

 それにしても、扇風機がまた、やたら品薄で、ヨドバシカメラで三千円ちょっとで買った(「お一人様一台限り」として売っていた)ものを、あとでアマゾンのマーケットプレイスで見たら、一万二千円ほどで出品されていた。なんだかなあ……。

 よく考えたら、扇風機なんてものを自分の金で買ったのは初めてだ。子供のころは、もちろん親が買っていたわけだからねえ。大人になって就職してからは、エアコンしか買ったことがない。よって、自分の金で扇風機を買うという体験はちょっと新鮮だった。最後に自分の部屋で扇風機を使ったのは、もう三十年くらいむかしだろうか。モーターで羽根を回して風を送るという枯れた技術ですら、この三十年にはやはりかなり進んでいるのだ。例の羽根のない扇風機なんて革新的な商品でなくとも、オーソドックスな扇風機でも、やっぱりかなり洗練されている。新しく買った扇風機は羽根が五枚もあり、音もおれが子供のころよりははるかに静かなのに風量があり、おまけにリモコンまで付いている。扇風機もハイテク(?)になっているのだ。

 おれは、「ほうら、節電なんてたいへんだろう。原発がないとたいへんなことになるのだぞ~。こわいぞ~、おそろしいぞ~、みんな貧乏になって、熱中症で死んでゆくぞ~、冬には凍え死ぬぞ~」などという、電力会社の誇大広告に騙されるつもりはない。あくまで、無理なく減らせるぶんを粛々と減らすことで、自分のいままでの生活を反省しているだけだ。

 だいたい、電力会社が消費者に節電をお願いするとはなにごとか!? 電力会社は社会に安定的に電力を供給する義務がある。その義務の履行と引き換えに、特権的な報酬を得ているのではないか。その電力会社が、すんません、電気が足らないので節電してくださいなどと消費者にお願いするとは、無能のきわみである。おまえらが原子力で電気を起こしていようが、魔法で電気を起こしていようが、そんなことはおれたち消費者の知ったことではない。ただ、原子力などというとてつもなく高くつく方法で発電をしておきながら、事故が起こったらそれを消費者に負担しろ(あるいは、国が税金で負担しろ)というのは、ちょっと虫がよすぎるのではないか? おまえら、ほかのもっと安い方法を考えてきたのか? むしろ、安い方法が出てきそうになったら、これはいかんと潰してきたのではないのか?

 そこいらへんのふつうの人が、なにやら地球全体のことを考えているかのように「電気がもったいない」などとええカッコするのはやめようや。むかしおれたちが親に怒られたように、素直に「電気代がもったいない」と考えて節電すればいいだけのことだ。まずは、そこからはじめよう。使わなくてすむものを、無理して使うことはない。また、使わなければならないものを、無理して我慢することもない。

 


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2010年5月11日 (火)

『オタマトーン(ブラック)』(キューブ)

 賢明なる読者諸氏に於かれては、最近おれはおもちゃばっかり衝動買いしているかのように思っていらっしゃるかもしれないが、そのとおりである。

 とはいえ、これはおもちゃというよりは、歴とした明和電機ブランドの楽器だ。楽器なんて買ったのは何年ぶりだろう。YAMAHAのポータトーン買って以来(最近、全然弾いてないけど)だなあ。カエラーとしては、このような楽器が流行っているのはまことに喜ばしいことである。

 どんな楽器なのかは、明和電機のオタマトーンサイトでの解説や各種動画配信サイトで超絶演奏技巧やら腰砕け演奏技巧を披露している方々をご覧いただくとして、とりあえず、写真をば。

Otamatone01 これがオタマトーンだ! カラーバリエーションは、音符と同じで黒と白がある。

Otamatone02 なんともとぼけた顔(というか、胴?)には、ほのぼのと癒される。

 で、ここ二、三日、さっそく弾いてみているんだけど、人を食った外見のわりに、なかなか難しい。フレットレス楽器なので、音感が相当ものを言う。「かえるの合唱」とかはすぐマスターできるんだが。お約束の Smoke on the Water のイントロもわりと簡単だ(そりゃまあ、単音だからねこの楽器は)。口をパクパクさせて“ワウ”を利かせれば、まぬけな中にも不思議なカッコよさが出ないでもない。

