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2008年10月の29件の記事

2008年10月31日 (金)

Qちゃんは引退するわ、99ちゃんは倒産するわ

九十九電機が民事再生法申請 負債110億円 (asahi.com)
http://www.asahi.com/business/update/1030/TKY200810300415.html

 東京・秋葉原を中心にパソコン専門店を展開する九十九(つくも)電機(東京都千代田区)は30日、民事再生法の適用を東京地裁に申請した。負債総額は110億円。大阪、名古屋、札幌を含む13店の営業は続ける。
 九十九電機は47年の創業。78年に秋葉原に初のパソコン専門店を開き、中古パソコンの買い取りなども進めていた。大手家電量販店とは一線を画して海外製の安い輸入パソコンなどを販売し、自作パソコンでも支持を集めた。シンジケートローン(協調融資)の償還などで資金繰りが悪化したという。07年8月期の売上高は約320億円。債権者は約950人。

 あららら、こんなことになっていたとは……。なにを隠そう、おれがいまこれを書いているパソコンは、ツクモのウェブ通販で買ったものだ。

 ケータイでニュースを知り、潰れちゃったのかあと残念に思っていたら、深夜にこんなサブジェクトのメールが来た――「【ツクモ大阪版】 ★~ボーナスセール開催!!~★」

 そうなのだ、おれは一応客なので、メールニュースを受けているのだ。中身はいたってふつうのいつものメールニュースだ。倒産のことはなんにも書いてない。まあ、報道によると、「大阪、名古屋、札幌を含む13店の営業は続ける」ってことだからなあ。それにしても、こんなにもの哀しいタイトルのメールも珍しい。「★」や「!!」が、じつにもの哀しい。

 ま、いまのパソコンを最後に修理に出してからは、おれはツクモでなんにも買ってないからなあ。え? おれが潰したんじゃないよ!



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“足るを知る”という能力を欠くと、不幸になるんだろなあ

高級住宅街で麻薬密売のイラン人摘発 (TBS News i)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3982684.html

 東京の高級住宅街で、主婦や会社員ら、延べ2万人に覚せい剤などを密売していたイラン人らのグループが摘発されました。このグループは調べに対し、「こんなに薬物を買う人がいて、日本は大丈夫なのかと心配になった」と、供述しているということです。
 東京・港区の高級住宅街で周囲を見回す女性。現われたのは1人の男。2人は何かを話した後、男は女性に手渡されたライターでたばこに火をつけると、ライターと一緒に何かを女性に手渡しました。薬物売買の瞬間です。この男は、同じ場所で車に乗った"客"にも何かを手渡していました。
 関東信越厚生局麻薬取締部は、今年7月、薬物密売グループのリーダーでイラン人のアボルファズル・ザルバリ被告(42)を逮捕しました。港区のマンションやアパートで、覚醒剤やコカインなどを販売目的で所持していた疑いです。
 ザルバリ被告はその後、起訴されましたが仲間のイラン人4人と共謀。港区の白金や高輪、麻布といった高級住宅街で薬物を、1日平均70人、延べ2万人の主婦や会社員に密売したということです。月に2千万円の売り上げがあったこともありました。

 いやあ、どうも、遠い国からやってきて、こんなにも日本のことを心配してくれてありがとう。

 白金に高輪に麻布かあ……。なにが不満で薬物に走るのやら。ひょっとすると、住むのに精一杯で、案外、内実は“豊かでない”(それはたぶん“貧しい”というのとはちがうのだ)生活をしてたりして。見栄も張らにゃあならんだろうから、ホントは使いたくもないトコに金使ってストレスが溜まるのかもしれないしね。

 それにしても、貧乏人は薬物中毒にすらなれないのかと思うと、なんとなく癪に障るよな。きっと、本やCDやDVDやデジタル機器や食玩を買っても、まだなお薬物中毒にもなれるほどの金があるんだろうなあ……って、人はほかにいったいなにを買うというのだろう? 何億も持ってても、どうせそんなに本も読み切れないし、CDも聴き切れないし、DVDも見切れないのになあ。となると、薬物でも買うしかないのか?



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2008年10月30日 (木)

円い“バビロニア・ウェーブ”

 西暦二XXX年、人類は、自然界のすべての力を統一記述し、自在に操れるようになっていた。ニ〇世紀のSFを読むのが好きな、とある暇な大金持ちが、ある日、風呂の中で『バビロニア・ウェーブ』という本を読んでいて、妙なことを思いつき、さっそく金に糸目をつけずに試してみることにした。

 大金持ちは、いまや空間の曲率を自在に制御できるようになった空間工学を駆使して、まあせいぜい銀河系程度の大きさしかない小ぶりの空間回路を建造した。回路といっても、じつに単純なもので、一点から発射された光が“直進”しているうちに正確に元の発射点に戻ってくるというだけのものである。光自身は常に最短距離を直進している“つもり”なのだが、空間のほうが大きな円を描いて曲がっているので、元の場所に戻ってきてしまうのだ。

 そこでその暇な大金持ちは、酔狂な思いつきを試してみた。その閉じた空間回路の一点から、大出力のレーザーを照射した。レーザーは直進し、時間 t 後に、光源に戻ってきた。レーザーは光源をすり抜け、二周めの周回に入る。そういう性質の光源なのだ。なにしろニXXX年だ、それくらいのことは簡単にできる。光源からはずっとレーザーが照射され続けている。

 これで、レーザーは閉じた空間の中を永遠にぐるぐると回り続ける。投入したエネルギーをレーザーの形で閉じた空間内に蓄えられる、電池ならぬ“光池”の完成だ。必要なときに、光池からちょっとずつエネルギーを取り出して使えばよい。

 しかし、大金持ちは設計段階でちょっとしたいたずらを仕掛けていた。これこそ、風呂の中で思いついたことなのだ。

 大金持ちは、レーザーが空間回路を一周して元の点に達するとき、ちょうど位相がπぶんだけズレる距離に円周を設定していたのだ。ということは、二周めに入るレーザーは、いま光源から放たれた一周めのレーザーと打ち消し合い、波動として観測されないことになる。そして、三周めに入ったレーザーは、いま一周めを回っているレーザーとは強めあい、二周めを回っているレーザーとは打ち消し合うはずであるから、結局、最初に放たれたレーザーと同じ姿になるはずだ。あとは、これの繰り返し……、つまり、この空間回路では、光源からはずっとレーザーが照射され続けているにもかかわらず、時間 t ごとにレーザーが点滅するように観測されるはずである。しかし、だとすると、ずっと照射し続けているレーザーのエネルギーはどこへ行ってしまうのか? この“光池”には、どれだけレーザーのエネルギーを投入しようとも、常に回路一周ぶんのレーザーのエネルギーしか蓄えることができないのか?

 さて、そもそも、ほんとうにこんなことが起こるのだろうか? 起こらないとすれば、なにがどうまちがっているのだろう?

 いやじつは、おれにもさっぱりわからないのである。



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2008年10月29日 (水)

Qちゃん、キミは輝いていた

「完全燃焼し、さわやか」 Qちゃん、涙こらえきれず (asahi.com)
http://www.asahi.com/sports/update/1028/TKY200810280369.html

 「完全燃焼して、さわやかな気持ちです」。28日に引退表明した女子マラソンの高橋尚子(36)=ファイテン=は記者会見で、そう心境を語った。日本陸上女子初の五輪金メダルをもたらし「Qちゃん」の愛称で親しまれた国民的ランナーが、20年を超える陸上人生に幕をおろした。

 『ぼくはオークレーのサングラスを清水の舞台で首をくくってから毒を飲むほどの勇気を出して買ったことがあるので「投げ捨てる」などという蛮行を目の当たりにして眩暈がするほどショックを受けました。本人によると「オークレーのサングラスだし(他のメーカーかもしれませんがたぶんそう言ったと思うのです)知り合い(父親?)の顔が見えたのでそこで投げた」ということで、それを聞いてようやくぼくの心はおさまり高橋への殺意も消えたのですが』田中哲弥

 そうか、あれからもう八年か……。

 おれみたいな根性なしは、もう、マラソン選手というだけで無条件に尊敬してしまう。そのスタミナと根性を耳掻き一杯でいいから分けてくれと思う。だが、おれは、マラソンの中継を観たりするのはあんまり好きじゃない。なんか、悲愴感すら漂ってきて、こっちまでしんどくなってしまうのだ。どうもおれは、「幸吉はもうすつかり疲れ切つてしまつて走れません」とか、「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」とか、円谷つながり(?)のエピソードを子供のころに刷り込まれてしまったせいか、マラソンと聞くと、なにやらしばしば安易に人生にも例えられるような辛く苦しいなにやらかにやらをイメージしてしまうのである。おいおい、人生ってのは、そんなに辛く苦しいのかよと、子供心にマラソンというものは暗いくらぁ~いものであるかのような印象を漠然と抱いてしまっていた。

