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2007年10月の22件の記事

2007年10月31日 (水)

ほんものの天皇の証人喚問は可能か?

 「防衛省の天皇」の異名を取ったという守屋・前事務次官をめぐるすったもんだを見ていてふと思ったのだが、はたして国会は、“ほんものの天皇”を証人として喚問することができるのだろうか? また、天皇が嘘の証言をした場合、天皇に偽証罪は適用できるのだろうか?

 天皇は刑事責任を負わないというのは通説だと思うのだが、証人喚問での偽証罪は、刑法じゃなくて議院証言法による偽証罪(中身は刑法と同じみたいだけど)なんだから、刑事訴追ではないという屁理屈も言えそうな気がする。

 法律に詳しい方、ご教示いただければさいわいです。いや、べつに知ったからといって、「へぇ」ボタンを叩くだけなんではありますが……。



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2007年10月30日 (火)

ゴルフ接待でガンダムも売るのかな

防衛省技術研究本部、陸上装備として「ガンダム」の実現を模索 (Garbagenews.com)
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2007/10/post_2793.html

【防衛省技術研究本部】は10月29日までに、11月7日と8日に東京新宿のホテルグランド市ヶ谷で開催される「平成19年度研究発表会~防衛技術シンポジウム2007~」の概要を発表した(【発表ページ】)。防衛省が現在開発している数々の兵装や技術に関するお披露目の場ということだが、その展示品目の中に「陸上装備」カテゴリーとして「ガンダムの実現に向けて(先進個人装備システム)」という表記があることが明らかになった。
これは公表資料中の【研究発表会プログラム(PDF)】に記載されていたもの。プログラムでは発表会内の各会場における詳細なスケジュールと共に、展示コーナーでの展示品目の一覧が掲載されている。その中の陸上装備部分に「ガンダムの実現に向けて(先進個人装備システム)」が表記されている。公開資料ではテキストのみで、具体的にどのような展示物があるのかは分からない。

 まあそりゃ、一般向けに“ああいうふうなもの”をひとことで言うなら、「ガンダム」ってのが手っ取り早いでしょうなあ。でも、ミノフスキー粒子のない世界で、あえて人型をしてビームサーベルとかを振りまわす必然性があるのかどうか、はなはだ疑問ではある。まだ『歩兵型戦闘車両OO(ダブルオー)』のほうが現実味があるような気もしないではない。

 いやしかし待てよ、兵器ではなくて、災害救助用の装備であれば、ガンダムみたいなのは便利そうだ。もちろん、剣も盾も要らん。のっしのっしと歩いていって、瓦礫の山を手で取り除けて生き埋めになっている人々を救うといった用途であれば、人型をしている意味もあろうというものだ。人間の形というのは、けっこう汎用性が高いからね。

 まあ、おれはガンダム直撃世代よりはちょっと上だと思うので(まあ、おれの同世代にもガンダムフリークはたくさんいるけれども)、“ああいうふうなもの”といえば、最初に思い浮かべるのは『ジャンボーグA』だなあ(爺いが墓穴掘ってるなあ)。

 でも、いまやってる『機動戦士ガンダム00(ダブルオー)』は、斜に構えたブラックな設定が、なかなかおれ好みだ。毎週観てるよ。ガンダムを有する私設武装集団(まあ、いまの世で言えば、要するに“テロリスト”)の側が、近未来世界を分かつ三大勢力よりもずっと進んだ科学技術を持っていて、戦争や紛争を根絶するためにその圧倒的な武力(つまりガンダム)を行使する(むろん、その理念のために人も殺しまくる)というのだから、こりゃおれたちが子供のころの冷戦時代には、ちょっと子供向け番組としては出てこない設定だよね。二十一世紀の子供は、こういうのを観て育つわけだ。なんか、そら怖ろしいような、頼もしいような気がするよ。これを今後どう転がしてゆくのか、とても楽しみ。



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菅浩江、初のサイン会開催!