 まあ、とにかく慣れないと難しいね。完璧に音程が取れるようになるには、まだしばらくかかりそうだ。おれくらいの年齢だと、ボケ防止に持ってこいの楽器かもしれない。



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2009年11月 9日 (月)

『audio-technica アクティブスピーカー AT-SP150 BK』(オーディオテクニカ)

 おれはなにしろものぐさなものだから、ミニコンポを持ってはいるものの、いまでは音楽を聴くのにはほとんど使わなくなってしまった。AIWA のミニコンポは、いまではすっかりテレビのスピーカーになってしまっている。だもんだから、音楽はパソコンで聴くのが常態だ。iTunes が便利なんだもん。

 だもんで、「ELECOM MS-76CH」の柔らかい木の感触の音が気に入っていて数年使ったのだが、さすがに最近内部断線らしき“ガリ”が来て調子が悪くなってきたので、パソコンのスピーカーを買い換えた。それがこの audio-technica AT-SP150 BK である。

 びっくりだ。じつに音が素直で、いじくりまわした感じがなく、なにより定位がすばらしい。二十センチやそこらしか離していないのに、楽器やヴォーカルの位置がはっきりわかる。机上ポータブルスピーカーの鑑である。この大きさでこんなことができるとは、まったく最近のスピーカーはヴァーチャル・リアリティー機器だねえ。

 アマゾン評では低音がもの足りないといった感想がいくつかあるが、全然そんなことはない。アマゾンで指摘されたもんだから、ひょっとしたら近年のロットでは低音を調整しているのかもしれないが、この大きさのハコでベースがこれだけ出れば上等である。三年前に出てるモデルだから当初よりも断然価格も下がっているので、いまならコストパフォーマンスは抜群だと思う。

Atsp150_2 おれは狭苦しいガラステーブルの上にパソコンを置いて使っているものだから、縦に置くとディスプレイに阻まれて音の拡がりが悪い。だもんだから、こんなふうに横倒しにしてみたら、全然「問題ない」((C)碇ゲンドウ)。ディスプレイの下をかいくぐって、ぶわっと音像が拡がる。

 この値段でこれだけの音が出るとは、ウソみたいだ。パソコンでばりばり音楽を聴くが、スピーカーごときに何万も出したくないという方には断然おすすめ。心配な人はいっぺん実機を陳列してる店を捜して聴いてみては? 以前、「オーディオ機器なんてものは、とにかく金さえ出す気であれば、いくらでも高性能のものが手に入るのだから、価格相応の性能であったところで、それはあたりまえなのである。価格を裏切る高性能に当たったときに、お得感もひとしおだ」と述べたものだが、こいつもまさしくそうだなあ。対価格満足度は抜群じゃなかろうか。



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2009年3月24日 (火)

『OMRON インテリセンス ファジィ オムロン自動血圧計 白 HEM-762』(オムロン)

 人間ドックで「軽い高血圧」と言われたもんで、血圧計を買わにゃいかんなあと思っていたのだが、血圧を測る程度のことに(と思っているのがそもそもいかんのだろうが)大枚はたくのはかなわんし、手ごろなのがなかろうかと、ふとこのあいだ思い立って調べてみると、なんだ、けっこう安いのがあるじゃないか。

 ただ単に測るだけ。メモリもなにもない。でも、病院と同じように上腕で測るちゃんとしたものだ。これはおれの偏見かもしれんが、なんか手首で測るコンパクトなやつは、ちゃんと測れてるのかなあという疑念が残る。こいつはクラシックな方式の基本機能だけでシンプルで安い。これで充分じゃん、というわけで買った。

