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2008年1月の26件の記事

2008年1月31日 (木)

冷凍餃子をおいしくいただく

ニュース特集 > ギョーザ薬物混入 (asahi.com)
http://www.asahi.com/special/080130/

 農薬が混入していた中国製餃子による健康被害が出た事件、波紋がどんどん広がっている。外食産業はもちろんのこと、一家の健康を預かる主婦の方々も戦々兢々であろう。こんなことでホントに北京オリンピックが開催できるのだろうか。いやまあ、中国政府は必死で改善させようとしてるんだろうけど、こういうことはお上が言ったからといって一朝一夕に状況が変わるもんじゃありませんからなあ。
Gyouza マスコミがあんまりギョーザギョーザ言うもんだから、なにやらにわかに餃子が食いたくなってしまい、冷凍庫から取り出してきてさっき食った。一応、自主回収製品のリストをチェックしたが、おれがいつもよく食っている味の素冷凍食品「レンジでできたて焼餃子」は大丈夫なようなので、おいしくいただきましたよ。べつになんともない。国産だからな。なにしろおれは、コンビニ弁当と冷凍食品がなくては生きてゆけない。とくに、手軽さという点では、冷凍餃子はたいへんありがたい存在だ。月に三、四回はお世話になる。あまりに過剰に反応されて、潔白な商品までがコンビニやスーパーから姿を消したりすると困るのである。

 近年相次ぐ偽装事件で国民が“食の安全”に関して疑心暗鬼に陥っているときにこういう事件が起きると、まず疑ってしまうのは、「国内メーカが言うことがほんとうに信頼できるのか」という点である。だからこそ、各国内メーカは、痛くもない腹をさぐられてはたまらないとばかりに、疑わしい製品の自主回収に躍起になっているのだろう。ほんとうに公明正大、誠実にやっているところにとっては、こういう事件はいい迷惑以外のなにものでもないのだが、脛に傷持つところは、今回の餃子に関しては潔白でも、やっぱり疑われてしまうだろうな。

 いや、いつものようにうまかったですよ、味の素の「レンジでできたて焼餃子」。全然なんともない。



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ひらかたパークと村上ショージの親和性

Murakami_shouji ちょっと前から京阪電車の利用者を苦笑させているのが、ひらかたパーク(の屋外スケートリンク)の、この広告――「すくなくとも村上ショージよりは、絶対おもしろい。」

 「すくなくとも村上ショージよりは、絶対おもしろい。」というのが、いったい全体、どのくらいの面白さを保証しているものなのか、人は一瞬理解に苦しむ。村上ショージという人は、“面白くない芸人の代名詞としていじられるさまがそこそこ面白い”という、非常に特殊なニッチを確立している人である。それを利用した広告では、すでにミスタードーナツのCM「敏感」篇がおなじみだ。師匠らしき村上ショージのもとに、相武紗季がドーナツを手土産にやってくる。相武は「つまらないものですが……」とドーナツを差し出すのだが、村上はなぜか「つまらない」という言葉に異常に敏感になっていて、相武が「つまらない」というたびにいちいちビクビクするのであった。

 ひらかたパークの広告は、このストレートなCMのさらに上を行っている。「すくなくとも村上ショージよりは、絶対おもしろい。」というのは、その言明のレベルで解釈すれば、“最低保証の水準が低い”と言っていることになってしまうのであるが、「すくなくとも村上ショージよりは、絶対おもしろい。」という札を掲げて広告に出ている村上ショージは充分面白いので、メタレベルで考えると、ひらかたパークはかなりの面白さをアピールしているということになる。村上ショージという芸人は、その面白さを“面白くない芸人の代名詞として人口に膾炙している”という点に依っているところ大であるから、芸能界における存在様態がそもそも多分に自己言及的なのである。その自己言及的芸人がおのれの自己言及的なありかたにさらにメタレベルから言及するさまそのものが、最初の自己言及に反する面白さを醸し出してしまう。えーと、ついてきていただいているでしょうか? なにやら自分でも言ってることがこんがらかってきたが、とにかくまあ、関西ではここまでやるのである。こういうのはクレタ人広告」とでも名付けたいね。

 ここ十年ばかり、ひらかたパークのブランディングのベースにあるのが、ほかならぬこの自己言及による開き直りだ。ずいぶんむかしにも書いたが、みずからを「ひらパー」などとビミョーにスベった名で呼び、“背伸びしてかっこよく見せようとしている姿がもののみごとにスベっている(と自分でわかっている)イメージ”を開き直って打ち出したあたりから、ひらパーは化けた。遊園地として煮え切らない中途半端な存在であることを、“強み”としてポジティブに打ち出したのである。つまり、村上ショージとひらパーは、その“強み”の構造が非常に似通っていて、とても相性がいいのだ。ひらパーが村上ショージを起用したのも、むべなるかなである。

