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2006年10月の32件の記事

2006年10月30日 (月)

武藤礼子死去

エリザベス・テーラーの吹き替え 武藤礼子さん死去 (asahi.com)
http://www.asahi.com/obituaries/update/1030/002.html

 武藤 礼子さん(むとう・れいこ=俳優)29日、心不全で死去、71歳。通夜は31日午後6時、告別式は11月1日午前11時から東京都世田谷区砧7の12の22の耕雲寺で。喪主は夫明さん。連絡先は青二プロダクション(03・3479・1791)。
 米俳優エリザベス・テーラーの日本語吹き替えやアニメ「ふしぎなメルモ」のメルモなど、主に声優として活躍した。

 ああ、おれの中の昭和がだんだんなくなってゆく……。“武藤礼子”という名は、おれたちの子供のころだと週に二、三回は目にしたころがあったような気さえするんだが(実際はどうか知らんよ)、もうそんなお歳だったとは。そりゃそうだよな、おれがもうすぐ四十四になるんだからなあ。

 やっぱり、メルモちゃんの印象が強いかな。大人のメルモちゃんの声にドキドキしたもんだ。『ど根性ガエル』ヨシ子先生も忘れないでほしいぞ。

 ♪メルモちゃん メルモちゃん メルモちゃんが持ってる
  赤いキャンディー 青いキャンディー 知ってるかい
  ラララー ラララー ラララー ラララー ララ……

 武藤礼子さん、お疲れさまでした。



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扇を磨く

 先日からパソコンが異音を立てるようになっていて、あまりにひどくて、さすがにがまん強いおれも夜にはたまらんので、夜中にパソコンを開けて様子を見てみる。ハードディスクから気になるほどの異音がしていたらえらいことだが、「ああ、これはファンだ」とわかっていたので、しばらく放っておいたのだ。なにしろパソコンは、よく埃を吸い込む。タバコの煙も吸い込む。ファンが三つもついているのだから当然だ。一種の空気清浄機(?)みたいなものである。

 パソコンの腹の中を見ながら電源を入れてみると、あきらかにCPUファンから異音がしている。どうやら埃が溜まっているようだ。“A stitch in time saves nine.”(早めにひと針縫っておけば、九針縫わなくてもすむ)という中学生のときに覚えた英語圏の諺を思い出し、腰を据えてCPUファンを徹底的に掃除することにする。CPUファンに埃が絡んで止まりでもしたら、たちどころにCPUが焼損してしまうかもしれん。

 世の中に掃除しにくいものはたくさんあるが、CPUファンとヒートシンクほど掃除しにくいものも、そうはないだろう。小さなマイナスドライバの先でこそげ落とすようにして、ファンのブレードに付着した埃を除去する。どうやら、ファンの枠に付いた埃の塊とブレードが接触するときに、先日からの異音がしているらしい。

 掃除を終えたCPUファンを取り付け電源を入れてみると、相当静かになっている。よかったよかった。ついでにパソコンの側面に空いている通気用の穴に溜まっている埃をひとつひとつドライバの先で掻き出し、最後に側板ごと水洗いして通気をよくした。

 ずいぶん静かになったなあ。たまにパソコンの中を掃除してやると、非常に気持ちがいい。おれの肺もこんなふうに掃除できたらいいのに。



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2006年10月28日 (土)

病は国のまほろば?

開業医「言いなりに診断書」 奈良市の長期病欠職員 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1027/OSK200610270044.html

 42歳職員の他の病名は市への提出順に、右ひざ関節炎、一過性脳虚血発作、多発性神経痛、左ひざ関節炎、椎間板(ついかんばん)ヘルニア、背部神経痛、左座骨神経痛、右座骨神経痛、左ひざ内側の側副靭帯(じんたい)損傷など。開業医を含む4病院が診断書を作成。職員は04年以降、三つの病名を交互に繰り返していた。

 そ、それはたいへんだ! 絶対、悪い電磁波で攻撃を受けてるよ。早く白装束に着替えなさい!



