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2008年2月の25件の記事

2008年2月28日 (木)

拳銃所持の基地外

 あ、すまん、「まま」が抜けてた、「まま」が。自分で書いてて、なんだか物騒なタイトルだなという気はしたんだ。

▼日本人従業員、拳銃所持のまま基地外を移動 沖縄の基地 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0228/SEB200802280004.html

 沖縄県の米海兵隊基地の警備をしている日本人従業員が今月中旬、米軍側の指示で、実弾が入った拳銃を携行したまま基地の外を移動していたことが分かった。日米地位協定は、日本人従業員が米軍施設内で銃を携行することを認めているが、施設外での携行は銃刀法違反にあたる疑いがある。沖縄防衛局は海兵隊からの事前通知を受けて中止を求めていたが、そのまま実施されたという。

 まあ、はっきり言って、面倒くさかったんでしょうな。だけど、こういうことはきちんとしてもらわんと。途中で基地外の人に襲われて拳銃を奪われないともかぎらない。佐世保であんなことがあって日も浅いことだし。



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おれのブログはいくら?

 「見つからないblogの価値、100万ドル以上!?」404 Blog Not Found)でネタになってるのを見て、おれもさっそく How Much is Your Blog Worth?Dane Carlson's Business Opportunities Weblog)で、このブログの価値を測定(?)してみた―― Your blog, ray-fuyuki.air-nifty.com/, is worth $0.00

 $0.00 てことは、えーと、現在の為替レートで日本円に換算してみると……〇円ということだな。いやまあ、そこいらへんだろうと思ってはいたが、せめて十円くらいはつけてくれよ。暇つぶしくらいの価値はあってほしいよなあ。

 もののついでに、できるだけ高値がつきそうなブログで試してみたところ、The Official Google Blog は、$5,008,598.88 を叩き出した。どんな計算をしているのか知らんが、なんだかすげー。脳内メーカー脳の中が全部「H」になったくらいの感動がある。もう少し頑張れば、スティーブ・オースティンが買えるぞ。いまのままでも、バイオニック・ジェミーくらいは買えるかもしれん(ジェミーはいくらかかってるんだっけ? なんとなく、目のほうが耳よりも高くつきそうに思うんだが……)。

 きっと、なんだかんだ言っても、英語サイトは有利なんだろうなあ。Steve RubelMicro Persuasion で試してみると、$1,537,806.96 と出た。うーむ、やっぱり技術系やマーケティング系は強い。

 『特殊清掃「戦う男たち」』$181,217.34 と大健闘。『岸部シローの四郎マンション』$114,037.08 !! えーと、今日は一ドル一〇六円として……ざっと千二百万円強か。うーむ、岸部シローさんにこの結果をお教えするべきかどうか悩みますなあ。あくまでこの概算システムの査定であって、ほんとにその値段で買う人がいるかどうかは別問題だし……。もし売ってしまったら、金の卵を産むガチョウを殺して腹を割くようなことになりかねない。やっぱり黙っておこう。



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2008年2月27日 (水)

一応、戦争を放棄しておいてよかったよね

防衛省、説明また訂正 「12分前」報告時期 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0226/TKY200802260481.html

 海上自衛隊のイージス艦「あたご」の見張り員が、漁船の清徳丸に気づいた時間を衝突の「2分前」から「12分前」に訂正した問題で、防衛省の豊田硬報道官は26日夕、石破防衛相への事故当日夜の報告は「12分前」ではなく、「2分前より以前に承知していた可能性がある」との趣旨だったことを明らかにし、これまでの説明を再び訂正した。

海保「事前連絡ない」 海自説明と食い違い 航海長聴取 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0227/TKY200802260500.html

 海上自衛隊のイージス護衛艦「あたご」と漁船清徳丸の衝突事故で、防衛省が事故当日の19日午前、あたごの航海長をヘリコプターで同省内に呼んで事情聴取していた問題で、「海上保安庁側に事前に連絡した」とする防衛省の説明と、海保側の認識が食い違っていることが26日、わかった。第3管区海上保安本部は「事前連絡があったという確認はできず、19日午後に海保本庁に事後報告があった」「事前に連絡してほしかった」としている。

 あのー、さっきテレビでやってたニュースだと「九分前」とかいう話も出てきてるんだけど、いったいなにがどうしてどうなってるのか、わしゃさっぱりわからんよ。わが国は「世界最先端のIT国家」になっているはずだったんだが、こんなもん、現場の人間がちょいとキーのひとつでも叩きゃ、少なくとも「どえらいことが起こったから詳報を待て」くらいのことは、それを知るべき人々全員にたちどころに伝わるようにできんのか?

 そうじゃないかそうじゃないかとはかねがねうすうす思ってはいたのだが、おれは今度のことでようやく確信した。目下、憲法九条によって最も守られているのは、自衛隊であり防衛省である。だって、情報伝達すらおぼつかないこの調子じゃ、どこと戦争したって絶対負けるよなあ。イタリア抜きでやったとしてもだ。ただただハコモノだけは世界有数のものを持っているだけじゃないの? こんなことでは、末端でホントに身体張ってがんばってる人々がかわいそうだ。



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2008年2月25日 (月)

おれには必要のない道具

 どうも世の中ではポピュラーらしいのだが、ここ四十年ばかり、おれは一度も使ったことのない道具がある。それはアイロンと呼ばれている。

 子供のころ家にあったので、いっぺん使ってみたいと思ってハンカチだったかなにかにかけたのが、おれがアイロンを使った最後だ。それ以来、一度も使ったことがない。たぶん押入れの奥かどこかにいまも眠っているのだと思うのだが、あんなものがなかったところで、まったく困りはしない。そもそも、クリーニング屋かなにかならいざ知らず、ふつうの家庭にアイロンなんてものがなんで必要なのか、おれにはさっぱりわからないのだ。もちろん、ズボンプレッサーなどという、ズボンの皺を取るしか能がないくせにやたら場所を取る言語道断の装置も、わが家にはない。