 ちなみに上のポスターで村上ショージのうしろをなにげなく滑っているのは、「ピピン」というマスコットキャラクターである。最初に見たとき、「ああ、ひらパーがまたやっとる」と思った。作ったように(作ってるんだが)“昭和の薫り”が漂う、いかにも遊園地のマスコットでございますと言いたげな時代錯誤なキャラなのだが、キモカワやらヌルキャラやらがあまりに当然のものとして巷に溢れているこのご時世に「ピピン」をぶつけられると、あまりの開き直りに笑ってしまう。どこかねじ曲がった歪んだキャラが受ける時代だからと、どんどんねじ曲がった、歪んだ方向に考えた結果、三百六十度ねじ曲がってしまいましたーというわけなのだろう。この「ピピン」にも、“遊園地のマスコットキャラクターなるもの”をメタレベルからくすぐった自己言及的な構えがある。ひらパーの広告を仕掛けている、才能豊かなねじ曲がった連中の“どや顔”が目に見えるようだ。

 なんだかんだ言って、おれはひらパーの広告が好きである。次にどんな手でおれを感心させてくれるのか、楽しみにしているのだ。京阪神に住んでいてよかった。



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2008年1月30日 (水)

酒は苦いし煙草は辛い、紅は溶けるし寝床は寒い

 ううう、今夜はハンパじゃなく(最近は「ハンパなく」と言うらしいが)寒い。京都の底冷えは強烈である。風呂に入って温まろうと湯舟にじっと浸かっていても、なにやら皮膚の表面が温かいだけで、身体の奥のほうまで熱が伝わってこない感じ。いつもよりじっくりと、ふやけるほど湯に浸かっていたが、やっぱり身体の芯にどこかしら温もりきっていない感覚が残る。身体がアルデンテとでも言おうか。ああっ、噛んでっ、私に歯を立ててっといった茹で上がりである。ぶって姫がおるんだから、デンテ姫がおってもいいじゃないかっていったいなにを言ってるんだおれはそもそも姫じゃないし。

 飯食って焼酎お湯割りを飲んでも、まだ身体の芯が寒い。みなさま、今夜は温かくしてお休みください。



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2008年1月28日 (月)

肩書きの優先順位

大阪知事に橋下氏 38歳、現職で最年少 民主敗れる (asahi.com)
http://www.asahi.com/politics/update/0127/TKY200801270107.html

 大阪府知事選は27日投開票され、自民党府連推薦、公明党府本部支持のタレントで弁護士の橋下徹氏(38)が、民主、社民、国民新の3党推薦の元大阪大大学院教授の熊谷貞俊氏(63)、共産党推薦、新社会党支持の弁護士の梅田章二氏(57)らを破り、初当選した。38歳での知事就任は現職では全国最年少。33年ぶりに国政の与野党第1党の対決構図となった選挙戦は橋下氏が知名度の高さに加え、自民、公明両党の支援に支えられ、昨年の参院選と大阪市長選で勝利した民主党の攻勢を抑えた。投票率は48.95%で過去最低の前回40.49%を8.46ポイント上回った。

 あちこちのメディアがバラバラなんだが、橋下徹氏は「タレントで弁護士」なのか「弁護士でタレント」なのか、どっちだろう? おれは「弁護士でタレント」なんだろうと頭では一応思っていたんだが、たしかに印象としては「タレントで弁護士」のほうがしっくり来るなあ。

 肩書きがバラついている点が、いろいろな意味で象徴的な新知事ではある。



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これがホントの DARKER THAN BLACK

黒よりも黒い? 「最も暗い」物質 米大学チーム作製 (asahi.com)
http://www.asahi.com/science/update/0128/TKY200801270132.html

 米レンセラー工科大とライス大の研究チームが「世の中で最も暗い物質」をつくった。当たった光の99.955%を吸収するという。ギネスブックに世界記録として申請している。
 この物質は、基板の上に微細な炭素の筒(カーボンナノチューブ)を成長させたもの。光を0.045%しか反射せず、従来の記録より約3倍も「暗い」という。穴がたくさん開いた長いカーボンナノチューブと、やや粗い表面の基板を使うのがコツという。
 どんな物質でも、当たった光を多かれ少なかれ反射しており、光を完全に吸収することはない。一般的な黒い塗料では5~10%の光を反射する。「暗い物質」は、太陽光を電気や熱などに変換する装置や赤外線センサーの性能を上げるのに役立つと期待される。

 いやまあ、ほとんどタイトルを言ってみたかっただけなんだが、なかなかいいなあ、これ。衣服に利用できんかな。少々高価でも、冬場は熱を効率よく吸収して温かくなりそうだ。芝居の黒子の衣装なんかにも持ってこいかもな。とくに人形浄瑠璃なんかでは威力を発揮しそうだ。作った人たちは工学的応用に発想が囚われがちなんだろうけれども、意外と“バカ”で“エレガント”な応用分野がありそうな気がする。マジシャンなんかには、金に糸目をつけずにさっそく使いたいという人もいるのではなかろうか。



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2008年1月26日 (土)

二つ名ねえ……

 ども、「錯乱妖花(フラワーコラプション)・冬樹蛉」です。

 ま、な~んとなく合ってるような気はするわな。「妖花」かどうかはべつとして、「錯乱」してることはしてるような気がする。




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2008年1月25日 (金)

初めて聞いたわけねーだろ!

