絶滅確実な幼児語
ハイブリッド車が“静かすぎて危険”という話が最近クローズアップされているが、報道を見ていておれははたと気づいた。
ハイブリッド車が大多数になるころには、「ブーブー」という幼児語は絶滅するにちがいない。生き残ったとしても、専らブタのことを指す語になってしまうだろう。「ブーブー」の寿命も、せいぜいあと十年から二十年くらいといったところか。
その絶滅までの過渡期には、ちょっと面白い世代間のやりとりが行われることだろうな。
「あら、お父さん、いらっしゃい」
「ちょっと近くまで来たもんでな。ヒロシにおみやげを買ってきた」
「まあ、ヒロシちゃん、お爺ちゃんがおみやげですって。よかったねー」
「ほうら、ヒロシ、ブーブーだよー」
「……?」
「ブーブーだよ、ブーブー」
「お父さん、車がブーブー言わなくなってからずいぶんになるわよ」
「そ、そうか? そう言われればそんな気もするが……。わしの耳が遠くなったせいではなかったのか」
「あたしが聴いてもブーブー言ってないわ」
「う~む……では、ヒロシにはなんと言えばいいのじゃろう?」
「……クルマ、じゃないかしら」
「…………」
ああ、昭和は遠くなりにけり。
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コメント
トラックなんかだと、女性の声で「バックします、50円ください(って聞こえるんだけど)」と注意を促しますが、人を察知するとそういう音声がながれるようになると、「ぶーぶー」は「ちゅうい」になるんですかね。いやまぁ、「50円」かもしれないけど。
投稿: 林譲治 | 2009年8月10日 (月) 07時45分
接近を告げる電子音とかエンジン音っぽい音とかが現時点ではいまいち不評なので、重低音のスピーカーとかを積んで従来のエンジン音そっくりの音を発生させる方向に進化するのです。騒音が減りませんがもちろん人様の安全には代えられません。
安全重視でF1マシンのサウンドを聞かせてくれる軽自動車とかも有りです。
「ブーブー」も安泰です。
投稿: すがぬま | 2009年8月10日 (月) 09時26分
次は耳の不自由な人たちのために排気臭を再現する装置をつけるのですね。安全のために。
投稿: 東部戦線 | 2009年8月10日 (月) 10時49分
17才年下の夫は「パララパラパラ~」は暴走族だと知りませんでした。
黒電話を見た事もなく、英語で「ring」がなぜ電話をかける意味になるのか理解できなかったようです。
投稿: いい子 | 2009年8月10日 (月) 11時55分
外を歩いているとクルマというものはとにかくやかましい(だからヘッドホンで音楽を聴けない)ので静かになるのはめでたいと思ってたんですが違いましたね、これはやってみないとわからない
投稿: 村上 | 2009年8月10日 (月) 13時22分
ワードの「保存」アイコンがいまだにフロッピーですけど、若い世代はコレ何だと思ってるんでしょうねえ。
投稿: ふみお | 2009年8月11日 (火) 14時42分
携帯電話のカメラはシャッター音がしますからね。電気自動車にもエンジン音を義務付けないと?
そういえば昭和の時代には、(電話の)ダイアルを回したり、チャンネルを回したりしたんですが、平成の人には通じませんね。
投稿: きむら | 2009年8月12日 (水) 15時44分
いや、何に驚いたっていい子さんの旦那様が17歳下ってのに心底驚きましたΣ(゚д゚;)!!!
ゴッドファーザーのテーマ=暴走族って繋がらない年齢って事は、果たして幾つだ???
それはもしかして、ふみおさんの言う、フロッピー=ドクター中松みたいなのも繋がらない年齢なのか???あ、それは言ってないか(^-^;
投稿: ちいこ | 2009年8月20日 (木) 13時53分