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2007年9月24日 (月)

「二酸化炭素」と「シー・オー・ツー」はちがう

 いつのころからだろうか、テレビでは非常にしばしば二酸化炭素のことを「シー・オー・ツー」と呼ぶようになってしまった。どうもおれはこれを聞くとカチンとくる。「二酸化炭素」じゃなぜいかんのだ? いまじゃ、「二酸化炭素」より「シー・オー・ツー」を聞くことのほうがはるかに多いよな。このような言いかたは、二酸化炭素なるものが“日常の等身大のわれわれから、なにかちょっと距離を置いたところにあるもの”であるかのような印象をかえって強く与えてしまうような気がする。というか、それが目的なのか? 「シー・オー・ツーを削減しましょう」というのはしょっちゅう聞くが、「エイチ・ツー・オーを大切にしましょう」なんて呼びかけは聞いたことがない。「今朝、住宅地で気体のシー・スリー・エイチ・エイトが爆発し……」とか「なんとシー・シックス・エイチ・エイト・オー・シックスのL体は、レモン百二十個分!」とかテレビで言うておるのも聞いたことがない。べつに聞きたいとも思わないが……。

 なんか、テレビで誰かが「シー・オー・ツー」というのを聞くたび、むかしその高い危険性が取り沙汰された世にも怖ろしい化学物質「DHMO」(dihydrogen monoxide/一酸化二水素)のことを連想する。え、あなた、ご存じないですか? それはいけない。環境問題に関心の高いSFファンはたいてい知っているんだが、まだまだ一般的には知られていないのかなあ。ご存じない方は、次世代のためにも、この機にぜひ知っておいていただきたい。とくに、書籍や電子機器などはDHMO汚染に弱いので、おれと趣味を同じゅうする方々は要注意だ。

 ま、どうもマスコミの「シー・オー・ツー」汚染は、DHMO問題が揶揄している対象と同じようなもんだと思うね。




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コメント

 はたしてどういう用語なのかよくわから
ないんですが、最近よくテレビで耳にする
「温室効果ガス」という呼び方も、なんか
ちょっと引っかかります。温室効果という
側面だけでそう呼ぶのは、例えば、呼吸困
難ガスとか、不快臭気ガス、とか言ってる
のと同じように思うんですが。


投稿: 北野勇作 | 2007年9月24日 (月) 15時43分

 ニサンカタンソというと音節が多くて舌を噛む、シーオーツーの方が言いやすいというだけのことなのでは?

投稿: 村上 | 2007年9月24日 (月) 16時55分

DHMOが危険な物質である、という認識は改められつつあります。
http://ja.uncyclopedia.info/wiki/DHMO

書籍や電子機器がDHMOに汚染されやすいのは確かですが、そもそも紙や電子部品の製造に大量のDHMOが使われることも事実です。

近頃では、DHMOを入れた容器に「ありがとう」と書いた紙を貼るとキレイな結晶ができる(『DHMOからの伝言』など)と小学校で教えられているようですが、これもDHMOに対する誤った認識です。

DHMOは身の回りにふんだんに存在する物質ですが、必要以上に恐れたり神秘化せずに正しい認識のもとに接するべきでしょう。

投稿: アダチ | 2007年9月25日 (火) 00時16分

>北野勇作さん

 たしかに気色悪い言いかたですけど、これは慣用的にこう言うみたいですねえ。英語だと greenhouse gas が多いようですが、greenhouse effect gas と表現している例も相当ありますね。


>村上さん

 でも、一酸化炭素中毒事故の報道などで「シー・オー中毒」とは言いませんよねえ。義務教育で習うんだから、言いやすいのがよければそう言ってもかまわないはずなのに。


>アダチさん
>DHMOは身の回りにふんだんに存在する物質ですが、必要以上に恐れたり神秘化せずに正しい認識のもとに接するべきでしょう

 おっしゃるとおりです。これは、どんな物質についても言えることでしょう。「DHMOもしたたるいい男」などとも言いますし、害毒の面だけを取り上げてはいけませんね。

投稿: 冬樹蛉 | 2007年9月25日 (火) 02時01分

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