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2008年7月16日 (水)

コンピューターおばあちゃんの死

'World's oldest blogger' dies at 108 (CNN.com)
http://edition.cnn.com/2008/WORLD/europe/07/14/oldest.blogger/index.html

(CNN) -- An Australian woman often described as the world's oldest blogger has died at the age of 108 after posting a final message about her ailing health but how she sang "a happy song, as I do every day."
Olive Riley died Saturday at a nursing home in New South Wales.
Riley posted more than 70 entries on her blog -- or "blob" as she jokingly called it -- since February 2007.
On the site, The Life of Riley, and in a series of videos post on YouTube, Riley mused on her day-to-day life. She also recounted living through two world wars and raising three children on her own while working as a cook and a bar maid.

(中略)

Riley was born in 1899 and would have turned 109 on October 20. She took up blogging at the suggestion of Mike Rubbo, who filmed a documentary on her life four years ago.
"First of all, I had to explain to her what a blog was and that took some doing," Rubbo said. "Then I got across the idea it was sort of a diary that she would share with the world.
"The reason for its popularity is that she was such a standout talent -- just so touching and funny and such a great story teller."

 おれはこの“世界最高齢ブロガー”のライリーおばあちゃん、この記事を読むまで知らなかったんだけど、いやあ、いいねえ。おれもこういうふうに死にたいもんだ。

 彼女がブログを書いていたのは、ほんの一年半足らず、わずか七十四エントリーを記しただけだ。それでも、彼女にとって、人生の最後に、世界中のいろんな人とこういう形で交流ができたことは、どんなにか新鮮な驚きだったことだろう。

 なにしろ、ライリーおばあちゃんは一八九九年に生まれているのだ。アインシュタインが特殊相対性理論を世に問うたのは、彼女が十六歳のときだということになる。そう考えるだけでも、彼女が経験してきたであろうことどもは、おれたちの想像を絶する。ライリーおばあちゃんは、おれたちには信じられないような、さまざまなものを見てきたにちがいない。Attack ships on fire off the shoulder of Orion. ...とかはさすがに見てないと思うが、それに相当するようなワンダーを経験してきていたのだろう。

 そんな彼女にとっても、百歳を超えた自分が個人用のコンピュータなどというものを使って世界中の人に向けて日記を書くと、見も知らぬ外国の人々が温かいコメントを寄せてくれるなどという出来事は、まるでむかし子供たちが読んでいた Amazing StoriesAstounding Science Fiction の中にいるかのようであったろう。ワンダーは未来の話にのみあるわけではもちろんない。こんなおばあちゃんの人生は、それそのものがワンダーの塊なのである。

 All those moments will be lost in time, like tears in rain. コンピューターおばあちゃん、バンザイ!



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コメント

「長生きするのも面白いかも」と初めて思いましたね。「コンピュータがなかった時代、テレビがようやく白黒からカラーになった頃に生まれたばあちゃん」として体験する21世紀後半ってどんなだろう……

と考え始めるとディストピアになったりするところがちょっと……

1899年生まれ……。ショスタコーヴィチよりカラヤンより年上!

投稿: ふみお | 2008年7月16日 (水) 11時50分

>ふみおさん

 とくにこれから先、百年、二百年くらいはめちゃめちゃ面白くなりそうですしねえ。ひょっとすると、人間の寿命が一気に延びちゃう――どころか、基本的によほどの事故でもないと“人格”というものは死ななくなっちゃう可能性すらありますからねえ。自分が“最後に死んだ人間”に当たっちゃったりしたら、それはそれは複雑な心境だろうなあ。まあ、死んじゃってたら心境もへったくれもないわけですが。

 もっとも、技術的には人間が死ななくなっちゃたりしたら、強制的に死なせられるかもしれませんが。六十五歳になったら、ピンピンしてようが病気だらけだろうが、「ごくろうさまでした」と人間を無理やり引退させられるような社会になるとか。ま、現状でも、その予行演習みたいなことになってますが。

投稿: 冬樹蛉 | 2008年7月18日 (金) 01時38分

行く先はプラスティネーションかソイレントグリーンか……

「おばあちゃん、意識は機械に残ってるから、これ、もういいよね?」

投稿: ふみお | 2008年7月18日 (金) 23時33分

>ふみおさん

 意識が残せる技術があるなら、“生物としての肉体からの引退”というのも悪くはない制度ですね。それなら、ぬけがらは食糧として使うのもいいかも。

投稿: 冬樹蛉 | 2008年7月21日 (月) 22時25分

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