 おれはどうも気が小さいのか、人間ドックで測ると、いつも高めに出るようだ。考えてみりゃ、検査の順番によるのである。バリウム飲まされてゲップを我慢しながら、あの拷問台の上で右に回れ左に回れ息を止めろ息を吐け、しっかりバーに掴まれ右の腰を浮かせたまましばらく止まれ女王様と呼べなどと好き放題に指示をされながら、頭を下にしてグググググと傾いてゆく滑り台から滑り落ちないように必死でバーを握り締めるなどというむかしのクイズ番組のような苦行のあとで、「血圧測りまーす」などと言われても、そりゃあなた、セックスの直後に血圧を測っているようなものである。

 そんなこんなで、あの人間ドックの血圧測定はほんとに信用できるのかという疑問は以前からあったのだが、ゆっくりと家でこいつで測ってみると、なーんだ、それほど高くないじゃん。なんか、人間ドックとか病院とかで測ると、アガっちゃうようなのだよな、おれ。根っから気が小さいのだろう。ほれ、あの腕帯が緩んでゆくときに、ドッキドッキドッキと腕に自分の脈拍を感じるときの感触がなんとも気色悪く、「ああ、もうじきアレが来るぞアレが来るぞ」と思っていると、不必要にアガってしまうようなのだ。まあ、アレが来るのはどこで測っても同じなのだが、病院だとことさらアガる。

 ま、ウチは父方の家系には脳血管関連の疾患で死んでる人が多いし、母方の家系では悪性腫瘍関連の疾患で死んでる人が多いもんだから、少しは気をつけんとな。まあ、それほど長生きしようとは思わんが。とかなんとか言いながら、酒は飲むし、煙草は吸うし、SFは読むし、身体に悪いことばっかりしているわけだけれども。いや、いいSFを読むと、絶対血圧が上がりますよ。一時的にだけど。




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2009年3月 8日 (日)

『RICOH R10 ブラック』(RICOH)

 いままでずっとケータイのカメラですませてきたわけだが、ようやくまともなデジカメを買った。怖ろしく出不精で、妻もいなけりゃ子供もいないといったおれみたいな人間には、カメラというものにこれといったニーズがなかったわけである。撮りたいという気持ちもないのに、写真機などという機械に四万も五万も出す気にどうしてもなれなかったのだ。それだけ出すなら、もっとほかのものが欲しい。

 が、だ。この機械にはちょっと惹かれていたのだなあ。発売されて半年ほどのあいだに、気味が悪いほど価格が下がってきて、発売時の実勢価格が約五万円であったはずが、昨年暮れには二万円ちょっとにまで下がっていたらしい。アマゾンの人気機種一位になっていたのを先月発見して、これはなかなかセクシーなマシンだ、底値はどのくらいまでゆくのかなあともたもたしていたら、後継機種が発表されてから徐々にじわじわ上がりはじめた。こりゃいかん、流通在庫が枯渇しはじめたなと、ここらで腹をくくって買った次第である。底値を見誤ったなあ。もう十日ほど早く注文しときゃ、五千円くらい得したのに。ま、二万円代で買えたのだからいいか。ブラウンやシルバーはブラックに比べてどの店でも少し安いのだが、やっぱり黒好きのおれとしては少々割高でもブラックが欲しいしね。底値を打って値上がりをはじめたとはいえ、まだまだ対価格性能はやたら高い。とくに写真に凝っている人でもないかぎり、一般人の普段使いには必要にして十分(というか、オーバースペック気味かも)のいい機械だと思う。

 おれがカメラを使うのは主にブログ用なわけで、RICOH R10 の「1cmマクロ」の実力には端倪すべからざるものがあると、あちこちのブログを見てかなり食指が動いていた。デザインもいささか武骨でシンプルな感じがとてもいい。G-SHOCKとかが好きな人はいかにも好きそうな、所有欲をそそるオーラがある。テレビでうるさいほどにCMをやっていたりしない。女子高生が持っていたりしそうにない(そういう女子高生がいたら、ちょっとお茶でもご一緒したい)。判官贔屓の血が騒ぐ。で、とうとう買っちゃったわけなのだなあ。