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ここはひとつ、世界史的に書いてみたりして

履修不足:「逸脱」の手段さまざま 学校側なりふり構わず (MSN毎日インタラクティブ)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061027k0000e040074000c.html

 栃木県の県立宇都宮女子高では「世界史的に地理を学んでいた」として異なる2科目を一体化させて教えることで2科目とも履修とした。県立大田原女子高でも理系の3年生80人が「地理の授業で世界史もまとめて学んだ」として地理Bと世界史Aを履修したことにしていた。

 いやあ、「世界史的に地理を学んでいた」かあ。これは今年のヒット作だね。どこかに「世界史的かつ情報的かつ家庭的かつ芸術的に地理を学んでいた」とか言う校長はおらんか? そういう授業があったら、おれもぜひ受けてみたい。

 おれは学習指導要領というやつが大嫌いだし、“ゆとり教育”など笑止だと思っているが、だからといって、こうした“履修させ漏らし”をやっている学校は、やることがあまりにも姑息だ。“嘘だろうがなんだろうがカタチだけやって報告書が書ければよい”という腐れ公務員のごとき思考回路が見えみえで、顧客視点、というか、生徒視点などどこにもない。生徒が望んだなどと言いながら、そのじつ、学校の評判とやらが最優先になっているだけではないか。

 これだけの時間でこれだけの必修科目をやるのは無理だ――と判断したのなら、なぜ教育委員会に、文部科学省に逆らわない? マスコミの取材に答えて、生徒のせいだ、親のせいだと言わんばかりのそこの校長、そこの校長、そこの校長、あんたたちに言ってるんだよ。全国でこれだけ続々と出てくるんだったら、保護者の署名を集め、マスコミに実態を暴露し、みなで社会に訴えれば、大きな力になるだろうに。本当に無茶な学習指導要領なんだったら、そういうものの背後にいる議員たちを選挙で落とすこともできるのだぞと示せるはずだ。しかも、この人たちは知識や頭脳という力を持たない人たちではない。人から“先生”と呼ばれる知識労働者なのである。自分たちがプロの見識で“理不尽”だと判断したものに、なぜ逆らわない?

 解決の見えないこすっからいごまかしを続けてゆけば、現場の先生たちにかかる負担はたいへんなものになるとわかっていただろう。ごまかしが発覚したら、生徒たちにかかる負担もたいへんなものになるとわかっていただろう。ごまかしを続けていっても、それが発覚しても、よく考えると、いちばん困らないのは校長なのである。バレなきゃもちろんいいし、もしバレても、「みんなやってる」「生徒が望んだ」と謝るだけですむのが校長なのである。

 まあ、見ててごらんな。そのうち、全国津々浦々で、この大事な時期のゴタゴタで受験に失敗させられたとして、学校を相手取った集団訴訟が起こるだろう。予備校に行くのも、独学で再挑戦に備えるのも、タダではない。最低その費用は欲しいわな。精神的苦痛に対する慰謝料も上乗せしてほしいわな。損害賠償は誰が払うんだろう? 公立高校だったら、たどってゆけば税金で払うことになるのかい? おいおいおいおい。大混乱になるぞ。

 それにしても、ずーっとあたりまえのように続いていたことが、いま急に発覚したというのもクサいよなあ。現行の教育制度をいったん根底からぶち壊してしまったほうが、思惑どおりの制度を敷きやすいと判断した安倍内閣の工作なんじゃないの? なんにせよ、いちばんバカを見ているのは、生徒たちだよなあ。

 あれ、結局、ちっとも世界史的に書けなかったぞ。



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2006年10月27日 (金)

「履修漏れ」「履修不足」ってのは、言葉がヘンじゃろう?

 先のエントリーで書いた高校卒業生偽装問題であるが、あちこちのマスコミが「履修漏れ」だの「履修不足」だのと言っているのは、どう考えても日本語としておかしいと思う。「履修」している主体は生徒である。これだと、まるで生徒が悪いみたいではないか。正確には「履修させ漏らし」「履修させ不足」と言うべきではないかと思うのだがどうか。学校が教育委員会に虚偽(あるいはまったくの架空)の報告をしているのは、ふつう公文書の偽造、あるいは、不実記載と認識されるべきなのではないのか。立派な犯罪である。

 この問題は結局、“いじめが原因の自殺はゼロである”と報告している、というか、並外れて骨のある人間以外はそう報告せざるを得ない状況を作り出しているシステムの欠陥が、異なる現象として噴出しているということなのではないのか?