 だいたい、服なんてものは、着ていれば少々皺が寄ってきてあたりまえである。どうせすぐ皺になるのに、貴重な時間を使っていちいち皺を展ばすなどという面倒くさい作業をする気には到底ならない。そんな時間があれば、鼻糞でもほじっていたほうが、少なくとも呼吸がしやすくなるだけ、アイロンがけなどよりなんぼか有益だ。ワイシャツやらなにやらなんぞ、洗濯したときにパンパンと手で引っぱってパァ~ンっと適当に振りさばいておけば問題ない。皺が寄っていたから着るときに怪我をしたとか、皺のせいで袖を通しにくくなったなんて話は聞いたことがない。衣服やらハンカチやらに皺が寄っていようがいまいが、それらの機能になんの影響があるというのだろうか。

 おれがこういうことを言うと、「でも、奥さんがいたらアイロンかけてもらうでしょう?」などと愚かな推測をする人がたまにいるのだが、いーや、おれに妻がいたら、そのような無駄なことはさせない。そんな作業に割く時間があったら、鼻糞でもほじっていてくれたほうがなんぼか有益であるとアドバイスする。

 おれはピチーッとアイロンのかかった不自然に皺のない衣服を着用している人間を見ると、「ああ、この人はアイロンがけなどというくだらない作業に貴重な時間を費やすつまらない人間なのだな」と、まず思ってしまう。あなた、思いませんか? いや、わかっている。人を身なりで判断してはいけない。アイロンのかかった皺のない服を着ている人の中にも、おれにはにわかに理解しがたいけれども、事実ちゃんとした人間は少なからずいる。まあ、そのへんが世の中の面白いところだ。たしかに、これはおれの偏見である。あくまで第一印象でおれが反射的に抱いてしまう偏見であって、アイロンがかかった服を着ているからといって、つまらない人間だと決めつけたりはしないように努めている。

 アイロンは危ない。うっかりすると、火事の元になったりする。触ると火傷する。電気を食う。場所を食う。アイロンというものを所有し使用するリスクとコストは、ただただ布の皺を展ばすというくだらない目的と引き換えにするにはあまりに大きい。

 たとえば、エルキュール・ポアロのように非凡な頭脳や才能を持っているというのなら、衣服の皺ごときに注意を向ける余裕もあろうというものだが、幸か不幸か、おれにはそのような余裕はない。平々凡々たるおれなどが衣服の皺などを気にするのは、五十六億七千万年早いわ。分不相応である。

 よって、アイロンの発明者やアイロンメーカーには申しわけないが、おれはこれからも、死ぬまでアイロンを手にすることはないだろう。アイロンなんてものがいくらくらいするものか、おれにはまったく相場の見当がつかないけれども、アイロン一台買う金があれば、少なくとも本の一冊、CDの一枚くらいは買えそうな気がする。

 それにしても、世の中には不思議な道具があるものだ。



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台風娘、再上陸の兆し?

 おなじみ《ヘンな検索語》シリーズ……いや、べつに「ヘンな検索語」というわけではない。「不思議な検索語」なのである。このブログの左下のほうにある「検索フレーズランキング」を見ている奇特な人があれば気づいてらっしゃるかと思うが、なぜか、なぜか、

「高見エミリー」

 が、過去三十日のベスト10にランクインしている。先日など7位くらいにまで上がっていたこともある。なんなんだろうね、これは? 最近、高見エミリーになにかあったのか?

 「高見エミリー」の検索でヒットしているのは、2007年11月9日(金)のエントリー、「おれが鳩山由紀夫だったら……」だろう。アルカイダが友だちの友だちの奥さんのことを調べているのかなあ?



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2008年2月24日 (日)

てっきり……

 サイパンで万引きしたのかと思ったよ。ふつー、そう思うよなあ。

三浦和義元社長を逮捕 ロス警察、81年に妻殺害容疑 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0223/TKY200802230363.html

 アメリカの警察ってのは執念深いね。もっとも、殺人の時効がたった十五年という日本の法律は、絶対見直したほうがいいとおれはかねてから思っている。そりゃまあ、何十年も捜査本部を解散せずにべったり捜査を続けるというのは経費を考えると無理だとは思うんだが、なにかほかの事件を捜査している過程であれ、過去の別の事件に繋がる重要な事実関係やら証拠やら証言やらが出てくるとかいうのは充分想定できることだ。そういうときに、「時効だからダメ」なんてのは、あまりにも理不尽だと思うんだよな。

 まあ、三浦はあくまでも日本では呼び捨てにするべきではない人なわけだが、これでアメリカで有罪が確定したら、日本ではどういうふうに呼んだらいいんだろうね? マスコミもいまから悩ましいところかも。



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2008年2月23日 (土)

歴史は繰り返す

 「なにかね、ヘス君?」
 「はっ、イージス総統! それがじつは……」
 「報告は手短かにしたまえ」
 「は、はっ、イージス総統。や、ヤマトが……わがガメラスの誇るイージス機雷原を、なにごともなく突破いたしました」
 「なに!? そろそろオチは読めてきたが、念のために訊きておきたい。どのような科学技術を持つ敵にも、いまだかつて一度も突破されたことのないイージス機雷原を、あの原始的なサルどもがどうやって突破したというのだ?」
 「そ、それが……手で
 「……?」
 「やつらはイージス機雷を手で撤去して、悠々と機雷原を突破いたしました」
 「……あの機雷の名はなんといったかな、ヘス君?」
 「…………」
 「あの機雷の名はなんといったかな、ヘス君?」
 「…………」
 「もうよい、下がれ!」
 「はっ……あ、あの……祝電を打ちましょうか?」
 「……へス君、キミはバカかね?」
 「はっ、ししし失礼いたしましたっ」
 「――ああ、それからヘス君!」
 「はいっ!?」
 「Winny はアンイストールしておきたまえ」



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ダンディーとは?