 しかし、高橋尚子のマラソンはちがった。あのハイピッチで四十二・一九五キロをすたすたすたすたすたすたすたすたと走ってきてテープを切ったあとに、ちょっと近所のコンビニまで走っておにぎり買ってきましたみたいな顔で、にこにこと笑うのである。マラソンって、なんて楽しいんだろうと言わんばかりに……。信じられん。超人だ――と、おれは呆然とこの少女のような童顔のランナーに感嘆したものであった。

 正直、近年の高橋尚子は、観ているほうもキツかっただろう。その期待に応えられない本人はもっとキツかったろう。高橋尚子は、ただテープを切るだけでは高橋尚子じゃないのだ。テープを切ってにこにこしなくちゃならないのである。これはキツい。ましてや、ただ勝つことすらできなくなったとあっては……。

 常人でも平泳ぎはできる(遅いけどな)。常人でも槍や砲丸は投げられる(飛ばないけどな)。だけど、常人には、フルマラソンを二時間半足らずで走り切ってにこにこしているなんてことは、到底できないのである。

 高橋尚子の引退は、端的に翻訳すると、「にこにこできなくなった」ということに尽きるのだと思う。Qちゃんが己に課すプロとしての水準は、“勝って、にこにこできる”という、とてつもなく高い水準であったのだろう。とはいえ、人間は歳を取るものだ。勝てなくても、にこにこできなくても、そりゃあ、ただゴールするだけならやってやれないことはない。でもそれは、高橋尚子の走りではない――というのが、Qちゃんの虚心坦懐な判断だったのであろうと思う。

 お疲れさま、高橋尚子選手。これからも、ちがう道でのあなたの活躍を目にすることと思うが、いつ観ても、たぶんあなたはにこにこしていることだと思う。そうであってほしい。

 今日はちょっと、アリスの「チャンピオン」を聴きたい気分。


シドニー五輪 女子マラソン (サングラスを投げ捨て、決然と勝負に出る高橋尚子。ぐんぐん離されるリディア・シモン)

シドニー五輪 女子マラソン (追い上げるリディア・シモンを背にゴールインし、にこにこする高橋尚子)



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2008年10月28日 (火)

最近ついたヘンな癖

 冷凍食品をチンする前に、匂いを嗅ぐようになった。

 こういう人、けっこういるんじゃないかなあ。



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2008年10月27日 (月)

人を呪わば穴ふたつ

サルコジ人形に呪いの針ブスリ キット販売に大統領激怒 (asahi.com)
http://www.asahi.com/international/update/1024/TKY200810240266.html

 【パリ=国末憲人】恨みを持つ人物や敵の人形に針を刺して呪(のろ)いをかける西アフリカなどの風習にならい、フランスでサルコジ大統領の人形に針を刺すキットが売り出され、大評判になった。だが、大統領はかんかん。回収を求めたものの、発売元は無視を決め込んでいる。

 一目連骨女かと思った。それにしても、サルコジも洒落のわからんやつだな。

 まあ、日本でも、こんなの↓は売ってるけどね。

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2008年10月26日 (日)

怨みの抽象化?

母校文化祭へ「いじめ仕返し」 ナイフ所持容疑の男逮捕 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1025/TKY200810250234.html

 文化祭を開いていた群馬県前橋市日吉町2丁目の勢多農林高校駐車場でナイフを所持していたとして、前橋署は25日、吉岡町大久保の専修学校生、小渕鏡人(あきと)容疑者(20)を銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕したと発表した。小渕容疑者は同校の卒業生で「在学中のいじめに仕返ししようとした」と容疑を認めているという。
 数日前から同校周辺に「文化祭で卒業生の首をもらいに行く」などと書かれた怪文書がまかれていたため、前橋署が警戒中だった。同署は怪文書との関連を調べている。
 前橋署によると、小渕容疑者は25日午前11時25分ごろ、勢多農林高校の駐車場で、刃渡り約12センチの果物ナイフを持っていた疑いがある。署員が職務質問した際、所持品の中からナイフが見つかった。小渕容疑者は同校卒業後、高崎市内の県立の専修学校に入学していたという。
 同校は「在学中にいじめがあったかどうかわからないのでこれから事実を確認する。いまは何もわからない」としている。

 なんかまたこれも、一読しただけではなんのことやらさっぱりわからない事件である。いや、記者の文章が下手とかいう意味じゃなくて、この小渕容疑者とやらの言葉と心理がさっぱりわからない。“仕返し”という言葉をどういう意味で使っているのだろう? 以前あった「誰でもいいから皆殺し」に匹敵する不可解な言葉遣いだ。

 小渕容疑者が勢多農林高校在学中にいじめを受けていたのだとしたら、いじめた当事者を探し出して刺しにゆくというのが、ふつうの“仕返し”なんじゃあるまいか? おれならそうする。

 あるいは、そうしたいじめを知りながら看過していた教師がいて、いまもまだ同じ学校で教えているというのであれば、その教師を刺しにゆくというのがふつうの“仕返し”ではなかろうか? おれならそうするかもしれん。「卒業生の首をもらいに行く」(という怪文書が小渕容疑者によるものであるとすれば)というのは、じつに奇妙だ。現在の在校生になんの関係があるというのだ? 現在の在校生を傷つけて、怨みが晴れるとでもいうのだろうか? おれなら晴れん。

 小渕容疑者が、勢多農林高校という抽象的概念としての組織体にいじめを受けていたと感じていて、それに対する“仕返し”を試みたと考えるとすれば、まあ、多少はわからないこともない。しかし、だとすると、現在もその抽象的組織体にいじめを受けている最中の具体的構成員(つまり、過去の自分と同じ境遇にある生徒)がいるかもしれず、自分の“仕返し”がそのような生徒を傷つける可能性も大いにある、それでもいいのか――と考えるのが、ふつうの想像力というものではあるまいか? とにかく、おれにはこやつがなにを言っているのか、さっぱりわからん。わからなくてさいわいだ。

 もしかすると、おれは難しく考えすぎているのかもしれん。要するに、単にこいつは、いまの自分より弱そうなやつに八つ当たりしたかっただけの話なのかもしれん。親に虐待を受けた子が長じて親になったとき自分の子を虐待してしまうといった、いわゆる“虐待の連鎖”が学校現場でも起こり得るということなのだろうか。そういえば、あの宅間守も「エリートでインテリの子供をたくさん殺せば死刑になると思った」と言っていたが、論理的に考えれば、“宅間が子供だったころにエリートでインテリの子供だったおっさん・おばはん”を殺しにゆくのが筋というもので、現在“え~トコの学校”に行っている子供を殺したとて、怨み(というか、逆恨みというか)が晴れたりするものであろうか?

 いやまあ、「怨みが晴れたりするものであろうか」などと言っている時点で、正常な精神状態のものさしを持ち出しているわけだから(た、たぶん正常だと思う……)、じつに詮のないことではあるのだが、おれにはこういう思考回路がないだけに、不気味であると同時に、興味も覚える。

 人は、集合の具体的要素を怨んでいるうちに、集合という抽象的なものを怨むようになってしまうこともあるものらしい。おれにはよくわからんが……。「日本に原爆を落としやがって」などと、戦後に生まれたおれが戦後に生まれたアメリカ人一人ひとりに怨みを抱けるかというと、そんな感情はまったく湧いてこない。アメリカ政府という抽象的なシステムの厭らしさに嫌悪感を覚えるということはあるが、だからといって、そこのマイケル君やあそこのメアリーちゃんに嫌悪感を覚えるかというと、そんなことはまったくない。なんだか、おれが異常なんじゃないかと自信がなくなってきたが、ふつう、そんなもんなんじゃないの?

