とても“マジメ”なやつが自分の仕事をかんちがいするとダークサイドに堕ちる
▼三笠フーズ、農政事務所元課長を接待 05~06年 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0914/OSK200809140075.html
農薬などに汚染された事故米を食用に転用していた米販売会社「三笠フーズ」(大阪市)の冬木三男社長らが05~06年、農林水産省近畿農政局大阪農政事務所の当時の消費流通課長(62)を、大阪市内の飲食店で接待していたことが14日、わかった。元課長は朝日新聞の取材に対し、飲食接待を受けたことを認めたうえで「三笠フーズに便宜をはかったことは一切ない」と話している。
同消費流通課は大阪府内の米の流通業務全般を管轄し、政府が保有する輸入米や備蓄米の販売・入札、業者の監督・指導をしている。輸入米を購入していた三笠フーズの調査は同課が業務としており、接待は同社が事故米を食用と偽って不正転用していた時期と重なる。
▼「三笠フーズはお客さん」 接待受けた農水省課長 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0915/OSK200809150005.html
――便宜供与は?
ない。農政事務所には供与できる資料は何もない。うちは政府米を買ってもらう立場であり、(三笠フーズは)お客さん。行政をしているようで商売している感じ。千トンの米を保管したら年に1千万円かかる。米を売らねばという思いだった。ずっと断り続けるのは失礼にあたると思った。
――三笠フーズの印象は?
輸入米を一生懸命買ってくれる大事なお客さん。10年ほど前から米の在庫が問題化し、食糧庁長官が「米を売れない農政事務所長は辞表を出せ」と言ったという話まで広まっていた。消費流通課長には相当なプレッシャーだった。三笠フーズが事故米を買っていたことは新聞で初めて知った。
誰もが疑っていたとおりの展開になってゆくなあ。こんなのは序の口で、もっと大口のがどんどん出てくるんじゃないの?
それにしても、奇妙な構図である。こんな感じだ――
悪代官 「事故米を持って参りましてございます。毎度のお買い下げ、かたじけのう存じます」
越後屋 「苦しゅうない苦しゅうない。この米、なんに使うかは言いっこなしじゃぞ」
悪代官 「手前どもの商売は、事故米を売るところまででございます。あとは手前どもの与り知らぬこと」
越後屋 「お主もワルよのお」
悪代官 「越後屋様ほどでは……」
越後屋 「まま、近う寄れ。まずは一献。今宵はよい焼き鳥が入っておる」
悪代官 「かたじけのう存じます」
越後屋 「よい焼酎も入っておるのじゃが……」
悪代官 「そ、それはけっこうでございます。越後屋様もお人が悪い……」
越後屋 「はっはっは、戯言じゃ。われらは麦酒といこう」
どっちが悪徳商人なんだか。♪ややこしや~。
三笠フーズに対して「輸入米を一生懸命買ってくれる大事なお客さん」などという意識になってしまっている時点で、すでにこの人は公務員じゃなくなっているよね。あんたに給料をくれるほんとうのお客様、いやさ、パブリック・サーヴァントたるあんたのほんとうの主人はいったい誰だと思っているのだ?
もし“事故瓜”とか“事故李(すもも)”とかがあったら、農水省に大量に送りつけてやりたいよ。
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コメント
そう言えば、最近、「公僕」という言葉をあまり聞きませんね。
投稿: 小林泰三 | 2008年9月15日 (月) 16時28分
>小林泰三さん
>「公僕」
当人たちも意味をまちがえかねないので、できるだけ使わないようにしているんじゃないでしょうか。「公=僕」、すなわち、公のものはボクのもの、ボクのものはボクのものというジャイアニズムが官公庁に蔓延しているようですから。
投稿: 冬樹蛉 | 2008年9月15日 (月) 16時43分