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2008年12月25日 (木)

貴族が食いそうにないんだが……

 髭男爵がネタに入る前に必ず言う「貴族のお漫才」ってのが、おれにはなぜかいつも「貴族のおばんざいに聞こえてしまうのである。やっぱり長年京都に住んでるからかなあ。

 しかし、おれは京都市内に四十ニ年強住んでいるが、自分が“京都人”である気が、いつまで経ってもしない。不思議だ。これはたぶん、おれが東京で生まれて三歳まで東京に住んでいて最初に憶えた言葉が東京弁であったからではない。“京都人”というのはアメリカ大統領みたいなもので、アメリカで生まれていないとなれないもののような気がする。キッシンジャーなんて、立派なアメリカ人なのだが、アメリカ大統領にだけは絶対になれない。アメリカで生まれていないからだ。まあ、京都人というのは、そういうものなのだろう(たぶん、“名古屋人”もそうだ)。おれはきっと何年京都に住もうが、けっして京都人にはなれないにちがいない。おれは自分が“関西人”であると自信を持って言えるが、絶対に京都人ではないのである。♪さいでんなー、ほーでんなー((C)嘉門達夫)。

 そんなおれですら、「お漫才」などという不自然な言葉を聴くと、反射的に「おばんざい」が浮かんでしまう。京都人じゃないのに。習うより慣れろ(なんか使いかたがちがう)ということか。きっと、京都近辺の人はみんな、髭男爵の漫才を観るたびに、頭の中で「貴族のおばんざい」と聞いているんだと思うなあ。



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