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2009年12月の13件の記事

2009年12月31日 (木)

薄幸の階段

Ikedaya_2 昨日の朝、忘年会場の旅館を後にして、みなで喫茶店へ向かう途中、あの池田屋跡を通ったら、とても池田屋らしい居酒屋になっていた。あとで調べてみると、夏ごろに開店していたらしい。京都市民っつっても、おれはここいらへんは年に二、三度も通れば多いほうだからなあ。

 まあ、ここもケンタッキーフライドチキンになったりパチンコ屋になったり、お世辞にも“史跡”らしい扱いを受けてきたとは言い難かったが、ようやくそれっぽい外観の観光資源になったか。もっとも、よく考えるとどえらい史跡があちらこちらに公園の便所ほどの存在感もなく無造作に転がっているあたりが、逆に京都という土地の薄気味悪い奥深さでもあるので、史跡がショーアップされすぎるのもよしあしなんだけれどもね。



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2009年12月27日 (日)

『ようこそ桜の季節へ』(桜/よしもとアール・アンド・シー)

 コンビとしての「」、最初で最後のDVDである。お断りしておくと、おれはこれを“お笑い”のDVDとして万人にお薦めしているわけではない。桜のファンか、稲垣早希のファンか、増田倫子のファンでもないかぎり、“こういう世界”にぜーんぜん縁のない方にはお薦めできない。ま、たぶんここを読んでいるような方々は、“こういう世界”の住人であるとは思うが……。あと、お薦めできる人といえば、そうだなあ……天津・向か。あると思います(それはちがう、それは)。

 彼女らの“エヴァ漫才”はテレビやネットでさんざんおなじみであるとは思うけれども(え? ご存じない? 不憫やなあ……)、このDVDはエヴァ漫才メインではない。「へー、こんなのもやってたんだ」と、いまさらながら惜しいコンビだったのだなと気づかされる。まあ、はっきり言って、学芸会みたいなとこもあるが、“こういう世界”が好きな人にとっては、そんなことは気にならないのである。

 稲垣早希はもはや全国区であるが、このDVDを観ると、増田倫子のボーイッシュな魅力に改めて気づく(関西の人以外でも)。増田は本来得意なダンスに打ち込むために「桜」を“卒業”するということで、お笑いをやめるのは惜しい気がする。

 京橋花月でのライブ「桜の季節 ~2分咲き~」に加えて、小ネタ、ロケネタを集めた「桜の冒険」を収録。関西人にしかわからんネタもあるけどね。「稲垣早希のやってみよう!」では、稲垣が太巻きでサキエルを作るという、わからない人にはさっぱりわからないネタが展開され、「増田倫子のやってみよう!」では、ゴルフ好きの増田がいろんなものを片っ端から打ちっぱなしでひっぱたき、どれくらい飛ぶかを試す。「ベリーダンスでセクシー早希ちゃん」「ロケみつ」ファン必見。ブログ旅の入浴シーンを除いては、おそらく稲垣早希最大露出なんだが、あんまりエロくないのが不思議。むしろ、増田倫子がメイドカフェで働かされる「メイドでプリティー倫ちゃん」のほうがよっぽどエロいのであった。

 コンビとしての活動期間が短かかった「桜」を見ていると、かつての「トゥナイト」をおれは思い出す。しずか引退後のなるみは、いまではすっかりベテランのお笑い人として大成しているんだから、早希ちゃん・倫ちゃんにも、それぞれの道で大成してもらいたいものである。今後、「桜」みたいな若い女のコの漫才コンビが増えてくるんだろうなあ。

Sakura_photo1_2 「初回プレス限定封入特典」として、「桜」の生写真(五種類の中から一枚をランダムに封入)が付いている。おれは、こんなのが当たりました。



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2009年12月23日 (水)