 “ダンディー”という言葉は非常に定義しにくい。いったいどういうふるまいがダンディーなのか、定義しろと言われると、なかなか難しいのではなかろうか?

 定義するのは難しいとしても、せめて例示くらいできるのではなかろうかといろいろ考えてみた結果、「これはダンディーと言わざるを得ない」という例を思いついた。

 ナポレオンズが、あの小窓を開けた箱の中でほんとうに頭を回転させていたとしたら、これはダンディーにちがいない。世間はどこまでもギャグマジックだと思っているのだが、そのじつ、余人に真似のできないものすごいことを人知れずさりげなく行なっているのである。かっこいいなあ! このかっこよさがわからない人には、“ダンディー”のなんたるかはわからない。



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2008年2月21日 (木)

♪風の中のす~ばる~

 じつは、歴史ものの構想がある。ついさっき天啓を得た。ゆえに構想二分だ。

 木下籐吉郎が墨俣に一夜にして城を築いたという伝説をベースに、籐吉郎の手足となって働いた土豪たちの八面六臂の活躍を、『プロジェクトX』ばりの緊迫感で描く痛快時代小説になることだろう。うまくすれば、NHKが大河ドラマにしてくれるかもしれない。例によって、すでにタイトルだけは決めてある――『チーム蜂須賀の栄光』



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普及型“電脳メガネ”の嚆矢

あの「スカウター」にそっくり メガネ装着「超小型ディスプレイ」 (J-CASTニュース)
http://www.j-cast.com/mono/2008/02/19016864.html

 人気マンガ「ドラゴンボール」に登場するアイテム「スカウター」によく似た超小型ディスプレイが発売され、話題を呼んでいる。光学・分析機器メーカー、スカラが開発した「Teleglass(テレグラス)T3-A」という名の商品。メガネに装着してディスプレイを覗くと、目の前に大きなスクリーンがあるように見えるのだという。

Teleglass T-3F/T-3A (スカラ
http://www.scalar.co.jp/teleglass/t3.html

 ををを、ついにここまで来たかー。やはり、普及型となると、これくらいの値段であってほしい。五年前に、塚本昌彦さんの研究室を見学に行ったとき(2003年3月1日の日記)、塚本先生はすでに「スカウターみたいな」アプリケーションの話とか「三、四万はいい線」とかいった話をなさっていたからなあ。

 この T-3A のすごいところは、T-3F とちがって自分の眼鏡に装着できることだ。こりゃあ、マジで普及するかもね。宣材のおねーちゃんが装着している姿は十分にかっこいいが、爆発的に普及させるには、ハードウェアのカラーヴァリエーションと、なによりキラーアプリケーションが欲しいところだ。Nintendo DS や Wii のハードウェアを活かすソフトがあったればこそ、両者はここまで普及しているのである。あとは、ドラマで小栗旬にでも装着させることだよな。

 いやあ、これで Google Earth とか見たら、どんな感じなのかなあ。最初は酔うかもしれんが、なんか奇妙な“全能感”を覚えそうだよね。なんちゅうか、“現実が拡張される”という感覚が理屈抜きでわかるような体験ができそうだ。現実が拡張されるということは、すなわち人間が拡張されるということであって、マクルーハンがこいつを見たら、どんな感想を漏らしたろうねえ。

 このハードウェアとの併用を前提とした、あっと驚くソフトウェアを、ソフトウェア開発会社のみなさんにはぜひ考案してほしいものだなあ。処理時間の問題はあるだろうが、こいつにカメラをくっつけるだけでも、弱視者用の補助器具に化けそうな気もする。

 来年のいまごろには、電車に乗ると、この“スカウター”を装着した人が同じ車両に二、三人はいる――なーんてことにならないかな。



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2008年2月20日 (水)

沈黙の鯖

冷凍サバからジクロルボス デンマーク産、中国加工 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0218/TKY200802180363.html

 香川県さぬき市の食品販売会社「香西物産」(吉川晴夫社長)は18日、中国で加工され、同社が取り扱っている業務用の冷凍サバ製品の切り身から、有機リン系殺虫剤成分「ジクロルボス」が0.14ppm検出されたと発表した。同社は輸入される前に混入した疑いがあるとみて、社員らを中国に派遣して原因を調査する。今回の検出濃度について、香川県は「検出量は微量で、健康への影響はない」としている。現時点で健康被害の報告はないという。

 ああ、やっぱりサバかあ。いやね、おれもサバは危ないかもなあと思ってたんだよ。

 うちの近所にもサバ畑があってさ、秋ともなると、よく実ったサバ穂が青光りして風にうねっていてさ、そりゃあ夕暮れ時なんか、大海原にきらきらとオレンジ色の夕陽が映っているかのようで、とてもきれいだよ。でも、ときどき、一面のサバ畑に上空からヘリコプターで農薬撒いてたりするんだよな。

 サバの陸上養殖ができるようになって久しいけどさ、こういう事件が起こると、バイオテクノロジーの進歩も痛し痒しだと思うよなあ。むかしは、サバに農薬なんて入りようがなかったわけだしさ。こうなると、サンマ田やブリ棚なんかも農薬漬けになってるんじゃないかと心配になってくるよなあ……。



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2008年2月19日 (火)

“放蝶ゲリラ”と自然と人為と

マニアが放蝶? 中国原産種、首都圏で繁殖 在来種駆逐 (asahi.com)
http://www.asahi.com/science/update/0218/TKY200802180175.html

 昆虫マニアが10年ほど前に神奈川県内で放したとみられる中国産のチョウ「アカボシゴマダラ」が首都圏で分布を広げている。大きくて美しくて珍しいチョウが簡単に入手できるようになったため愛好家も増えているが、このチョウは在来種を駆逐し生態系を乱す「要注意外来生物指定」。不注意な放蝶(ほうちょう)で更に分布が広がる恐れがあると、専門家は警鐘を鳴らしている。

