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2010年5月30日 (日)

平成5年の電子書籍

 おや、あなた、iPad を買いましたか。これで電子書籍の読み放題だって? 今年は電子書籍元年となるだろうって?

 はっはっは、なにを寝ぼけたことを言っているのだ。そんなことを言っている人は、『死ねばいいのに』。電子書籍など、平成5年(1993年)に、そこいらの書店で売っておったわ。

 その名も《新潮電子ライブラリー》、記念すべき第一巻は安部公房「飛ぶ男」である。腰巻にも、「創刊! デジタルブック」などと麗々しく記されている。

 おれは、いまでも持っているので、それがいかにハイテクな書籍であったか、さっそくお目にかけよう。

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 どうだ? いまでも、MS-DOS Ver.2.11 以上が走り、OSが起動した状態でのフリーメモリが550Kバイト以上もあるというハイエンドな PC-9800 シリーズをお持ちの方であれば、いつでもこの電子書籍を楽しむことができる。残念ながら、おれ自身はもはやこの電子書籍を読むことができないのではあるが……。

 え? なんだって? キミは中学生か? 「その、電子書籍とやらが入っているらしい黒くて四角いものはなに?」って? はっはっは、これは3.5インチフロッピーディスクという、当時最先端の可搬型磁気記録媒体だ。いまでも、一部では現役で使われているぞ。

 なに? 「それにはどのくらいのデータが入るのか?」って? そうだな、当時の PC-9800 シリーズの支配的フォーマットであれば、1.2MB ものデータを記録することができる。「へー、この大きさで 1.2TB! それはすごい!」って? あんじょう見てみぃ、メガや、メガ



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コメント

あのー、当時の98だと、まだ1.2MBのディスクしか読み書きできないモノが多かったのでは?
当時保有してたマシンでは、1.44MBのような大容量が記録されている媒体は読み込めなかったような記憶が (^^;)

投稿: アルビレオ@nifty | 2010年5月30日 (日) 15時00分

>アルビレオ@niftyさん

 あ、そうだそうだ、98ノートのころだから、1.2MBだ。ご指摘ありがとうございます。

 数字だから、直しておきました。「当時の PC-9800 シリーズの支配的フォーマット」ってわざわざ書いてるくせに、ポカミスです。

投稿: 冬樹蛉 | 2010年5月30日 (日) 15時42分

 要するに、これは“コピーコントロールCDの書籍版”なのよなあ。そういう意味で先駆的(!)なものだったのだけれど。

 二十一世紀の日本の電子書籍がコピーコントロールCDの轍を踏まないようにするためにはどうすればいいのか、よ~く考えないとね。

投稿: 冬樹蛉 | 2010年5月30日 (日) 17時15分

『朝のガスパール』も電子(的な過程を持つ)書籍と言えるかもしれません。
twitterのまとめなどを読んでいると、あの頃の雰囲気を思い出すことがあります。
twitterとiPad、その他を組み合わせたような小説が近々創られるかもしれませんが、もうSFの領域ではないでしょうね。

投稿: アダチ | 2010年6月 2日 (水) 04時51分

リブリエ(ソニー)とかシグマブック(パナ?)とかいう電子本リーダーもありましたが短命に終わりましたですね
印刷した本のいいところは回し読みできることと気に入らなかったらブックオフ送りにできることだと信じています、古いヤツだとお笑いでしょうが

投稿: 村上 | 2010年6月 2日 (水) 09時20分

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