 ……意外や意外、そうなんだそうである。これだけキャリアのある人がサイン会は初めてというのが驚きなのだが、言われてみれば、たしかにおれもいままでそういう広告を見たことがないのだった。というわけで、京都方面の菅浩江ファンの方はゴーだ。

 以下、東京創元社の編集者さんからのお知らせ。

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管浩江『プリズムの瞳』刊行を記念して、地元・京都で初のサイン会開催!

菅浩江『プリズムの瞳』の発売を記念して京都のアバンティー・ブックセンター京都店にてサイン会が開催されます。同店にて『プリズムの瞳』(10月30日(火)発売/税込定価1,995円)をご予約、お買い上げいただいた方各先着100名様に整理券を配布いたします。

電話予約も可能ですので、ご希望の方は下記へお問い合わせください。

【日時】平成19年11月10日(土)14:00~
【場所】アバンティー・ブックセンター京都店 特設会場
【参加方法】
10月30日発売の対象書籍『プリズムの瞳』をご予約、お買上の方先着100名様に、整理券を差し上げます。

【お問合せ】アバンティー・ブックセンター京都店 TEL:075-671-8987
http://www.fismy.jp/pc/index.html

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 それにしても、菅さんがサイン会初体験とはなあ。おれは先日京都SFフェスティバルでひさびさにお会いしたのだが、まだ実物(^_^;)に会ったことないファンはぜひお行きやす。京都が服着て歩いてるような人だよ、ホント。そりゃまあ、服着ずに歩いてたらえらいこっちゃけど。



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2007年10月27日 (土)

ルータの調子が悪い

 このところルータの調子が悪くて、なかなかインターネットに繋がらない。繋がるときはなんの問題もなく繋がるのだが、さてブログでも書こうかとパソコンに向かったときにかぎって繋がらない。

 じゃあ、いまどうやって書いているのかというと、もちろんアドエスで書いているわけである。いやあ、ケータイにキーボードが付いてるだけで、こういうときはずいぶん助かるねえ。ここまでの文章を、フツーのケータイの入力方式で書こうと思ったら、“いらち”のおれは気が狂うよ。スマートフォンさまさまだ。

 というわけで、週末はルータと格闘する羽目になりそうだ。やれやれ。



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2007年10月22日 (月)

杉浦友紀アナがキテるらしくて

 なんか最近けっこう人気らしいNHK福井放送局の杉浦友紀アナウンサーを、先日の『着信御礼!ケータイ大喜利』で初めて観たんだが、なんだ、ただの大人になった堀北真希じゃないか(なにが“ただ”なのかよくわからんが)。この二人、知らん人に姉妹だと言ったら、絶対信じるよなあ。



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2007年10月21日 (日)

♪地鶏じゃないって~ 不適なことね~

 いや、もうね、タイトルが唄いたかっただけ。なに? 元歌がわからん? お父さんお母さん、お爺さんお婆さんに訊いてね。

比内地鶏の薫製を偽装 秋田の業者「10年前から」 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1020/TKY200710200169.html

 秋田県の特産で、「日本三大地鶏」の一つとして知られる比内地鶏で、加工商品として出荷した薫製の肉や卵に、比内地鶏でない鶏を使用した疑いがあるとして、秋田県は20日、同県大館市の食肉加工会社「比内鶏」(藤原誠一社長)を景品表示法などに触れるとして立ち入り調査した。同社は偽装を認めているという。
 比内地鶏の県内の消費は全体の2割ほどで、8割は県外に出荷している。「比内鶏」社は通信販売で商品を出荷しており、全国の消費者に影響を及ぼしそうだ。
 県などによると今月15日、「薫製の卵に比内地鶏以外の鶏を使っている」との匿名の電話が県に寄せられたため調べた。藤原社長は県の調査に対して「自分が就任した約10年前からすでに偽装がされていた」と話しており、使用された肉は周辺の農家から仕入れたニワトリのものだという。

 それにしても、社長の言い種にびっくりだ。「自分が就任した約10年前からすでに偽装がされていた」って、なんじゃそら? それって、なにかの言いわけになるとでも思って言ってるわけ? 「以前からの悪しき慣習を、私が社長になったからにはきっぱりと改める」とでも言うならわかるけど、なんとも情けねえ社長ですなあ。こういう人が会社を率いるような地位に就いてはいけないね。社員がかわいそうだ。「せやけど、みなやってたやんか~」て、子供かあんたは?



