汚染米じゃなまぬるい、“毒入り米”と呼べ!
いま焼酎のお湯割りを飲みながらこれを書いている。幸か不幸か、おれが飲んでいる銘柄は幸か不幸か“いまのところ”毒入り銘柄には挙がっていない。
マスコミは最初あれを“事故米”と呼んでおり、やがて一部を除いては次々と“汚染米”と呼びはじめたが、ふつうに考えれば“汚染米”でもまだまだなまぬるい。転売した業者の犯意と農林水産省の不作為(ひょっとして業者と癒着していたとすれば犯意)という二重の“人間の意志”が介在しているのだから、“汚染されていた米”などというニュートラルな言葉を使っている場合ではないだろう。例の農薬の入ったギョーザをみな“毒入りギョーザ”と呼び習わしているのだから、今回のこの米も“毒入り米”と呼ぶのが適当ではあるまいか。焼酎メーカーやらお菓子メーカーやらなにやら、善意の第三者として“毒入り米”を購入し、それを原料とした商品を作って売ってしまった方々にはまことに気の毒ではあるが、腐った役人どもの根性を叩き直すためには、被害者となった善意の第三者の方々にも、あえてこれを“毒入り米”と呼んでいただきたい気持ちがおれにはある。誰もあなたがたが犯意を持って毒を混入したなどとは、もはや思いませんから。すべては、毒と知りつつ転売した業者と、そもそもそんなものを売って、容易に転売できるような仕組みを作った農林水産省が悪いのです。
もし業者を検査した農水省の担当者に充分な能力があったのなら、同じ業者に過去五年間のあいだに九十六回も検査に入っていて見抜けなかったなどということはまずあるまい。その場合、作為義務がある状況に於いての不作為があきらかに認められるだろう。公務員による犯罪だ。もし検査担当者が、公務員であるにはあまりに能力的に適格を欠く場合、また、そのような業務を行わせるにはあまりにも能力的に適格を欠く場合(早い話が、税金で養われているにしてはあまりに阿呆な場合)、その直属上司から農水大臣までがみな悪い。阿呆にその知能以上のことを無理やりやらせているのだから、そんな状況で当の阿呆を責めては阿呆がかわいそうだ。阿呆(すなわち、検査担当者)たち自身には罪はない。ただ阿呆なだけで、それは生まれつきのものだから、本人たちの努力ではどうにもならないのである。なにかのまちがいで公務員に採用されてしまっただけの話だ。採用のしかたそのものにも、大きな問題があるだろう。だからこの場合、当然そういう重要な仕事を阿呆に命じているやつらが悪い。もし検査担当者たちが阿呆でないというのなら、明白な犯意があるとしか考えられないから、農水省は、転売した業者だけではなく、とっとと検査担当者たちを刑事告訴しろ。おれの言っていることになにかおかしいところがあるか?
というわけで、マスコミの方々、もうそろそろあれをちゃんと“毒入り米”と呼んではどうか? もちろん、善意の第三者である、米を原料とした食品を作るちゃんとした業者さんたちの損害を国が賠償するべきであるのは言うまでもない。警察には、転売した業者と検査担当者たちの金銭授受を伴う癒着関係がないかどうかを徹底的に調べてもらいたい。
| 固定リンク
コメント
「毒入り米」だと、「毒を入れる」と言う意志を伴った、つまりは状況を主体的に制御しようという意志が感じられると思います。でも、実態は業者や監督省庁の無責任の連鎖なわけですから、ここは「わけあり米」を推奨したい。
投稿: 林 譲治 | 2008年9月14日 (日) 06時16分
ここは「事故米」にちなんで「事件米」というのはいかが?
投稿: 東部戦線 | 2008年9月14日 (日) 09時10分
>林譲治さん、東部戦線さん
「わけあり米」「事件米」……うーむ、両者とも捨てがたい。「わけあり米、大処分市」なんてのを催したら食品メーカーが殺到するなどという事態はなんとしても避けたいものです。
投稿: 冬樹蛉 | 2008年9月15日 (月) 00時27分