(中略)

 見つかったアカボシゴマダラはすべて中国原産種。台風などで迷ってきたことは考えにくく、神奈川県立生命の星・地球博物館の高桑正敏学芸部長は「誰かがひそかに国内に持ち込んだ虫を繁殖させ、さらに自然界で増やそうと、藤沢でまとまった数を放したとしか考えられない」と話す。外国から生きたチョウを持ち込むのは植物防疫法違反で、「放蝶ゲリラ」と呼ばれる行為だ。
 その後の自然繁殖で、かつての希少種は近郊の野山や公園で手軽に捕まえられるようになった。チョウを繁殖させ幼虫から育てたサナギが羽化するのを観察、感動を楽しむ愛好家は多いが、アカボシゴマダラは特に好まれ、幼虫売買などが広がっているらしい。
 中国産のアカボシゴマダラは、幼虫が地表の落ち葉などで越冬する在来種のチョウと違い、木の幹や枝で越冬する。春に他のチョウよりも先に活動を始めて木を独占するため、ゴマダラチョウやオオムラサキなどの在来種への影響が心配されるという。
 高桑さんは「ゲリラ行為以外に、羽化させたあとで自由に飛び回らせてあげたいとか、虫を増やして自然を回復させたいといってチョウを放す人もいるが、生態系を混乱させることは絶対にやめて欲しい」と話す。

 ううーむ。おれはこういう話を聞くと、いつも悩んでしまう。

 そりゃまあ、おれだって、自分が慣れ親しんだ日本の自然の姿というものに愛着はある。表を歩いていて、ふと気づくと腕をセアカゴケグモが這っているのであわてて払い落とそうとしたら足が滑って池に落ち、ふと気づくとカミツキガメがジーンズに噛みついている。大あわてで池から這い上がったら、なにかがぼとんと肩の上に落ちてきた。グリーンマンバだ。泡を食って駆け出したら、足を滑らせて今度は川に落ちた。すると目の前でなにやら細長いものが跳ねる。ガーだ。アリゲーター・ガーだ。ひいいいぃと川岸をめざし必死で泳ぐと、メガネカイマンが大口を開けて笑っている――などというありふれた日本の自然に馴染みたくはない。だが、もしそうなったとしても、それはそれでいたしかたないような気すら最近はしている。冷静に考えると、単なる慣れの問題のような気もするのだ。ヒメジョオンの咲き乱れる草っぱらを駆けまわり、チューインガムやスルメでアメリカザリガニを釣っていたおれの子供時代とどこがちがうというのだろう?

 おれはSFファンだからだろうか、どうも、“自然”“人為”というものに、明確な境界線が見えない。そういうものの見かたに“悪慣れ”してしまっているのだろうか? 「生態系を乱す」と言うが、いったいなにを以て“生態系が乱れる”と考えればよいのだろう? 地球の生命圏全体で考えれば、人間が生物を移動させるのも“自然現象”なのではあるまいか? どこで線が引けるのだろう?

 このニュース、「マニアが販売? 日本原産アニメ同人誌、首都圏で繁殖 在来種駆逐」とロシアあたりで報道されるのと、本質的にどこがちがうというのだろう? ちがうのかもしれんが、おれにはよくわからない。これがウイルスなどの病原体だとしたら多数の人死にを含めた実害が出るわけだが、この「放蝶ゲリラ」問題と、やっぱり本質的に変わらんように思えるんだよな。事実、変わらんのだろう。「放蝶ゲリラ」なんてのどかに呼んでるが、不測のアウトブレイクもバイオテロも、結局、おれには同じものにしか見えない。

 どうも、このあいだ、川端裕人『エピデミック』を読んだせいか、妙にこのニュースが“立ち上がって”見えてしようがない。ウイルスもチョウも(そして、ミームも)、おんなじだよねえ、やっぱり。“生態系が乱れる”というのは、つまるところどういうことを意味するのか、おれは近ごろ、弱い頭を振り絞って考え続けている。ひょっとすると、生態系というのは絶対に乱れたりするもんじゃなく、単におれたちの都合で、乱れたの乱れてないのと言っているだけなんじゃないだろうか?



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2008年2月18日 (月)

火災警報器の恐怖

Alarm 土曜日に業者が火災警報器を取り付けに来た。消防法の改正によって新築住宅では二〇〇六年六月から設置が義務付けられているが、既存の住宅に関しても、多くの市町村では二〇一一年六月からは設置が義務になるようだ。だもんだから、おれんちは市営住宅だから、タダで取り付けにきてくれるわけなのである。「既存の住宅でも、いま取り付けないと罰せられる」などとほざいて“消防署のほう”から来た詐欺師が火災警報器を売りつける例があるそうなので、そこいらは各自で注意してください。

 しかしまあ、これがなかなかたいそうだ。いや、取り付けは数分ですむんだが、“各部屋にひとつ”取り付けなければならないのである。おれんちは狭い。3DKと風呂とトイレだ。さすがにトイレには付けなくてもいいみたいだけど、ダイニングキッチンには熱感知式のものをひとつ、ほかの三部屋には煙感知式のものをひとつずつ取り付けなくてはならない。ぶっちゃけた話、すべての部屋の床にできるだけ速くタッチしてまわるというゲームをやったとしたら、おれんちは数秒でゲームが終わる。家の中のどこにいても、ケータイが鳴ったらわかる程度の面積しかない。それでも、やっぱり各部屋に火災警報器を取り付けなくてはならないのである。四個の火災警報器のうち、最も離れているもの同士でも、おそらく直線距離にして五メートルくらいだろう。まさに、鶏を割くに牛刀を以てす、という感じである。

