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2007年5月29日 (火)

泉水と還元水

ZARD坂井泉水さん、闘病中の病院で転落死 (asahi.com)
http://www.asahi.com/culture/music/TKY200705280107.html

 「ZARD」のボーカルで作詞家の坂井泉水(いずみ)さん(40)=本名・蒲池(かまち)幸子(さちこ)=が27日午後、脳挫傷のため、東京都新宿区の慶応大学病院で亡くなったことが28日わかった。
 坂井さんは昨年6月、子宮頸(けい)がんを患い、入退院を繰り返していた。所属事務所などによると、26日早朝、日課の散歩後に病室に戻る途中、病院の非常用スロープの踊り場から転落したという。

 闘病していたことすら知らなかったのでびっくりしたよ。自分より若い人がこういうふうに逝っちゃうと、複雑な心境だねえ。おれは特段ZARDのファンというわけではないのだが、坂井泉水の声と聡明そうな顔立ちは好きだったね。

 今夜は持ってるかぎりのZARDの曲(あんまり持ってないんだよな)をループで流すことにしよう。坂井泉水さん、おつかれさまでした。すてきな声をありがとう。同時代を生きた多くの日本人は、あなたのことを忘れないだろう。


松岡農水相が自殺 議員宿舎で首つる (asahi.com)
http://www.asahi.com/special/070528/TKY200705280175.html

 28日正午ごろ、東京都港区赤坂2丁目の衆議院赤坂議員宿舎1102号室で、松岡利勝・農林水産相(62)が首をつっているのを秘書らが発見、119番通報した。警視庁によると、松岡氏は自殺を図ったとみられる。松岡氏は新宿区の慶応義塾大学病院で治療を受けていたが、午後2時、死亡が確認された。

 あ、そう。逃げやがったな。どうも日本人というのは、死なれてしまうと当然すべき追及すらぱったりやめてしまう傾向が強いが、おれはこういう卑怯者は、死のうがなにしようが、いくらでも鞭打つことにしている。無責任にもほどがある。石原都知事「死をもって何というのかな つぐなったという意味では やっぱり彼も侍だったなという気がします」などとコメントしていたが、なにがサムライなものか。卑怯者だ。松岡氏に貴重な一票を投じた有権者こそ、いい面の皮ではないか。舛添要一参院政審会長が言ってるように、うしろめたいところがなければ死ぬ必要などまったくないのである。そりゃ、やっぱり黒だったんでしょうよ。野党におかれては、この程度のことでひるまず、がんがん突っ込んで暴くべきことを暴いていっていただきたい。“死ねばチャラになる”といったこの国の陋習はなんとかならんか。マスコミも手を弛めるな。

 そのうち、こんな大臣がいたことすら多くの日本人は忘れてしまうだろうから、今日の日記はおれ自身の備忘録として書いておこう。いまごろ、どこかで誰かが胸を撫で下ろして呵々大笑しておるのだろうな。そう思うと、胸が悪くなる。十年後、二十年後にもZARDの歌は唄われているだろうが、この人はそのころには、「えっと、ほら、“ナントカ還元水の大臣”」になっちゃってるだろう。



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コメント

 サムライってのは、明治維新を成し遂げて、その後は四民平等ってことで、身分的にはいなくなるんだが、彼らのことを同時代人が見て言った最後の言葉が、「勝てば官軍」だからねぇ。

投稿: 神北恵太 | 2007年5月29日 (火) 15時54分

私も特にZARDのファンだったわけではないけれど、どの曲も知っています。ファンの方々にも、彼女の曲は、いつまでも残る。それがよかったなあと思います。

投稿: 湖蝶 | 2007年5月29日 (火) 18時20分

いつまでたっても「女子大生のおねえさん」とか「OLのおねえさん」とか言ってる僕ですが、ふと気がつくと「みんなオレより年下だ!プロ野球の選手も、相撲取りも!」と現実と意識のギャップに愕然としたりするわけですが、若い人が亡くなるのはやはり痛ましいですね。ZARDの曲はキャッチーで覚えやすいサビなど、好き嫌いを別にして「これはヒットするな」と納得できるものだったように思います。

僕の先祖がなんだったかは知りませんが、個人的には「武士道」とか「サムライ」とかの単語をやたら口走る人は信用できない人ということにしてます。あれはもはや他人を死なせるための呪文ですよ。

投稿: ゆうきまさみ | 2007年6月 3日 (日) 03時32分

>神北恵太さん

 いやまあ、ワタシ的には“サムライ”ってカタカナ表記に、noblesse oblige 的なものを込めているわけでして、石原都知事が言ってる“侍”とは本来かなりちがうものなのです。

>湖蝶さん

 ものを作る人が羨ましいと思うのは、その点ですねえ。まあ、名もない職人が作ったであろうものが何百年という時を経ていまそこにある――みたいなのにも感動するんですが。

>ゆうきまさみさん
>あれはもはや他人を死なせるための呪文ですよ

 そんなふうな使いかたがメジャーになっちゃったのは、なんか哀しいものもあります。もっとこう、死なない方向へ育ててやれば、世界に誇れる概念というか、マインドセットになるような希望も抱いているんですけども。

投稿: 冬樹蛉 | 2007年6月 5日 (火) 00時28分

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