 こんなこと、民間の企業だったら、粉飾決算にも相当する重大な犯罪である。これらの学校の校長には、国が国なら、懲役二十四年の判決を食らうほどのことをしたのだという意識はあるのだろうか?



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2006年10月25日 (水)

県立ヒューザー高等学校

単位不足:10県65校、生徒数は1万1000人に (MSN毎日インタラクティブ)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20061026k0000m040090000c.html

 富山県立高岡南高校で発覚した履修単位不足問題で、新たに青森、岩手、山形、福島、石川、福井、愛媛、広島、栃木の各県の公私立高校でも必修科目を履修せず同様の単位不足になっていることが分かった。単位不足はこれで10県65校、生徒数は約1万1000人に上った。各県教委や学校は単位不足の3年生が卒業できなくなるおそれもあるとして、3年生への補習授業を検討するなど対応に追われ、文部科学省も全国調査を行う。
 履修漏れによる単位不足が25日午後9時半現在までに判明したのは▽岩手30校▽山形12校▽福島10校▽福井5校▽青森、栃木2校▽石川、愛媛、広島、富山各1校の計65校。
 岩手県教委によると、発覚した県立盛岡一高側は「必修科目の授業時間数が足りず、教科書の全範囲が終わらなかった。このため、受験科目に絞って授業をした」と説明したという。県教委に提出するカリキュラムや指導要録には必修科目を履修していたように虚偽の記載をしていたという。

(中略)

 文科省教育課程課は「必履修教科・科目が履修されていると思っていた。ありえない話だ。学習指導要領を守らなければ、理科でも同様の問題が起きる可能性もある」と話している。

 えーと、これって要するに、“高等学校卒業生偽装事件”なわけですよね? 少なからぬ高校はヒューザーみたいなところで、少なからぬ先生たちは姉歯・元一級建築士みたいな立場で、少なからぬ教育委員会はイーホームズで、少なからぬ卒業証書は耐震強度偽装マンションみたいなもので、結局、いちばんの被害者は生徒というマンション住民だということですよね? なにか構造の把握におかしいところはありましょうか? まあ、現場の(権限のない)先生たちは、ベンツとBMWを乗りまわしていないとしたら、生徒の次にかわいそうだとは思うけどね。

 「学習指導要領を守らなければ、理科でも同様の問題が起きる可能性もある」なんて呑気なこと言ってるみたいだけど、ホントに社会科と理科だけ? 『教科「情報」のはずの時間に数学をやるのも同罪か』なんてことをおっしゃってる大学の先生もいらっしゃるんですけどー?



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2006年10月24日 (火)

この人たちはなんでしょう?

 さて、問題です。次の人たちはなに?

 1.ロシア人
 2.アメリカ人
 3.フランス人
 4.ドイツ人
 5.ネイティヴ・アメリカン
 6.中国人
 7.イギリス人
 8.アフリカ人
 9.日本人

 はい、正解です。ここを読んでいるような人の五人に三人くらいは、“3”あたり、遅くとも“5”でわかりますね?

 では、次の人たちはなに?

 1.アメリカ人
 2.ロシア人
 3.イギリス人
 4.フランス人
 5.中国人
 6.インド人
 7.パキスタン人
 8.朝鮮人(?)
 9.…………

 え、“9”はやっぱり日本人でしょーって、あのね……。番外のイスラエル人ってのもあるけど、それはこの際、数えないことにしよう。



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擬態超菓子「みたらし団子グミ」登場

Mitarashi01Mitarashi02Mitarashi03 会社の帰りに行きつけのコンビニで晩飯を買っていたら、とんでもないものが並んでいた。われとわが目を疑うとはこのことだ。