 たとえば、台所でおれが目玉焼きを作ろうとしているときに、フライパンの油に火が移って、それがカーテンにでも燃え移ったとしよう。おそらく、ダイニングキッチンの感熱式の警報器が鳴り出すだろう。で、たぶん、十数秒もしないうちに、ほかの三つの部屋の煙感知式の警報器も、すべて鳴り出すにちがいない。おれんちは、ちょっとしたボヤでも出そうものなら、四つの火災警報器(と、たぶん揮発性の気体に反応するガス漏れ警報器)がいっせいに鳴り出すことになるだろう。あまりのけたたましさに、かえってパニックになってしまいそうだ。

 半径数メートルくらいの円内にある五つの警報器がいっせいに大音量で鳴り出すことを想像すると、これは怖いぞ。そんなとんでもない状況を招かないためにも、火の元には気をつけなくてはいかんなあと、改めて思ったことであった。そうか、日本のウサギ小屋住宅の各部屋に火災警報器を取り付けろというのは、そういう立法主旨があったのか。



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2008年2月17日 (日)

二丁目の交差点から十七件目で時々走って二分と十五秒

 おなじみ、《ヘンな検索語》シリーズ。これはなあ……。

「天文学者になればよかった 喫茶」

 うろ憶えだったんで検索して確認しようとしたんでしょうなあ。だけど、あなたの欲しい情報は、たぶんそれでは見つからない。“その喫茶店”が出てくるのは、「天文学者になればよかった」じゃなくて、「パンプキン・パイとシナモン・ティー」だってば。まあ、あみんも活動再開したことだから、歴史を紐解きたいという若い方も少なくないであろうが、その検索語は惜しい。

 それにしても、「パンプキン・パイとシナモン・ティー」という表記自体が、そこはかとなく昭和を感じさせますなあ。たぶん、いまならこれくらいの長さのカタカナ語だったら、「・」(ナカグロ)は入れないほうが一般的だろうな。「パンプキンパイとシナモンティー」になってるはずだ。ここ二、三十年ばかりのあいだに、それだけ長いカタカナ語が日常的になり、日本人の目が長いカタカナ語に慣れたということなんだろう。むしろ「・」が多いほうが読みにくいくらいの感覚になってしまっている。たとえば、『戦闘妖精・雪風』『戦闘妖精・雪風〈改〉』とを読み比べてみたりしたことがある人は、そういうことに気づいてらっしゃるだろう。表記は世につれ、世は表記につれ。



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2008年2月15日 (金)

よい子のみんなも、悪いことをしたと思ったら素直に謝ろうね!

アニソン影山ヒロノブ謝罪 酔っぱらって新幹線車内で騒ぐ (J-CASTニュース)
http://www.j-cast.com/2008/02/14016680.html

アニメソングの歌手グループである「JAM Project」の影山ヒロノブさんがホームページ上で突如、謝った。「俺達がめちゃめちゃ騒がしくて大迷惑だった」ことについてだ。

 これはいかんですよ、やっぱり。おれが出張帰りでこの新幹線の同じ車輌に乗ってたとしたら、「おお、影山ヒロノブだ」と思いながらも、やっぱり腹が立っただろうと思う。おれもアニソン好きだから、アニソン系の人たちの“ノリ”は想像がつくんだけどねえ。車内で唄ってくれるわけでもないだろうから、ただ騒いでたら、そりゃカタギの衆には迷惑だったろう。

 影山ヒロノブはおれとほぼ同世代(向こうが一歳上)だから、影山ヒロノブで育った世代はおれたちよりかなり若いはずだ。それでも、「CHA-LA!! HEAD-CHA-LA~!!」とかテレビの前で唄っていたチビっ子は、もう立派な大人になっている計算である。いまだにアニソンを日常的に聴いているおれみたいな大人だって少なくはなかろうから、影山ヒロノブたちも、「アニソンは基本的には子供に向けたもので、大人のファンがいっぱいいても、自分たちのファンはやっぱり子供たちなのだ」ということをついつい忘れがちになっていたのかもしれない。子供が見ている、子供に見られているという、つらい、しんどい立場にあるんだということを、酒飲んで気が大きくなって忘れちゃったんだろうね。おれはさ、克美しげるが人殺しで捕まったと聞いたときには、やっぱりちょっと悲しかったよ。つまり、だから、そういうことなんだなあ。

 だけど、潔く非を認め、全面謝罪した姿勢は、子供たちにちゃんと見せられる立派なものだと思う。べつにアニソン歌手が聖人君子でなきゃならんとも思わないが、子供たちに正義や愛を唄う人なんだから、やっぱりこういう局面ではきちんとした人であってほしいという願いはあるんだよな、おれには子供いないけどさ。

 とはいえ、おれは想像しちまったね。おれが新幹線に乗ってたとしようや。そしたら、うしろの席から、どこかで聞いたような声が聞こえてきたとしようや。「えっ」と思ってふり返ると、水木一郎ささきいさをがビールを飲みながら談笑している。その隣では、串田アキラ影山ヒロノブが大笑いしながら小突き合っている。やがて興が乗ってきた彼らは、「レッツゴー!! ライダーキック」やら「宇宙戦艦ヤマト」やらを唄いはじめる――なーんて状況だったら、おれは出張帰りで疲れていようがなにしようが、一緒になって唄いはじめるにちがいない。気がつくと、同じ車両に乗っている疲れたおっさんたちが、みなシートの背凭れから身を乗り出して唄っている。全員が叫ぶ――「フレンダーーーーージェーーーット!」「イーグル! シャーク! パンサー!」「ロデム~、変身! 地を駆けろ~~~!」

 車内はもはやおやじたちの大合唱、スーツ姿のおやじたちがあちこちでいろんなヒーローの変身ポーズを取っている。おれはといえば、前川陽子堀江美都子を見つけてサインをもらい、森口博子にサインをもらったついでに握手をしてもらいながらどさくさに紛れてそのまま押し倒し……(以下、略)。ああ、大人っていやだなあ。



