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2009年8月19日 (水)

離散コカイン変換

90 percent of U.S. bills carry traces of cocaine (CNN.com)
http://www.cnn.com/2009/HEALTH/08/14/cocaine.traces.money/index.html

(CNN) -- The term "dirty money" is for real.
In the course of its average 20 months in circulation, U.S. currency gets whisked into ATMs, clutched, touched and traded perhaps thousands of times at coffee shops, convenience stores and newsstands. And every touch to every bill brings specks of dirt, food, germs or even drug residue.
Research presented this weekend reinforced previous findings that 90 percent of paper money circulating in U.S. cities contains traces of cocaine.
"When I was a young kid, my mom told me the dirtiest thing in the world is money," said the researcher, Yuegang Zuo, professor of chemistry and biochemistry at the University of Massachusetts Dartmouth. "Mom is always right."
Scientists say the amount of cocaine found on bills is not enough to cause health risks.
Money can be contaminated with cocaine during drug deals or if a user snorts with a bill. But not all bills are involved in drug use; they can get contaminated inside currency-counting machines at the bank.
"When the machine gets contaminated, it transfers the cocaine to the other bank notes," Zuo said. These bills have fewer remnants of cocaine. Some of the dollars in his experiment had .006 micrograms, which is several thousands of times smaller than a single grain of sand.


米国内の紙幣、9割にコカイン付着 米大が調査 (asahi.com)
http://www.asahi.com/international/update/0819/TKY200908190048.html

【ワシントン=勝田敏彦】米国内で流通している紙幣の90%近くに麻薬のコカインがわずかに付着していることが、米マサチューセッツ大ダートマス校の調査でわかった。2年前の調査に比べて約20ポイント上昇しており、薬物汚染が依然、深刻であることが背景にあるとみられる。ワシントンで20日まで開かれている米化学会で発表した。
 研究グループは米国、カナダ、ブラジル、中国、日本の5カ国計30都市で使われている紙幣を調査。米国とカナダ計261枚の調査では、大都市を中心に85~90%にコカイン付着が見つかった。今回、日本と中国の紙幣からも初めて見つかり、日本では16枚の調査で12%、中国では112枚の調査で20%だった。
 コカインは、密売や吸引の際に紙幣に付着したあと、金融機関で束ねられるときなどに他の札にも広がっているらしい。グループは、調査結果がコカインなど禁止薬物に対する市民の意識向上につながることを期待している。


 When I was a young kid, my mom told me the dirtiest thing in the world is money なあ……。おれもまったく同じことを、子供のころに母親からも婆さんからも言われたよ。お金を触ったら必ず手を洗えと厳しく言われたな。

 それにしても、きゅ、九割!? 一読、おれは驚きマンモスだったが、ちょっと考えてみると、それほど不思議でもない数字かもなあ。

 たとえば誰かが、テレビドラマでやってるように、紙幣を丸めてストローのようにし、鼻からコカインを吸引したとする。そいつは、ことが終わると、紙幣を財布に戻す。紙幣の少なくとも片面にはコカインが付着しているだろうから、その紙幣と“濃厚接触”している紙幣にもいくらかはコカインが移り、汚染紙幣は二枚になる。これを第一日めとしようか。紙幣は一日に一回、持ち主を変えると仮定しよう。

 すると、汚染紙幣は毎日倍に増えてゆく。一枚あたりに付着するコカインはどんどん減ってゆくだろうけれども、それでも三十日めには、汚染紙幣は一気に十億枚を超える計算になる。都市部などで、仮に第一日めに百人が丸めた紙幣でコカインを吸っていたとしたら、汚染紙幣は一千億枚。これが全部十ドル紙幣だったとしたら、一兆ドルぶんの汚染紙幣ができあがる。つまり、日本の年間一般会計予算を超える額の汚染紙幣が、最初の百枚からわずかひと月で作りだされ、流通することになるわけである。これはまあ単純すぎる概算だが、ざっくりこのようなことが起きていると考えても、そう大きく外れてはいないだろう。

 実際には、CNNの記事にあるように、金融機関の紙幣計算機で大量に汚染されるようだが、だとしたら、下手すると、上の概算よりもずっと効率よく汚染紙幣が生まれているのかもしれない。検出する技術の精度が上がれば、事実上、ほとんどすべてのドル紙幣には多かれ少なかれコカインが付いているなんてことにならないともかぎらない。なんだかなあ。酒井法子宅に残っていた覚醒剤の分量くらいのコカインなら、ちょっとした小金持ちがドル建て箪笥預金(?)をきれいに洗って、その水を煮詰めれば取れちゃうかもね。


 「おい、ジェイク! ちょっと来い」
 「へい、なんでしょう、兄貴」
 「おれの持っているコカインをいっぺんに百倍ほどにも増やす方法を思いついた。ちゃんと新聞に書いてある」
 「さっすがインテリの兄貴、新聞なんて読めるんですね。ホセのやつなんか、英語のろくに読めないのに」
 「英語“も”だ」
 「で、どうすればいいんでやんしょ?」
 「おまえいますぐ、できるだけ治安の悪そうな町に行ってな……」
 「へい」
 「これを一ドル札に両替してこい」



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コメント

 これからはドルの価値は、末端価格幾らで表示しないとならないのか。

投稿: 林 譲治 | 2009年8月20日 (木) 07時07分

 誰でもいいから銀行員(下っ端)を片っ端から検挙して髪の毛検査にかければ、きっと一挙に検挙件数を増やせますねぇ。

投稿: 東部戦線 | 2009年8月20日 (木) 11時51分

ジェイクとホセっていう、いかにもなネーミングがツボにはまりました。
兄貴はカルロスとか?( ´艸`)プププ
「へい、なんでしょう、兄貴」という返事も最高です。
揉み手をしながら近寄ってくるジェイクが目に浮かびますψ(`∇´)ψ
いやぁー、さすがです。

投稿: いい子 | 2009年8月21日 (金) 00時58分

>林譲治さん

 額面はあくまでドルですが、実質価値はピコグラム。


>東部戦線さん

 逆に、銀行員に不届き者がいた場合、「いや、これは業務上不可避なことで……」と言い逃れるかもしれませんよ。


>いい子さん

 いわく言い難い私の感覚では、この場合、兄貴はたぶんブライアンとかガブリエルとかだと思うです。

投稿: 冬樹蛉 | 2009年8月21日 (金) 01時53分

2003年にニュルンベルグの生物医学薬学研究所が、6000枚のユーロ紙幣をサンプル分析した結果、ドイツでは90%からコカインが検出されたという。
『変な学術研究1』(エドゥアール・ロネ ハヤカワ文庫)

この報告でも、紙幣を数える機械(日本製がシェアの過半数を占めるそうですが)が拡散の主要な原因とされています。

また各国のユーロ紙幣の中で、最もコカインの量が多かったのはスペインで採取された紙幣で、ドイツで採取された紙幣の100倍の量が検出されたとか。ホセは故国に帰るとチャンスかも。

今月末の総選挙の投票用紙にもいろんなモノが付着してそうですが、「清き一票」を期待したいですね。

投稿: アダチ@初音ミク中毒 | 2009年8月23日 (日) 15時54分

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