夜中に発作に襲われた
激しくどうでもいい話なんだけどさ、夜中に突然「きゅうりのキューちゃん」が食べたくなることってありませんかいやある絶対あるないわけがあるか。
米なんて要らない。とにかく、きゅうりのキューちゃんだけが食べたくなるのである。べつにおれは東海漬物の回し者ではない。また、通常の精神状態のときには、おれはとくにきゅうりのキューちゃんを好物に挙げたりしない。しかし、一年に一、二回くらいは、きゅうりのキューちゃん発作が起こることはたしかなのである。
だものだから、「もしかしたら発作が起こるかもしれない」という、えも言われぬ予感のようなものを覚えるときには、念のためにきゅうりのキューちゃんを買っておく。きゅうりのキューちゃんの賞味期限は、二か月とちょっとくらいだ。このあいだに発作が起きなければ、もったいないので食べたくもないきゅうりのキューちゃんを食べなければならない。それはなんだか、とてもとてもくやしい。であるからして、おれが決然と満を持してきゅうりのキューちゃんを買うときには、おのれの予感が二か月以内に当たるものかどうか不安に戦きつつも、予感が当たったときの至福を早くも想像し陶然となる。
予感は当たった。いまおれは、夜中にきゅうりのキューちゃんをぱりぽりぺりぱりと食っている。きゅうりのキューちゃんだけを食っている。おれはいま、しあわせだ。ホッケの煮物などという世にも珍しいものを食っている麻生首相にはたぶん一生わからぬ、庶民のしあわせである。
ああ、きゅうりのキューちゃんが猛烈に食べたいときのきゅうりのキューちゃんほどうまいものがあろうか! このしあわせは、おれの愛国心のかなりの部分を占めるにちがいない。日本に生まれてよかったー!
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コメント
ドストエフスキーの癲癇発作の描写にそっくり(笑)!
まさしく「発作」ですな、それは。
投稿: ふみお | 2008年11月30日 (日) 15時35分
マックのポテトとかあとひき大根とかケンタのチキンとかでも発作が起きませんか
余談ですが
わたしは'しゃばけ'シリーズを読むと粥と漬物が食べたくなります
投稿: ましゃみ | 2008年11月30日 (日) 22時37分