世間はそこまでバカではない
▼グーグル利用者の10人に一人は友達0人――Eストアー調べ (RBB TODAY)
http://www.rbbtoday.com/news/20071120/46610.html
ECサイトやウェブショップの支援ビジネスを行うEストアーは、20日、検索サービスの利用者について独自調査を行った結果を発表した。
調査は、検索エンジンの利用者を「グーグル」「ヤフー」「その他」と分類し、それぞれに仲の良い友達の数を聞いたものだ。調査対象は全国の12歳以上の男女412名。検索エンジンの利用状況は、グーグルを利用する人が34.7%(n=143人)、ヤフーを利用する人が60.4%(n=249人)、その他が4.9%だった。調査はインターネット調査となっている。回答の男女比はほぼ半分だが、女性のほうが若干多い回答とのことだ。
それぞれの友達の平均はグーグル利用者2.6人に対してヤフー利用者は3.4人と大きな差はなかったが、友達がいないという人の割合は、グーグル利用者9.8%に対して、ヤフー利用者では4.4%とおよそ半分の数字となった。
もちろん、この結果をもって、グーグル利用者に友達が少ないと即断はできない。「仲の良い」という定義の範囲の解釈の違いを示しているだけかもしれないわけだが、どちらにしろ興味深い結果といえる。
(中尾真二@RBB 2007年11月20日 17:03)
こりゃまたなんとも、珍妙な調査をしたもんだ。そりゃ、Google の利用者のほうが、技術的なリテラシーの高い人の割合が圧倒的に高いだろうから、中には人付き合いなんぞになんの興味もない極端な人も少なくないだろう。ゆえに友だち(というのがなにを指すのかもよくわからんが)が少なくても不思議な話ではない。単に母集団の属性で決まる確率の問題にすぎない。この伝でゆけば、au の利用者よりウィルコムの利用者のほうが、たぶん友だちが少ないはずである。PHP新書の読者よりハヤカワ文庫の読者のほうが、たぶん友だちが少ないはずである。少なくて悪かったな。
おおかた「Google を使っているやつは暗い」といったイメージを人々に植えつけると得をする連中がどこかにいて、そいつらの仕業でしょうな。Yahoo! のシェアが高いなんてのは日本特有の現象なんだから、逆に「Google を使っている人のほうがインターナショナルな活動をしている」とか「Yahoo! JAPAN を使っている人には英語のできない人が多い」とかいったイメージを助長する調査だって、そのような結果を出すことを目的とする母集団を適当に取れば、いくらでもできるわけである。そのうち、どこかがそういう調査をして反撃するかもな。
つまり、こんなのは、なにも調査していないに等しい。この記事を書いた人自身はニュートラルなスタンスで書いているが、調査自体があまりに恣意的、要するに“為にする”調査である。アホらし。“みんなの意見”をナメるのもたいがいにしろ。
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