「みたらし団子グミ」

 ってあのなー……。チャレンジにもほどがあるぞ。

 あまりの蛮勇に感心したので、ノーベルの商品企画担当者に敬意を表して一個買ってみる。百五円也。

 晩飯のあとに食ってみると、これがなかなかどうしてビミョーである。口に入れてくちゃくちゃ噛む。団子“風”の白いグミの中に、みたらし団子のタレ“風”の蜜が入っている。“風”がふたつも重なっている。これは、けっしてみたらし団子ではない……。だが……「えっ!?」と、ほんの一瞬、みたらし団子の擬態が成功しているかに思われるときがある。が、すぐにグミに戻る。ところがまた、ほんの一瞬みたらし団子になる。なんじゃこりゃ? それはたとえば、目をつぶって汁粉を飲んでいたら一瞬ココアのように思われたのだがわれに返るとやっぱり汁粉以外のなにものでもなかったとでもいうような、せつないにせもの感がほの薫る秋の夜の夢なのだった。

 とびきりうまいわけでもないが、まずいというわけでもない。あえて言うなら、“愉快、痛快、奇々怪々、怪奇を暴け、SRI”としか表現のしようがない味である。

 そういえば、以前ポッドキャストを聴いていたら、池澤春菜嬢が、みたらし団子への迸る愛を、熱に浮かされたように語っていらした。人は愛のためには鬼になれるのかと、はなはだ感銘を受けたことであった。池澤春菜嬢に於かれては、ぜひ一度、「みたらし団子グミ」をお試しいただきたいものである。「こんなの、みたらし団子じゃないっ!」と、春菜嬢のお怒りに触れてもおれは知りません。



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2006年10月22日 (日)

流行の先取り

 おれは汗かきだから、ずいぶん前からタオル地のハンカチを使っているのだが、どうも最近不愉快である。タオルハンカチを取り出して汗を拭いていると、なにやら流行りものに踊らされている軽薄なやつであるかのように見られているような気がするのだ。

 おれのほうがずっと先だからなー!



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大和言葉のインパクト

 それにしても、「いきものがかり」というのは、じつにいいユニット名だよなあ。初めて聞いたとき、むちゃくちゃインパクトあったよ。なにやらわけのわからん横文字のユニット名が多い中で、きわめて新鮮だ。誰もが小学生や幼稚園児であった時代に引き戻される。かといって、「としょがかり」とかではサマにならない。

 「いきものがかり」というひらかな表記からは、意味領域の暴力的な広がりが感じられる。おれたち日本人の意識の根底に流れる「いきもの」+「かかる」という大和言葉の力、まさにその“コアの意味”が、おのずと深読みをさせてしまうのである。「いきものがかり」の「がかり」は「神がかり」の「がかり」と同じなのだろうか――などと、やたら哲学的なことを考えてしまう。

 あんまりインパクトがあるので、しばらくは、大和言葉のユニット名がうようよ出てくるんじゃないかなあ。



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2006年10月19日 (木)

これは“ひとり”だからね

京都市職員、覚せい剤使用容疑 府警が再逮捕 (asahi.com)
http://www.asahi.com/national/update/1019/OSK200610190037.html

 京都府警は19日、道路交通法違反(無免許運転)容疑で逮捕していた京都市立砂川保育所の作業員、松本志津子容疑者(36)=京都市北区出雲路神楽町=を覚せい剤取締法違反(使用)容疑で再逮捕した。松本容疑者は「薬を飲んだが、覚せい剤の成分が入っているとは知らなかった」と容疑を否認しているという。

 前のエントリーで書いた女が再逮捕されてしまったのだが、これは“ひとり”と数えることにしよう。だから、ノルマ達成まで、今月はやっぱりあとひとりだ。再逮捕なんてずるい手で点を稼ごうとしちゃダメだぞ。



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よし、今月はあとひとりだ!

京都市職員13人目の逮捕者 無免許、覚せい剤反応も (asahi.com)
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200610170079.html

 京都府警山科署は17日、無免許運転をしたとして、京都市立砂川保育所の作業員、松本志津子容疑者(36)=京都市北区出雲路神楽町=を道路交通法違反容疑で逮捕した。松本容疑者の尿から覚せい剤反応が出たため、府警は覚せい剤取締法違反(使用)容疑でも捜査を進める。京都市職員の逮捕者は4月以降で13人目。
 調べでは、松本容疑者は8月9日夕、同市山科区小山中ノ川町の国道1号で、無免許のまま乗用車を運転した疑い。「通勤やレジャーなど日常的に車を使っていた」と供述しているという。覚せい剤の入手ルートなども調べる。
 京都市保育課によると、松本容疑者は98年4月に採用され、04年5月から同保育所で勤務している。