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2008年2月14日 (木)

肴はあぶったイカでいい

 いやあ、四十五の中年男がだね、夜中に独りでちびちびと酒を呑みながら初音ミク「舟唄」を聴いていると、そのあまりに二十一世紀的なわびしさがなんだか無性に心地よくて癖になりそうだ。どう表現していいものか、生身の余人に真似のできない、ある種のしっとりとバカバカしさを伴った情感に溢れていて、不思議な感動を覚える。「ほのぼにょぉ~呑めばぁ~、ほのぼにょとお~ぉ~ぉ~、心が~すすり~泣いているぅ~ぅ~」なんてあたりは、なにやら妙にいとおしくて、実体のない歌い手を抱きしめたくなりそうなくらいだ。人類史において、こういう妙な感情を味わえているのは、たぶんおれたちが最初なのだと思うと、この時代に生まれてよかったなあと思うねえ。この星の「初音ミク」は……泣ける。


舟唄 歌/初音ミク



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2008年2月12日 (火)

自分が高潔だからといって、他人が下賤なわけじゃないだろう

経産次官「デイトレーダーはバカで無責任」 講演で発言 (asahi.com)
http://www.asahi.com/business/update/0207/TKY200802070395.html

 経済産業省の北畑隆生事務次官が講演会で、インターネットなどで株売買を短期間に繰り返す個人投資家のデイトレーダーについて「最も堕落した株主」「バカで浮気で無責任」などと発言していたことが分かった。北畑氏は7日の記者会見で発言内容を認め、「申し訳ない」と陳謝した。

(中略)

 北畑氏はデイトレーダーについて「経営にまったく関心がない。本当は競輪場か競馬場に行っていた人が、パソコンを使って証券市場に来た。最も堕落した株主の典型だ。バカで浮気で無責任というやつですから、会社の重要な議決権を与える必要はない」と発言。デイトレーダーに適した株式として、配当を優遇する代わりに議決権のない「無議決権株式」を挙げ、上場解禁を唱えた。

 いやまあ、おれも個人的にはね、デイトレーダーってのは節操がないとは思うよ。なんかこう、自分で作ったコンテンツが一切ないブログでアフィリエイト収入やら広告収入やらを得ようとしているスパムブログみたいなものを連想する。ああいうブロガー(?)にとっては、ブログの中身はどうでもいいわけだしね。

 だが、プレイヤーの志が高かろうが低かろうが参入できる仕組みだからこそ、ウェブと同じく、株式市場ってのは健全なダイナミズムを保つものなんじゃないのかなあ。美学ってのはおのれが持つものであって、他人に持たせられるものではない。

 なんちゅうか、この事務次官の言い種には、いかにも官僚的なものの考えかたが如実に表れてますなあ。語るに落ちているというか。世の中、手前の美学を共有する人間だけでできてるわけではない。それはおれにとっては不愉快で忌々しいことではあるが、おれの美学を不愉快で忌々しいと思っている人もたくさんいるのが道理だから、お互いさまなのである。この“お互いさま”という発想・認識が完全に欠落しているあたりが、いかにも官僚的なのだ。デイトレーダーにはデイトレーダーの美学があるのかもしれんしね(おれ個人はそんなものを共有したくはないけれども)。おれ自身は株はやったことがないし、一切保有もしていないから(そもそもそんな余裕なんかねえよ)、この御仁の論理でゆけば、企業に投資するという形ではまったく社会貢献をしていないおれは「バカで無責任」以下ということになるのだろう、たぶん。

 たとえば、ある作家の書いた本がベストセラーになったとしようや。だが、どう考えても、百万も二百万もの人がその本をちゃんと“理解”して読んでくれているとは思えず、まあ、大半は“巷で話題になっているから買ってみた”という程度の読者だったとしようや。

 そのとき、「理解もできないくせに、ただ話題になっているというだけの理由でおれの本を買うようなやつは、最も堕落した読者であり、バカで浮気で無責任である」などとその作家がほざいたら、身のほど知らずを晒すだけだろう(そういうことを文学的営為として意図的・実験的に行う作家はいるけど、これはそういう話じゃない)。なぜなら、市場に出した時点で、その“作品”はすでに作家のものではないからである(著作権とか、そういう話じゃないよ)。完全にコントロールできるという意味では、作家の制御を離れている。その制御を万人に委ねるという行為こそが、出版する、作品を世に問うという意味にほかならない。作家が「最も堕落した読者」呼ばわりしている読者の中にも、必ずや作家の意図をはるかに超えた読みかたをする人がいるにちがいない。そのような読みかたをされることで、その作品は価値を増すのだ。読者がひとり残らず作家の意図どおりの読解をするのだとしたら、そんな作品にはたいした価値はないと思う。株式市場だって似たようなものだろう。企業の経営なんてどうでもよくて、単に株式市場という仕組みの中に生じる電位差から微弱な電流を掠め取ってただただ蓄電しようとするプレイヤーだって、そのことによっておのれの意図を超えた価値をどこかに作り出しているかもしれないのだ。

 この事務次官の発言におれが決定的な違和感を覚えるのは、おそらく“価値”というものの捉えかたが、この人とおれとではまったく異なっているからだろう。たぶん、この人とおれは、まったくちがう世界を見ている。こういう人とは、いくら話し合っても、永遠にすれちがうだろうと想像するんだなあ。おれの身のまわりには、こういう人はあんまりいてほしくないなあ。うざい。「それはちがう! これはこうあるべきであって、そう思わないおまえなど、最も堕落した無責任なバカだ」と、しょっちゅう断じられてしまいそうだ。



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2008年2月10日 (日)