 録画しておいた『サイエンスZERO』を観る。テーマは「ミクロの“新大陸”RNA研究最前線」

 いや、内容はたいへん面白いものだったが、冒頭の掛け合いでコメンテーターの手塚眞が言った台詞にはずっこけた――「え、RNA、ね、聞き慣れない言葉ですけども、えー、あのー、視聴者のみなさんの中にもですね、えー、初めて聞いたよって人いるかもしれませんけど、ご安心ください――ボクも初めて聞きました」

 「うそつけーっ!!」っと、テレビ観てる人が全国でいっせいに手の甲をディスプレイに叩きつけてツッコんだ音がおれにははっきりと聞こえた(ような気がした)。いやまあ、手塚眞だって言いたくて言ってるんじゃなく、たぶん理科の苦手な視聴者にも親しみを持ってもらおうという意図で台本にそう書いてあるのであろうけれどもだ、里田まいならともかく、手塚眞にそう言わせるのは、な~んぼなんでも無理があるぞ、NHK。というか、ほかのどのコメンテーターに言わせたとしても無理があるわい。「レンズはさぐる」やないんやから。一応、『サイエンスZERO』は、とくに子供向けではない、一般向けの科学教養番組なんやから(とおれは思っているんだが、そうだよね?)。NHKにはNHKなりの、インサイダーにしかわからない事情がなにかあるのかもしれんが、いくらなんでも出演者に不自然なことを言わせすぎではあるまいか。せっかくいい番組なんだから、そこまで媚びなくてもいいよ。



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機械時蝿は電気矢を好むか?

 このブログへのアクセスをチェックしていると、なんとも不可解なところからのアクセスが見つかった。ここなんだが、つまり、このブログを自動翻訳サービスでわざわざ英語に訳して読んでくれた方がいらっしゃるわけである。常連読者に海外在住の日本人の方がけっこういらっしゃるのはメールやコメントを頂戴したりするので把握しているんだが、その方々は当然日本語が読める。一日に数千、数万のアクセスがあるような人気ブログでもなし、海外でも名が知られているような有名人がやってるわけでもなし、英語のコンテンツがあるわけでもなし(本拠地のほうにひとつだけあるけど)、いったいなにを求めて英語しか読めないらしい方がこんなものをわざわざ英語に訳して読んでくださっているのか、よくわからない。ありがたいといえばまことにありがたいのだが、なんとも不可思議である。

 またこの自動翻訳サービスの性能がすさまじいんだなあ。なにを話題にしているのかがおぼろげながら掴める程度で、噴き出してしまうような怪訳に仕上がっている。「(月)」だの「(火)」だのといった表記は、近辺に日付けがあるんだから、曜日を指していると解釈するようなアルゴリズムは簡単に組めそうなものだ。「(month)」「(fire)」ってなんだよ、そりゃ。「The male be completed the book」って?? ああ、そうか、「おす」「すめ」「本」か。辞書が貧弱という以前に、形態素解析がむちゃくちゃである。

 「winter tree 蛉」ってのは、まあ人名としては使用頻度の高い漢字じゃないからいたしかたないとしても、コメントをくださっている「ふ fairway」さんとか「forest 譲」さんって誰? そうか、な、なるほど、「ふ 澪」「林 譲」か。どこで切っとるんじゃ。そもそも、「治」はどこへ行った、「治」は? まあ、「forest 譲」って、ちょっとかっこいいかも?

 なんといっても、最高傑作は「Oven person Hiroshi」だなあ。「かま」「やつ」「ひろし」か。なんだかゲルショッカー系の怪人みたいだ。

 機械翻訳は難しい。ともあれ、翻訳してまで読んでくださった方、ありがとうございます。



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2008年1月23日 (水)

財布がなかなか買えない

 いま使っている財布はあちこちが擦り切れてすっかりみすぼらしくなってしまっているので、新しいのを買わなくちゃと去年の秋ごろから思っているんだが、なかなか買えないでいる。

 財布売り場を通りがからなくもないんだけども、いざ見てみると、小銭入れの具合とかカードを入れる切り込みの具合とか、とにかくどこかしらがなんとなくしっくり来ない。いま使っている財布のほうが便利そうに見えてしまうのだ。べつにいまの財布がとびきりよくできているというわけでもないだろうし、単なる慣れの問題なのだとはわかっているのだが、ふんぎりがつかないのである。「まあ、まだ使えるからいいや」と思ってしまう。

 そもそも、なにが癪に障ると言って、金を入れるだけの用途しかない道具を金で買わねばならんというのが癪に障る。本末転倒(?)のような気がしてならない。そりゃ、なんだって金で買わなくちゃならんのだから、むちゃくちゃな理屈だとは自分でも思うのだけれども、理屈どおりいかないのが感情というものである。