夢を見る能力と子どもたちに託す想い

 今夜はこれにしよう。Sesame Street が生んだ名曲のひとつだと思う。

 この映像に出てくるメンバーは、おれが中学生くらいのころのセサミストリートの住人である。白人も黒人もプエルトリコ系も健常者も障碍者も、いったいどこの生物なのか不明の化けもの(失礼)も、みんな仲良くクリスマスを祝うという Sesame Street の世界は、率直に言って夢物語ではあるのだが、その夢物語を子供向け番組の中できちんと掲げるという点に、おれはやっぱりアメリカ人というのはすごいやつらだと思った。現に連中は、じわじわじわじわと、少しずつではあるが、その夢物語に近づいていっているのはたしかだ。

 おれはいまでも憶えているのだが、クリスマスの喧騒も一段落、みなが家に帰って家族とクリスマスを過ごそうという静かなときになって、ミスター・フーパーのドラッグストアの前を通りがかったボブが、店じまいをしているミスター・フーパーに声をかけ、しばし話をしたあとに、彼らは家に帰ってゆく互いにお祝いの言葉をかける。ミスター・フーパーはボブに「Merry Christmas!」と。ボブはユダヤ人のミスター・フーパーに「Happy Hanukkah!」と。

 これはすげえと、当時中学生のおれでさえ思ったね。連中は、こういう夢物語をきちんと描いて子供たちに向けて発信しているのだ。いろんな大人の事情があって、世の中は見てのとおりではあるんだが、キミたちが大人になるころには、このセサミストリートみたいな国にしてくれ――と、子供たちに夢を託しているのだ。なんだかんだ言っても、この国にはまだまだかなわないと、おれは素朴に思ったものだった。

 アフリカ系アメリカ人が大統領になった現在ですら、いまだこの夢物語は実現しているとは言い難い。だが、連中のことだ。いつの日か、セサミストリートにはイスラム教徒の住人が登場し、むかしボブがミスター・フーパーに「Happy Hanukkah!」と言ったように、その時代のボブがたどたどしいアラビア語でなんか言うんだろう。アメリカには、そういう国になってほしいと思う。そして、わが日本も。

 ミスター・フーパー(ウィル・リー)はとっくに亡き人なんだが、彼もきっと草葉の陰で、いまセサミを観ている子供たちに、そういう国にしてくれよと夢を託しているんだろうと思う。

 おれは、アメリカのこういうところは、大いに見習うべきだと思うんだよなあ。



 

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2009年12月22日 (火)

これを超える「サンタが街にやってくる」は、ちょっとないと思う

 今夜は、これにしよう。定番中の定番、Santa Claus Is Comin' to Town だ。星の数ほどの歌手がこれを唄ってきたことだろうが、おれはいまだに The Carpenters のがいちばん好きだ。

 まずは、一九七四年『宇宙戦艦ヤマト』が放映された年だぜ)のシングル盤。音質は悪いが、この音質で聴いても、カレンの艶と温もりのある声に聴き惚れてしまう。

 そんでもってまた、世の中にはよくよく凝り性の人がいて、七四年の映像に八四年(カレンが亡くなった翌年)のリミックス音源(アルバム An Old-Fashioned Christmas に収録)を組み合わせてうまく編集しているんだな。おそれいりました。こっちのほうがそりゃ音はいいし、サックスのソロパートはメロディー自体も変わってずっとよくなっている。

 カーペンターズのクリスマスアルバムといえば、七八年の Christmas Portrait が決定盤だろうが、このアルバムに入っている Santa Claus Is Comin' to Town は、アップテンポのまったく異なるアレンジのバージョンで、当時、いそいそと買ってきて聴いたおれは、それだけが気に食わなかったことをよく憶えている。YouTube のコメントを読んでいると、やっぱりそう思っていた人は海外にも少なからずいたことが窺える。そりゃそうだよな。アルバムのコンセプトに合わないという判断だったようだが、この七四年のかっこいいシングル盤を世間はすでに聴いていたのだもの。

 いやあ、しかし、かえすがえすもカレンの声はもったいない。もっと長生きしてくれていたら、年輪を重ねたもっとすごい声を聴かせてくれたろうに……。



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2009年12月21日 (月)