 買っちゃったからには、ばりばり使ってやろうと思っている。出不精で子供もいないからカメラは要らないというのは、逆に考えれば、カメラでも買えば少しはあちこち出歩こうという気になるやもしれんではないか。ま、それは希望的観測であって、おそらく、あいかわらず家に閉じこもっては、食玩とかそんなもんばっかり撮りそうな気もするんだが……。

 で、さっそく「1cmマクロ」を試すために、手近なものを撮ってみた。まだ機械の特性を掴んでいないので腕は悪いが、これは使えそうだなあ。

Tomato01 晩飯に食ったプチトマト。ふつうのトマトではない。

Tomato02 ちょっと手ブレしてしまったが、ここまで寄れる。ヘタの毛までわかるね。こりゃ、昆虫とか植物とかを撮るのによさそうだ。

Namacha_panda_sensei01 ペットボトルのお茶のおまけ「生茶パンダ先生」。フィギュア部分の実寸は三センチ弱といったところだろう。

Namacha_panda_sensei02 おれの手と比べると、こんな感じ。

Namacha_panda_sensei03 オートフォーカスが機能するギリギリの「1cmマクロ」撮影。おれの指紋まではっきりくっきり。

 うん、このカメラは楽しいな。ここで踏ん切りをつけて買ってよかった。この機械を逃すと、“欲しい”と思える機械にめぐり会えるまで、またしばらくかかったろうからな。買ったからには使ってやろう。なんか、ろくな使いかたしないような予感もするんだが……。いやしかし、渋いよなあ、こいつ。地味な中にこだわりがある。セクシーだなあ。



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2008年11月19日 (水)

『Apple iPod nano 16GB ブラック』(アップルコンピュータ)

 なんてことだ。スティーブ・ジョブズの軍門に下ってまだ半年にもならないというのに、もう次世代機に移行しちゃいましたよ。

 いやですね、第四世代の iPod nano がそんなにいいかというと、まあべつに、機能的には第三世代とめちゃくちゃ異なるわけでもない。おれはゲームをしないので、加速度センサーを内蔵していてもあんまりありがたみはない。せいぜい、ビデオを観るときに右倒しにしても左倒しにしても不自由がないという程度のありがたみである。シャカシャカと振ると“シャフル”モードになるなんてのは、たしかに直感的な面白いインタフェースだが、だからといって、絶対ないと困るというほどの機能ではない。

 今回第四世代に手を出しちゃったのは、第三世代が気に入らないからでも、第四世代が激しく魅力的だからでもなく、ただ単に、以前に買った8GBでは不便になってきたからである。で、どうせ16GBにするなら、第四世代にするか、というわけなのだ。

 最初は8GBもあったら充分じゅうぶんと思っていたのだが、音楽に割く容量よりも、ポッドキャストに割く容量が俄然増えてきた。半端な細切れの空き時間に便利なのよなあ、ポッドキャストって。とくに歩いている時間などは、まったくもってもったいないものだから、iPod に屈してからというもの、とりあえず入れておくポッドキャストがぐんぐん膨れ上がってきたのである。まあなんと申しますか、娯楽にもお勉強にも、ボッドキャストってのは最高ですなあ。

 こんなものが生まれたときからあるようなこれからの若い世代は、英語はもちろん、中国語だろうが朝鮮語だろうがドイツ語だろうがフランス語だろうが、ぜんぜん怖くないだろう。聴ききれないほどのナマの教材がいくらでもタダで手に入る。古の英語学習者たちは、夜更かしをしてしまったときなど、NHKのラジオ英会話を聴き逃すのが怖くて朝まで起きていたなどというが、そんな話など、いまの若者にとっては、700系「のぞみ」の窓から弥次喜多道中を眺めているかのようにピンと来ないことであろう。二十一世紀ですなあ。

