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2009年2月 4日 (水)

マイトはずるいという子供心

 あっ。なんということだ。この歳になって気づいた。

 子供のころ、おれは『スーパースリー』が大好きだった。だが、なにか釈然としないものを感じていたのだ。おれはマイトがいちばん好きだったが、なんだか「ずるい」と感じていたのだった。

 なぜ「ずるい」と感じたのか、大人の目で見ればなんのことはない。マイトだけが質量保存則を破っているのがあきらかだったからだ。そんな概念を習うのは夢中で『スーパースリー』を観ていた何年もあとのことだが、子供心にやっぱり“ずるい”ものを感じていたんだなあ。つまり、四歳や五歳の人生経験でも、日々の暮らしの中から、ものの“かさ”と“重さ”が、外からなにも足さないのにいっぺんに増えるのはヘンだくらいの感覚は身につけていたということなのだろう。

 むかしの子供は、しょっちゅうものを投げたり回したり飛ばしたり叩きつけたりといった遊びをしていたから、四、五歳でも、誰に教わらなくとも、“な~んとなく、ものというのはこういうふうにふるまうものだ”という感覚をひとりでに身につけられたのだろうが、それを思うと、ちょっといまの子供が心配にはなってくるな。おれはリアルをヴァーチャルの上に置くような考えはけっして取らないが、やっぱり子供のころには、手で触れられる“もの”と、重力と、遠心力と、その他もろもろの“生身で感じられる自然界の力”と、戯れてほしいものだなあと感じる今日このごろである。



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コメント

フリーもかなり嵩を変えられたと思います。敵を溺れさせて倒したことも何度かあったような。
ところで、質量保存の法則を無視するヒーローと言えば、まずあれでしょう。ヘアッ。

投稿: 小林泰三 | 2009年2月 4日 (水) 20時46分

ウワッ楽しい歌、こんなマンガを知らんかったなんて何か損した気分・・・
で、あの頃のお子様、ウルトラセブンのサイズ変化をどうお考えだったんでしょうか?

投稿: 村上 | 2009年2月 4日 (水) 23時46分

>小林泰三さん

 フリーはグレーゾーン(?)だなあという感じはしていました(^_^;)。

 “ヘアッの人”の場合は、あんまり“ずるい”という感じはなかったですね。ハヤタが巨大化するというよりは、なんらかの形でどこかに置いてある宇宙人の身体と“切り替わる”という感じだったからかもしれません。


>村上さん

 そりゃもうこの歌は、アニソンの古典的名作です。ハンナ・バーベラのアニメの日本版主題歌は、日本のアーティストたちが遊び心たっぷりに日本の子供たちのために独自に作ったものが多く、大真面目にふざけながら冒険をしている怪作揃いです。アニメというものが“輸入モノ”であったノスタルジックな時代です。

 とくにこの『スーパースリー』は、関敬六-石川進-愛川欽也という、当時のドリームチームとも言える声優陣です。いまで言えば、宮村優子-林原めぐみ-三石琴乃に匹敵する、あるいは、平野綾-白石涼子-戸松遥にも匹敵する(そ、そーかー?)豪華メンバーと申せましょう。

投稿: 冬樹蛉 | 2009年2月 5日 (木) 01時52分

なつかすぃ。中国の首相が李鵬だった頃、ニュースでその名が流れるたび、この曲が頭の中で再生されました。

投稿: ふみお | 2009年2月 5日 (木) 15時01分

うちのおっさんが寝る前によくこれ見てるので
テーマが耳にはりついて あー

投稿: かおる | 2009年2月 7日 (土) 16時45分

>ふみおさん

 裸の李鵬ですか(^_^;)。


>かおるさん

 これは一種の強迫歌です、ハイ。対テレパス戦術には持ってこいです。

投稿: 冬樹蛉 | 2009年2月 8日 (日) 01時37分

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