お役に立てたかな?
ひさびさに《ヘンな検索語》シリーズである。今回は、ヘンというより、ちょっと喜ばしい。
年配の方はご存じであろうが、『花の木登り協会』というのは、三十年以上もむかしに出たイーデス・ハンソンの風刺小説。なるほど、「花の木登り協会」で Google 検索すると、このブログのエントリーもヒットするな。
近年は本の shelf life (日本語で正しくどう呼ぶのか知らん)が極端に短い。つまり、新刊として棚に並んでいる時間が短い。極端な場合は、書店に並んだ次の日に返本されてしまうそうだ。そんな時代に、三十年以上前の本について手軽に調べられ、また、そんなものについてもの好きにも書いているやつ(というのは手前のことだが)がすぐ見つかる手段があるというのは、まことに喜ばしいことである。
そんなむかしの本についてたまたま調べた人の役に、少しは立てたのだろうか。おじさん・おばさん、爺さん・婆さんは、新しいことについて書くのもいいが、生きているうちに、古いことを書いてウェブに公開しておくのも、総体としてのウェブの価値を高めるのではないかと思う。そりゃ、アクセスは少ないだろうけどさ、いつかどこかの誰かの役には立つわけだよ。「ホワイト・ノイズの中から意味を汲み出す個別の利用者を想定したとき、はじめて個別に価値が生じる」のだ。
アクセス数獲得に死ぬほど血道を上げるというのもひとつだろうけどさ、「いつかどこかの誰かの役には立つ」と信じて、気長にのんびりまったりとむかし話を遺しておくのも、またブログのひとつのありかただろうと思うわけなのよのさ(なぜピノコ語)。
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コメント
そうおっしゃっていただけると心強い、ではできる限りメキシコ五輪より後のことは書かないことにします-残念ながらウソ-と思う年寄りであった
投稿: 村上 | 2008年4月18日 (金) 09時14分
あう。涙がでるほど懐かしいです<花の木登り協会
子供の頃に読んで大笑いをした覚えが。
>「いつかどこかの誰かの役には立つ」
ワカルひとだけ分かればいいと思いつつも…。
ブログを書き続けるドライビングフォースはこれに尽きます。
投稿: 久枝アリア | 2008年4月19日 (土) 10時11分
>村上さん
最近はインターネットにアクセスできるお年寄りも増えてきているようですし(必ずしもパソコンでなくてもいいわけで)、これからの年寄り(というのは、ちょっと先の手前のことですが)はネットが使えてあたりまえでしょう。若者が首を傾げようがなにしようが、堂々と古いことを書きましょう。ウェブ上で「アルファルファ作戦」を展開するのです。明日は年寄りのためにある(^_^)/。
>久枝アリアさん
いやそりゃもうね、ウェブってのは誰が読んでるかわからないものですからね。身を以て体験してらっしゃるかと思いますが、絵心のある慧眼の編集者とか(笑)。なにもかも、みな懐かしい。
投稿: 冬樹蛉 | 2008年4月22日 (火) 01時05分