クリスマスはそんなに好きじゃないが、クリスマス曲は好きなんである

 さて、今週はもうクリスマスだな。人の褌で相撲を取るみたいでなんなんだが、今週は、おれのお薦めクリスマスソングをいくつか、まったりと紹介してゆくことにするか。

 このコはすげーよなあ。少年時代のマイケル・ジャクソンを彷彿とさせる。まわりの大人たちはわかってるんだろうから、ちゃんと Ben を唄わせている。もし、このコが自分で選曲しているのだとしたら、そら怖ろしい。子供としての声質が自分でわかっているということだからだ。

 十年後に、このコのクリスマスアルバムが聴きたいな。サラ・ブライトマンは難しいかもしれんが、ヘイリー・ウェステンラくらいには絶対なっていることだろう。前歯がないので、th がうまく発音できてないところもまた可愛い。



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2009年12月20日 (日)

生きてるだけで丸儲け

 最近ブログがちょっと手薄なのは、Twitter にハマってしまっているからだというのは先日も書いたが、Twitter で関東関西の電車の運行状況情報というやつをフォローしていると、遅延情報などがほぼリアルタイムでケータイに入ってくる。これを見ていると、なんとまあ、電車というやつは、しょっちゅう人身事故で止まっているものなのだなあと、げんなりする。ほんとの“事故”もあるんだろうが、まあ、たいていは飛び込み自殺であるにちがいない。年末ともなると、この手の自殺はふだんより増えることだろう。

 そりゃまあ、なんとかこの歳まで生き続けられているおれごときが無責任に「死ぬな」と言ったところで、あんまり説得力はないかもしれん。「そりゃおまえは、ちりめんじゃこに小さなタコが入っている程度のことでしあわせなめでたいやつなのかもしれんが、おれはそんなしょうもないことで満足する卑小な人間ではない。もうダメだ。こんなに失敗してしまっては生きている値打ちがない。このあとろくな人生が待っていないのにちがいない。もう死ぬしかない」と言われたら、はあそうですかとしか言いようがない。だけどねえ、あなた、要求水準が高すぎないか? 基本、人間というやつは、「生きてるだけで丸儲け」((C)明石家さんま)と思いませんか? おれはそう思って生きている。

 もう、二十数年以上むかしのことなんだけどね、おれは電車に飛び込んで自殺した人に、とてもとても大切なことを教えてもらった経験がある。それが誰だかわかったら、いまでも線香の一本も上げて礼を言いたいくらいの想いだ。この人のおかげで、おれは死ぬのが怖くなくなったし、この世で起こる程度のことでみずから死を選んではいかんと心底思えるようになった。

 「あの肉袋が教えてくれたことはおれにとって大事なことだ」とおれは書いたが、それがどう大事なのか、長いあいだ言語化することができなかった。いまならできる。あのとき、おれが乗っていた電車に飛び込んだ人は、おれに「命というのは、吹けば飛ぶようなしょーもないものだ」と身を以て教えてくれたのだ。そして、しょーもないものほど、いとおしいものなのである。ちりめんじゃこに小さなタコが入っていたら嬉しくなる程度のしょーもないものなのだ。「人命は地球より重い」などとほざいた総理大臣がかつておったが、あんなのは世迷い言だ。そんなもん、百数十人の命より地球のほうが大事なのはあきらかである。そんな、しょーもないものだから、そんなしょーもない肉袋だからこそ、同じ肉袋にとっては“いとおしい”のだ。“いとおしい”というのは、すなわち“たいへん、もったいない”という意味である。

 もし、万が一、このアホ日記を読んでいる人の中に、早晩線路に飛び込もうと思っている人がいたら、おれは言いたい。ちょっと待て。あなたがどのような人生を歩んできて、いまどのような状況にあるのかおれは知らない。知らないけど、ちょっと待て。あなたひとりが生きようが死のうが、世界はたいして変わらん。変わらんが、小さな子供がよちよち歩いているのを見て、ああ、いとおしいなあと思う存在、きれいな花が咲いているのを見て、ああ、きれいだなあと思う存在が、あなたが死んだらひとつ減ってしまうことだけはたしかなことだ。命というのは、たぶん、しょーもないものだからこそ、軽々に捨てるにはあまりにもったいないものなのだ。