 しかし、小渕容疑者のような思考回路を持つ人間を計算に入れておく必要というのは、危機管理上、あるだろう。SFファンという抽象的な集合に殺意を持っているやつだっているかもしれんし、喫煙者を皆殺しにしたいとか、酒飲むやつを皆殺しにしたいとか、眼鏡をかけているやつはみんなオレをむかしいじめたやつの仲間だ、殺せ、殺せ、殺せ~~~とか思っているやつだっているかもしれん。

 ことによるとひょっとしてもしかするとあなただけは該当しないかもしれないが、人類という集合のなんらかの部分集合に属してしまっている人は、誰かに部分集合ごと怨まれているかもしれないので、個人的には身に覚えがなくても、気をつけたほうがよい(っつっても、気をつけようがないけど)。

 そもそも、生命体という集合を怨んでいるやつだっているかもしれないんだよなあ……。



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2008年10月25日 (土)

ゲームはまだそこまで進んでないよ

「ゲームうまくできたので、車運転」ひき逃げ容疑の中3 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1024/OSK200810240011.html

 大阪市淀川区で18日未明、自転車の男性が軽乗用車に約180メートル引きずられて重傷を負った事件で、ひき逃げなどの疑いで逮捕された大阪府豊中市の中学3年の女子生徒(14)が「車を運転したのは初めてだった。ゲームでうまく運転できたので、本物でもできると思った」と供述していることが府警への取材でわかった。
 淀川署によると、女子生徒は「ゲームセンターでハンドル付きのゲームをして運転に興味を持ち、自宅から運転して行った」と供述。友人の中学2~3年の男子生徒3人が同乗していたことについては「ドライブに行こうと自分から誘った」と話しているという。重傷の男性は現在も入院中という。

 なあに、この程度はなまぬるい。えーと、ご記憶の方もいらっしゃるだろうが、九年ほど前に、旅客機を包丁一本でハイジャックして操縦させろと機長に迫り、断られたので機長を刺殺した阿呆がおった。阿呆は、「シミュレーションゲームで訓練を積んでいるので自信がある」とほざいていたな。

 重傷を負った方にはお気の毒だが、この程度の阿呆は、もはや、そこいらへんにざらにおると考えておかねばなるまい。道を歩くときは気をつけんとな。

 こりゃしかし、いったいなんなんだろうね? 情報教育の貧困なんだろうか? “現実”というものの情報量が、現代の迫真のゲームに比べてすら、いかに桁ちがいに膨大であるかを、ちゃんと学校で教えておいてくれなくては困るね。

 おれはヴァーチャルがリアルに本質的に劣ると言っているのではない。virtual という言葉を、real の“パチもん”といった意味に誤解している人はかなり多いが、本来、virtual というのは、“そのものではないが、その「力」において、そのものと等価である”という意味だ。まあ、残念ながら、現在の技術水準は、現実世界に匹敵する情報量をリアルタイムで仮想で操るには、まだまだお話にならないほど非力である。virtual という言葉を使うのは、ホントはまだ誇大広告(?)なのだ。そんなことは、むしろ年寄りのほうが直感的にわかるのだろうが、ひょっとすると、いまの若者には、知識として教えなければならないことなのかもしれない。こういう阿呆には、スポーツをやらせれば、現実の情報量の膨大さが体感でき、いまのコンピュータ技術など、まだまだオモチャのようなものだと納得してくれるのかもな。



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2008年10月23日 (木)

『安めぐみ 2009年カレンダー』(ハゴロモ)

 今年ももうカレンダーを買うような季節になってしまったなあ。というわけで、毎年必ず誰かのを買うことにしている女性タレントカレンダーは、四年連続安めぐみに決定。毎年カレンダーを選ぶ段になって思うのだが、まったくもってカレンダー向きですなあ、安めぐみは。四六時中目にしていても目障りでない。露出もほどほど、構図もほどほど、刺激的すぎず、適度な目の保養になるのがよい。安めぐみというのは、きっちり服を着ている姿がいちばんエロいという奇妙な雰囲気の持ち主で、このカレンダーのようにほどほどに肌を出している姿のほうが、あたかもルノアールの絵のようで、日常空間を暴力的に侵犯してこない。端的に言えば、目が疲れない。まさにカレンダー向きなのである。

 アマゾンの女性タレントカレンダーの売れ行きでは、現時点で十三位につけている。これは安めぐみの芸能界での人気からすれば、相対的にかなり高い位置だろう。つまり、いつも目にするカレンダーとなると、安めぐみを選んでしまう人がけっこう多いわけだ。ちなみに、女性タレントカレンダーの売れ行き上位にランクインしてきているのは、“刺激系”よりも圧倒的に“癒し系”のタレントが多い。ま、カレンダーちゅうのはそういうもんです。

 それにしても、四年連続安めぐみちゅうのも変化がなくてなんだかなあ……と、今年はいろいろ迷ったんだが、やっぱり安めぐみだなあ。『栞と紙魚子の怪奇事件簿』(NTV系)でかなりファンになってしまった前田敦子AKB48)ちゃんとか、下膨れが可愛らしく目力のあるウルトラマンおたくの福田沙紀ちゃんとかのカレンダーが最後まで候補に残ったのだが、惜しくも敗れ去った。来年のおれの部屋用カレンダー選考会でまた健闘してほしい。



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とっくに常用してるよなあ

「におい」、「臭い」も「匂い」もOK 常用漢字追加案 (asahi.com)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200810210352.html

 文化審議会国語分科会の漢字小委員会は21日、常用漢字表に追加する予定の字種191字の音訓を定める案と、現行の常用漢字の一部に音訓を追加する案を承認した。「臭(にお)い」と「匂(にお)い」、「怪しい」と「妖(あや)しい」、「恐れる」と「畏(おそ)れる」など、複数の漢字が同じ訓をもつ異字同訓の用法が新たに認められ、常用漢字の表現力が少しだけ豊かになりそうだ。
 追加される字種には、「切る」に対して「斬(き)る」、「張る」に対して「貼(は)る」、「捕らえる」に対して「捉(とら)える」、「当てる」「充てる」に対して「宛(あ)てる」、「跡」に対して「痕(あと)」、「歌」に対して「唄(うた)」などがある。
 追加される音訓では、「込む」に対して「混(こ)む」という訓を認め、「負けが込む」「電車が混む」のような使い分けができるようにする。ただし「込(混)み合う」「人込(混)み」はどちらも使える。ほかにも、「延べる」に対して「伸(の)べる」、「作る」「造る」に対して「創(つく)る」、「早まる」に対して「速(はや)まる」などがある。
 このほかに追加する訓読みには、日常生活などで使う機会が多い「育(はぐく)む」「応(こた)える」「関(かか)わる」がある。「私」には現在の「わたくし」という訓に「わたし」が追加される。「要」も「かなめ」と読めるようになる。
 文化審議会は05年、文部科学相から「情報化時代に対応する漢字政策のあり方」を諮問され、常用漢字表の改定に取り組んでいる。漢字小委員会は次回から追加字種の字体の検討作業に入る。09年2月までに新常用漢字表(仮称)の試案を作り、文化庁のホームページなどで意見を募る。内閣が新常用漢字表を告示するのは10年秋の予定。(編集委員・白石明彦)

 この手のニュースが出るたびいつも思うんだが、こんなの気にして文章書いてる人がどのくらいいるもんなんだろうね? たぶん公務員が公式文書を作成したりする際には気にせにゃならんのかもしれんが、おれは民間でしか働いたことがないからわからない。「育む」「はぐくむ」と読むことが“常用”として認められますなどと、いまさら言われてもねえ。

 まあ、たしかになんらかの標準がないとむちゃくちゃになるやもしれんという危惧もわからんではない。「安倍福田す」などと書かれて、「なんだ、“なげだす”も読めないのか!?」と怒られても困るしな。だとしても、いわゆる常用漢字というのは、中途半端すぎやしないか? ほとんどの人が高校へ行き、受け入れのキャパシティーだけを考えるなら大学にだって全入できようという時代だ。おまけに、テレビはある雑誌は山ほどあるケータイでメールが送れるDVDは原語と日本語で字幕が出せるウェブでは誰もが情報発信しているという時代に、常用漢字はあまりにスカスカではあるまいか。

 九年以上前に、「ら致」やら「だ捕」やらがわかりにくいとこの日記でぼやいたものだけれど、公のメディアは、「誰にでも読めるように書かねばならない」という強迫観念に囚われすぎではあるまいか。「日本人だったらこれくらい読めるようになれ」と開き直ればいいのに。そりゃまあ、わざわざ態ととか恣にするとか(読めない人は、読めないところにカーソルを合わせてください)、その手の漢字検定みたいなやつをことさら“いちびって”使うこともないけれども、「要」なんてのが読めないいい大人がたまたまいて、そいつが「新聞のくせにけしからん」などとねじこんで来たとしても、そんなの無視すればよろしい。しつこいようなら、予め秘密兵器としてもらっておいた要潤のサインでもプレゼントして撃退すればよろしい。

 なぜか一部のお役人には、「義務教育で与える情報量は、少なければ少ないほど軽い負担で覚えられるにちがいない」という奇妙奇天烈な信仰(?)があるとしか思えない。そんなことねえよなあ。まったく意味のない数列や文字列をひたすら覚えるんじゃあるまいし、言葉や事柄を覚えるのなら、それに関連した情報ごと覚えるほうが絶対覚えやすいだろう。「ら致」のほうが「拉致」より覚えやすい、画数が少ないから――なんてケッタイな人いるか? 「拉」だけを、いつどこで覚えるんだよ? 盾と矛を売ってる商人の話などされては情報量が多すぎて覚えるのに負担になるから、「矛盾」という文字だけをただただ教えてくれたほうが覚えやすい――なんてケッタイな人いるか? 「四面楚歌」なんて文字をただただ見せられて、「これは“しめんそか”と読み、敵に囲まれているさまを言う表現です」などと教わって覚えられるか?