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2007年10月20日 (土)

ニューディール商法?

 ♪えっじゃないか えっじゃないか えっじゃないか
  “まき直し”てたって えっじゃないか
  伊勢の名物 赤福餅は「えっ!?」じゃないか


赤福を営業禁止処分 三重県、期限は設けず (CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007101902057644.html

◇売れ残りを再販売
 和菓子の老舗「赤福」(三重県伊勢市)による赤福餅(もち)の製造日偽装問題で、三重県は十九日、同社が売れ残りの商品も冷解凍して再販売していたことを受け、食品衛生法違反で伊勢市朝熊町の本社工場を営業禁止処分にした。処分は期限を設けず、再発の恐れがないと確認できるまで営業できない。また、農林水産省と三重県、名古屋市などは、合同で本社工場や名古屋営業所(名古屋市中川区)などを立ち入り検査した。


「赤福餅」 - 詐欺商法を元従業員が告白


 なんだかなあ……。不二家の事件をどんなふうに見ていたんだろうね、赤福は。

 なんでも、この「まき直し」なる“残りものの偽装再販売”は、三十四年前からやっていたのだそうだ。待てよ、三十四年前? あっ。なんということだ。つまり、まさにおれが小学校の修学旅行で伊勢に行って、赤福餅を大量に持って帰って食ったころからやっているわけではないか。あのときおれが食ったやつも、売れ残りだったのかもしれんなあ……。大人なんて、大人なんて大っきらいだぁ~!

 それにしても、三百年の伝統もブランド力も、一週間もしないうちに地に堕ちるのだから、二十年や三十年やってる程度の会社の信用など、一夜にして吹けば飛ぶということがしみじみ実感できる。コンプライアンスというのは大事ですなあ。

 赤福がいつ営業を再開できるのかはわからないが(おれの母は赤福餅の大ファンである)、もう二度とは赤福餅をむかしのように見ることはできないだろう。

 赤福の経営陣には、ぜひこの本をじっくりと読んでもらい、人様からお金を頂戴する商売というものの根っこのところにある意味を、いま一度素朴に考え直してほしいぞ。



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2007年10月18日 (木)

親が壊れている

「運動会の旅費返せ」無理難題252件公表 大阪市教委 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1017/OSK200710170016.html

 教育活動に支障を来すほどひどい保護者からの苦情や注文の実態を把握するため、大阪市教委が全市立小、中学校を対象に実施したアンケート結果の一部が公表された。「運動会が雨天中止。遠方から来た祖父母の旅費を返せ」など「無理難題」の具体例は252件にのぼった。市教委は集まった実例を材料に教職員向けの手引を作成中で、今年度末の完成を目指す。
 アンケートは昨年9~11月に実施した。小学校からは152件、中学校からは100件の具体例が集まった。
 中学受験を理由に「子どもの生活リズムに合わせた登下校をさせろ」と求められた▽不登校になった児童の保護者から「教科書は不要になったので、買い取ってほしい」と要求された▽校内で転倒した生徒の保護者から「二度とけがをさせないと念書を書け」と迫られた▽「校則を守るかどうかは生徒の自由。注意するな」と注文された――などの実例が続々。
 手引では、自分の子どもが運動会の組体操でピラミッドの頂点に立つ役になれなかったため、保護者からクレームがあった例を取り上げ、「今まで学校に協力してきたが、これからは考えさせてもらう」という保護者の発言を紹介。「保護者の苦情は自己中心的で受け入れられない」と判断し、集団行動を乱すような言動に断固とした態度をとるなどの対応策を伝授する。

