蛇足
▼カミツキガメ飼育容疑で逮捕 ヘビの散歩から発覚 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0622/TKY200906220312.html
特定外来生物のカミツキガメなどを無許可で飼ったとして、群馬県警は22日、沼田市の男(50)を外来生物法違反容疑などで逮捕した。
「公園で大きなヘビを放して散歩させている」との相談があり飼い主宅を捜索したところ、甲羅が最大で31センチのカミツキガメ5匹とワニガメ1匹、ニシキヘビらしい死骸(しがい)が見つかった。
男は「500円玉程度の大きさのカメを5年かけて育てた。ヘビやカメが好きだった」と話したという。県警幹部は「ヘビでアシがつくなんて」とあきれていた。
素朴な疑問として、「ヘビの散歩」ってのは日本語として正しいのだろうか? じゃあどう言うのだと問われると、たしかに困る。さ、散行?
このおっさんがどのくらいの「大きなヘビ」を「散歩」させていたのかはよくわからないが、五メートルくらいのヘビの首にリードをつけ、コンビニのレジ袋とスコップを持って「散歩」させている五十男の姿をビジュアルに思い浮かべると、なかなかシュールに愉快だ。五百円玉くらいのカミツキガメを三十一センチにまで育てたこのおっさん、けっして悪い人ではなさそうな気もするんだが、違法は違法だからねえ。
自分の愛するものを、必ずしもそこいらへんのふつうの人が愛してくれるとはかぎらないという教訓を、このおっさんは五十年も生きてきて得ることがなかったのだろうか? SFファンを五年もやれば、そういう常識は身につくんだがな。べつにSFファンにかぎらず、特定分野のオタクは、とても他人事とは思えないだろうとは思うけどねえ。同好の士諸君は、公園で青背を散歩させたりしないように。それが元で、自宅で飼っているサンリオSF文庫が見つかってしまったりするぞ。
「お母ちゃ~ん、ヘンなおじさんが大きなヘビを散歩させてる。怖い」
「怖くないよ、お嬢ちゃん。ほら……、伏せっ、伏せっ」
「ずっと伏せてると思うけど……」
「そんなことはない、こいつは調子のいいときはもっと伏せるんだ」
「ほかになにかできるの?」
「できるとも! ほら、お手っ、お手っ!」
「…………」
それにしても、「ヘビでアシがつくなんて」って、この県警幹部、役人にしてはそこそこやりますな。“座布団一枚”か“中笑”か“アンテナ二本”くらいはあげよう。
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コメント
>「ヘビでアシがつくなんて」
これ役人じゃなくて芸人が言ったなら「お後が宜しい様で」とは言えないレベルなのに、役人ってだけで何となく「お♪洒落の利いたのも中にはいるもんだ♪」って思ってしまう不思議な感覚w
これって差別?それともコンプレックス?
投稿: ちいこ | 2009年6月24日 (水) 09時42分
>ちいこさん
差別感覚かも(^_^;)。役人じゃなかったら、「小笑」ですよねえ。
投稿: 冬樹蛉 | 2009年6月25日 (木) 02時17分