『学校の階段』を観る
あらら、もうタダでやるのかと観たのが『学校の階段』(監督:佐々木浩久/9月17日正午まで)。まあ、はっきり言って、黒川芽以、松尾敏伸、小阪由佳、通山愛里、甲斐麻美といった当世演技派アイドルたちのファンムービーなんだが、なかなかどうして面白い。秋山奈々、栩原楽人、森本レオといった『仮面ライダー響鬼』組(松尾敏伸も劇場版に出てるそうだけど)も脇を固めており、“怪女優”ファンにはたまらない三輪ひとみも期待どおりの不気味系主婦役で登場していて、おれとしてはたいへん見応えがあった。まあ、レオおじさんが必要以上の演技指導をしようとしていないか、ちょっと心配だけど。
天栗浜高校なるネーミングからして異化効果抜群の高校での物語。学校の中をひたすら走りまわることに意義を見い出す“階段部”と、階段部を潰すことに執念を燃やす生徒会とのすがすがしい闘いを描く――と言ってもなんのことかわからないと思うが、まあ、いわゆる学園スポコンものを換骨奪胎してみせる平成の「部活アクション・ムービー」である。ところどころミュージカルになったりするので、たぶんタモリは嫌いだろうが、制服のままの女子高生が懸命に走る姿というのは、ただただ爽やかである。
松尾敏伸は、歳食ってるだけだあって、こういうコメディでもさすがだ。群を抜いて光っている。よく笑い出さないものだ(まあ、笑い出したとしてもカットされるでしょうが~)。学校の中をコンピュータで監視している生徒会なんかも、古の『ねらわれた学園』風でバカバカしくて愉快だ。
バカバカしい中にも奇妙なすがすがしさがある不思議な青春映画である。なんちゅうか、こういう形でないと、もはや現代の青春ってのは描けないのかもしれないね。
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コメント
あっ、なんてことだ。森本レオは響鬼組じゃないじゃん。下条アトムじゃん。なんか、おれの中ではイメージがかなりかぶってるんだよなあ。やっぱり、酒飲んで書いちゃいかんね(^_^;)。
投稿: 冬樹蛉 | 2007年8月20日 (月) 00時44分