 といわけで、16GBあれば、まあ、おれのライフスタイルには充分である。だいたい、充電一回で聴ききれない、観きれないほどの音楽やポッドキャストを持ち歩いてもしようがないではないかというのが、おれの正直な感想だ。そりゃまあ、80GBも120GBもあるような iPod classic もそれはそれで別種の魅力があるのかもしれないが、どうもおれは物理的稼動部を持つハードディスクなどという機器を懐に入れて持ち歩く気にはあまりなれないのである。しょっちゅう長期の旅行をするような人なら便利だとは思うけどね。通勤通学の友には、シリコンメモリの8GB、16GBあたりがお手ごろじゃなかろうか。衝撃にも強いし。


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2008年10月 7日 (火)

『ハニービー シルバー』(シー・シー・ピー)

 ついつい衝動買いしちゃいましたなあ。いやね、こういうものが出ているのは知っていたけれどもね、先日たまたま見たら、なんと、二千六百十四円になっている。あのなあ、赤外線リモコンの空飛ぶ玩具が、三千円しないのかね!? 希望小売価格の半額ほどになっている。「空とぶドラえもん」より安いのだ。まあ、これはたぶん、ハニービーの3チャンネル版がすでに出ているからなのだろうが、なあに、部屋の中で遊ぶのに3チャンネルも要らん。前進の直接制御ができなくとも、2チャンネルの姿勢制御で旋回飛行をさせることで、狭い部屋の中でも充分楽しめるのだ。

 会社から帰って着替えていたら、ちょうど宅配便の兄ちゃんが持ってきたので、飯食って、いそいそとパッケージを開けて充電。さあ、飛ばすぞ。

 飛ぶ飛ぶ。いやあ、たぁ~のしいなあ、これ! これが三千円切ってるなんて、ウソでしょー! じつによい買いものをした。

 子供のころ、ラジコン趣味の大人が近所の田んぼの上空で飛行機を飛ばしていたのを飽かず眺めていたものだが、おれはどうも性格的に、ああいう“アウトドア系”のラジコンがそれほど好きではない。むしろ、自分がいつも暮らしているインドアの空間で、空中に浮かんでちまちまと飛びまわるマシンに魅力を感じる。だってねー、本の山の障害物やら部屋干しの洗濯物やらといった障害物をかいくぐって、玩具がですね、空中に浮かぶのですよ、空中に。二十一世紀だねえ~。

 まあ、値段が値段だから、さすがにボディーはそれほどカッコいいわけではなく、発泡樹脂製のいかにもチープな機体だ。だが、そのチープな中にも、こだわりのハイテクが内蔵されていることがよくわかる。最初はくるくる回ってしまうのだが、ちょっと調整してやると、じつに安定感のある飛行をする。飛んでる、というか、浮かんでるよ、こいつ。やるな、おまえ。

 機体が軽く、ローターも軟らかい樹脂でできているので、何度墜落しようが壊れる気配はない。思ったより丈夫だ。というより、柔軟だ。操縦に慣れると、数分間連続で飛ばすことができる。いやあ、子供のころは、将来こんなものをおれが持てるようになったとしても、きっと何十万もすることだろうと思っていたが、冗談じゃない。二千六百十四円です。なんだ、この値段は! 喧嘩売っとんのか!?

 狭い室内でちまちまと楽しむには、むしろ2チャンネルのほうがいいかもしれない。微速前進しかしないので、操縦がしやすいのだ。自分の馴染んだ生活空間の中で空飛ぶ玩具を操ることがこんなに楽しいとは。いひひひひ。

 たしかに、夜中に酒飲みながら、六畳間で赤外線リモコンのヘリコプターを飛ばして狂喜している四十五のおっさんの図というのは、必ずしも見栄えのよいものではあるまい。

 でも、楽しいんだよーっ!



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