 以前に絶賛したように、京都市の人員削減計画は着々と進んでいるようだ。月に平均二人は逮捕されるようにしなければならないという厳しいノルマを、いまのところ順調に達成している。今月はあと十日あまりだが、たぶんもうひとりくらいはちゃんと逮捕されることだろう。

 来年の三月末までに二十四人逮捕されれば、年度目標達成である。がんばれ、京都市職員! いやあ、ホントに京都市民として税金の払い甲斐があるなあ。愚にもつかない無駄遣いを湯水のようにしながら人の血を吸って生きている社会保険庁やら雇用・能力開発機構やらは、京都市の涙ぐましい経費節減努力を見習ってほしい。



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『クロサギ(7)・(8)』(黒丸・[原案]夏原武/ヤングサンデーコミックス)

 おれはマンガを読むのにけっこう時間がかかるので、ちびちびと息抜きに読んできて、ようやく八巻。あと二巻で最新の巻に追いつくな。

 七巻・八巻は、安定した面白さ。七巻の「ネット詐欺」だが、雑誌掲載時期を考えると、フィッシングはともかく、ファーミングなんてのは、最新のネタだったはずである。『ゴルゴ13』とかでもときどき思うんだが、マンガのためのリサーチもたいへんですなあ。『クロサギ』読んでて、「IPアドレス」だの「hostsファイル」だのという言葉に遭遇するとは思わなかった。せっかくマンガ読んでるのに、ちっとも息抜きになっとらん(?)。ま、面白かったけどさ。

 八巻のメインは、テレビドラマでも厚めに使っていた「不動産詐欺」。黒崎のライバル、大企業専門詐欺師の白石の過去があきらかになる。ネタ的には、姉歯・元一級建築士らによる耐震強度偽装事件を予見していたかのような形になるのだが、巻末の「シロサギ・データ・ファイル8」によれば、作中のマンション崩落事件は、夏原武が過去に取材していた建設現場で得た素材だそうだ。要するに、姉歯事件がいつどこで起こっても不思議ではないとクリエイターに思わせるような実態が、さほど珍しくもなくあったということなのだろう。必然として、予見した形になってしまったわけだ。

 七巻は、「絵画販売詐欺」「ネット詐欺」「内職詐欺」、八巻は、「身分詐称詐欺」「不動産詐欺」「出張ホスト詐欺」を所収。



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2006年10月18日 (水)

principle のない principal

 福岡県筑前町立三輪中学校での“いじめ”による生徒の自殺事件に関する報道に触れるたび、生徒をいじめていた教師本人によりも、あの校長に対してずっと腹が立つのはおれだけだろうか? あの校長の言動を見ていると、なにやら汚らしいものがテレビ画面からこちらに垂れてきそうな気がして、胸くそが悪くなるのだ。

 あれが“先生”と呼ばれている人間なのか? あの校長の言動は“最低の小役人”のそれ以外のなにものでもない。己の中から出てくる言葉など一語もなく、ただひたすら言質を取られるようなことを口にしないようにびくびくし、自分の保身のみに汲々としている。あれが数多くの“先生”の中でも、人の上に立つ“先生の中の先生”なのか? ふざけちゃいけない。何度も言うが、あれはすでに教育者などではない。小役人だ。

 はっきり言って、おれは学校の先生に“知識”を与えてもらったと実感したことがない。学校の先生が仕事でおれたちに与えている“知識”など、自分で本を読んだり、他のさまざまなメディアに触れたりするほうがずっと効率よく深く身につけられることばかりだ。知識の吸収という観点だけから考えれば、学校の授業などほとんど時間の無駄である。

 ただ、おれは何人かの学校の先生から“ものの見かた”を与えてもらったことはある。「この先生のこういう視点には学ぶべきところがある」と、襟を正したことはあるのだ。おれは学校の先生の存在価値というのは、まさにそこにこそある、いや、そこにしかないと思っている。

 この校長には、他人に与えられる“己のものの見かた”などなにひとつないだろう。こんなものが教育者であってたまるものか。



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Never having to say you are 総理