 生きてるだけで丸儲け――じつに、すばらしい人生哲学ではないか。関西人らしい表現ではあるが、言いたいことは全世界の人類に伝わると思う。あなたは生きているだけで、生きて「美しい」「いとおしい」と思っているだけで、そこいらの花をあなたのぶんだけ美しくしているのだ。あなたは、あなたがどういう状況であろうが、あなたのぶんだけ世界を変えているのである。

 だから頼む、とにかく、死ぬまで生きていてくれ。



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2009年12月15日 (火)

お買い上げ御礼(2009年11月)

■2009年11月

【最も値段の高いもの】

 近年、プリンタもずいぶん安くなったので、時節柄、年賀状が打てればいいやとばかりに、ウェブで買う方もいらっしゃるんでありましょう。

【最も値段の安いもの】

 で、いちばん安かったのは、おそらくプリンタと同じ人が買ったであろう、紙でした。

【最も多く売れたもの】

 これはまあ、ここでお薦めしましたからね。ホント、この値段でこれだけの音が出れば万々歳すよ。音楽はパソコンで聴くのがほとんどという人は、いっぺんお店で実機を聴いてみてください。そりゃ金さえ出せば、いくらでも上はあるよ。恵まれた家庭に育ったわけでもなく、母親がポンと九億円くれたりもしないおれには、このコストパフォーマンスがゴキゲンなのである。かといって、オーディオテクニカに潰れられても困るので、値下がりもほどほどに。

【最もケッタイなもの(主観)】

 そうケッタイなわけでもないか。ウチのブログを読みにくるような人って、いかにも三木聡とか好きそうだもんなあ。いや、おれもこれ、まだ観てないので、ぜひ観たいのよ。おれは、コメディエンヌとしての麻生久美子が、シリアス路線よりもずっと好きだ。いやまあ、仲間由紀恵だってそうなんだけど。正月休みにでも買って観ようかなあ。

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お買い上げ御礼(2009年10月)

 いけね、先月「お買い上げ御礼」をやるのを忘れてた。というわけで、10月分。

■2009年10月

【最も値段の高いもの】

 こりゃまた、ずいぶん渋いものをお求めで。『蒲田行進曲』『上海バンスキング』はおれも好きだよ。

【最も値段の安いもの】

 すんまへん、ま、まったく知らねー。第29回講談社漫画賞少年部門を受賞している人気マンガらしい。こういうマンガには疎いのだ。

【最も多く売れたもの】

 該当なし。売れたものはみーんなひとつずつ売れたのである。

【最もケッタイなもの(主観)】

 これはもう、すごくよくわかりますなあ。おれの世代前後の人には、ハンナ・バーベラのアニメは一生ものというか、おじさんになってもおばさんになっても忘れられない、「ああ、アメリカのアニメってすごいんだ」という、子供のころに問答無用で刷り込まれたナニなアレなのよなあ。まあ、いまの日本のアニメは、完全にハンナ・バーベラを超えているとは思うけどね。それでもやっぱり、おれたちの世代にとっては、ときおり振り返りたくなるものなのよ。
 とくにハンナ・バーベラ作品の日本版のテーマソングは、日本で独自に作ったものが多く、当時の優れた放送人やミュージシャンたちが、“本気で遊んだ”名作揃いだ。いまだにバラエティー番組などに使われているのを耳にする。ハンナ・バーベラ世代でない若い人たちも、一度は聴いてみるべきだと思う。すごく新鮮だと思うよ。
 なにを隠そう、全然隠してないが、おれも『ハンナ・バーベラ同窓会[トムとジェリー~チキチキマシン猛レース]』ってのは持っているのだ。

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2009年12月14日 (月)

アブドル・ダムラル・オムニス・ノムニス・ベル・エス・ホリマク 我とともに来たり 我とともに滅ぶべし

 さて、問題です。次の言葉に共通することはなんでしょう?

