十五年前の冷めたピザ?
▼ニール・スティーブンソン、セカンドライフをクールと言う (On Off and Beyond)
http://www.chikawatanabe.com/blog/2007/06/post.html
ま、Neal Stephenson的には、もうメタバースなんて飽き飽きしちゃってたのかもしれませんね。
だろうなあ。ヴァーチャルワールドの話となると、たんびたんび引き合いに出されるのが、正直もう、うざいんでしょうな。以前、"Google Earth general manager John Hanke has said that Google Earth was partly inspired by Snow Crash's metaverse." なんてことが書いてあった記事もあったし。作家的には、とっくのむかしに自分の頭の中にあるものに、たまたま“外の現実”が似てきたからといって、「それがなにか?」みたいな感じなのかもね。考えてみれば、『スノウ・クラッシュ』から十五年だよ、十五年。殺人事件だって時効になるくらい経ってるわけだ。
「おめでとうございます、白川先生。導電性ポリマーの発見と開発の業績に対して、ノーベル賞が授与されるそうです」
「は? いつの話だっけ?」
……みたいな感じかも。
まあ、作家のキャラにもよるだろう。たとえば、近い将来、軌道エレベータを初めて造った人がアーサー・C・クラークにパーティーで出会って(チャールズ・シェフィールドはもう故人だが、クラークならそのころまで生きていたとて不思議ではない)、「ボボボボクは子供のころにあなたの小説を読んで……」と興奮して話しはじめたとしたら、クラークなら子供のように一緒に興奮して相手を質問攻めにし、自分の小説を照れも衒いもなく自慢するような気がする。しませんか?
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