見ててくれ、メトロン星人
▼特撮の「聖地」閉鎖へ 円谷プロ旧本社・東宝ビルト (asahi.com)
http://www.asahi.com/culture/update/0206/TKY200802060371.html
「ウルトラマン」シリーズを生んだ円谷プロダクションの旧本社(東京都世田谷区砧)と、同シリーズの撮影などに使われたスタジオ「東宝ビルト」(同区大蔵)が今月、ともに閉鎖される。同じ時代を歩み、夢を紡ぎ続けた特撮の「聖地」が約45年の歴史に幕を下ろす。
敷地内の別館2階には、怪獣の着ぐるみを保管。「怪獣倉庫」と呼ばれ、雑誌やテレビにたびたび登場する名所だった。閉鎖後、着ぐるみは別の倉庫に移される。
「ウルトラマン」(66年)でフジアキコ隊員を演じ、現在は円谷プロ社員の桜井浩子さんは「勢いとパワーで今も残る作品が作れた。時代が流れて古い建物がなくなっても、また新たに長く残る作品を作ればいい」と話す。
いや、なんちゅうか、感無量でありますなあ。おれ自身は一度もここへ行ったことはないのだが、おれの、おれたちの世代の人格形成に、少なからぬ影響を与えた“聖地”であることはたしかだ。ノスタルジーに浸るばかりでは建設的でないと若い人たちには嘲られてしまうかもしれないが、許せ。こういうときくらいはおじさんたちにノスタルジーに浸らせてくれ。
この「怪獣倉庫」も登場する『ウルトラマンマックス』の「狙われない街」、いま思えば、あれをあのときに撮っておいてくれて、ほんとうによかったですなあ。作品としてどうこうという以前に、四十年の時を超えて、おれたち子供に戻れた時間をくれた実相寺監督に感謝である。「狙われない街」が放映されてほぼ一年後に実相寺監督が亡くなられたのも、おれたちにとっては、ひとつの時代が終わったのをしみじみと実感した出来事だった。
桜井(ユリッペ=フジアキコ=ヨシナガ教授)浩子のお言葉が泣かせますなあ。「また新たに長く残る作品を作ればいい」か。そうさ、おれたちは、爺さんになっても楽しみにしているとも、フジ隊員!
メトロン星人がまた侵略したくなるような星にできればいいなあ。
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コメント
ををを、関連記事がありますね。
▼「怪獣倉庫」でイカルス、アントラー、ゼットンを見た
http://www.asahi.com/komimi/TKY200802060383.html
投稿: 冬樹蛉 | 2008年2月 9日 (土) 02時15分
漫画家、唐沢なをき氏のレポートがやたら濃いです。
http://blog.nawosan.com/archives/51206906.html
冒頭の「円谷、タイとの裁判で勝訴」は良いニュースでした。
http://slashdot.jp/article.pl?sid=08/02/08/0633201
初期のウルトラシリーズのデザインを手がけた成田亨氏の名前も、いつか復権するのを期待したいですね。
投稿: アダチ@鏡音レン中毒 | 2008年2月11日 (月) 22時58分
>アダチ@鏡音レン中毒さん
をを、濃いコンビのレポートですねえ(^_^;)。遺影にしたいというのは、気持ちわかりますね。
以前、GyaO でやってた『怪獣のあけぼの』って番組はけっこうよかったですよ。フィギュア付きのDVDになってるようですが( http://www.amazon.co.jp/怪獣のあけぼの-幻のレッドキングBOX-プロトタイプフィギュア付-3000個限定生産-円谷一夫/dp/B000FI8LJY/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=dvd&qid=1202740102&sr=1-1 )。あくまで主目的は高山良策再評価の作品なんですが、当然、話の流れから成田亨にもしばしば言及していました。いまだに斬新さを失わない二巨頭ですからねえ。
投稿: 冬樹蛉 | 2008年2月11日 (月) 23時32分