なるほど、そう来たか『栞と紙魚子の怪奇事件簿』

 『栞と紙魚子の怪奇事件簿』(日本テレビ系&第2日本テレビによるウェブ配信)、第6話はゼノ夫人登場。いやあ、ゼノ夫人に広田レオナとは、こりゃまたマニアックなキャスティングだねえ。いいねいいね、この番組のキャスティング、いいね。おれは広田レオナの奇妙な味が嫌いではない。ちゅーか、かなり好きだ。余人を以て代えがたい(というのはこういうときに使うのだ、政治家さんたち)キャラですわな。おれは『時効警察』で観たのが最後だったから、二年ぶりくらいかな。

 なんか、この番組、最初はあんまり期待してなかったけど、原作とはまたちがう独特の味が出てきて、最近じゃ毎週土曜深夜の楽しみである(ここいらへんじゃテレビでやってないからウェブで観てるんだが、放送終了後たちまちウェブで配信する迅速な運営はたいへんよろしい)。南沢奈央のはっちゃけ栞のセメもいいし、前田敦子AKB48)のおどおど紙魚子のウケも可愛い。なんかねえ、この前田敦子の紙魚子みたいなコって、いたよねえ、いつも休み時間に教室の隅で本読んでたりして、おれなんかは妙に惹かれたもんである。なにもかもみな懐かしい。前田敦子の紙魚子は、眼鏡ピン留めとダサいもこもこしたスクールコートが妙に可愛いんだよねえ。おれみたいな連中の萌えツボを心得てますな。

 それにしても、井上順の段一知先生、高橋惠子の段夫人、広田レオナのゼノ夫人ときたか~。となると、キトラさんはまだかー、クトルーちゃんはまだかー、ムルムルはまだかー! オレ的には、キトラさんは箕輪はるか(ハリセンボン)に演ってほしいんだけどね。あの人、なかなか美人だよね、不気味だけど。箕輪がダメなら、鳥居みゆきが適任かな、キャラ的には。ちょっと美人すぎるのが珠に瑕だけど、「ヒット・エンド・ラン!」とか叫びながらナイフを振りまわすところを想像すると、なかなかイケると思う。クトルーちゃんは、そもそもあのキャラを演じきれる子役を思いつかない。というか、あのキャラは、放送するにはいろんな意味でヤバそうだよなあ。クトルーちゃん的にはふつうにふるまっているのだろうが、客観的には、どう見ても精神に異常を来たしている人だからなあ。ムルムルは、出たとしてもCGだろうね。




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2008年2月 9日 (土)

食の安全

【ルーマニア9日AFP=時事】 9日深夜、中国産の冷凍血液を飲んだ貴族が吐き気や頭痛を訴え、病院に運ばれるという事件があった。現地警察は捜査本部を設置し、国内の愉快犯による犯行と製造・流通段階での毒物混入の両面から捜査を開始した。

 冷凍血液を飲んで気分が悪くなったのは、クリストファー・ツェペシュさん(三七一八)。ツェペシュさんは夕食の前、軽くワインを飲んだあと、いつも飲んでいる冷凍血液を摂取したとたん、吐き気や頭痛がしてきたという。ルーマニア科学捜査研究所が飲み残しの冷凍血液を調べたところ、100グラムあたり一個のギョーザを丸ごと検出した。救急隊員の一人は、「血液パックの中にぷかぷかと何個もギョーザが浮かんでいた。あんなもん、いちいち分析せんでも、ひと目見たらおかしいとわかるわ」と証言している。

 人間との共存を図るため、輸入冷凍血液に頼っている特殊体質の人々のあいだでは、この事件を機に食の安全に対する信頼が大きく揺らいでいる。「わたしたちにとっての聖地ルーマニアでこのような事件が起こったことは、まことに遺憾です。このままでは、むかしのように新鮮な血液を人間から直接摂取せざるを得ないが、わたしたちもできればそんなことはしたくない」と、国際ヴァンパイア協会会長のカーミラ・ゴケミドロさん(二二三七)は語る。

 人間界・悪魔界双方の事情に詳しいデーモン小暮さん(一〇〇〇四五)の話: 我輩は吸血鬼ではないが、吸血体質の人々が受けてきた迫害には想像を絶するものがある。せっかく人間との共存の道を歩みつつあった彼らが、このような被害を受けることはあってはならない。

 「人間と共存する会」理事・音無小夜さん(自称・一六)の話: 嘆かわしいことです。誰も傷つけたくないのに。

 SF好きのブロガー・冬樹蛉さん(四五)の話: ふつー、血液にギョーザが丸ごと入ってたらわかるやろう。吸血鬼のみなさんも、いきなり飲んだりせず、食事の前に血液の状態をチェックしてほしい。



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2008年2月 8日 (金)

見ててくれ、メトロン星人

特撮の「聖地」閉鎖へ 円谷プロ旧本社・東宝ビルト (asahi.com)
http://www.asahi.com/culture/update/0206/TKY200802060371.html


 「ウルトラマン」シリーズを生んだ円谷プロダクションの旧本社(東京都世田谷区砧)と、同シリーズの撮影などに使われたスタジオ「東宝ビルト」(同区大蔵)が今月、ともに閉鎖される。同じ時代を歩み、夢を紡ぎ続けた特撮の「聖地」が約45年の歴史に幕を下ろす。

(中略)

 敷地内の別館2階には、怪獣の着ぐるみを保管。「怪獣倉庫」と呼ばれ、雑誌やテレビにたびたび登場する名所だった。閉鎖後、着ぐるみは別の倉庫に移される。

(中略)

 「ウルトラマン」(66年)でフジアキコ隊員を演じ、現在は円谷プロ社員の桜井浩子さんは「勢いとパワーで今も残る作品が作れた。時代が流れて古い建物がなくなっても、また新たに長く残る作品を作ればいい」と話す。

 いや、なんちゅうか、感無量でありますなあ。おれ自身は一度もここへ行ったことはないのだが、おれの、おれたちの世代の人格形成に、少なからぬ影響を与えた“聖地”であることはたしかだ。ノスタルジーに浸るばかりでは建設的でないと若い人たちには嘲られてしまうかもしれないが、許せ。こういうときくらいはおじさんたちにノスタルジーに浸らせてくれ。