 これではいつまで経っても新しい財布が買えない。かくなるうえは、一日百円ずつ貯金して、これを財布を買うためだけにしか使ってはならないことにしようか。そうすれば、いざそこそこの財布が見つかったときに、迷わず買うことができるだろう。いやしかし、その財布特定財源がある程度の額になってくると、「これだけ貯まったのだから……」と、財布ごときを買うのがにわかに惜しくなってきて、ほかの余計なものを衝動買いしてしまわないともかぎらない。あるいは、「これだけ貯まったのだから……」と、分不相応に高級な財布を買わねばならないような気になって実際に買ってしまい、立派な財布を持つには持ったが、中に入れるものが無駄に減ってしまうという事態も招きかねない。立派な空の財布を持つよりも、安物の財布にそこそこの金が入っているという状態のほうがよいに決まっている。ううむ、悩ましいなあ……。

 いや、あくまで財布の話ですよ、財布の。



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ゴーロイスを吸ったことがあるかい

ゴロワーズが「英国籍」に=仏の国民的たばこ、身売り (時事ドットコム)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date1&k=2008012300188

 【パリ22日時事】かつてフランスの「国民的シンボル」とも呼ばれた紙巻きたばこ「ゴロワーズ」の製造元の仏・スペイン系たばこ大手アルタディスが22日、英の同業インペリアル・タバコに事実上買収された。
 インペリアルは同日、「アルタディス株の約93.5%を持つ株主から承認を得た」との声明を出した。AFP通信によると、買収額は128億ユーロ(約2兆円)に上る。


 ひええ、なんか味気ねー! かまやつひろしムッシュかまやつ)の名曲はどうなるのよ?


 ♪ゴロワーズというタバコを吸ったことがあるかい
  ほらジャン・ギャバンがシネマの中ですってるやつさ
  よれよれのレインコートのエリを立てて
  短くなる迄 奴はすうのさ


 イギリスの煙草になっちゃったんだなあ……。「ひと口すえば君はパリにひとっとび」なのになあ……。

 そのうち、「ハーキュリーズ・ポイロットさんがお見えです」などと名探偵を上司に取り次ぐ“教育が悪かった”若いブロンド娘の類なんかは、「ゴーロイス? イギリスの煙草ですけどなにか?」などとほざくようになるのだろうなあ。味気ないとは思わんかね、モナミ・ヘイスティングス?



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2008年1月22日 (火)

先願主義?

 さっき、キュウリを食おうと思って、キュウリを洗っていた。コンビニ弁当だけではさすがにちょっと野菜が足りんかなと思うときには、キュウリに適当に塩かドレッシングをつけて丸ごとばりぼりべりばりと立て続けに二本くらい貪り食うのがおれは好きなのだ。いちいち切るのは面倒くさいし、丸ごと食ったほうがなんだか身体によさそうな気もする。切って表面積が増えるとドレッシングがからむ量が必然的に増えてしまい、無駄な油を摂ってしまうだろうから、丸ごと齧るほうがヘルシーだとは言えるだろう。

 それはともかく、キュウリを洗っていてふと思ったのが、なるほど、こいつはナマコに似ているということである。だが、そもそも、ナマコを sea cucumber などと呼ぶのは、あまりにもナマコに失礼ではあるまいか? なんだか、キュウリのほうが本家で、ナマコのほうが“海バージョン”のパチもんみたいである。英語文化圏の連中の先祖は、たぶんキュウリのほうを先に知っていたからこういう失礼な呼称ができたのであろうが、わが日本民族はたぶんナマコのほうを先に知っていたのではあるまいか?

 調べてみると、日本でキュウリが栽培されはじめたのは、平安時代であるらしい。とすると、絶対、ナマコのほうが先だ。大森で貝を食っていたような連中が、ナマコを知らなかったとは考えにくい。だから、われわれはナマコを“海キュウリ”などと呼ぶべきではない。キュウリのほうを“畑ナマコ”と呼ぶべきなのだ。日本人のみなさんは、これからそう呼ぶように。



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2008年1月21日 (月)

ネットの噂では、もうリアルタイムでこんなことができるそうです

 うおお、こ、これはすごい! 面白い!

