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2009年1月20日 (火)

「マダム・フユキの宇宙お料理教室」──ツナマヨマロニー

 なんか、突如、マロニーが食いたくなった。鍋が食いたくなったのではない。ただただマロニーが食いたくなったのだ。

 そうだ、パスタの代わりに食ってみよう――と思い立ったおれは、「♪まっろにぃ、ちゃん」と唄いながらマロニーを茹でてみた。なにしろパスタの代わりにするのだから、アルデンテが望ましい。しかし、アルデンテのマロニーなどという状態にするには、いったい何分くらい茹でればよいものかさっぱりわからん。おれは鍋につきっきりで麺(?)の具合をたしかめながら、三分弱という数字を弾き出した。

Maroni 茹で上がったはいいが、さてなにをつけて食おう? よし、パスタの代わりにするのだから、市販のパスタソースを絡めてみよう。ペペロンチーノにしようか、カルボナーラにしようか、タラコにしようか、明太子にしようか、バジルにしようか……。おれはパスタが好きだから、たいていの“絡めるだけ”系のソースは揃えてある。なになに、マロニーの袋の裏に書いてあるレシピによれば(もちろんパスタの代わりにしろなどとは書いてない)、どうやらマヨネーズは合うようだ。よし、ツナマヨにしよう。

 というわけで、ツナマヨのパスタソースをかけてみたのがご覧の写真である。これを混ぜようとしたわけだが、湯から引き上げたマロニーは、団子のようにくっついてしまって、なかなかうまく混ざらない。どうしたものか……。

 そうだ。なにしろパスタの代わりにしようというのだから、オリーブオイルをかけなくてどうする。そこで、どぼどぼとオリーブオイルをふりかけて絡めてみると、おお、絡むぞ。うまく潤滑油になって、マロニーにパスタソースが絡んでゆく。

 で、これ、食ってみるとですな、うまい。マロニー自体にはこれといった味がないので、うまいというのも語弊があるが、ツナマヨのパスタソースにはよく合う。奇妙なぷりぷりした食感が、パスタとはまたちがった食い応えを楽しませてくれる。やってみるもんだな。

 スープはるさめやら、はるさめヌードルやらがあるから、このツナマヨマロニー、一見パスタより低カロリーな感じがするが、じつはそんなことはない。この写真の量でマロニーの100グラム袋ちょうどひと袋ぶんだ。成分表記によると、349キロカロリーである。一方、ママースパゲティーの袋を見てみると、100グラムあたりのカロリーは、358キロカロリーである。重量で比べると、カロリーはそれほど変わらんのだ。マロニーの原料はジャガイモ澱粉コーンスターチだから、まあ、デュラム・セモリナとそれほど大きな差はないのだろう。

 ただ、容積がちがう。なんだか妙に“食いで”がある。ちなみに、パスタ200グラムを茹でると、写真の皿にちょうど満杯になるくらいの容積になる。マロニーの場合、この“食いで”のほとんどは、水を食っているようなものなのだから、まあ、虚しい満腹感で食欲をごまかすつもりであれば、パスタを150グラム、200グラムと食うのに比べれば、多少のダイエット効果はあるだろう。

 まあ、「マダム・フユキの宇宙お料理教室」では、ダイエットなどといういじましいことを考えてはいけない。パスタとは異なる“奇妙ななにものか”として、ツナマヨマロニーは事実うまいのである。トコロテンやわらび餅にパスタソースを絡めてみても、ひょっとすると同じようなものかもしれんが、やっぱりちょっとちがう気がするな。マロニーの食感というのは独特のものがある。関西弁では、「まずい」という意で「味ない」という言葉をよく使うのだが、マロニーってのは、味がないのに、なぜかうまい。不思議な食材である。

 追いおい、バジルやペペロンチーノも挑戦してみるか。カルボナーラは合いそうだが、ペペロンチーノはキツいかもなあ。



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