細長いケータイ
先日、ツーカーのサービス停止に伴って、母に持たせているケータイを au に乗り換えた。まったくのタダである。けっこうなことだ。
おれはいつも会社の帰りにコンビニで晩飯を買うのだが、ほかになにか雑貨などの買いものがないか、一応、母に電話をして確認することにしている。今日も今日とて確認の電話を入れると、とくに買うものはないということだったので、おれは自分のコンビニ弁当だけ買って帰宅した。
帰宅すると、「あのあと、あんたに電話しようと思うたけど、ケータイのボタンの数字が擦り切れて消えてて、どれ押したらええかわからんかったんや」と母が言う。はて? 母のケータイはまだ新品のはずだが?
ほれ、と母が持ってきたのは、テレビのリモコンだった。
おれはかなり愕然とした。とうとうキたのか?
おれは、母の部屋の小テーブルに並んでいるテレビのリモコンとケータイとクーラーのリモコンを指差して、「どれがケータイや?」と尋ねた。
数秒の沈黙があり、母は自信なさげにケータイを手に取った。そう、それでいい。
「あたし、なにしてんにゃろ?」と、本人も驚き呆れて笑っていたが、いやあ、ヒヤッとしたぜ。
問題は、だ。
こと“機械もの”に関するかぎり、母は若いころから、この程度のとんちんかんであれば、しばしば発動するのである。だもんだから、いよいよボケてきたのか、いつものおっちょこちょいなのか、あんまりよくわからないのだ。不幸中の幸いと言うべきなのであろうか?
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コメント
特にお母上の行動に異常は見られ無いですね。
日本の技術であれば、ケイタイ、子機、各種リモコン、電気カミソリは、一体化できるはずです。
ちょっとヨコですが、稲作用の農機具は、10数種類を一台に纏めることが可能なそうです。なぜやらないのか。
それは、一杯売りたいからですね。
ちなみに、農機具は、中規模農家で1500万円くらいは必要とのです。
投稿: zazatto | 2007年4月11日 (水) 06時45分
>zazattoさん
>日本の技術であれば、ケイタイ、子機、各種リモコン、電気カミソリは、一体化できるはずです
ああ、一体化していれば、私は便利に思うかもしれませんが、ウチの年寄りにはキツいです。つまり、“ひとつのボタンはひとつの機能にのみ対応している”という思い込みが強くて、“○○モード”といったインタフェース上の概念にはついてこられません。シフトキー押しながらコレを押すとか、長押しするとちがう機能が立ち上がるとか、そういう操作にきわめて弱いです。CDやDVDで「13曲め」を頭出しするといったことは、まずできないですね。「13」と書いたボタンがあるのならできるでしょうが、「10+」と「3」を押して「13」ということにするみたいな操作は、まったく馴染まないようです。
たぶん、年寄り向けには、ひとつのボタンをいろんな機能に使い分けるといった集約型のインタフェースより、ボタンがいっぱいついたリモコンが用途別に分かれていたほうが、まだわかりやすいみたいです。
投稿: 冬樹蛉 | 2007年4月12日 (木) 01時03分