『攻殻機動隊』『電脳メガネ』どころではない拡張現実感技術の現在 (王様の箱庭)
http://www.masayashi.com/2008/01/20/556

 もう、ノートパソコンで、リアルタイムで、こんなことができちゃうんだねえ。それにしても、この記事で紹介されている Georg Klein という研究者は、よくよくダース・ベイダーが好きなんだな。

 カプセル内視鏡やら将来の医療用マイクロマシンやらの映像とこの技術を組み合わせれば、“リアルタイム『ミクロの決死圏』”とでも言うべき映像がたちまち作れてしまうのではあるまいか。縮小光線の効果が切れて、ミクロの医療チームがだんだん大きくなってくるところも含めてだ。

 え? こんな技術なんかなくても、ボクにはしばしば小さな大名行列がとことこと机の上を歩いてゆくのが見えるって? アタシにはパソコンの上に座って英語の綴りの不合理さをバカにする緑色の小人が見えるって? いやまあ、それも拡張現実感かもしれんが、ちょっと歪んだ方向に拡張していると思うぞ。



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2008年1月20日 (日)

悲しいときー

 録画しておいた『着信御礼!ケータイ大喜利』を観ていて、面白いネタを思いついてしまったときー。

 いやまあ、投稿したことはないんだけど、なんか無性に悲しくなるよね、なりませんかそうですか。



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2008年1月18日 (金)

成人式で暴れる阿呆どもの呼称を提案

 成人式で暴れているような阿呆どもを、おれは勝手に“揺りかごアウトロー”と名づけてそう呼んできたのだが、先日、人間ドックでもらってきた冊子に載っていた日本人の死因を眺めているとき、さらによい呼称を思いついた。

 ああいう阿呆どもを、これからはみんなで“悪性新成人”と呼ぼう。ガンみたいなやつらだから、ちょうどいいネーミングだと思うのだがどうか。みんなで使おうじゃないか。マスコミも、来年を待たずに、ばんばん使ってほしい。



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2008年1月17日 (木)

紙魚子、いいじゃないすか

 諸星大二郎の《栞と紙魚子》シリーズが実写で連続テレビドラマ化されるなどと知ったときには、悪い冗談ではないかと疑いつつ、とにもかくにも企画した人の蛮勇に大きな期待とぼんやりした不安を寄せていた。おれ、アレ、大好きなんだよなあ。ところが、関西ではテレビでやってくれないんだよなあ。

 でもまあ、『栞と紙魚子の怪奇事件簿』(日本テレビ系)の番組サイトでは、全編を動画配信(無料)してくれているので、ともあれ第一話と第二話は観てみたよ。便利な時代になったもんである。

 う~む。やっぱり、こういうものになったか。いや、まさか原作のあのテイストをあのまんまでテレビドラマにできようはずもないとは思っていたから、さほど落胆したわけではない。むしろ、よくやっているほうではなかろうか。

 主演の二人にはなんの興味もなかったのだが、ま、なかなかいいじゃないすか。紙魚子役の前田敦子ってコが、絶妙に素人っぽくてよい。AKB48なんて、ふだんは群体生物(?)としてしか意識していないもんだから、おれには誰が誰だかさっぱりわからんのだが、ま、少なくとも、この紙魚子役のコだけは覚えたぞ。これはおれだけがそう思うのかもしれないのだが、この前田敦子ってコは、ほかのどの宣材写真よりも、紙魚子役を演ってるときがいちばん可愛いですな。



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2008年1月13日 (日)

オウムやキュウカンチョウは、超音波や低周波でしゃべるか?

 オウムやキュウカンチョウに、超音波や低周波で言葉を教えたら、やっぱり超音波や低周波で真似するだろうか? どのくらいの音域かはわからないが、連中は人間の可聴域外の音も出していそうな気はするよな。もちろん、人間の言葉を人間の可聴域外の音で真似させたとしても、そもそもなんのためにそんなことをするのかわからない。当の人間には聞こえないのである。

 だが、もし相当高い周波数の音波を自在に出せる能力があるのなら、コウモリがエコーロケーションに使う超音波を忠実に再生できるオウムやキュウカンチョウを養成すれば、コウモリ除けになるのではなかろうか。犬笛を真似させて、軍用犬を空から指揮するなんてのはどうだ?

 いやまあ、ちょっとした疑問なのよ。ホントのとこどうなのか、おれは知らない。



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2008年1月11日 (金)

今日からシティーハンターの冴羽獠です

 いやまあ、ちょっと言ってみたかっただけ。


石川遼がプロ転向宣言 最年少、初の高校生ツアープロ (asahi.com)
http://www.asahi.com/sports/update/0110/TKY200801100183.html

 ゴルフの男子ツアーを史上最年少の15歳で制した石川遼(東京・杉並学院高1年)が10日、東京都内のホテルでプロ転向を宣言した。高校生プロゴルファーは男子ツアー史上初で、16歳3カ月での転向も、山浦記義(きよし)プロ(46)の16歳11カ月を抜いて最年少となった。プロ初戦は2月5日に豪州である全英オープン選手権予選会。国内では4月17日からのツアー開幕戦、東建ホームメイトカップ(三重)となる見込み。国内15試合程度に出るという。
 会見には約300人の報道陣が詰めかけ、約30台のテレビカメラが一挙一動を追った。石川は「今日からプロゴルファーの石川遼です。よろしくお願いします」と話した。



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2008年1月10日 (木)

大便と運動エネルギー

 今日(というか昨日)は人間ドックに行ってきて、例によってバリウムを飲んだせいで腹具合が悪い。まだ出きっていないらしく、なにやら催してきたため、ついさっき、またトイレに行った。

