そんなに安全なら、ちゃんと商品にしようよ
▼「あきたこまち」に萌え系イラスト JA、若者獲得狙い (asahi.com)
http://www.asahi.com/food/news/TKY200809170292.html
市女笠(いちめがさ)をかぶり、稲穂を手に笑顔を浮かべる黒髪の美少女。秋田県羽後町のJAうごが、萌(も)え系のイラストが米袋に印刷された「あきたこまち」を発売する。
事故米のニュースが連日報道されるなか、米離れが進む若者に身近に感じてもらおうと、ゲームのデザインなどを手がける原画家に依頼した。
東京の百貨店には「店の雰囲気に合わない」と断られたというが、「若者なら受け入れてくれるはず」とJA担当者は強気。米袋は1万枚発注済みで、ホームページで22日から注文を受け付ける。
いやまあ、この企画自体が優れているとかスベっているとかいう話じゃないのだ。まともな米を食用に売っているちっちゃな町のJAですら、このように涙ぐましい知恵の絞りかたをしているということに感銘を受けたのである。おれ自身は、米はあんまり食わないけどさ。
太田農林水産大臣や農林水産省の役人どもは、JAうごを表敬訪問して、担当者の爪の垢でももらって煎じて飲むがいいぞ。アフラトキシンB1やメタミドホスほどの害はあるまい。
農水大臣が「低濃度で、人体への影響はないと自信をもって言える」などとほざくのなら、最初からそのような米であると宣言して消費者に食用のちゃんとした商品として売ればいいのだ。国民を騙そうとするからいかんのであって、農水大臣が安全を保証した商品なら、最終消費者の中には“安かろう悪かろう”を納得して買う人が出てくるはずだ。コロンブスの卵だと思うがどうか。なに? 法律がある? かまわんかまわん、人体に害がないのなら毒入りでもいいと納得して食う消費者がいるんなら、法律なんぞ適当に変えればよろしい。
そうだな、ほれ、よく「私が作りました」なんて、農家のおじさん・おばさんの写真が印刷してあるパッケージとかがあるじゃないか。ああいうふうにして、にこにこと微笑む太田農水大臣の写真に「あまり安全だと言わないが、でも安全なんだ」というキャプションを添えて袋に印刷しよう。商品名は、『汚染米「かなり安全」』とでもしようか。
もっとも、テグレット技術開発から文句が出るかもしれないけどさ。
| 固定リンク
コメント
しかし、どうせ批判されるのが判っているのだから、どうして引き際のコメント
くらい格好を付けて語れないのかが不思議なんですよね。
例えば、こんなのはどうでしょうか。
---
今回の件につきましては、不幸中の幸いと申しますか、健康被害を引き起こす
程の濃度ではなく人体には影響無いと自信を持って言えます。
該当商品を口にされた方は、多少ともご安心頂ければと思います。
ですが、これは、今回はたまたま運が良かった言うだけでありまして、次に同様の
ことが発生した場合にも被害が出ないという保証はございません。
私は今回の不祥事を防げなかった事の責任を取りまして辞任を致しますが、
農水省次官のXX氏を通じ、このような事が二度と発生しないよう、根本的な処から
見直しをするよう指示いたしました。後任となる方にも同様の事をお願いする所存です。
マスコミの方々も、農水省の対応に対しまして厳しい目で監視して頂ければと思います。
---
少しは印象が変わると思うんだけど。
投稿: おおじじ | 2008年9月19日 (金) 17時45分
>おおじじさん
おお、すばらしい……というか、ちゃんとした民間企業が謝罪するときは、それくらいの言いかたがあたりまえかと。要するに、鈍い政治家には顧客視点というものがないのですな。まあ、民間にも「私は寝てないんだ!」と叫んだ社長もおりましたが……。「官僚は悪くありませんっ! 私が悪いんです! 官僚をよろしくお願いいたしますっ!」と泣いてみせるのも、ずいぶん印象的には吉かも。まあ、なんと言おうと、上から下までみんな悪いよ、この件は。
投稿: 冬樹蛉 | 2008年9月20日 (土) 23時36分