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2008年6月28日 (土)

産地はどこか、前へ回ってウナギに訊いてくれ

ウナギ偽装の魚秀社長「神港魚類と計画」 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0628/OSK200806280057.html

 ウナギ輸入販売会社「魚秀(うおひで)」(大阪市)と水産物卸売会社「神港魚類」(神戸市)が中国産のウナギのかば焼きを「三河一色産」と偽装して販売していた問題で、魚秀の中谷彰宏社長が朝日新聞の取材に対し、「魚秀の福岡営業所長と神港魚類の担当課長が1月下旬ごろに偽装を計画した」と話した。中谷社長は営業所長から相談を受け、「ウナギの在庫を何とかしたい」と思って偽装を承認したという。
 中谷社長によると、神港魚類との商談窓口になっている福岡営業所長が、神港魚類の担当課長との雑談の中で「中国産ウナギの在庫がふくらみ困っている」と話したところ、互いの利益が一致し、偽装の計画が持ち上がった。その際、一色産なら有名だから売れるのではないかと、偽装ブランドの内容も決めたという。

(中略)

 問題発覚後の神港魚類の会見では、担当課長が中谷社長から呼び出され、1千万円入りの中国産のお茶の袋を渡されたと証言。当時、市場関係者から「ウナギの産地がおかしい」と指摘されており、担当課長は「産地偽装の口止め料」と認識していたという。これに対し、中谷社長は「偽装したウナギを売ってもらうためのリベート」と話しており、両者の認識は食い違っている。

 『担当課長は「産地偽装の口止め料」と認識していたという。これに対し、中谷社長は「偽装したウナギを売ってもらうためのリベート」と話しており、両者の認識は食い違っている』って、ええい、目くそ鼻くそじゃ。お互い、自分の都合のいいようになんとでも呼べ。

 しかし、すげえなあ。「越後屋、お主もワルよのお」「いえいえ、お代官様にはかないませぬ」みたいな定型のやりとりが聞こえてきそうだ。いや、少なくとも、悪代官と越後屋には相互に犯意の認識があるわけであって、まだしもすがすがしい(?)。今回のようにワル同士がなすり合いをしているのは、なんとも見苦しいなあ。

 もし、《必殺》シリーズをいまも作ってたら、絶対、偽装ネタで一本やっただろうねえ。「主水、偽装鰻を食う」とかなんとか。

 それにしても、「ウナギ偽装」とか言われると、「イヌの肉を混ぜてたりして……」などと反射的に考えてしまうおれもわれながらいかがなものかとは思うが……。それを“珍味ウナギイヌ”として売るのならなんの問題もないが(買う人がいるかどうかはともかく)、純ウナギだとか純イヌだとか偽って売っちゃいかんというだけの話だよなあ。

 「ウナギの在庫を何とかしたい」と思っていたんなら、丸明の冷凍庫に預けておけばよかったのに。とっても長いあいだ保管(保存ではない)してくれるぞ。



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コメント

>とっても長いあいだ保管

ウナギの寝床は時間的にも長いっちうことで

投稿: ふみお | 2008年6月28日 (土) 22時42分

>ふみおさん

 ウナギが緑色になるまで保管してくれるそうです。

投稿: 冬樹蛉 | 2008年7月 8日 (火) 01時37分

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