 この「怪獣倉庫」も登場する『ウルトラマンマックス』の「狙われない街」、いま思えば、あれをあのときに撮っておいてくれて、ほんとうによかったですなあ。作品としてどうこうという以前に、四十年の時を超えて、おれたち子供に戻れた時間をくれた実相寺監督に感謝である。「狙われない街」が放映されてほぼ一年後に実相寺監督が亡くなられたのも、おれたちにとっては、ひとつの時代が終わったのをしみじみと実感した出来事だった。

 桜井(ユリッペ=フジアキコ=ヨシナガ教授)浩子のお言葉が泣かせますなあ。「また新たに長く残る作品を作ればいい」か。そうさ、おれたちは、爺さんになっても楽しみにしているとも、フジ隊員!

 メトロン星人がまた侵略したくなるような星にできればいいなあ。



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2008年2月 6日 (水)

橋下知事のSPに最適の人材

橋下新知事にSP 石原都知事らに次ぎ3人目 (MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/080205/lcl0802052225005-n1.htm

 6日に府知事に就任する橋下徹氏(38)の警護に、府警警察官(SP)が就任日から付くことになった。府秘書課と府警が協議して決めた。府知事に警護が付くのは横山ノック氏(平成7~11年)以来で、現職知事では石原慎太郎東京都知事、堂本暁子千葉県知事についで3人目。
 SPは要人警護の訓練を受けた専門の警察官で皇族や閣僚、主要政党の幹部らに付いている。原則、自宅を出てから帰宅するまで警護し、必要に応じてプライベートの外出にも同行する。

 SPねえ……。なにしろ大阪だから、見るからにいかついおっさんが付いていても、そんなものは見慣れているから、なめられてしまうかもしれん。いっそ、意表を衝いて女子高生かなにかをSPに付けてはどうか? 「女子高生にできない仕事などない」とハインラインも言っていると野尻抱介も言っている。まさか女子高生がSPだとは暴漢も思わないだろうから、いかついおっさんよりも効果的だと思うのだ。

 橋下知事の身に危険が迫ると見るや、女子高生SPの手にはいつのまにか鎖が握られている。鎖の端には金属製の巨大なタコヤキ。青海苔や鰹節のささくれだったところとか、タコがはみ出ているようすまでちゃんと金属で象られており、当たったらいかにも痛そうだ。SPは巨大タコヤキをぶんぶん振り回しながら、暴漢を威嚇する。暴漢が複数であった場合、こういう振り回し系の武器のほうが容易に要人に近づくことができず効果的なのかもしれない。

 暴漢が意を決して橋下知事に飛びかかろうと身構えた刹那、巨大タコヤキがうなる。かろうじて跳び退いた暴漢がいまのいままで立っていた舗装路で巨大タコヤキが跳ね、アスファルトが深くえぐれる。女子高生SPは、妖しい光を湛えたヘビのような目で挑発するように暴漢を見据えながら恫喝する――「大阪が夕張市のようになってもいいのか!! 大阪が嫌なら夕張へ行け! 夕張へ行け!」

 ほどなく大阪の村人は、この女子高生SPを“ゴーゴー夕張”と呼んで怖れるようになったそうじゃあ。♪いいな、いい~な、にんげんっていいな~。



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2008年2月 5日 (火)

お買い上げ御礼(2008年1月)

■2008年1月

【最も値段の高いもの】

 どしぇー。十二月に引き続いて、またこのロボットが一体売れてたよ。好きな人がおるもんですなあ。


【最も値段の安いもの】

 三か月連続で「最も値段の安いもの」に輝いた。これがいま一円で手に入るなんて、なんか倉谷先生に申しわけないよなあ。これ買った方は、三十一年を経て帰ってきた『新・英会話上達法』も満を持して出たので、そちらもぜひどうぞ。


【最も多く売れたもの】


 該当なし

 つまり、売れたものはみーんなひとつずつ売れたのである。みんな三つずつ売れたら、それはそれで気色悪いわけだけどね。


【最もケッタイなもの(主観)】

 先月は首を傾げるようなケッタイなものはなかったのだが、あまりにも有名なコレが売れてたのでなんだか嬉しい。なるほど、こんなアホ日記にやってきてくださるだけのことはあるよ。コレをどなたかが買ったことについては、なんの疑問もない。おれはこの作品、もちろん観たことはあるけど、さすがにDVDまでは持ってないんだよなあ。手元に置いておきたい気持ちはよくわかる。アホも極めれば藝術――などと聞いたふうなことを言いたいところだが、アホはどこまで行ってもアホであり、どこまで行ってもアホだからこそ意味があるのである。「ニッ」の騎士、好きだなあ。

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2008年2月 2日 (土)

いやな想像

 冷凍餃子があるんだから、まき直し餃子もあるんじゃないかなどと、不謹慎な想像をしてしまう今日このごろであった。



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いろんな提案書があるもんだ

 ひさびさの《ヘンな検索語》なんだけど、こ、これはいったいどう解釈したらよいのだろうか……。

「金魚鉢販売提案書」

 いやまあ、世の中にはそういうものを仕事で書かねばならない人もいるんだろうとは思うが、はたして、ウェブで検索して期待しているようなものがヒットするのだろうか? 現におれのブログなんかがヒットしているわけだし……。しかも、いまの季節だしなあ。藁にもすがる思いで検索しているのか、あれば儲けものくらいの軽い気持ちで検索しているのか、おれには知る由もない。

 き、金魚鉢、売れるといいですね。



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2008年2月 1日 (金)

今月の言葉

子供が払う、職員が欲をかく

 なんてことにならないように、橋下徹新大阪府知事にはがんばってほしいものであります。



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