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2012年7月 1日 (日)

今月の言葉

決められない 停まらない

 おれは脱原発をちゃんとゴールに据えたうえで、危険性が少しでも低い原発から博打を打って再稼働するのには賛成なのだが、民主党政府ときたら、これからのエネルギー政策についてなにも決めないままに、ど素人の政治屋どもが密室で相談すれば物理法則が都合よく変えられるとでも言わんばかりに、むちゃくちゃな手順で再稼働を勝手に決めて、ものごとを進めようとしている。じつに不真面目で不誠実である。彼らが正真正銘のアホばかりであるのなら、そりゃまあしかたがないが、どうやらアホではないらしい。ただただ、ひたすら、不誠実なのだ。アホは困ったことだが許さなきゃしようがないが、不誠実なのは許せない。

 政府のあいつらがむちゃくちゃな手順で再稼働をゴリ押しするもんだから、まともに再稼働して脱原発へ向かえと言っているおれたちは甚だ迷惑に思っている。あんな再稼働のしかたをしても百害あって一利ない。「危険だが、動かすしかない。代替エネルギーが確保できるようになるまでは、原子力発電とつきあってゆくしかなく、それは退くも地獄、進むも地獄の修羅の道であり、いままでの日本国民が選択してきた愚かな政策のツケである。いま日本で生きている中年以上の人間は、子供や若者たちをできるだけ守るために、生活の不便をかこち、早死にする食いものを彼らの代わりに食って罪滅ぼしをせねばならない」という、あたりまえのことがなぜ言えないのだ?

 民主党政府がこの体たらくであることには怒りすら覚えるが、じゃあ、自民党が政権にいたときにこの原発事故が起こっていたら少しはましだったかといえば、まったくそんなことはないとおれは思っている。それは、河野太郎が長年冷飯を食わされ続け、これからも彼が自民党内で出世するようなことはまずないだろう(世間へのカムフラージュとしてテキトーにエラそうな役職に据える程度の知恵はいまの自民党にもあるが、それはあくまでカタチだけのことで、河野太郎は自民党にいるかぎり、一生、なにもできない)ことからもあきらかだ。

 民主党はまだ政権に就いて日が浅いから、隠そう隠そうとすることがみな表沙汰になってしまってバカを晒す。それはある意味、国民にとっては非常によいことなのである。「あいつらアホや」ということが、国民にもバレバレになるのは、民主党のいちばんよいところだ。これが自民党だったら、長年そうであったように、けっこううまく隠しおおせてしまうだろうから、たいへんタチが悪い。

 そういう意味では、もし自民党政権のときに今回の原発事故が起こっていたら、おれたちはいまごろ、とても、とても心安らかに暮らしていたにちがいない。外国語を解する人以外は。



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