お買い上げ御礼(2008年4月)
【最も値段の高いもの】
なんと、4月に売れた【最も値段の高いもの】は古本であった。二千七百円で買った人がいるのである。アマゾンのマーケットプレイスでの売り上げだ。この本、保存状態がさほどよくないものなら数百円からあるのだが、状態良好なものは二千円から三千円はしている。いやあ、バクスター、値打ち出てるんだね。
それにしても、現存するハードSF作家で確実に五本の指に入るであろうスティーヴン・バクスターの邦訳が古本でしか手に入らないとは、なんか寂しいですなあ。たしかにバクスターの作品はあまりにも話のスケールがでかすぎて、若い女のコが売春したり不治の病に冒されたり出てくる人がすぐ死んだりすぐ真実の愛を知ったりするとかいうせせこましい話ばかりを狭いディスプレイで読み慣れている読者にはキツいかもしれないが、ちょっとそのスケールに慣れれば、べつに専門的な科学知識を持たない読者にでも、「とにかくすげー」感はちゃんと楽しめるように書いてある。ハードSFだというだけで敬遠しないで読んでほしいなあ。
【最も値段の安いもの】
またもや古本。一円から売られているんだが、これは百十六円でのお買い上げ。この本は何度も紹介しているが、古本でもちょいちょい売れてゆくと紹介しがいがある。
【最も多く売れたもの】
三か月連続のランクイン。よもや、いい大人が、本一冊読んだくらいでたちまち英会話が上達するなどと思って買っているわけはないと思うけれども、念のために言っておこう。これを読んだからと言って、たちまち英会話が上達したりしません。でも、ちゃんとした英語でコミュニケートできるようになりたいなあという思いは、一段と強くなるだろうと思う。とくに“関西ノリ”が好きな人にはお薦め。おれとしては、倉谷先生を“英語教育界の人生幸朗師匠”と呼びたい。
【最もケッタイなもの(主観)】
最初、「これはいったい全体、なんに使うものなんだろう?」と思ったが、どうやら自転車に乗るときにズボン(おれはいまだに“ズボン”って呼んでるんだよ)が汚れないように縛る道具らしい。そんな用途のためだけに専門の道具があるとは、まこと趣味の世界は奥が深い。これで血圧測るのかと思ったよ。
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コメント
パンツプロテクター
同じ目的の商品は百円ショップでもよく見かけるので、日常自転車を使いこなしている人の定番所持品なのかもしれません。
投稿: 東部戦線 | 2008年5月 1日 (木) 20時02分
スポーツ用自転車というのは、通常チェーンカバーがなくて歯車とチェーンが剥き出しなのです。
ズボンの裾を巻いて止めておかないと、チェーンが裾を噛んで、汚れるどころかズボンの裾がぼろぼろになったり、異物を噛みこんで駆動系の故障の原因になったりするのです。
普段着でスポーツ自転車に乗る人にとって、とりあえず手に入れておくべき所持品ではあります。
あっ、私も「ズボン」って呼んでますね。脚の分かれてるアウターボトムウェアの総称は、やっぱりズボンだと実感しました。
投稿: 自転車乗り | 2008年5月 1日 (木) 22時01分
以前アムステルダムで、靴下にズボンの裾を突っ込んで爆走してる人を何人か見かけました。ひょえ~! 靴下、傷むよね……そして何よりも、ダサイ 靴下の買い替えコストを考えれば、専用の道具を買ったほうが安いですよね……
投稿: ふみお | 2008年5月 3日 (土) 17時45分
>東部戦線さん、自転車乗りさん
なーるほど、やっぱり“そのスジの人”のあいだでは常識なわけですね。
>ふみおさん
ふーむ。ドイツが自転車大国だというのは知識としてはありますが、そのようすでは、オランダあたりでも非常に日常に浸透しているさまが窺えます。ひょっとしたら、“ズボンの裾を突っ込んで自転車で走るための靴下”といったようなものも存在するのかもしれませんね。
投稿: 冬樹蛉 | 2008年5月 5日 (月) 03時27分