 子供たちよ、若者よ、常用漢字なんて気にするな。本をたくさん読んで、自分の好きな作家の文字遣いを真似したり、「あ、これカッコいいな」「あ、これ合理的だな」「あ、これ“感じ”出てるな」「あ、これなんか好きだな」というのを取り入れてゆくうちに、“自分の字面”というのができてくるはずだ。たまにキミが使った漢字が読めないような人がいて「学のある人は難しい字ぃ使わはりますなあ」などと厭味を言われたとしても、「あれ? そうですか読みにくいですかそうですかあ?」とニコニコ笑いながらも不思議でたまらないといったようすでひらかなに直し、場合によっては、屏風の文字も読めないふりをし(そこいらへんにあまり屏風はないけど)、「一」という漢字すら書けないふりをして世渡りをするがよろし。なにしろ昨今は、漢字なんてものは読めなければ読めないほど人気者になれるみたいだぞ。



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2008年10月22日 (水)

しょぼいことで捕まるなよ、正義の味方

正義の味方捕まる 茨城ご当地ヒーロー「イバライガー」 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1020/TKY200810200417.html

 子ども向けのテレビ番組「獣拳戦隊ゲキレンジャー」の衣装を無承諾で複製・販売したとして茨城県つくば市に住む男性(41)が先月末逮捕され、今月15日、著作権法違反の罪で罰金100万円の略式命令を受けた。この男性は茨城のご当地ヒーロー「時空戦士イバライガー」でもあった。正義の味方の逮捕は、イバライガー消滅の危機をもたらし、コスプレ業界にも不安を広げている。

 ご当地戦隊ってのは、この間歇日記でも「離島戦隊タネガシマン」あたりからいろいろ取り上げてはきたが、とうとう逮捕される戦隊が出たかあ。

 まあ、ウルトラマンコスモスだって逮捕されたことがあるんだから、イバライガーもちゃんと罪を償って復活してもらいたいものである。

 杉浦太陽だって、被害者の証言に虚偽があったってことで不起訴となり、結果的には誤認逮捕ってことで、いろいろ番組には影響はあったが最終的にはことなきを得たわけで、いまは問題なく芸能活動してますしね。可愛い奥さんももらったし。

 まあ、正義の味方をやる人は、子供の夢を壊さないよう、めったなことはしないような心がけは必要でありますなあ。大人は「あんたも聖人君子じゃあるまいしね」と見てくれるかもしれんが、子供にとってはヒーローなんだしね。



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2008年10月20日 (月)

いっそ、にせものに代わってもらったほうがいいのでは……

ネタにされ逆襲? お笑い番組にペイリン候補本人が出演 (asahi.com)
http://www.asahi.com/international/update/1019/TKY200810190132.html

 【ワシントン=梅原季哉】米大統領選の共和党副大統領候補、ペイリン・アラスカ州知事が18日夜、自らのインタビューや討論会での言動を再三ネタにされてきたNBCテレビのコメディー・ショー「サタデー・ナイト・ライブ」に、敵地に乗り込む形で特別出演した。
 オープニングの寸劇は、ペイリン氏が記者会見に臨んだとの設定。実際に演壇に立ったのは、ペイリン氏の「そっくりさん」で話題を呼んでいる女優ティナ・フェイで、今回も知事の保守的な言動などをネタに笑いを取った。
 ここで場面が換わって本人が登場し、ニセ者知事はあわてて消えた。ペイリン知事は「質問は受け付けません」としたうえで、番組開始の決まり文句である「ニューヨークから生中継、サタデー・ナイト・ライブ」と叫んだ。
 陣営としては、度量の広さを見せて無党派層の若者らのウケをとる思惑もあったようだが、本人は終始、やや硬い表情のままだった。

 この Tina Fey のものまねが最高なんだよなあ。ほんもののペイリンよりもペイリンらしい。なにやらわけのわからない保守的な信念だけは持っているらしいのだが、口を開けば茫漠とした抽象的なことばかりをあっけらかんと垂れ流し、経済政策や外交政策で具体的なことを訊かれると、ぶりっコして逃げる。それでいて、外見は頭良さそうで美しいし、かわいらしいところもある。ティナ・フェイのペイリンがほんもの以上にほんもの(つまり、バカ)に見えるというのは、ティナ・フェイがほんもののペイリン以上に頭が良いからなのであろう。実際、ティナ・フェイは、ほんとうに政界に入ってもペイリン程度にはなれるにちがいない切れ者である。

 日本にも政治家のものまねをする芸人はいるけれども、顔や身振りやちょっとした癖などの形態模写に留まるものがほとんどだ。思想模写、思考回路模写というところまでは、なかなか行かない。「ザ・ニュースペーパー」なんかはけっこうがんばってると思うけど、ティナ・フェイの足元にも及ばないなあ。もっとも、日本の場合、思想模写、思考回路模写を芸人にしてもらえるほどのことを、そもそもオリジナルが言わない(言えない)からなあ。やっぱり、なんだかんだ言っても、アメリカとは議会制民主主義の歴史がちがうし、裾野の広さがちがう。日本にも、ティナ・フェイ並みのレベルの高いにせものが出てくれば、ほんもののレベルももっと上がると思うんだが……。

Gov. Palin and Katie Couric get real and adorable
 (にせクーリックの“まばたき”がいい。あのなー、ペイリン、『クイズ$ミリオネア』じゃないんだから……)

Gov. Palin and Senator Clinton address the nation
 (夢の競演。ヒラリーを指す“flurge”とはなにかググってみよう。結局、アメリカ人だって雰囲気でしかわかってない不思議な流行語なのだ)

Gov. Palin pays a visit to the show
 (いよいよ敵地に乗り込んだほんもの。必殺の“fancy pageant walking”に苦笑するほんものは見ものだ。はてさて、この出演が凶と出るか吉と出るか……)



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2008年10月19日 (日)

第一回『マクロス縛り紅白歌合戦』

 ニ〇〇ニ年を最後に途絶えていた好評投稿企画『アニソン縛り紅白歌合戦』が、なんと今年だしぬけに復活である。ま、要するに、「こんな歌手がこんなアニソンを歌ってくれたら面白いなあ」という架空の紅白歌合戦である。かの、ゆうきまさみ先生にもウケていたという伝説の投稿企画だ。おなじみ、唄う経済学者・マイソフさんが、六年ぶりに、今年はなんと『マクロス縛り紅白歌合戦』を投稿してくださった。今年はなにしろ、菅野よう子が音楽を担当した『マクロスF』のサントラが、アニメのサントラ版アルバムとしては『新世紀エヴァンゲリオン』にも迫る十一年ぶりの大ヒットをかっ飛ばした年であるからして、架空の紅白歌合戦もマクロス縛りだ。さすがマイソフさん、すばらしい。

 というわけで、人の褌で相撲を取るこの企画、六年ぶりに行ってみよう!

第一回「マクロス縛り紅白歌合戦」(出場順)
前半戦(紅組先攻)
茅原実里私の彼はパイロット
[超時空要塞マクロス]
TRY AGAIN
[マクロス7]
羞恥心
水樹奈々インフィニティ
[マクロスF]
アイモ~島のひと
[マクロスF]
布施明
大塚愛射手座☆午後九時 Don't be Late
[マクロスF]
MY SOUL FOR YOU
[マクロス7]
GReeeeN
アンジェラ・アキダイアモンド クレパス
[マクロスF]
SEVENTH MOON
[マクロス7]
EXILE
RYTHEMノーザンクロス
[マクロスF]
MY FRIENDS
[マクロス7]
森山直太朗
田村ゆかりシルバームーン・レッドムーン
[超時空要塞マクロス]
小白竜
~歌より長い語りつきversion~

[超時空要塞マクロス]
Revo
ゲスト
中島愛指輪
[天空のエスカフローネ]
May'n私は丘の上から花瓶を投げる
[坂本真綾アルバム『Lucy』より]
福山芳樹The Real Folk Blues
[カウボーイビバップ]
後半戦(白組先攻)
中川翔子星間飛行
[マクロスF]
PLANET DANCE
[マクロス7]
JAM Project
平野綾0-G Love
[超時空要塞マクロス]
What 'bout my star?
[マクロスF]
Gackt
坂本真綾Galaxy
[マクロス7]
ビューティフル・プレイス
[超時空要塞マクロス]
森進一
森公美子シンデレラ
[超時空要塞マクロス]
マクロス
[超時空要塞マクロス]
V6
浜崎あゆみWelcome To My Fanclub's Night!
[マクロスF]
愛・おぼえていますか
[『超時空要塞マクロス』劇場版]
平井堅
安室奈美恵ライオン
[マクロスF]
S.M.S.小隊の歌
[マクロスF]
北島三郎・細川たかし・
新沼謙治
小林幸子トライアングラー
[マクロスF]
突撃ラブハート
[マクロス7]
サザンオールスターズ
フィナーレ
飯島真理ランナー
[超時空要塞マクロス]

 いやはや、選曲もみごとなら、歌手の割り振りもみごとである。大塚愛の「射手座☆午後九時 Don't be Late」や、アンジェラ・アキの「ダイアモンド クレパス」、中川翔子の「星間飛行」、小林幸子の「トライアングラー」なんてのは、ぜひ聴いてみたいなあ。

 あんまりマイソフさんのアイディアそのままに寄りかかったエントリーではなんなので、おれもひとつオリジナルを考えてみた。

特別出演
岡崎律子VOICES
[マクロスプラス]

 これはまあ、いまとなっては実現は不可能だが、聴いてみたいよなあ。コンピュータで再現できんか?