 いわゆる“モンスター・ペアレント”というやつですか。どこをどうひねくったら、こういう理屈が出てくるのか、現代の学校の先生という商売はまったくたいへんだなあと先生方に敬意と同情を抱きつつ、はっきり言って、バカ親のむちゃくちゃな理屈は、傍から見てるぶんにはまるで作ったネタみたいで面白い。世も末じゃな。“みんながみんな組体操のピラミッドで頂点になることはできない”というあたりまえのことが、いい歳こいた親になぜわからんのだろう? おまえは亀田史郎か? こんな親は内藤大助に一発どついてもらえ。

 しかし、情けねえのは、いまの小中学生の親の世代って、おれと同世代なんだよなあ。なんかフクザツな気持ち。どこでどうひん曲がってこんなんなっちゃったんだろうね? 世代論でのみ語るべき問題ではないが、なんかありそうな気はするんだなあ。たしかに、常軌を逸した阿呆って、おれたちの世代に多いような気もしないでもないのだ。なに? お前は自分では気づいてないだけだ? いやまあ、たしかに否定はせんが、いくらなんでも程度問題だよ、やっぱり。



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2007年10月17日 (水)

星ちゃんブログ再開

 おっと、書こうと思って忘れてた。あの“星ちゃん”(放送作家・星知美)がブログを再開なさってますよん。プロフィールには、ついに写真登場(まあ、ネット動画とかで知ってる人は知ってますが)。星ちゃんファンは注目のこと。



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ヘンな水の当たり年

紀元会「病気が治る水」で勧誘か (nikkansports.com)
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20071015-270371.html

 神道系の宗教法人「紀元会」(本部・長野県小諸市)は、あらゆる病気が治るとの触れ込みで「紀元水」と呼ぶ飲料水を会員や信者に分けたり、勧誘に使ったりしていた。県警によると、会員らは長野県外にもおり、数百人規模とみられる。

 今年はしかし、やたら“水”ネタの多い年だねえ。この“紀元水”とやら、“ナントカ還元水”とどっちが効くんだろうね?

 紀元水とナントカ還元水を混合した水を使い、中国産三輪山本舗そうめんで流しそうめんをやるってのはどうだ? もちろん、紀元水とナントカ還元水は事前に「ありがとう」と書いた紙を貼った容器に入れてひと晩寝かせておかなくてはいけない。この流しそうめんを食えば、死人も生き返るにちがいない。もっとも、そんな面倒なことをしなくても、死人はミイラにして放置しておけば、そのうち生き返るのが定説だけどね。



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2007年10月16日 (火)

たわけ! たわけ! たわけ~!

ボクシング:亀田一家に厳罰…反則行為の代償大きく (毎日jp)
http://mainichi.jp/enta/sports/general/general/news/20071016k0000m050109000c.html

 「亀田3兄弟」として注目を集めていたボクシング一家に、厳罰が下った。15日にあった日本ボクシングコミッション(JBC)の倫理委員会で、協栄ジムの亀田大毅選手(18)に1年間の試合出場禁止、亀田史郎トレーナー(42)にセコンドライセンス無期限停止の処分が決定。11日の世界ボクシング評議会(WBC)フライ級王者、内藤大助選手(33)=宮田ジム=との世界タイトルマッチで反則行為を繰り返したツケは大きかった。

 おれはあんまりボクシングには興味ないけどね、正直、亀田一家にはうんざりしていたのよ。まあ、リングの外でのヒールぶりは、沢尻エリカみたいなもんで、演出といえば演出という面もあるんだろうが(多分に作られた“エリカ様”とちがって、おれはあれが亀田一家の“素”だと思うけどね)、肝心の試合で反則の嵐では、話にならない。沢尻エリカは、“リングの上”では女優としてちゃんとしているぞ。

 だいたい、ボクシングってのは、端的に言えば、単なる“どつき合い”以外のなにものでもない。その単なるどつき合いがスポーツとして成立しているのは、ルールがあるからこそだ。その土俵に(ちゅうか、リングに)乗って、この社会でのしあがろうというのなら、そこでのルールは守らんとねえ。ヤクザにすら、仁義ってもんがあるだろう。それが厭なら、亀田一家は、なんでもありの“どつき合い”を、ボクシングとはまったく別の見世物として、新しいエンタテインメントを立ち上げればよろしい。もっとも、そんな競技(?)の選手に誰がなりたがるかが問題だが……。選手(?)生命は、きわめて短いだろうからねえ。

