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2010年1月13日 (水)

木材都市

 先日の『探偵!ナイトスクープ』(1月8日)に、工務店を経営するおっちゃんが、廃材を用いて一辺の長さが通常の九倍という巨大なジェンガを作ったので、ゲームしにきてほしいというバカバカしくもすばらしい依頼があった。ゲームを進めて積み上げてゆくと、三メートルを超えるのである。こんなものが、最後にはガラガラと頭上から崩れ落ちてくるのだ。危ない危ない。

 まあ、愛すべきアホなおっさんはさておくとして、おれはあの巨大ジェンガを観ながら、ふと考えた。そもそもジェンガというのは、あの木製のブロックの造形が不完全で、寸法に誤差があるからこそ成立する遊びなのではなかろうか? そもそも誤差がなければ、抜きやすいブロックや抜きにくいブロックが不規則に存在するはずがない。

 たとえば、あの直方体のブロックがすべて寸分違わず同じ寸法、同じ重量で、同じ表面摩擦係数を持っているという、完璧なモノリスみたいなものであったとしたら、ほとんど重量のバランスを計算することのみが勝敗を分ける、きわめて味気ないゲームになるのではなかろうか。ジェンガが金属やプラスティックではなく、木材で作られているというのは、あのゲームの成立に不可欠なことなのだろう。木材はどんなに精密に加工しても、ふたつと同じものはできまい。木目というものがあるからには、抜き出す方向によっても表面の摩擦係数はさまざまに異なるだろう。おまけに、湿度のちがいで膨れたり縮んだりする。遊んでいるうちに摩耗する。最初に積み上げるときに、まったく同じ組み合わせになることもきわめて少なかろう。単純だが、じつに奥の深い玩具と言えよう。

 コンピュータにチェスをさせるなどというゲームに飽きた人類は、将来、人工知能を搭載したロボット同士を、ジェンガで対戦させてその知能を競わせるんじゃなかろうか。

  「ココヲヌケバカテルナ」
  「ハッハッハ。ケイサンドオリニユクトオモッタラ、オオマチガイダ」

 みたいなことをロボットたちが言い交わしながらジェンガに興じる光景というのは、さぞや味わい深いものだと思うぞ。



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