 ともあれ、年末のアニソン・カラオケ宴会には、このラインナップをぜひ参考にしていただきたい。


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2008年10月17日 (金)

お爺ちゃん・お婆ちゃんに近況報告しよう!

15日の「振り込め詐欺」集中警戒にもかかわらず、4件700万円の被害 (FNN)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00142431.html

年金支給日の15日、警察庁はいわゆる「振り込め詐欺」に対する集中警戒として、異例の5万人以上の警察官を全国各地のATM(現金自動預払機)に配置し、厳重な警戒にあたった。
しかし、宮城、群馬、埼玉、静岡で4件の被害が起き、総額およそ700万円の被害が出てしまった。

 おれが不思議でしようがないのは、マスコミが再三再四報道し、警察が注意を呼びかけているにもかかわらず、いまだにこの手の詐欺に引っかかる人が多いことである。むろん、被害者の多くは高齢者だが、ボケてしまっているわけではない。ボケてたら、現金の調達もままならないだろう。おそらく、こうした老人たちは、ほんとうに「振り込め詐欺」なるものを知らないか、聞いたことがあってもわが身に降りかかるものであるという認識がないのだ。

 いまこうやって、このような駄ブログですら読んでいるような人は、おれも含めて、いわば情報強者である。世間でなにが起きているか、マスコミが報道しているようなことは、たちどころに情報収集できるだろう。必要とあらば、外国の片田舎のニュースにすら触れることができる。だが、世の中には、新聞も取っておらず、テレビも決まったドラマなどしか観ないといったお年寄りは大勢いるのにちがいない。

 若いやつが引っかかるのなら「アホかおまえは」とおれも容赦はしないのであるが、世間に疎くなったお年寄りが引っかかるのはなんとも気の毒である。まあ、百万、二百万といった大金をすぐに調達できるのだから、ある意味、被害者は恵まれたお年寄りたちとも言えないことはないが(そもそも、孫が困っていようがどうしようが、ない袖は振れないのである)、被害者に金があろうがなかろうが、このような情報弱者を狙うという根性が好かん。どうせなら、頭脳明晰なやつを相手に、そのまま映画にでもなりそうな虚々実々の知能戦を展開して金を騙し取ってもらいたい。ケヴィン・ミトニックツトム・シモムラのように、知能の火花を散らして戦ってもらいたい。おまえら、そもそも、騙しやすい人たちを騙してなにが面白い?

 えーと、なんだか話が微妙にズレてゆくような気がするのでここらで戻そう。それにしても、全国で五万人の警察官が動いて、それでも被害が出るというのは、じつに根が深い問題だ。

 そこで、振り込め詐欺被害防止のため、おれも若い人に呼びかけたい。お爺ちゃん・お婆ちゃんが健在な人は、多少照れくさいかもしれんが、たまにはお爺ちゃん・お婆ちゃんに電話をして、近況報告をしてあげよう。こんな手口の詐欺が流行っているから気をつけてねと言ってあげよう。オレは、アタシは、まちがっても、お爺ちゃん・お婆ちゃんにこんなふうにお金をねだることなどないからと安心させてあげよう。全国の孫たちが、ちょっと時間と電話代を使ってこれを実行してくれれば、ATMに張り込む五万人の警察官よりも、詐欺被害を食い止める大きな力になることだろう。

 詐欺師どもは、多くのお爺ちゃん・お婆ちゃんが長らく孫の声を聞いておらず、最近なにをしているのかも知らないということにつけこんでいるのだ。自分のお爺ちゃん・お婆ちゃんくらい、キミらが守らんでどうする! 詐欺師が苦手なのは、最近の孫の声をしっかり憶えているお爺ちゃん・お婆ちゃんだ。孫が最近なにをしているのかをよく知っているお爺ちゃん・お婆ちゃんだ。

 おれくらいの歳になるとな、電話するお爺ちゃん・お婆ちゃんなど、もうとっくにいないのだ。

 さあ、明日、いや、今日電話してあげよう!



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2008年10月14日 (火)

ほんとにジョイントせんかな

 「○○と××くらいちがう」シリーズ、さくっとシンプルなやつ――

やなわらばースチャダラパーくらいちがう」

 ジョイントライブとかやるといいと思う。



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Big Brother is watching yoooooou......without ever being noticed.

110番自販機、カメラ壊される 「監視社会」と落書き (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1013/NGY200810130003.html

 愛知県豊橋市に、今月10日に全国で初めて設置されたばかりの「110番通報できる自動販売機」の防犯カメラが何者かに壊された。13日午前1時5分ごろ、通りかかった人が巡回中の豊橋署のパトカーに届けた。自販機は「監視社会」「監視」とスプレーのようなもので落書きされており、署は器物損壊の疑いで調べている。
 自販機は前面の扉を開けて受話器を取り、ボタンを押すだけで110番につながる仕組み。コカ・コーラセントラルジャパン(横浜市)が、危険に見舞われた市民がすぐに通報ができる「駆け込み自販機」を目指し、愛知県警と豊橋市の協力を得て豊橋市岩田町の岩田運動公園に設置した。
 自販機の上部にあった防犯カメラが金属製のカバーごと外されていたほか、受話器を収納していた扉の表と裏の面に書かれた説明文も塗りつぶされていたという。

 おれが二時間ドラマの脚本家だとしたら、この事件を使うな。ドラマ開始三十分ころくらいに、バカな登場人物に「110番通報できる自動販売機」の防犯カメラを面白半分に破壊させる。一時間十五分くらいのところで、このバカは真犯人の息のかかったチンピラに自分が通報装置を壊した自販機の前に深夜追い詰められ、なぶり殺しにされるのだ。いかにもありそうな筋書きじゃあ、ございませんか。

 それにしても情けない。どんなやつの犯行か知らんが、おまえの考えている「監視社会」とやらは、その程度のものか。あまりに牧歌的すぎるよ。“「110番通報できる自動販売機」の防犯カメラ”ごときの明示的な装置が、おまえの考えている監視社会の象徴なのだとしたら、おまえのIT音痴にもほどがあるわ。背伸びした小中学生程度の犯行なら微笑ましく許してやるが、高校生以上だとしたら「いい歳して勉強不足もたいがいにせえ。問題意識が浅すぎるわ、阿呆」と叱ってやりたい。おまえが「監視社会」とやらを嫌い、ラッダイト(万が一知らんのなら、世界史の教科書をちゃんと読め)を気取るのなら、警察への通報機能以外に、販売データの通信機能を持っているであろう自販機そのものを破壊し、おまえが持っているケータイを破壊し、おまえがクルマの運転免許を持っているなら、おまえがクルマに取り付けているカーナビを破壊すべきだよ。なに? そんなことをしたら不便だ? そうだよ、不便だよ。だけど、それはおまえが選ぶかどうかだけの話だよ。

 なんともはや、「監視社会」がどうのこうのと、わけもわからずに言ってみせるのがカッコいいと思っている歳ごろなのだろうけれども、幼稚なことおびただしい。このニュースを読んだ東浩紀が、はらほろひれはれと崩折れるのが目に見えるようだ。




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2008年10月13日 (月)

ヘンな検索語三連発

 おなじみ、《ヘンな検索語》シリーズ、三つ続けていってみよう――

「床上手 コツ」

 なにが知りたいんだ、なにが。

「煙草を吸う真行寺君江」

 なにが知りたいんだ、なにが?

「屠る 小林泰三」

 なにが知りたいんだ、なにが!?



