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2008年3月11日 (火)

民営化とはどういうことか、身を以て知るがよい

ゆうちょ銀、ヤマトのメール便使う 日本郵政社長が怒る (asahi.com)
http://www.asahi.com/business/update/0303/TKY200803030552.html

 日本郵政(JP)グループのゆうちょ銀行が2月に全国の郵便局向けに冊子を送った際、ライバルのヤマト運輸のメール便を使っていたことがわかり、グループ内でやり玉に挙がっている。ゆうちょ銀は郵便事業会社に打診したが条件が折り合わなかった。受け取った局員からは批判の声がわき上がり、西川善文JP社長は全郵便局長に「極めて遺憾」「動揺しないよう」などとする文書を配布した。
 ゆうちょ銀が送ったのは預金保険機構の制度を知らせる冊子。民営化で機構に入ったため全国約2万4000の各局に送る必要があった。事前に郵便会社に、あて名作成や配送の話を持ち込んだが、「繁雑な作業」と難色を示された。やむなく一般競争入札にかけるとヤマト運輸が落札した。数百万円だった模様だ。

ゆうちょ銀がヤマトに仕事依頼 「なぜ悪いのか」ネットで話題 (J-CASTニュース)
http://www.j-cast.com/2008/03/05017489.html

日本郵政(JP)グループのゆうちょ銀行が、同じグループの郵便事業会社の日本郵便ではなく、ヤマト運輸にテキスト発送を頼んでいた。JP本体は、傘下のゆうちょ銀の対応を批判したが、ネットでは、「グループ内でも競争させるのが当たり前」といった、ゆうちょ銀支持が圧倒的だ。

 これがネットで話題になっているとは知らなかった。おれも最初の報道を読んだときに、日本郵政社長はアホちゃうかと思ったクチなので、「ゆうちょ銀支持が圧倒的」というのはよくわかるな。そんなもん、民間じゃあたりまえのことだ。より安い、より優れたサービスがあるのなら、グループ会社なんて関係あるか。こういう基本的なところで、いまの世の中についていっていないということを露呈しちゃったわけだな。世間知らずの社長が要らんことを言うもんじゃありません。

 いやそりゃ、たしかに民間にも日本郵政の社長みたいな考えかたの人も、まだいることはいるし、そういう企業グループもあるにはあるよ。だけど、そんな考えかたのところは、結局、物流子会社やら情報子会社やらをスポイルしてしまって、箸にも棒にもかからないような会社にしてしまっている。ま、大ざっぱにいうと、物流子会社には親会社から突き放されて成長しているところが多いような気がするし、情報子会社は親会社にスポイルされて“ナマの市場”では闘えない程度のところが多いような気がするけどね。えーと、あくまで“気がする”だけですんで、アイタタタタと思ってしまった方は、くれぐれもお気を悪くなさらぬよう。あなたのように、アイタタタタと思える人がいるうちは、まだまだ捨てたもんじゃないのである。

 まあ、ゆうちょ銀にはちゃんとわかっている人がいるみたいだから、日本郵政グループも捨てたもんじゃないかもしれないね。長い目で見てやろうよ。社長がこんなことを言ってるようじゃ、いまの日本郵政は、さしずめ東西ドイツ合併時の東ドイツの労働者みたいなものなのだと思っておけばよいのではなかろうか。連中だって好きで民営化されたわけじゃなし、しばらくは資本主義に慣れるための研修期間が必要なんだろう。



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