いま、ラジオが熱い
I'd sit alone and watch your light
My only friend through teenage nights
And everything I had to know
I heard it on my radio
おれは中学生のころ、松下のクーガ7で手当たり次第にラジオを聴いていたものである。KBS京都の番組表なんぞ、諳んじているほどだった。「ぞうさんのハレハレジョッキー」とか「サンマルコからボンジョルノ」とか(こんなもん、京都の人しかわからん)に葉書を出しては、採用されると狂喜したものだった。
そうしたラジオへの思い入れが、ここ一、二年、にわかに復活してきた。インターネットのおかげであるし、ポッドキャストという新たな配信方式のおかげである。Radio, someone still loves you.
ラジオってのは、ネットととても親和性があるよね。twitter なんかだと、聴きながらつぶやけるし。だいたい、地上波テレビがつまらなすぎるのだ。ラジオのほうがずっと過激で面白い。
おれがポッドキャストで聴いているラジオを挙げてみよう。
●大竹まこと ゴールデンラジオ (文化放送)
●高木美保 Close to You (文化放送)
●JUNK 爆笑問題カーボーイ (TBSラジオ)
●きかせられないラジオ (NBC長崎放送)
●ON THE WAYジャーナル~高野孟のラジオ万華鏡 (Japan FM Network)
●MAKING SENSE DIGEST (J-WAVE)
▼小島慶子 キラ☆キラ (TBSラジオ)
▼里田まいの産地直送!カントリー娘。 (STVラジオ)
▼細川茂樹の家電ソムリエ (九州朝日放送)
こんなに聴ききれるのかって? リアルタイムでは聴ききれないよ。でも、ポッドキャストなんだから、いくら遅れて聴いてもかまわないわけで、そういう意味では充分聴けますな。●はほぼ配信されると同時に聴いているが、▼は聴ければ聴くくらいの感じだ。TBSの優良番組「アクセス」が終わってしまったのは残念だ。「アクセス」はポッドキャストも配信していたし、リアルタイムではストリーミング放送もやっていた先駆的な番組だったのにな。
IPサイマルキャストラジオの「radiko」の実験放送がはじまったのも嬉しい。おれの住んでいるところは京都市内ではあるが、在阪局のABC(朝日放送)やMBS(毎日放送)でも、非常に受信状態が悪い。それらがクリアな音質で聴けるのはありがたい。APIが公開されているわけでもないのに、続々と radiko 関連のソフトやサービスを個人で開発している人たちがいて、おれも少しずつ試したりしている。それらについては、この記事が詳しい。
▼ラジオ聞きながら交流 「radiko」関連サービス、個人開発者が続々
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1003/19/news070.html
radikoは、リアルタイムでの放送を前提としているわけだから、タイマー予約録音までできてしまうのはちょっと問題かもしれないが、便利なものは便利なので、おれも使いはじめている。音声ファイル形式を変換すれば、iPodでも持ち歩けるはずだが、面倒くさいのでそこまではまだやっていない。
ラジオがなぜネットと親和性が高いのか? そりゃ、マクルーハンがかつて分類したように、ラジオはホットメディアだからだ。つまり、受け手から関与してゆく度合いが高い。なんかそんなことをむかし書いたような気がするなとふりかえってみると、そうだそうだ、おれは「ラジオってのは、マクルーハン的にはいわゆるホットなメディアだから、ネットと親和性が高いような気がするんだよね」と十年以上前に書いているではないか。それがようやく実サービスによって証明されはじめている。
おれの直感は正しかったのだなあと、しみじみ感じる今日このごろなのであった。
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