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2007年4月21日 (土)

彼女も今年四十五歳か……

 若者による銃の乱射事件が起こるたび、ほとんど反射的におれの脳裏をよぎるのは、「ああ、ブレンダ・スペンサーはおれと同い年だったな」ということである。ちゅうことは、彼女も、もうええおばはんなわけだ。

 ブレンダ・スペンサーのことを思い出すと、いつもおれは胸を撫で下ろす。もしおれが、手軽に銃が手に入るような環境下に生まれていたとしたら(なにしろ、ブレンダはあのライフルを、クリスマスに父親からプレゼントされたのだ)、おれも彼女のようになっていた可能性はあるだろうと思うからである。理由は、むかし『迷子から二番目の真実[27] ~ 銃 ~』というエッセイに書いたとおりだ。

 ひさびさに自分の書いたものを読み返してみて、「美と道徳とはまったくの別物である」「そして、美というものの恐ろしさに耐性がない人間が、いつのまにか銃に引鉄を引かされてしまうのだ」というくだりに、昨今の日本の状況が重なって、ちょっと背筋が寒くなった。そうだったのか。おれが安倍晋三という人物に感じる気色悪さの正体が、ちょっと垣間見えたような気がする。

 美しい国と道徳的な国というのは、たぶんまったくの別物なのだ。



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