 いやあ、やっぱりちがうねー。なにがって、運動エネルギーがいつもとまるでちがう。大便がわずかな距離を落下して便器の水面を叩くときの音に如実に表れている。いつものが「とぷんっ!」だとすると、今回のは「どぼぉおおおお~ん!」と、やたら貫禄があるのだ。まるで、ケツの穴から劣化ウラン弾が発射されたかのような感触である(そんなものを発射してみたことはないけど)。

 もしもウラン化合物を造影剤に使ったとしたら、バリウムなんぞとは比べものにならない音がするんだろうなあ。「そりゃもう、てんで核がちがいますから」って、そんなことを言いたいがためにエントリーひとつ使ったのか。



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浪速のモーゼ

 今日はなんやかやでやたら疲れた。頭が朦朧として、くだらないことばかり思いつく(頭がはっきりしているときにもくだらないことばかり思いつくわけだが……)。

 晩飯に冷凍のお好み焼きを二枚食って酒を飲んでいると、突然、「モーゼの十日戎」という文字列が額の裏あたりにゴシック体の活字で浮かび上がった。なんじゃそれは? モーゼが手に持った笹を厳かに左右に振りながら「商売繁盛!」と叫ぶと、紅海がごごごごごと左右に分かれて道ができてゆく……といったスペクタクルシーンが勝手におれの頭の中で上映されはじめた。ああ、やっぱり今日は疲れている。

 だいたい「モーゼの十日戎」なんて、誰でも思いつきそうな字面ではないか。それが証拠に……と、「"モーゼの十日戎"」を Google で検索してみると――ええっ、なんてことだ! ない!

 珍しいこともあるもんだなあ。経験的に、こういうのはたいてい世界のどこかで誰かがきっと書いていてくれるものなんだけどなあ。こんなベタなネタにも、未開の領域があったのか。というか、「モーゼの十日戎」は、あまりにあんまりすぎて、日本語を使う人の誰ひとりとして、いちいちウェブで書いたりしないということなのかもしれないが……。「"モーゼの八戒"」は、さすがにちゃんとヒットするんだけどね。



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2008年1月 7日 (月)

“梶芽衣子さそり”を揃える

 ふだんあんまりリアルワールドのビデオ屋とかには行かないもんだから知らなかったのだが、東映ビデオが「期間限定プライスオフ!」で、厳選30タイトルを先月から廉価で出しているとは! 嬉しいね、東映、やってくれるじゃん! 梶芽衣子の《女囚さそり》シリーズ四本が、アマゾンで一本二千三百三十一円って、うそー! 従来版の半額くらいではないか。正月はなぜか《女囚さそり》が観たくなるおれのこと、これは買いだ、いまこそ買いだとポチっとやっちゃいましたね。梶さそりが四本で一万円を切るとは、とんだお年玉だ。揃えちゃいましたよ。これ以上安くなることは、ちょっとないんじゃないかな。梶芽衣子のさそりがコンビニで千円そこそこで並べられているなんて光景は、ちょっと想像しにくい。いやあ、これでいつでも梶さそりが観られるわい。タランティーノに教えてやりたいね、向こうでいくらで売ってるかは知らんが。

 《女囚さそり》シリーズ以外には、《昭和残侠伝》シリーズ・9作、《緋牡丹博徒》シリーズ・8作、『柳生一族の陰謀』『大菩薩峠』ほか時代劇・9作がキャンペーン対象とのこと。いやあ、なにはともあれ、梶さそりを全部手元に置けたのは嬉しいね。

 八代目さそりは、水野美紀が演るってことはずいぶん前から話題になってるが、これも期待したいねー。いやあ、おれ、水野美紀は好きだからね。彼女のクールな美貌と引き締まった肉体とアクションは端倪すべからざるものがある。水野さそりのDVDが出たら買っちゃうだろうね、たぶん。なんでこんなに《女囚さそり》が好きなのか、自分でもよくわからんのだが、とにかくいいもんはいい!


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お買い上げ御礼(2007年12月)

■2007年12月

【最も値段の高いもの】

 おおお、これはやっぱり、大人が自分のために買ったんだろうなあ。おれたちの子供のころには、こんなの夢のようだったよ。お年玉をもらうと、千五百円くらいで“野球盤”とか買って喜んでたもんである。まあ、いまの世は、ゲームソフトにしたって、桁がちがうね。四、五千円はないと、まともな玩具も買えないよな。それにしても、もしこのロボット、子供用に買ったんだとすれば、裕福なご家庭ですなあ。大人用なら、気持ちはわかる。すごくよくわかる。


【最も値段の安いもの】

 二か月連続で「最も値段の安いもの」に輝いた。名著だからね。まあ、おれがやたら言及するもんだから、どんなもんか読んでみたいと思ってくださる若い人もいるのだろう。おれはいい加減なことばかり言っているが、この本が名著であることは信じてもらっていい。くどいようだが、今月には、三十一年を経て帰ってきた『新・英会話上達法(仮題)』が刊行される予定である。


