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2007年1月31日 (水)

べつにおれは国のために生まれてきたわけではない

 柳沢厚生労働大臣「女性は産む機械」発言がずいぶんと物議を醸しているが、なんだか根本的なところで大きな齟齬があるような気がしてならない。

 そもそも、どこの誰が、天下国家のことを考えて子供を産むというのだ? 子供なんてものは、自然な営みの中で、結果として勝手に生まれてくるものである。個々の女性ががんばろうがなにしようが、そんなもん、厚生労働大臣の知ったことか! ほっといたれや! あんた、小便するのにいちいち天下国家に益するかどうか考えながらやっとるのか?

 ほっといても、ああ、こんなすばらしい国のいまの時代に子供を産んであげたいなあと親が思えるような政治をすることがあんたらの仕事じゃろうが。何十年後か、何百年後かに日本民族が滅びようがどうしようが、そんなもん、Lサイズの卵があっちのスーパーよりこっちのスーパーのほうが二十円も安いなどとちらしを見ながら熟考している庶民には、知ったことではないのである。われらのあとに大洪水よ来たれ!



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コメント

これはいわゆる「少子化問題」が冷ややかにしか響いてこない根本的な原因ですよね。
いわゆる「愛国」論にも通じる話なんですけど、基本的に「国=政府」としか考えられないひとたちと「国=自分たちが生きているこの場所」と考えるひとの間の断絶って、本当に大きいと思います。

おまけに「この減り方では1万年後には日本人がゼロになる」みたいな、考え方としても妥当性としても間違っているような恫喝しか言わないし(他の条件を一切考慮しないなんてありえなーい!)。

まだ「トゥモロー・ワールド」みたいな「たった百年だけ子供が生まれなくなるだけで人類って絶滅しちゃうんだよ!」という言い方の方が心に響きますな。

第一、我々SFを読んで育った人間は「人口爆発」の恐怖を刷り込まれているしねぇ(笑)。事実、世界中で今も人口は増えていてエネルギー問題の根本も別に解決していないのは何も変わらないわけで、その中で「日本人」の数が減ることだけを心配するのは、はっきり言えば「日本人のエゴ」と取ることだってできると思います。
(2ちゃんでこんなこと書けば間違いなく私は朝鮮人扱いされると思いますが)

投稿: kondohi | 2007年1月31日 (水) 09時49分

 ヤツラが心配しているのは、自動税金納入機たる国民の数。
 少子化対策も、ニート対策も、将来税金の額が減らないために考えているだけ。だから、企業が元気で税金が入るなら、国民の数が減っても平気。ヤツラにとって少子化なんて、大枠で解決したのと同じ。だから、もう真剣に考える要がないから、社会の有り様に手をつけるなんて考えもせず、「女性に頑張って貰って」なんていう皮相的な案だけで良しとしてしまう。根本的に、核家族・個人主義時代に合わせて社会の仕組みを変えて行くなんて、ハラ減るばかりのこと考えてない。

 そういうホンネか透けて見えた発言だと思うなぁ……。

投稿: 神北恵太 | 2007年1月31日 (水) 10時22分

つい先日
「最近は子供生むと助成金がもらえるらしいよー」
「へーいくら?」
「30万くらい」
「そんなはした金じゃ生む気にはなれないよねー」
「まったくだよー、生んで育てるのがどんだけ大変な世の中か政治家様わかってないよねー」
「『さぁ苦労するため生まれておいでー』って感じだもんねー今の世の中ー」
「育てるところまで助成するってんなら考えてやるけどねー」
「ねー」

【産む機械】どうしで語り合ったばかりでした
女は「気楽に言うなよおっさん…」と脱力するばかりです

投稿: ましゃみ | 2007年1月31日 (水) 11時42分

 実際のところ、あの少子化問題とかいうもの
は、うまくいかなくなったのはおまえらがもっ
と会員を増やさないからだ、とネズミ講の親が
言っているだけのことでしょう。どちらかとい
えば、老人が大量に死んだほうが問題は解決す
ると思うのですが、そういう意見はあまり聞き
ませんね。

投稿: 北野勇作 | 2007年1月31日 (水) 16時52分

>kondohiさん
>基本的に「国=政府」としか考えられないひとたちと「国=自分たちが生きているこの場所」と考えるひとの間の断絶って、本当に大きいと思います

 まったく。同じ言葉で以て指している概念が全然ちがうのだから、互いに言葉が通じないと言ってもいいかと思います。じつにむずかしい問題ですね。

>神北恵太さん
>そういうホンネか透けて見えた発言

 でしょうねえ。典型的なフロイト流の“錯誤行為”なんでしょうね。

>ましゃみさん

 この際、“産む機械”としては、いっせいに無期限ストライキをやってはどうでしょう? 古典喜劇じゃありませんが、日本を動かすには最も効果的な方法かも。

>北野勇作さん

 ネズミ講の親ってのは言い得て妙です。結局のところ、高度成長期からバブルまでにはそれなりに幻想として力を持っていたものが、ことごとく空手形にすぎないことを、もうみーんな気づいちゃったんでしょうね。他人が押しつけてくる空手形に踊らされるくらいなら、こっちから好きな踊りを踊ってやるという人が増えてきてるんでしょう。

投稿: 冬樹蛉 | 2007年1月31日 (水) 23時35分

>べつにおれは国のために生まれてきたわけではない
一瞬、ツンデレかと……、い、いや、やっぱいいです…。

投稿: koga | 2007年1月31日 (水) 23時43分

>kogaさん

 あ、そうか、考えてみれば、ツンデレの元祖はビスマルクだったのか。

投稿: 冬樹蛉 | 2007年2月 1日 (木) 01時39分

だからといって子作り子育てを拒否する気にもならんけど。
そもそも国のために子供を作るわけじゃないしね。

政府は少子化を何とかするよりも、少子化でも何とかなるような社会にする方が現実的でないかい。

投稿: おおじじ | 2007年2月 1日 (木) 03時31分

>おおじじさん
>少子化でも何とかなるような社会にする方が現実的

 おっしゃるとおりです。そもそも、ニートやフリーターが増えるのはけしからんと言いながら、まだ働ける知恵も経験も体力もある人たちを無理やり辞めさせているのもヘンな話。若者は年寄りに血を吸われていることにうすうす勘づいているから、正当防衛(?)的に血を吸い返してやろうとしているのかもしれません、彼らが明確にそう意識しているかどうかはべつとして。

 いまの日本では“相互扶助”というのが“血の吸い合い”という意味になってしまってますよね。この悪循環をどうにかして断ち切らないと、じつに殺伐とした厭らしい世の中になるにちがいありません。

投稿: 冬樹蛉 | 2007年2月 2日 (金) 01時56分

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