 それにしても、亀田兄弟は若すぎて『タイガーマスク』『あしたのジョー』をリアルタイムでは観てないにしても、親父はおれと同世代だろう? あんた、マンガからなにも学ばなかったのか? 門外漢のおれが観ても、亀田兄弟は、あのクソ親父から一度離れたほうがいいと思う。我流でそこそこのところまで這い上がったのだから、凡夫以上の才能はあるんだろう? ちゃんとした先生について磨けば、ちゃんとしたボクサーになれるんじゃないの? いや、おれはボクシングのことなんてわからんけどさ。



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2007年10月15日 (月)

『双生児』(クリストファー・プリースト/古沢嘉通・訳/早川書房)

 今年もそろそろ総括に入らなくちゃならない時期なので、やっぱりおれも書いておかなくちゃならないなあと、いまさらのように書く。これはもう、やっぱりすごい。すでにあちこちで別格扱いの高評価が目白押しであるから、べつにおれごときがいまさら紹介する必要もないかもしれないが、なにしろおれは読むのに一か月ほどかかり、さらにこれについてなにかを書く気になるまでにさらに一か月ほどかかっているのである。それくらい楽しめますぜ。

 略せばいずれも「J・L・ソウヤー」となってしまうイギリスの一卵性双生児が、第二次世界大戦の時代にそれぞれたどる数奇な運命をプリーストらしい超絶技巧で描いた、むちゃくちゃに読み応えのある作品である。おれはまるで刺繍かなにかのように、行ったり来たりを繰り返しながら読んだ。「あれれれ、ヘンだぞ。なんだこりゃあ……」と思いはじめるあたりからの読書体験は、まさに至福! ああ、字を習ってよかったと思う。そこのキミ、ケータイ小説なんか読んでる場合じゃないぜ。こういうのを読書というのだ。

 はっきり言って、これをSFとしてだけ読むのはもったいない。というか、“SFとしても読めないことはない”ようになっているだけであって、SF風のパラレルワールドものとしてのみ読まれることをプリーストは最初から拒否しているのだ。重層的な仕掛けは、何とおりもの解釈を許す。一粒で何度もおいしい。そうだなあ、たとえば、山田正紀『ミステリ・オペラ』とか、コニー・ウィリス『航路』とかを読んで楽しかった人は、なにをおいても読むべきでありますな。ここには、あなたの大好きな“小説を読み解く”ということの悦びが横溢している。ひととおりにしか解釈できないようなつまらないテクストなんて糞喰らえである。そんなものは数式と変わらない。いや、場合によっては、数式のほうが豊かかもしれない。

 例によって、なんでも手塚治虫に見えてしまうおれの悪い癖をフルに発揮するとすれば、この作品は、イギリス人が超絶技巧で書いた『アドルフに告ぐ』なのである。三人のアドルフは、二人の「J・L・ソウヤー」なのだ。むちゃくちゃ言うとるなと思う人もいるかもしれないが、もはや今年のベスト3に入ることは確実な本書に関しては、評価が定まりすぎて、多少のむちゃくちゃを言わんと面白くないから、好き勝手言うておるのである。

 というわけで、これを読まずに年を越してはいかんぞ!



