今月の言葉
いまの日本の多くの民間企業では、博士号はかくし芸と同じようにしか思われていないだろう。“新卒”とかいうわけのわからない条件を満たす者だけを横並びでどばっと採用するなんて不可思議な陋習が、なぜ“知”で世界と渡り合うしか立国のすべがない資源貧国でいつまでもだらだらと生き残っているのか、まったくもって理解に苦しむ。日本を滅ぼそうとする自民党と経団連の長期的陰謀だとしか思われない。
「◯◯の博士号なんて、うちの会社には関係ない」と思っている経営者がそもそもヘンじゃないのか。特定の分野の知識が役に立つのではない。自分でテーマを発見し、研究し、結果に結びつけるという方法論をしっかりと身につけた人材が、いかな分野であれ役に立たないなんてことがあるものか。つまり、哲学やプロセスを軽視し、ハウツーやハコモノをありがたがる歪んだ思想が、日本を弱体化させてゆくのだ。
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