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2008年10月11日 (土)

萌系繪師

萌え系第2弾は「花嫁焼酎」 秋田・羽後で限定販売 (asahi.com)
http://www.asahi.com/shopping/news/TKY200810090341.html

 萌(も)え系と呼ばれる美女のイラストをラベルに使った焼酎「花嫁道中」を秋田県羽後町の4酒店が売り出した。
 町の新郎新婦が馬そりで峠を越える冬の行事「花嫁道中」にちなんだ。6月、街おこしの一環で作ったポスターにこのデザインがあり、湯沢市の両関酒造の焼酎でラベルに生かすことにした。「五年蔵」を年間千本限定で「花嫁道中」として製品化した。
 同町ではJAうごが、同じ作者のイラストを米袋に使った「あきたこまち」を販売し人気になっている。
 発売元代表の菅原弘助さん(58)は「お客さんが大型店や安売り店に流れ、個人酒店は苦戦している。何かしないといけないと挑戦した」と話している。問い合わせは菅原酒店(0183・67・2111)へ。

 例の“萌え系米袋”のあきたこまちに続く第二弾。安易と言われようとなんと言われようと、そこに需要があるのであるから、中小零細企業ならではの知恵を絞る姿勢には頭が下がる。た、たしかに、こういうラベルが付いてるとうまそうではあるよな。またこの「花嫁道中」というネーミングが、いたいけな少女が今夜どういうことになってどういう目覚めを迎えるのかとかいった、そこはかとない和のエロスを喚起せずにはおかない。うまいねえ。

 それにしても驚いたのは、このニュース、台湾の媒体でもいち早く報道されているのだった。

米袋後換酒類 萌系繪師 西又葵為「燒酎 花嫁道中」繪製形象美少女 (巴哈姆特電玩資訊站)
http://gnn.gamer.com.tw/2/32822.html

  前不久才剛為日本秋田縣農產品系列繪製形象角色的知名萌系繪師 西又葵,本次再度為當地的「燒酎 花嫁道中」繪製全新美少女角色。
  以《SHUFFLE!》、《甜蜜偶像》等遊戲原畫及人物設定廣為知名的的美少女遊戲繪師「西又葵」,日前為日本秋田縣羽後町的農產品「秋田小町(あきたこまち)稻米」以及草苺繪製了兩位可愛的女生角色。
  而秋田小町的稻米新包裝開始發售後,隨即銷售一空,並暫時緊急停止接受訂貨。也有相關業者表示,這次的消費客群和以往大大的不同,也令人感受到西又葵的魅力。
  本次的產品「本格燒酎・五年藏 花嫁道中」執行長為當地販售該產品的「菅原酒店」老闆,酒本身則是由「兩關酒造」負責製造。
  此外,西又葵本人除了在自己的網誌上宣傳近日為秋田縣產品所繪製的圖像之外,也透露有個大計畫將在本月月底正式公開。

 えーと、なに言ってんだかおれにはさっぱりわからないのだが、字面からはそこはかとなくわからないでもないところがまたなんちゅうか、絶妙にいやらしい。『萌系繪師 西又葵為「燒酎 花嫁道中」繪製形象美少女』ねえ。台湾の中国語でも、やっぱり「萌系」というのか。「萌系繪師」って字面がすごいよな。「形象美少女」って字面もなんかこう、本質を突いておるよなあ。

 「萌系繪師」ってのがあるのなら、たぶん「科幻系繪師」ってのも、筆談すれば通じるのだろう。どう発音するのか、おれにはわかんないけどさ。「科幻系繪師 長谷川正治とかね。



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2008年10月10日 (金)

クラゲ、GFP

 ノーベル化学賞記念作品(^_^;)、行ってみよう。

「クラゲ、GFP」

♪遠いこの国
 毎晩のように
 眠たくても眠れない
 頭のどこかにある

 少し ズレてるのかな
 この海原さえも
 あなたも同じように
 光ってくれてるの?

※クラゲ、GFP 見つけられたら
 あなたの名前を思い浮かべるよ
 毒のあることも知っているのに
 あなたのコト
 こんなに 好きだよ※

 オワンクラゲ
 そんな風に呼ぶのかな
 忘れようとすればするほど欲しくなる

 そんなに あなたとあたしは 違うの?
 好きこのんでアメリカ人にはなれない

 クラゲ、GFP 見つけられずに
 あなたの光も 忘れちゃいそうだよ
 たった一つ信じている強さがあれば
 苦しくなく 研究できるのかな

(※繰り返し)

 それにしても、大塚愛って、予知能力があるとしか思えない。



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2008年10月 9日 (木)

鳴らない、電話

 おっかしいなあ……。今日はいよいよおれの番かと思って、ストックホルムからの電話を楽しみにしていたんだが……。

 ブログって、ノーベル文学賞の対象にならないんだったっけ?



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たまたま日本で生まれた人がノーベル化学賞も受賞

南部さんは日本人?米国人? 人材流動化で意見百出 (asahi.com)
http://www.asahi.com/science/update/1008/TKY200810080230.html

 「南部さんを日本人とカウントしないわけにはいかないが……」。素粒子物理学などの基礎研究を支援する文部科学省は、内部資料としてノーベル賞の受賞者数を国別に毎年集計している。これまでは受賞者の国籍で数えてきた。
 南部さんは注釈付きで日本の受賞者にする方向だが、関係者からは「そもそも国別に数える意味があるのか」という声も聞かれる。「外国人が日本の研究拠点での業績でノーベル賞を受けたら、日本の受賞にカウントするのだろうか」ともらす関係者もいる。
 下村さんは日本国籍のままだが、60年に渡米。そこでの研究が、今回の受賞につながった。
 政府は最近、魅力的な研究環境を整え、逆に世界から日本に人材を集める「頭脳循環」へと持ち込む姿勢を強める。塩谷文科相は8日、「大いに世界に出ていくと同時に、世界の頭脳が日本に集まる環境作りをぜひやりたい。4人もの受賞は、世界の拠点のひとつになりうる証明と思う」と話した。
 文科省は昨年、外国人比率を高める「世界トップレベル研究拠点」を全国に5カ所選出し、事務部門も含めて英語を公用語にした。そのひとつの東京大数物連携宇宙研究機構は、米カリフォルニア大教授だった素粒子論の世界的リーダー、村山斉さん(44)を機構長に引き抜いた。
 「同じ研究環境があれば欧米にこだわる必要はない。米国からは、日本の素粒子物理学が非常に華々しく見えた。かつてとは違う」と話す。
 米国に研究拠点を移して73年にノーベル物理学賞を受けた江崎玲於奈さんは「今の日本は、当時より飛躍的に研究基盤が発達している割に、外国人研究者が根付いていない。二重国籍を許すなど差別のない住みやすい日本を作るため、国内のみんながしっかり取り組まなくてはだめだ」と話した。

ノーベル化学賞に下村脩さん 蛍光たんぱく質を発見 (asahi.com)
http://www.asahi.com/science/update/1008/TKY200810080238.html

 スウェーデンの王立科学アカデミーは8日、今年のノーベル化学賞を米ウッズホール海洋生物学研究所・元上席研究員の下村脩(おさむ)さん(80)と米国の研究者2氏の計3人に贈ると発表した。下村さんは、オワンクラゲの発光の仕組みを解明する過程で、緑色蛍光たんぱく質(GFP)を分離し、その構造を解明した。GFPは、生命科学の研究で、細胞内で動く分子にくっつけて追跡する便利な「道具」として世界中の研究者に使われている。

Glowing jellyfish earns Nobel Prize (CNN.com)
http://www.cnn.com/2008/TECH/science/10/08/nobel.chemistry/index.html

(CNN) -- Research into the mysterious green glow of a jellyfish earned three scientists this year's Nobel Prize for Chemistry, the Nobel Foundation announced Wednesday.
Osamu Shimomura of the Marine Biological Laboratory in Woods Hole, Massachusetts; Martin Chalfie of Columbia University; and Roger Tsien of the University of California at San Diego won for the discovery and development of the green fluorescent protein GFP.

(中略)

Osamu Shimomura, a Japanese citizen, was the first to isolate GFP from the crystal jellyfish, discovering that the protein glowed bright green under ultraviolet light.
American scientist Martin Chalfie demonstrated GFP's value as a luminous genetic tag in nature. One of Chalfie's first experiments, the foundation said, involved using GFP to color individual cells in a transparent roundworm.
Roger Tsien, also an American, extended the color palette beyond green. Researchers can now give various proteins and cells different colors, enabling them to follow different biological processes at the same time, the foundation said.

(中略)

Shimomura was born in Kyoto, Japan, and received a Ph.D. in organic chemistry in 1960 from Nagoya University. He is now professor emeritus at the Marine Biological Laboratory and Boston University Medical School.
Chalfie grew up in Chicago, Illinois, and received his Ph.D. in neurobiology from Harvard University in 1977. He is now a professor of biological sciences at Columbia University in New York.
Tsien was born in New York and received a Ph.D. in physiology from Cambridge University in 1977. He is a professor at UC-San Diego.