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2007年10月12日 (金)

ある世代にとっては不都合な名前

ノーベル平和賞にゴア氏ら 環境問題への取り組み評価 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1012/TKY200710120261.html

 ノルウェーのノーベル賞委員会は12日、07年のノーベル平和賞を、米国のアル・ゴア前副大統領(59)と国際組織の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)に授与する、と発表した。授賞理由は「気候変動問題への取り組みを評価した」としている。

 「ゴアさん、ひとことご感想を!」
 「この機に、アース様と改名します」

 うわー、ベタやなあ。自分で“様”言うな。



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盗っ人を刑事告発しない市長のつくりかた

 「市長、警察の方がお見えです」
 「お通ししなさい」
 「ああ、市長、先日この男を微罪で捕まえたところ、年金を着服していたことを自白しましてな――ほらっ、顔を上げんかっ! 盗んだ金は累計で三十万くらいになるそうです」
 「申しわけありません、市長。多かれ少なかれあちこちでやってるもんですから、つい出来心で……」
 「あなたはなにを言っているのですか? その年金はあなたに差し上げたものじゃありませんか」
 「え、ええっ!?」
 「そうそう、あなたは忘れものをなさってましたよ。よっこらしょっと……ほら、税金で買ったこのふたつの銀の燭台もあなたにあげたじゃありませんか。持っていってくださらないと困りますなあ」
 「いやしかし、市長、この男はたしかに――」
 「私があげたと言っているんだから、なにか問題でも? この人は罪人なんかじゃありません。さっさと手錠をはずしてあげなさい」


 市長の慈悲に打たれた男は心の底から悔い改め、まじめに働いて、ついに市長になった。


 「市長、警察の方がお見えです」
 「お通ししなさい」
 「ああ、市長、先日この男を微罪で捕まえたところ、年金を着服していたことを自白しましてな――ほらっ、顔を上げんかっ! 盗んだ金は累計で三百万くらいになるそうです」
 「申しわけありません、市長。多かれ少なかれあちこちでやってるもんですから、つい出来心で……」
 「あなたはなにを言っているのですか? その年金はあなたに差し上げたものじゃありませんか」
 「え、ええっ!?」
 「そうそう、あなたは忘れものをなさってましたよ。よっこらしょっと……ほら、税金で買ったこの二十個の銀の燭台もあなたにあげたじゃありませんか。持っていってくださらないと困りますなあ」
 「いやしかし、市長、この男はたしかに――」
 「私があげたと言っているんだから、なにか問題でも? この人は罪人なんかじゃありません。さっさと手錠をはずしてあげなさい」


 市長の慈悲に打たれた男は心の底から悔い改め、まじめに働いて、ついに市長になった。


 「市長、警察の方がお見えです」
 「(お、いよいよ来たな)お通ししなさい……」


 かくして、年金や税金は、慈悲深い立派な市長を要請するための経費として、有意義に流用されているのであった――なわけねーだろ!



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まぼろしのメールフレンド?

Is that your phone or your imagination? (Yahoo! News)
http://news.yahoo.com/s/ap/20071010/ap_on_hi_te/phantom_vibrations

Many mobile phone addicts and BlackBerry junkies report feeling vibrations when there are none, or feeling as if they're wearing a cell phone when they're not.

 ケータイ猿の多くの人々が、ケータイを携行してもいないのに着信のバイブレーションを感じるといった現象を体験しているという。あるあるあるあるあるある! なんだ、やっぱりみんなそうだったのか。“幻肢”に倣うとするなら、“幻着信”とでも呼ぶべき現象である。Phantom vibrations ねえ。あなたもきっと体験したことがあるにちがいない。

 まあ、単に腹が鳴っているのを勘ちがいするときもあるけどな。



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2007年10月10日 (水)

シミュラクラ

中国産を「三輪そうめん」偽装の疑い、食品卸社長ら逮捕 (NIKKEI NET)
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20071010AT5C1000B10102007.html

 うう~む。「三輪そうめん山本」じゃなくて「三輪山本舗そうめん」とは、あざといにもほどがありますなあ。なんか、むかし局所的に流行った「山田風 太郎」みたいだ。それにしても、仮に「山田風 太郎」ってのがいたとして、人口に膾炙しているらしいその「山田」ってのはいったい誰なんだよ?

