食の安全
【ルーマニア9日AFP=時事】 9日深夜、中国産の冷凍血液を飲んだ貴族が吐き気や頭痛を訴え、病院に運ばれるという事件があった。現地警察は捜査本部を設置し、国内の愉快犯による犯行と製造・流通段階での毒物混入の両面から捜査を開始した。
冷凍血液を飲んで気分が悪くなったのは、クリストファー・ツェペシュさん(三七一八)。ツェペシュさんは夕食の前、軽くワインを飲んだあと、いつも飲んでいる冷凍血液を摂取したとたん、吐き気や頭痛がしてきたという。ルーマニア科学捜査研究所が飲み残しの冷凍血液を調べたところ、100グラムあたり一個のギョーザを丸ごと検出した。救急隊員の一人は、「血液パックの中にぷかぷかと何個もギョーザが浮かんでいた。あんなもん、いちいち分析せんでも、ひと目見たらおかしいとわかるわ」と証言している。
人間との共存を図るため、輸入冷凍血液に頼っている特殊体質の人々のあいだでは、この事件を機に食の安全に対する信頼が大きく揺らいでいる。「わたしたちにとっての聖地ルーマニアでこのような事件が起こったことは、まことに遺憾です。このままでは、むかしのように新鮮な血液を人間から直接摂取せざるを得ないが、わたしたちもできればそんなことはしたくない」と、国際ヴァンパイア協会会長のカーミラ・ゴケミドロさん(二二三七)は語る。
人間界・悪魔界双方の事情に詳しいデーモン小暮さん(一〇〇〇四五)の話: 我輩は吸血鬼ではないが、吸血体質の人々が受けてきた迫害には想像を絶するものがある。せっかく人間との共存の道を歩みつつあった彼らが、このような被害を受けることはあってはならない。
「人間と共存する会」理事・音無小夜さん(自称・一六)の話: 嘆かわしいことです。誰も傷つけたくないのに。
SF好きのブロガー・冬樹蛉さん(四五)の話: ふつー、血液にギョーザが丸ごと入ってたらわかるやろう。吸血鬼のみなさんも、いきなり飲んだりせず、食事の前に血液の状態をチェックしてほしい。
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コメント
問題となった中国の冷凍血液製造工場の社長は、「製造ラインに問題はなく、製造工程の混入は考えられない」としながらも、「人間とバンパイアとの友好を望まない一部の子分が暴走した可能性はある」と含みのある発言をした。なお被害者に対する保証については「保証する根拠がない」と血も涙もない発言をしたもよう。
投稿: 林 譲治 | 2008年2月 9日 (土) 14時24分
保健所としましては、バンパイアの皆さんには、臭いを嗅いでから飲むようにと常々指導しているんですが、なかなか習性が変えられないようでして。
はい、彼らはいきなりかぶりつくわけです。本来、人体の外に血の臭いはしませんから、嗅覚が退化してるのかもしれませんねえ。
投稿: 野尻抱介 | 2008年2月 9日 (土) 19時45分
匂いを嗅いだら嗅いだでニンニクによる2重トラップ、ってことでしょうか……
投稿: normal3 | 2008年2月10日 (日) 00時41分
【イギリス11日AFP=時事】 11日深夜、森の中でキャンプを張っていた老女三人が、薬膳を煮ていた大釜の中に異物が混入しているのに気づき、警察に通報した。
鑑識が現場で調べたところ、大釜の中には、竜の鱗、狼の牙、魔女のミイラ、人食い鮫の咽喉と胃袋、闇夜に掘った毒人参の根、イエスを罵ったユダヤ人の肝臓、山羊の肝、月食の夜に手折った櫟の小枝、トルコ人の鼻と韃靼人の唇、売女が溝に生み落としてすぐに首を絞めた赤ん坊の指といったポピュラーな食材にまじって、ギョーザが三個浮いているのを発見した。
「こんな汚らしいものを投げ込まれたんじゃ、薬膳が台なしだよ、まったく」と、第一の魔女さん(年齢不詳)は怒りをあらわにしているが、彼女らの顧客に吸血鬼はいないところから、警察は殺意のない悪戯と判断している。被害者の老女たちは、「まあまあ、食べられないわけじゃなし。きれいはきたない、きたないはきれいと言うじゃありませんか」と警察に宥められ、不平を漏らしながらも、大釜に大量のイモリの目玉を投げ込んでギョーザの匂いを消そうとしていたという。
第一の魔女さん(年齢不詳)の話: あたしらの目を盗んでこんなことができるとは、犯人は人間じゃないよ。
第二の魔女さん(年齢不詳)の話: いや、あたしの睨んだところじゃ、人間でないものでもないよ。
第三の魔女さん(年齢不詳)の話: 人間でも人間でないものでもないかもしれないよ。
第一の魔女さん(年齢不詳)の話: でも、ヴァンパイアでないことはたしかだよ。ヴァンパイアがギョーザなんか持ち運べるかえ?
第二の魔女さん(年齢不詳)の話: 「ヴァンパイア」じゃなくって、「バンパイヤ」かもしれないよ。
第三の魔女さん(年齢不詳)の話: あんたはいつも手塚ネタで落とすから年寄り扱いされるんだよ。
投稿: 冬樹蛉 | 2008年2月11日 (月) 22時18分
【イギリス11日AFP=時事】 森の中でキャンプを張っていた老女三人が、薬膳を煮ていた大釜の中に餃子が混入していた事件で、関係者の取調べによりグラミスとコーダの領主マクベス氏がインサイダー情報を得ていたという新たな事実が発覚。なお現場に立ち会ったとされるバンクフォー氏は「息子のことには触れないで欲しい」と取材を拒否した。このインサイダー情報の発覚により、餃子混入は王権を揺るがしかねないスキャンダルに発展しかねないと当局者は語っている。
投稿: 林 譲治 | 2008年2月12日 (火) 08時30分
マクベス氏の話: たしかに聞いちゃ……ったといえば、コレ、聞いちゃってるんですよねえ。でも、権力を求めるって悪いことですか? 権力求めちゃいけませんか?
投稿: 冬樹蛉 | 2008年2月12日 (火) 21時23分