「化学賞は意外」「クラゲ85万匹採取」下村さん語る (asahi.com)
http://www.asahi.com/science/update/1008/TKY200810080259.html

 ——米国に居続けたのは?
 「昔は研究費が米国の方が段違いによかった。日本は貧乏で、サラリーだってこちらの8分の1。それに、日本にいると雑音が多くて研究に専念できない。一度、助教授として名古屋大に帰ったんだけど、納得できる研究ができなかったので米国に戻った」
 ——何が納得できなかったんですか?
 「規模が違う。僕は十何年かけて85万匹のオワンクラゲを採取した。100トンは超すでしょう。何十人もの人を雇いました。家族も手伝ってくれた。ノーベル賞はその副産物なんです」
 ——週末に海辺に行ったりされたのですか?
 「いやいや、夏に1カ月か2カ月滞在して、朝から晩までクラゲを採った」
 ——国籍は日本のままなんですね。
 「何でわざわざアメリカ人に変わる必要があるの? 日本人でもアメリカに住める。研究費を取るにも差別はなかったし、ほとんど不便は感じない」

 今年は物理学賞に引き続き、化学賞も日本で生まれた人が受賞することになった。めでたいことである。利根川進氏が医学生理学賞を受賞したときもそうだったが、前エントリーで述べたようなことをあちこちで話題にしている人がいて、これはじつによいことだと思うのである。

 たしかに、湯川秀樹氏や朝永振一郎氏が受賞したころには、単に日本で生まれた人が受賞したというだけで戦後の暗い世相に明るい光を投げかける大事件だったにちがいないが、もはや日本は、頭脳流出の問題を国家戦略的パースペクティヴで真剣に考えるべき段階に来ている。アメリカで業績を上げた日本人がノーベル賞を取ったからといって、手放しで喜んでいる場合ではないのだ。

 とくに選挙前には、政治家どもなど世論でいくらでも意のままに操作することができる。もっともっと頭脳流出を嘆く世論を盛り上げ、びくびくしている政治家どもから言質を引き出すようにしなくてはならない。食料自給率が四割を切り、天然資源もろくにないような国が一流国家として世界に伍してゆくには、頭脳以外の資源はあるまい。いまこそ、市井の人々が政治家どもを操るときだ。

 日本の新聞に、「京都大学のキルゴア・トラウト教授がノーベル経済学賞を受賞」といった見出しが躍る日を、おれは楽しみにしている。



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2008年10月 8日 (水)

たまたま日本で生まれた人々がノーベル物理学賞を受賞

ノーベル物理学賞、素粒子研究の日本人3氏に (asahi.com)
http://www.asahi.com/science/update/1007/TKY200810070297.html

 スウェーデン王立科学アカデミーは7日、今年のノーベル物理学賞を、素粒子物理学の理論づくりに貢献した米シカゴ大名誉教授で大阪市立大名誉教授の南部陽一郎氏(87)と、新たな基本粒子の存在を共同で提唱した高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)名誉教授の小林誠氏(64)と京都大名誉教授で京都産業大理学部教授の益川敏英氏(68)の日本人計3人に贈ると発表した。日本人が一つの賞で同時受賞するのは初めて。

 おおお、ひさびさにめでたいニュースだ。日本人がノーベル賞を取るたびに、いままでの受賞者をちゃんと憶えているか指折り名前を挙げてゆくのがおれの習慣なのだが、記憶力が衰えてきているうえ、今回のようにいっぺんに三人も増えると、そろそろ憶えきれなくなってくるのではなかろうか。子供のころは、湯川朝永川端だけですんだのになあ。

 とはいえ、ちょっとフクザツな想いを抱くのは、利根川進氏と南部陽一郎氏は、生まれ育ちが日本であるというだけで、世界から見れば、彼らは“アメリカの学者”だと考えるのが妥当だろうということである。南部氏にいたっては帰化しているんだから、国籍もアメリカだ。

 先進国である(はずの)日本の国民としては、単に遺伝的に日本人である人の受賞よりも、日本の大学や研究機関でノーベル賞に繋がる業績の主な部分を築いた人の受賞をより喜び、より誇るべきなのではあるまいか? いや、おれはべつに利根川氏や南部氏の個人としての偉大な業績にケチをつけるつもりはないのだ。ただ、喜びかたとして、“日本人だからどうこう”という時代では、もはやないのではないかと思うのである。まあ、おれとて、“世界で活躍する日本人”と言われる人々を見るにつけ、なにしろ同じ言語が通じるのだから親近感を覚えるのは事実だけれども、彼ら・彼女らの多くが“なぜ日本にいながら世界的に活躍できなかったのか?”という想いが反作用のように心中に生じ、フクザツな気持ちになってしまうのだ。

 そこで、日本人の意識が次の段階に進むステップとしての目標を想定しておきたい。それは、日本の大学や研究機関でノーベル賞に繋がる業績の主な部分を築いた“外国人”の受賞を国を挙げて喜ぶということである。冷静に考えると、世界から“あの人だからこそできた”と見られるよりも、“あの国でだからこそできた”と見られるほうが、日本人一般にとってはずっと誇らしいはずのことではないかと思うのだがどうか。「あの国で研究がしたい」と世界中の研究者から思われるようになることのほうが、たまたま日本に生まれ育った人がノーベル賞を取ることよりも、国家としてずっと重要だと思いませんか?



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2008年10月 7日 (火)

『ハニービー シルバー』(シー・シー・ピー)

 ついつい衝動買いしちゃいましたなあ。いやね、こういうものが出ているのは知っていたけれどもね、先日たまたま見たら、なんと、二千六百十四円になっている。あのなあ、赤外線リモコンの空飛ぶ玩具が、三千円しないのかね!? 希望小売価格の半額ほどになっている。「空とぶドラえもん」より安いのだ。まあ、これはたぶん、ハニービーの3チャンネル版がすでに出ているからなのだろうが、なあに、部屋の中で遊ぶのに3チャンネルも要らん。前進の直接制御ができなくとも、2チャンネルの姿勢制御で旋回飛行をさせることで、狭い部屋の中でも充分楽しめるのだ。

 会社から帰って着替えていたら、ちょうど宅配便の兄ちゃんが持ってきたので、飯食って、いそいそとパッケージを開けて充電。さあ、飛ばすぞ。

 飛ぶ飛ぶ。いやあ、たぁ~のしいなあ、これ! これが三千円切ってるなんて、ウソでしょー! じつによい買いものをした。

 子供のころ、ラジコン趣味の大人が近所の田んぼの上空で飛行機を飛ばしていたのを飽かず眺めていたものだが、おれはどうも性格的に、ああいう“アウトドア系”のラジコンがそれほど好きではない。むしろ、自分がいつも暮らしているインドアの空間で、空中に浮かんでちまちまと飛びまわるマシンに魅力を感じる。だってねー、本の山の障害物やら部屋干しの洗濯物やらといった障害物をかいくぐって、玩具がですね、空中に浮かぶのですよ、空中に。二十一世紀だねえ~。

 まあ、値段が値段だから、さすがにボディーはそれほどカッコいいわけではなく、発泡樹脂製のいかにもチープな機体だ。だが、そのチープな中にも、こだわりのハイテクが内蔵されていることがよくわかる。最初はくるくる回ってしまうのだが、ちょっと調整してやると、じつに安定感のある飛行をする。飛んでる、というか、浮かんでるよ、こいつ。やるな、おまえ。

 機体が軽く、ローターも軟らかい樹脂でできているので、何度墜落しようが壊れる気配はない。思ったより丈夫だ。というより、柔軟だ。操縦に慣れると、数分間連続で飛ばすことができる。いやあ、子供のころは、将来こんなものをおれが持てるようになったとしても、きっと何十万もすることだろうと思っていたが、冗談じゃない。二千六百十四円です。なんだ、この値段は! 喧嘩売っとんのか!?

 狭い室内でちまちまと楽しむには、むしろ2チャンネルのほうがいいかもしれない。微速前進しかしないので、操縦がしやすいのだ。自分の馴染んだ生活空間の中で空飛ぶ玩具を操ることがこんなに楽しいとは。いひひひひ。

 たしかに、夜中に酒飲みながら、六畳間で赤外線リモコンのヘリコプターを飛ばして狂喜している四十五のおっさんの図というのは、必ずしも見栄えのよいものではあるまい。

 でも、楽しいんだよーっ!