 さっきテレビでこの「三輪山本舗」のそうめんを売っていたやつが、偽装品の表示は妥当であり、騙されるほうがバカと言わんばかりの主張を頑なに展開していたが、あまりの屁理屈に、おれは大笑いしながら観ていた。それだけの屁理屈を考えつく頭があるなら、もう少しましなことして金稼げや。

 農水省はいろいろ評判悪いんだから、この際、この手の盗っ人猛々しい業者を徹底的にいぶり出し、点を稼いでいただきたいものである。

 ひょっとして、あなたが持っている『楽園の薬』の著者がアーサー・G・クラークだったり、『わたしは口ボット』の著者がアイザック・アツモフだったりしてませんか? なに? 私が古本屋で買った『わたしはロボット』「創元推理文庫」なので偽装じゃないかって? いや、それはいいんだ、それは。



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『しょこたん☆かばー×2 ~アニソンに愛を込めて!!~(DVD付)』(中川翔子/ソニーミュージックエンタテインメント)

 第一弾にいたく感心したので、おじさんはやっぱり買ってしまいましたよ。

 さーて、第二弾は、「1/2」(『るろうに剣心』)、「輪舞 -REVOLUTION」(『少女革命ウテナ』)、「Catch You Catch Me」(『カードキャプターさくら』)、「テレポーテーション-恋の未確認」(『エスパー魔美』)、「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」(『機動戦士ガンダムF91』)の五本でお送りしまちゅ。第一弾は比較的メジャーなアニソンで勝負したこともあってか、第二弾はえらくマニアックなラインナップである。いーじゃん、いーじゃん、すげーじゃん! 残念ながら、おれが投票した(したんだよ)「わぴこ元気予報!」(『きんぎょ注意報!』)は入らなかったけどな。第三弾に期待しよう。

 「1/2」は、はっきり言って、川本真琴より歌はうまい。おれは川本真琴も好きなんだが、川本の場合は、あのワン・アンド・オンリーの個性と特異な声で魅了しているのであって、「どっちが歌がうまいか」と問われれば、おれはしょこたんに軍配を上げる。「どっちが好きか」と問われれば、川本版「1/2」のほうが好きだけどね。いやしかし、歌手としてのしょこたんをおれは充分評価しているつもりだったが、まだ甘く見ていたようだ。すまん、しょこたん。

  「Catch You Catch Me」なんかも、どう聴いてもめちゃくちゃ難しい曲なのに、日向めぐみに迫る歌唱力を発揮している。むしろ、広瀬香美テイストをうまく活かしているのはしょこたんのほうかもしれない。 「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」も森口博子よりうまい……なんてことはさすがにないが、かなりいい線は行っていると思う。

 しょこたん、おそるべし。このコは、単なるオタクタレントでは終わらないだろう。ギガント感嘆。



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2007年10月 9日 (火)

『時間はどこで生まれるのか』(橋元淳一郎/集英社新書)

 むかしスティーヴン・ホーキングは、言語の分析が哲学に残された唯一の任務だとまで言うヴィトゲンシュタインを例に挙げ、アリストテレスからカントに至る哲学の偉大な伝統を思うと、なんて落ちぶれざまだ(“What a comedown from the great tradition of philosophy from Aristotle to Kant!”)と、哲学と科学との乖離に苛立っていたもんだ(『ホーキング、宇宙を語る―ビッグバンからブラックホールまで』)。まあ、ホーキングのヴィトゲンシュタイン批判自体が、あまりにも表層的だという意見はよく目にするが、おれはヴィトゲンシュタインはあんまり知らないので、ホーキングの批判が妥当なものなのかどうかはよくわからない。

 本書は、そうしたホーキングの苛立ちに真正面から応えるものだ。哲学的な時間論が、物理学の成果をあまりにも取り入れていないことに苛立った橋元淳一郎が、物理学的時間論と人間的時間論を統合する叩き台として提示した時間論なのである。さすがは理科系SF作家。SFファン必読でありましょう(って言ってるわりには、ずいぶん遅れて読んだわけだけど)。