【最も多く売れたもの】

 やっぱり、このアホ日記を読みにくるような人には、怪獣ファンが多いのだろう。本書は、ただ怪獣が出てくるだけというような安易な作品じゃなくて、ちゃんとSFになってるところが支持されるんでしょうな。著者の解説ページも必読である。じつはおれも、似たような提案をしたことはあるんだけどね。同じような戯事を思いついても、きちんと作品にしちゃうところが、ちゃんとしたSF作家とアホ日記書きとのちがいなのである。

【最もケッタイなもの(主観)】

 こんな本があるということも知らなかったが、なるほど、わがアホ日記を読んでくださる方の中には、このような本を買う方もいらっしゃるだろう。日本の本で言うなら、『つかぬことをうかがいますが…―科学者も思わず苦笑した102の質問』のシリーズのちょっとハードなやつといった感じの本らしい。面白そうだけど、興味本位で買うには、ちょっと値が張るよなあ。でも、面白そうだなあ。

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2008年1月 6日 (日)

「誰でもいいから皆殺し」とは高校二年にもなって情けない

商店街で5人に切りつける 容疑の16歳少年逮捕 品川 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/0105/TKY200801050128.html

 5日午後3時25分ごろ、東京都品川区平塚2丁目の「戸越銀座商店街」で、「男が包丁を振り回している。けが人がいる」と通行人の男性から110番通報があった。女性2人が男に胸部を切られるなどして軽いけが。ほか男女3人が服を切られた。警視庁は、都内の私立高校2年生の少年(16)=品川区=を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。調べに対し「誰でもいいから皆殺しにしたかった」と供述。病院の精神科への通院歴があった。
 少年は両手に文化包丁を持ち、数分の間に200~300メートル移動しながら次々と通行人を切りつけた。「殺してやる」などと叫んでいたという。

(中略)

 通報を受けた同署員2人が現場付近で少年を取り押さえた。少年は抵抗しなかったといい、包丁2本を両手に持ち、1本は靴に差し込むようにしていた。包丁の刃渡りはは15~17センチだった。黒いジャンパーにジーパン姿の少年は取り調べには落ち着いた様子で応じているという。

 以前にも、池袋で似たような事件があったなあ。

 それにしても、「誰でもいいから皆殺しにしたかった」というのは、じつに興味深い供述だ。「誰でもいい」という無条件の宣言と、「皆殺し」という特定の部分集合の要素すべてを殺害する意の限定が、真っ向から矛盾している。「誰」と言っているからには対象は人間だと認識しているとすれば、「誰でもいいから皆殺し」という表現を論理的に成り立たせる行為はただひとつである。“人類皆殺し”にほかならない。こいつがいくらおかしなやつでも、文化包丁三本で人類を皆殺しにしようとしていたとは思えない。本気でそう思っていたのだとすれば、こいつは包丁でハムとかを切ったことがないやつなんだろう。

 こいつは義務教育で集合を習ったのか? それとも、いまは、文系理系を問わず、高校二年まで集合の基礎の基礎も教わらずに来られるようなカリキュラムがあったりするんだろうか? あるんだったら、それはちょっと考え直したほうがいい。集合の基礎は論理的思考には不可欠なものである。人を騙そうとするような連中が弄する詭弁には、集合の考えかたとその論理操作を意図的にねじ曲げたものがけっこう多い。学校出てから三角関数だの無理数だの虚数だのとはまったく縁のない人であっても、集合の考えかたを使わないなどということは、仕事につけ日常生活につけ、およそあり得ない。計算なんぞ多少苦手でも、論理の操作がしっかりしておれば、そうそうとんでもないところへたどり着いたりはしないものである。高校二年にもなって、「誰でもいいから皆殺しにしたかった」などという非論理的なことを吐き散らしているようでは情けない。困るなあ、学校でちゃんと教えておいてくれなくちゃあ。

 もっとも、この場合、集合より先に教えておくべきことがあったのはたしかだ。困るなあ、家庭でちゃんと教えておいてくれなくちゃあ。



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2008年1月 5日 (土)

歳を食ったなあと思うとき

 モバゲータウンのテレビCMを観て、「あ、ユビゲルゲ」と思ってしまったとき。

 さらに、「いや、あれは五本だろう」と自分でツッコんでしまったとき。



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雄と雌の勝敗

 「雌雄を決する」というのは、よく考えてみるとケッタイな言葉である。いわゆる“政治的に正しくない”表現だろうと一瞬思うのだが、よくよく考えてみると、雄が勝ったほうで雌が負けたほうだと明言しているわけではないのである。つまり、男が使うときには腹の中で「勝ったほうが雄だ」と思っていていいのだし、女が使うときには「勝ったほうが雌だ」と思っていていっこうにかまわないのである。