 学校の先生、増税、核武装なき「改憲」、権力の不在、自治体格差、金持ちいじめ、「国営=悪」の感情論、歳出削減と増税、今の住宅、後期高齢者医療制度、ゆとり教育、学力低下、英語オンチ、哲学のない政治家、急激な「価格破壊」、「官」の発想、偽りの優しさ、公私混同、悲観主義、誇りなき報道、「勇」なきリーダー、文科系、団塊の世代、郵政民営化、性の乱れ、貿易、時短、行革なき増税、大型間接税、政治への無理解。

 正解は、書籍のタイトルで「国を滅ぼす(亡ぼす)」とされている

 日本がとっくに滅びていないのが不思議なくらいである。まあ、数十年から百年くらいのうちには、滅びている可能性はないとは言えないけれどもねぇ……。たしかに、もはや「なにもせんほうがええ……」という気になって滅入ってしまうときがあるが、それにしても、もう少し前向きなタイトルにはできんのか?

  

「短期的に希望を持つな、長期的に絶望するな」 ―― 日野啓三



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2009年12月 7日 (月)

おいしそうな屁

 先日、「誕生日くらいは、贅沢してみるか」と、会社のそばでケンタッキー・フライドチキンを買って電車に乗って帰宅したのだが、なんだかものすごく悪いことをしているかのような気になった。

 帰りの時間帯の通勤電車というものは、たいてい腹を空かせた人が乗っているわけである。その電車の中で、あのケンタッキー・フライドチキンの匂いをぷんぷんさせるというのは、まことに心苦しい。フライドチキンを持っているおれ自身にしてからが、「いまここで包みを開けて食ってやろうか」と思うほどの蠱惑的な匂いがする。同じ車両に乗り合わせた客の中には、気が狂いそうになっている人もいるのではないか――などと、いろいろあらぬ想像をしてしまう。

 おれのほうが腹を空かせた乗客であり、そこへ誰かがケンタッキー・フライドチキンの匂いをぷんぷんさせながら乗ってきたとしたら、これはじつにもう、とてもたいへんはなはだ迷惑である。実際、そのような体験をしたことは何度もある。自分がフライドチキンを持っている側にまわると、じつのこの、まことにその、も、申しわけないっ!

 これがいかに迷惑かというと、電車の中ですかしっ屁をかますのと同じくらいに迷惑であろうと思うのである。屁をひるのも、フライドチキンを持ち込むのも、同程度の罪なのではないか。

 たとえば、だ。非常に特異な体質な人がいて、その人の屁は揚げたてのフライドチキンそっくりの匂いであるとしよう。この人が電車の中ですかしっ屁をかますと、あたりになんともいえないおいしそうな匂いが漂う。これは迷惑にちがいない。いっそ、ふつうの屁のほうが、よっぽど罪がない。

 ケンタッキー・フライドチキンも、持ち帰りの客には、もう少し密閉度の高い包装をしてくれてもよさそうなものだが、ケンタッキー・フライドチキンにしてみれば、客がぷんぷん匂いをさせながら家まで帰ってくれるほうがありがたいのであろう。

 あのとき同じ車両に乗り合わせた方々、まことに申しわけありませんでした。今後もこういうことがときどきあるとは思うのでありますが、そのときは、あのおいしそうな匂いは誰かの屁なのだと思ってやりすごしていただきたい。



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2009年12月 5日 (土)

ヒートテック最高!