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2008年10月 6日 (月)

お買い上げ御礼(2008年9月)

■2008年9月

【最も値段の高いもの】

 おおお、こいつのよさをわかってくれる人がいましたかあ。おれももう、めちゃめちゃ気に入っちゃってですな、ときどき発作的に家の中で着けちゃうくらいですわ。幅広のベルトの装着感がまたいいんですなあ。風呂にももちろん着けて入ってついでに洗う。気持ちいいわ、これ。もう、ほとんどフェチですな。

【最も値段の安いもの】

 おや、ずいぶん渋いものが出てきたな。なにはともあれ、“はやぶさ”、無事に帰ってくるといいね。

【最も多く売れたもの】

 先月に続いてたくさん売れている。おれもイチオシだし。

 まあ、こういう本を読んで、「ムダじゃ、ムダじゃ」とニヒリスティックに悟っちゃうのはいかがなものかと、おれは思うわけね。“理性の限界”なるもの解き明かせる理性というもの自体、なかなかに捨てたものじゃないと思うんだよ。

【最もケッタイなもの(主観)】

 これ買ったのは、絶対、子供じゃありませんな。いい大人にちがいない。なにしろ、ウチの日記の読者だからね。

 それにしても、アマゾンのカスタマーレビューに「この鳴き声、物凄い音量です」とまで書かれている咆哮、いっぺん聞いてみたいものである。

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2008年10月 5日 (日)

萌え米袋は当たっているらしい

萌え米袋の「あきたこまち」 注文殺到で販売一時停止 (J-CASTニュース)
http://www.j-cast.com/2008/09/29027661.html

人気イラストレーターの西又葵さんが米袋のパッケージを描いた秋田県羽後町産「あきたこまち」新米が、注文殺到で販売を一時停止していることが2008年9月29日分かった。西又さんのイラストは、稲穂を手にした市女笠の美少女と、町の木である梅、町の鳥であるうぐいすをあしらったデザインとなっている。
新米人気は、美少女ゲームなどに描かれる「萌え系」のイラストが若者らに受けたためらしい。販売元のJAうごでは、ホームページ上に一時停止のお知らせ文を掲載し、10月8日をめどに販売を再開したいとしている。

萌え米袋にしたら注文が殺到したというあの「あきたこまち」がJAうごから届きました (GIGAZINE)
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20081004_nishimata_aoi_rice/

先日のヘッドラインニュースで紹介しましたが、JAうごがイラストレーター西又葵デザインの米袋を採用した「あきたこまち」を販売したところ、猛烈な勢いで注文が殺到、受付を停止したという話がありました。
GIGAZINE編集部では幸運にも注文停止前に注文していたのですが、その「あきたこまち」がついに届きました。
一体どのような感じで送られてきたのか、詳細レポートは以下から。

秋田県羽後町 JAうご 美味しい「あきたこまち」
http://www.ja-ugo.jp/

 以前のエントリー「そんなに安全なら、ちゃんと商品にしようよ」で話題にしたJAうご“萌え米袋”、どうやら企画は当たったようだ。「注文が殺到」ってのは、実際にはどの程度なのかよくわからないが、たぶん、初期ロットは少なめに作っているのであろうから、当初の予想に比して殺到しているということなのであろう。それでも上等だ。おれ自身は米党ではないが、JAうごのみなさんの企画力には敬意を表する。農水大臣や農水官僚は入れ替わり立ち替わり阿呆ばっかりなのに、JAうごのみなさんはなんて頭がいいのだろう。だから、農林水産省の阿呆どもはJAうごに教えを乞いにゆけと言っているのだ。

 とはいえ、おおむかし、仮面ライダーのスナック菓子に付いているカード欲しさに、スナック菓子を大量に買ってはカードだけもらって捨てる子供がいるのが社会問題化したことがあったということを想起しておく必要はあろう。

 まあ、米というのは、ほとんど米を食わないわが家は別として、ふつうの日本の家庭では少々の在庫があっても困らないものだから、まさか萌えイラストの袋やクリアファイルだけを残して中身を捨てるなんてことはしてないとは思うけどなあ。萌えイラストのあきたこまちを買った諸君は、買ったからにはちゃんと食えよ。米を原料とした加工食品の安全性に関してははなはだ怪しい昨今ではあるが、JAから直接通販で買った米は、そこいらで売られている米や米加工食品よりはずっと安全だろう。こういうイラストがついてると、たしかに米もいっそううまそうだよなあ。なんなら、中国に友だちがいる方々は、このJAうごの萌えイラストあきたこまちを教えて差し上げてはどうか? もはや中国人ですら中国の食品を信用していないからなあ。

 それにしても、たしかに、このクリアファイルはちょっと欲しいかも。



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2008年10月 3日 (金)

標本標準偏差と母標準偏差とのギャップ

 「○○と××くらいちがう」シリーズの新作いってみよう。ちょっと破格なんだが――

「“市議会議員にしては美人すぎる女性”と
  “美人すぎる女性市議会議員”くらいちがう」

 両者は相当ちがうと思うんだが、いつのまにか後者がひとり歩きしている。混同すると、いろいろ問題が起こりかねない。というか、すでに起こっているみたいだ。



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2008年10月 2日 (木)

ケイアンノルナラオケイアン

 京阪電車の駅で「Demachiyanagi」というローマ字表記を見るたび、いつも反射的にフランス語に見えてしかたがない。といっても、おれはフランス語ができないのだが。とくに出だしのあたりの文字の並びが、おれの認知の鋳型にある“フランス語っぽい綴りの感じ”と一致するのだろうな。

 駅で「スュミマセン、コノデンシャ、“ドゥマシャナジ”ニ、イキマスカ?」とか訊かれたらどうしよう? いやまあ、そう訊いてくるということは、このフランス人は日本語がかなりできるわけではあるが……。じゅ、じゅぬ、ぱるれ、ぱ、ふれんち、にひと、しゅぷれっひぇん、もなみ、へいすてぃんぐず。



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2008年10月 1日 (水)

今月の言葉

ローゼンの灯火

 麻生内閣、あと何日もつかな?



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おれは「松下」を忘れないだろう

さよなら「松下」 最後の儀式、本社正門の銘板取り換え (asahi.com)
http://www.asahi.com/business/update/0930/OSK200809300092.html

 「松下」にさようなら――。30日夜、大阪府門真市にある松下電器産業本社正門の社銘板が取り換えられた。創業90年の松下が、1日付で「パナソニック」に社名変更する最後の儀式だ。
 正門横に設置された縦65センチ、横3メートルの石板に付けられた「松下電器産業株式会社」の金属製の文字を作業員が外し、「パナソニック株式会社」の石板が取り付けられた。作業は約1時間20分で終わった。
 帰宅する社員のなかには、作業をのぞき込む姿も。「寂しいですね」「新たに気持ちを引き締めます」といった声が聞かれた。

 むかし、「また松下に先を越されたか~!」というCMがあったもんだが、そんなCMを憶えている世代も、もう四十、五十ですな。松下の「クーガ7」には、ずいぶんお世話になりました。中学生のころだったなあ。もう、一日中ラジオばっかり聴いては、ネタ番組に葉書を書きまくっていたものだ。たまに読まれると、これがまた嬉しい。♪When I was young, I'd listen to the radio waiting for my favorite songs...

 まあ、あのCM観ながら、子供心に思っていたのは、奇抜でカッコいいものを出して先鞭をつけるのはたいていソニーであって、松下はそれを大衆化して金にするのがうまいという感じだった。子供ですらそういうイメージは持っていた。「また松下に先を越されたか~!」とはよく言うよ、と思っていた。むろん、どっちがエラいというわけでもないのだが、むかしのソニーは、やっぱ、カッコよかったよな。一方で、世間に“マネシタ”と揶揄されながらも、「ウチには品川にソニーという研究所がありますから」と言ってのけたという松下幸之助の強かさも、またカッコいいと思うのであった。たしかに、ソニーって、ゼロックスパロアルト研究所みたいな趣がありますなあ。いつの時代も先進的なすごいことやってるのに、なぜかそれを金にするのはゼロックスではない(笑)。まあ、ソニーと松下、さながら、花形満左門豊作のようであり、おれはどっちも嫌いじゃない。もっとも、おれは個人的には、いいもの作るのに経営が信じられないくらいナニでアレなサンヨーとか、いいもの作るのにマーケティングが信じられないくらいナニでアレなカシオみたいな、技術以外のところで障害を抱えた職人集団といった地味な会社に親近感を覚えるけどね。総合的に、いちばんスマートにやってるのはシャープのような気がする。

 近年、ソニーは急速にソニーらしさを失って、なんだかむかしの松下みたいになってきた。で、その松下は、パナソニックというカタカナ名前になってしまう。企業イメージというものも、いつまでも昭和のままじゃないのだなあと、わくわくもし、ちょっと寂しさも感じる、今日このごろなのであった。



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