  「いよいよおまえと雌雄を決するときだな」
  「そうね、雌雄を決するときね」
  「わはははははは」
  「あはははははは」

 などという会話が、お互いに都合よくちゃんと成り立ち得る。「雄飛」とか「雌伏」とかいう言葉は政治的に正しくないかもしれないが、「雌雄を決する」に関しては、いずれかの優劣を明言していないだけにビミョーなところがあるよな。

 いまのところ、たぶん、雄が勝ったほうを指すと思っている人が多いだろうとは思うが、なにしろ雌のほうを先に言っているわけだから、この先、「雌雄を決する」と言えば、当然「勝ったほうが雌だ」と大多数の人が思うようになる社会がやってくる可能性はある。いわゆる“国語力”が低下すればするほど、そうなる可能性は高い。まあ、そんな国語力は低下してしまえと思わないでもない。言葉狩りみたいなことが進み、表現そのものが抹殺されて言葉が貧しくなってゆくのはいただけないが、表現が残ってその意味が変わってしまうというのは、なかなか愉快ではないかなと思うね。よく言われる「犬も歩けば棒に当たる」とか「転石苔むさず」とか、ああいう表現の仲間にそのうち「雌雄を決する」も入るかもしれない。まあ、「情けは人の為ならず」みたいなのは、元々の意味のほうがおれは好きだけどねえ。つまるところ、多数決だからね。なんか寂しい気もするが。



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2008年1月 3日 (木)

都合のいい宇宙人がおったもんやな

宇宙人が地球を観測したら… スペイン・米チームが論文 (asahi.com)
http://www.asahi.com/science/update/1231/TKY200712310097.html

 宇宙に生命を求めて太陽系外の惑星探しが盛んだが、宇宙人の天文学者に地球はどんなふうに見えるのか――。そんな論文を、スペインと米国の研究チームが天文学専門誌(電子版)に発表した。地球は、生命の存在につながりうる、気象現象がある「生きた」惑星とわかるはずだという。
 恒星を回る惑星に生命が存在するには、恒星までの距離や、大気があるかどうかなどがカギ。太陽系では、地球のすぐ内側の金星は暑すぎ、すぐ外側の火星は寒すぎる。地球はちょうど良い条件がそろい、水や水蒸気が共存して変化に富む気象現象が起きている。
 チームは、気象衛星が撮影した地球の雲の映像を分析した。遠方の宇宙人には地球が点にしか見えず、明るさの変化だけを観測すると考えられる。だが、そのパターンから自転周期が割り出せ、想定される明るさからのずれの分析で気象現象や海、大陸の存在まで知ることができるはず、と結論づけた。
 ちなみに、金星には地球より厚い大気があり、火星には逆に大気はほとんどないが、宇宙人から見れば、いずれも明るさは変わらないという。
 これまで地球の天文学者は太陽系外惑星を200個以上発見している。

 「遠方の宇宙人には地球が点にしか見えず、明るさの変化だけを観測すると考えられる」と言うんだが、なんか妙じゃないか? 遠方ってのは、どのくらいの遠方を想定しているのだろう? 地球人ですら、現代の科学力で「太陽系外惑星を200個」そこそこしか発見していないわけだよね。自恒星系外の惑星に生命が存在するかなんてことを光学観測で推測しようというほどの技術を持つ異星の生命体が、電波天文学を手にしていないなんてことがあるだろうか? まあ、そいつらにとっての“可視光”は、おれたちのそれとはちがうだろうから、そいつらがどこいらへんの波長の電磁波を観測するのを“電波天文学”と呼んでいるかは知る由もないけどなあ。もし、そいつらが「異星の知性体を探そう」という予断というか目的を持って観測をしているのであれば、光学的に観測してまわりくどいことを考えるよりも、地球から出ている電波のパターンを研究するほうが早道のような気がするんだが……。

 そもそも、この異星人は、あまりにも地球中心的な思考の持ち主である。「大気」だの「熱い」だの「寒い」だのという言葉を、なぜか地球人流に使っているし、生命の存在に水が不可欠であるかのような前提を勝手に持ち込んでいる。不思議なことおびただしい。異星人の科学者は、「どうも、この惑星では生命が存在するには寒すぎるよなあ」などと午後の硫酸をホットで飲みながら首を傾げているかもしれず、「こんな熱い星に生きものがいるはずがない。だとしたら、このガチャガチャした電磁波はなんだ? わからん、ちょっとシャワーでも浴びて気分転換しよう」と液体のメタンを浴びて頭を冷やしているかもしれない。

 結局、この論文は、「もし、自分たちが遠方の恒星系の惑星に遠いとおいむかしに捲種された地球人の同胞であったとしたなら、現在の太陽系第三惑星を光学観測してどのように推理するか」という話なんじゃないの? あ、すまん。「現在の」という言葉も、この場合、不用意に使ってはいかんのだった。おそらく、世界中のSFファンがあちこちでこのニュースにツッコんどるだろうな。



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2008年1月 1日 (火)

今月の言葉

パンデミックあげるよ

 いや、できればいらん。エピデミックくらいにしておいてほしい。




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