ドラマチックに見れば、なんだってドラマチックなのだ
『情熱大陸』(主にTBS系)ってドキュメンタリー番組があるが、おれはごくたまにしか観ない。なんちゅうか、誰のどんな生きざまであっても、あのフォーマットに嵌めると、それなりにドラマチックなものになってしまうだろうことが容易に想像できてしまいシラけるからである。パロディーがいろいろ出てくるのも、そうした“フォーマットの勝利”を茶化したい人が少なからずいるからだろう。
いっそのこと、なんの変哲もないそこいらへんの人のごくごく平凡な日常を密着取材して、ああいうフォーマットに仕立ててみてはどうか? 本業ではないことにまったりまったりと気長に気長に取り組んでいる人なども面白そうだ。「彼は今日もカエルグッズにこだわる」とか「彼女が輝く時間──それは洗濯だ」とか「彼は今日もベルマークを集め続ける」とか「研ぎ澄まされた彼の目は、網棚に放置された雑誌を見逃さない」とか「ちりめんじゃこに紛れ込んでいる小さなタコが、彼の一日の疲れを癒す」とか、なんぼでもそれなりにドラマチックにできそうだ。
番組名は、そうだなあ、『余熱大陸』なんてのはどうか。
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コメント
前の日記と重なりますが、平塚湘風高校の校長に密着して、こうやって入試は行われる!と言う番組にしたらどうだろうか。
投稿: 林 譲治 | 2009年6月19日 (金) 08時11分
>林譲治さん
「天下ってなにが悪い!?」というドキュメンタリーも、『情熱大陸』フォーマットで観てみたいなあ。
投稿: 冬樹蛉 | 2009年6月20日 (土) 23時27分
ああいう番組で、退職を待たずに官庁を退く苦悩とか再就職先を募る困難、つまり「天下りをする苦労」を宣伝する悪知恵がないのが、エリート官僚の限界ですかねぇ……
投稿: 東部戦線 | 2009年6月21日 (日) 00時32分
>東部戦線さん
「同期入省のあいつが次官になった。おれは天下りせずばなるまい」──って、いやべつにせんでもいいです。民間ではしないのがフツーです。というか、するところがありません。窓際は窓際なりに楽しいもんですよ。いわゆる“ワーク・ライフ・バランス”とやらは格別です。しかし、“ワーク・ライフ・バランス”ってのも珍妙な言葉ですねえ。ワークはライフじゃないのかよ??
投稿: 冬樹蛉 | 2009年6月21日 (日) 04時41分
ワーク・ライフ・バランス……「カエル!ジャパン」キャンペーンですね。
役人からみると仕事って生活とは別格なんじゃないでしょうか。
天下りったって簡単じゃないんですよ。
自分の老後や子供たちのために備えた収入だけじゃなくて、企業の状況も考えなきゃいけません。「A社はすでに社長と常務がうちの省からの天下りで、バランスが悪くなる」「B社は局長にまでなった俺では社長でも吊りあわない」「去年、ああいうことをしたC社は反省させるためにも天下りなど送り込めん」「とりあえずD社で退職金を受け取って、その後はE社かなぁ」とか、いろいろ考えて天下るんです。
天下れば天下ったで、役所では常識のビジネスのイロハをわきまえない民間出身の素人幹部たちを指導しなければならない。他の省から来た幹部とも対決しなきゃいけない。
ドラマチックですよ、これテレビでやったら受けますよ。
投稿: 東部戦線 | 2009年6月21日 (日) 14時16分
>東部戦線さん
大河ドラマにしちゃえば、案外ウケるかも。『天下る』なんてのは、いかにも大河ドラマっぽいタイトルじゃないですか。
投稿: 冬樹蛉 | 2009年6月22日 (月) 01時07分
「天下る!」(ビックリマーク付きで)
ウケル~(≧m≦)
視聴率がめっさ高かったりして♪
投稿: ちいこ | 2009年6月22日 (月) 15時12分