『audio-technica アクティブスピーカー AT-SP150 BK』(オーディオテクニカ)
おれはなにしろものぐさなものだから、ミニコンポを持ってはいるものの、いまでは音楽を聴くのにはほとんど使わなくなってしまった。AIWA のミニコンポは、いまではすっかりテレビのスピーカーになってしまっている。だもんだから、音楽はパソコンで聴くのが常態だ。iTunes が便利なんだもん。
だもんで、「ELECOM MS-76CH」の柔らかい木の感触の音が気に入っていて数年使ったのだが、さすがに最近内部断線らしき“ガリ”が来て調子が悪くなってきたので、パソコンのスピーカーを買い換えた。それがこの audio-technica AT-SP150 BK である。
びっくりだ。じつに音が素直で、いじくりまわした感じがなく、なにより定位がすばらしい。二十センチやそこらしか離していないのに、楽器やヴォーカルの位置がはっきりわかる。机上ポータブルスピーカーの鑑である。この大きさでこんなことができるとは、まったく最近のスピーカーはヴァーチャル・リアリティー機器だねえ。
アマゾン評では低音がもの足りないといった感想がいくつかあるが、全然そんなことはない。アマゾンで指摘されたもんだから、ひょっとしたら近年のロットでは低音を調整しているのかもしれないが、この大きさのハコでベースがこれだけ出れば上等である。三年前に出てるモデルだから当初よりも断然価格も下がっているので、いまならコストパフォーマンスは抜群だと思う。
おれは狭苦しいガラステーブルの上にパソコンを置いて使っているものだから、縦に置くとディスプレイに阻まれて音の拡がりが悪い。だもんだから、こんなふうに横倒しにしてみたら、全然「問題ない」((C)碇ゲンドウ)。ディスプレイの下をかいくぐって、ぶわっと音像が拡がる。
この値段でこれだけの音が出るとは、ウソみたいだ。パソコンでばりばり音楽を聴くが、スピーカーごときに何万も出したくないという方には断然おすすめ。心配な人はいっぺん実機を陳列してる店を捜して聴いてみては? 以前、「オーディオ機器なんてものは、とにかく金さえ出す気であれば、いくらでも高性能のものが手に入るのだから、価格相応の性能であったところで、それはあたりまえなのである。価格を裏切る高性能に当たったときに、お得感もひとしおだ」と述べたものだが、こいつもまさしくそうだなあ。対価格満足度は抜群じゃなかろうか。
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