 おれは暑さにはめっぽう弱いが、寒さにはそこそこ強い。だもんだから、冬なんか下手に厚着をしてしまうと、汗だくになってえらい目に会う。

 だが、もう大丈夫だ! ハマってしまった。いまさらながら、ユニクロのヒートテックにハマってしまったのだった。

 これはもう、じっつにすばらしい。あまりのすばらしさに、この冬、五枚も買ってしまったよ。いままではインナーというイメージが強かったのだが、この冬のユニクロの売りかたどおり、アウターとしてもなんの差し支えもないのである。テレビCMでやってるように、素肌の上にヒートテック一枚だけ着て、上からジャケット羽織って外に出てもまったく平気だ(とくに寒がりの人は知らんよ)。気持ちいい。軽い。もこもこしてない。こんなペラペラのものを一枚着ているだけで寒くないというのは、かつて体験したことのない新感覚である。魔法のようだが、まあ、理屈を聞けば納得はできる。「ヒートテックって、ホントにあったかいの?」という記事で的確に分析している人がいたので、リンクしておこう。ま、こういうことなんでしょうな。実際にヒートテックがどのくらい“発熱”しているんだか知らんが、少なくとも、おれの体質にはぴったりだ。百聞は一着にしかずである。“あったかい”というよりは“寒くない”のは事実であって、これくらいがおれにはちょうどよいのだなあ。

 防寒性能がどうのこうのというのは、じつは副次的なことにすぎない。おれがヒートテックにハマっているのは、暖かい・気持ちいいということよりも、なにより“手間が省ける”という点が最高に気に入っているからである。ものぐさ人間にとっての革命と言わずしてなんと言おう。

 おれはこのところ、ヒートテックのクルーネック九分袖Tシャツを部屋着にしている。九分袖だから水仕事もしやすい。で、そのままそれをパジャマにしている。で、外出するときには、その上にジャケットかジャンパーを着るだけである。要するに、いちいち着替えなくてよいのが、なによりもすばらしい。いやまあ、着替えなくてよいといっても、さすがに何日も着ているわけにもいかないから、一日着たら、次のまったく同じ型のヒートテックTシャツに着替えますけどね。

 おれは衣食住にはほとんど興味のない人間なので、それらに意識を向けるのがとてもとても面倒くさい。だからこそ、ヒートテックに惚れてしまったのだ。衣服なんぞ意識せずにすむほどに、ちゃんと黙々と仕事をしてくれる。G-SHOCKのようだ。

 こんなに売れているものをいまさら宣伝するかのように褒めちぎるのは、なんとなく癪に障らないでもないが、いいものはいい。ヒートテック万歳! ああ、平日はこのまんまジャケットだけ羽織って会社へ行ければ最高なのだが、さすがにそうも行かないので、ワイシャツとネクタイなどという、なんの役にも立たない、ホワイトカラーの生産性を落としているだけの拘束具をしぶしぶ着用して会社に向かうのだ。社会生活というのは、なんと非合理的なのだろう。



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2009年12月 3日 (木)

総員対ショック・対閃光防御!

 サークルKサンクス『波動砲巻』なる巻き寿司が売られていたので、よせばいいのに晩飯のメインにと買ってみた。

Hadouhou_roll01
 まあ、今回の映画とのタイアップ商品は“とにかく細長ければヤマト、黒ければブラックホールと看做す”というルール(?)らしい。さて、中身はいったいどこがどう波動砲なのか?

Hadouhou_roll02_2

Hadouhou_roll03 「ケチャップでお好みの波動砲をお描き下さい」と、わけのわからない調理法(?)が書いてある。「お好みの波動砲」て、なんやねんそれは?

Hadouhou_roll04 これをどう波動砲と看做せばよいのだろう? 右半分の巻き寿司がヤマトで、左半分のタマゴが波動砲のビームだということか? なるほど、ひたすら念ずればそのように見えてこないでもない……おおお、そっくりだ! これが波動砲に見えないなどという人の貧困な想像力を憐れまずにはいられない。

Hadouhou_roll05 具は百二十パーセント充填されているとは言い難いが、ツナマヨにカニかまというのは、どう転んでもまずくはならない鉄板ネタである。

Hadouhou_roll06 ぺらぺらのタマゴ焼きの下には、こんなこともあろうかと、チキンカツ巻きが三つ横たわっている。

 もう、商品自体がネタだということはよくわかっているのだが、かくも無理のある造形にもかかわらず、これがなかなかうまいのだから癪に障る。まあ、最近のコンビニ弁当は、まずいものを探すのに苦労するほど進化しちゃったからねえ。むかしはほんとにまずかったんだよ。



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2009年12月 2日 (水)

今月の言葉

わんぱくツイッター

 いやまあ、わかんない人は気にしないように。年寄りネタですから。



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