 橋元淳一郎は、あくまで物理学的に考えながら、結果的には、著者本人も書いているようにハイデガーの時間論に近いところに到達している。ということは、当然道元にも近いわけで、おれの印象としては、橋元時間論は道元の『正法眼蔵』-「有時」に最も近いように思われるのだが、本書には道元のことがまったく出てこない。古今東西の時間論を参照しながら、あくまで物理学的に時間を考察している橋元淳一郎が、道元の時間論に触れていないはずはないと思われるので、まったく言及されていないことはちょっと不思議な感じがするのだが、まあ、ハイデガーが出てくるからいいか。

 哲学的にであろうが物理学的にであろうが、時間とはなにかなんてことを真剣に考えたところで、たぶん一文の得にもならないだろうけれども、あえてこういうのを新書で出そうという橋元淳一郎の気概はたいへん嬉しい。そうなんだよな、つまるところ、グレッグ・イーガンやテッド・チャンのようなバリバリの理系作家こそが最も哲学的であるという事実に、文科系人間としてはちょっと苛立っている部分があるわけだよ、おれは。

 ひさびさに面白い時間論を読んだ。極東の島国に、一文にもならないこういうことに挑む物理学者がいるということに、ホーキングも安心するんじゃなかろうか。



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2007年10月 6日 (土)

エリ曽根様

 ニコリともせずに腕組みをして不機嫌そうに「べつに」などと言いながら、豚肉一日七千キロ、卵一日五万個、餃子一日百万個とかをぺろりと平らげる大食い女王様タレント……なんて想像するだに不気味だよ。だいたい、腕組みしたままどうやって食うんだよ。



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ラーーーリホーーーーー!

 風呂の中で鼻歌を唄っていたら、いまさらのような替え歌がいきなりでけた。全部が一瞬にして降りてきて、モーツァルトの気持ちがちょっとわかったかも?


  ♪シャホチョー シャホチョー アキレルノン
    シャホチョー シャホチョー アキレルノン

    組織はでぶっちょ ボヨヨンのヨン
    お金をかすめて スイ スイ スイ
    納めた記録は バラッ バラッ バラッ

    年金食いは 国家公務員
    保身のためなら エンヤトットドッコイショ

    シャホチョー シャホチョー アキレルノン
    シャホチョー-ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
            (シャホチョーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー)
                  (シャホチョーーーーーーーーーーーーーーー)
                          (シャホチョーーーーーーーーー)


 えーと、この日記読んでるような方には、元歌書かなくていいですよね?



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2007年10月 4日 (木)

サー・アーサーの三つの願い

 ♪一つ やさしく 愛して~、二つ わがまま 言わせて~

 ……じゃなくて。

Remembering Sputnik: Sir Arthur C. Clarke (SPECTRUM ONLINE)
http://www.spectrum.ieee.org/oct07/5584

SPECTRUM: And, finally, what do you think are some of the most important technologies humans should concentrate on developing in the next 50 years?

CLARKE: If I had three wishes, I would ask for these:

1. A method to generate limitless quantities of clean energy.

2. Affordable and reliable means of space transport.

3. Eliminating the design faults in the human body

 1.がでかすぎて、これが実現しちゃったら、たいていの願いは時間の問題でかなっちゃうような気もするんだが……。1.はまあ、ご愛嬌でしょうね。2.と3.は、「次の五十年」ということを考えると、妥当な目標だと思う。具体的には、つまるところ、“軌道エレベータの建造”“ヒューマン・ゲノムの完全解読(「読み下し」ではない)およびナノマシンによる自在な遺伝子治療の実現”ってことになるんだろうな。はてさて、1.はともかく、おれが九十四、五歳になるころには、2.と3.は実現しているだろうか。まあ、そんなに生きられんだろうけどねえ。可能性としては、生きて軌道エレベータ開通の日を迎えることも、まったくないとは言えない。

 待てよ、九十四、五歳で3.が実現し、庶民の手の届くものになっていたとすると、さらに三、四十年は生きることになるのかもしれんぞ。うーん、ビミョーだなあ、煙草やめようかなあ……。



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2007年10月 1日 (月)

今月の言葉

家の外では坊やが遊び 坊やの横には 鉈 鉈

 むかしは金属バットごときで驚いていたもんなんだけどね。



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