広川太一郎が逝っちゃったりなんかりして~
▼声優の広川太一郎さん死去 (asahi.com)
http://www.asahi.com/obituaries/update/0308/TKY200803080216.html
しゃれを交えた軽快なしゃべりから、渋い二枚目役までこなす声優として、映画やテレビで広く活動した広川太一郎さん(ひろかわ・たいちろう、本名・しん次郎(しんは言べんに甚))さんが3日、がんのため東京都内の病院で死去したことが8日わかった。69歳だった。葬儀は近親者で終えた。
映画の吹き替えは「007」シリーズのロジャー・ムーアのほかにトニー・カーチスなど、またアニメでは「宇宙戦艦ヤマト」の古代守や「ムーミン」のスノーク役で知られた。他に英国発のコメディー「モンティ・パイソン」のシリーズなどでも吹き替えをした。
数々のCMやナレーションでも声を聞かせ、「しちゃったりなんかして~」といったアドリブ調や、だじゃれ交じりの語りで人気を博した。
また昭和がひとつ逝った。寂しいなあ。おれの母親くらいの歳だったのね。信じられん。
おれは二枚目の広川太一郎よりも、やっぱり思いっきり軽薄調の広川太一郎が好きだなあ。朝日新聞よ、「しちゃったりなんかして~」じゃないだろ、「しちゃったりなんかりして~」が正調広川節だ。
なんかねえ、誰でもそのうち死ぬわけだが、それでも、死ぬなんてことは広川太一郎らしくないんだよなあ。死んでもあのノリであの世の連中を煙に巻いてほしいもんだ。「なに? 天国? ここ天国? 天国よいとこ一度はおいで酒はうまいしねーちゃんはきれいだっつったりなんかりして~」
広川太一郎さん、ご苦労さま。楽しいひとときをありがとう。おれも早晩そっちに行くだろうから、そのときはまたあの軽~いノリのナレーションを聴かせたりしちゃったりなんかりしてくださいよ。そっちに行けなかったときのために、地獄にも流してね。
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コメント
冬樹蛉 様
>「なに? 天国? ここ天国? 天国よいとこ一度はおいで酒はうまいしねーちゃんはきれいだっつったりなんかりして~」
広川氏が亡くなったのを読んだとき、頭に浮かんだのが(声は違いますが)T・アヴェリーの「へんな体験記」。「よお~、神様ったらだまりこくっちゃって、どったの?猫にベロ取られちゃったの?」なんて、言ってそうな気がします。
たまたま、「モンティ・パイソン日本語吹替版DVD-BOX」を購入していたんですが、いろいろ(ウェブを)見ているうちに「ダンディ2華麗な冒険DVD-BOX」も購入してしまいました。いいんでしょうか?
投稿: いぎたなし | 2008年3月19日 (水) 22時59分
>いぎたなしさん
広川さんの芸風をどう表現すればいいのか考えていたのですが、“軽薄洒脱”とでも呼んではどうかと思いますね。たぶん、日本語のわからないイギリス人が吹き替えの『モンティ・パイソン』を観ても、広川さんの藝はわかるにちがいないと思ってます。こういう芸風の人は、日本ではなかなか出ませんよねえ。高田純次がもうちょっと“濃ゆく”なくて、大竹まことがもうちょっと理屈っぽくなかったら、広川さんに近くなるかもしれませんが。いやまあ、彼らは彼らで好きなんですけどね。
投稿: 冬樹蛉 | 2008年3月20日 (木) 20時39分