 丸谷才一もどこかで書いていたと記憶しているが、内閣総理大臣を「総理」と略すのは、おれには気色悪くてしかたがない。ニュース番組のキャスターまでが言っているのは、いかがなものかと思う。たしかに、むかしからこの「総理」は使われていたが、辻本清美「ソーリ、ソーリ、ソーリ、ソーリ!」をやってから、輪をかけてひどくなったような気がしないでもない。どうもあのころから、ちゃんと「首相」という人が減ってきたような気さえするのだ。まあ、「総理」より言いにくいとは思うけどね、おれも。

 あなたが新聞記者だったとしてですよ、議場に向かう外務大臣に追いすがり、ICレコーダーを突きつけて「外務、外務! なにかひとこと、外務!」などと呼びかけますか? そんな言いかたが定着してしまったら、相手が高市早苗のときにはどうするのだ、記者諸君?



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2006年10月16日 (月)

カントリー・アイデンティティー考

 安倍首相が所信表明演説で用いた、あの“カントリー・アイデンティティー”という奇妙な言葉が先日来あちこちでけちょんけちょんに叩かれているが、「それを言うなら、national identity でしょーが」という至極もっともな指摘は多いものの、じゃあなぜ“カントリー・アイデンティティー”が奇異なのかについてはあんまりツッコんでいる人が見つからないので、おれなりに考えてみた。

 country という語が持つ意味領域を、あの安倍演説を作文した役人は、全然“ことば”として噛み締めていないのではなかろうか? なぜこの語が日本語で“国”とも訳され“田舎”とも訳されるのかということを、人気語学講座に倣って言うなら、「ハートで感じ」ていないにちがいない。やっぱり小学校で英語を必修化しないといけないのだろうか……というか、日本国民相手の演説原稿なのだから、日本語で書け!

 それはともかく、“カントリー・アイデンティティー”がなぜ奇妙なのか、端的に言えば、“おのれを意識的にそこに identify しなくてもよい場所”“その場所が自分にとってなんであるかを定義する必要がない場所”こそが country だからなのである。country に identity などない。というか、identity といった概念とは別次元にあるものが country だろう。country という語は、identity を自明の(self-evident)ものとして包含している。いや、その概念を無化している。

 ジョン・デンバーが、"Take me home, to the place I belong"などと national road に歌いかけておったらおかしいじゃろう? ブルース・スプリングスティーンがアホダラ経のように"Born in the USA"などと本人たちにとってあたりまえのことを繰り返しているのは、“そうやってことさら言挙げしなくてはならない概念”がそこに含まれているからだ。

 “カントリー・アイデンティティー”と相同の造語をあえて試みるとすれば、たとえば、“家(うち)柄”なんてどうだろうね? それを言うなら“家(いえ)柄”だろう――とツッコミたくなる違和感は、“カントリー・アイデンティティー”の違和感とほとんど同じなのである。

 しかし、その country の identity を問わねばならず、identify できる country を人々がどんどん失ってゆき、自分を identify する有形無形の country を意識的に探さねばならなくなっているのが、まさにいまの日本の社会であると考えれば、“カントリー・アイデンティティー”という言葉も怪我の功名のように見えてこないこともない。まあ、役人がそこまで考えてあえて使ったとはとても思えないのだが……。



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2006年10月15日 (日)

なんてサイファイ

ウルトラQ (洞口依子 の独り言『がんって何様的日記』)
http://blogs.yahoo.co.jp/yoriko3182006/21690281.html

 サイファイな曲だ!
なんてサイファイなんだ!
こんなオープニング曲ないよ!http://www.youtube.com/watch?v=XMxiKq66xUw

 だよねー! いやあ、このよさがわかるとは、さすが洞口依子だ。『ミカドロイド』とかは、もろに『ウルトラQ』テイストだもんな。ホラーやミステリもいいけど、またああいう“サイファイ”っぽいものにも出てほしいよ。



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2006年10月13日 (金)

電車内での空耳アワー

 最近、なかなかやるなと思った広告がある。京阪電車のドア上広告だ。『「次は四条。」が「次は七条。」に聞こえたら……』とドア上左半分のスペースにあって、右半分を見ると、パナソニックの補聴器の広告になっているのだ。やられた。

 なにしろこれは、京阪電車でしか使えない広告なのである。製作コストと露出を考え合わせると、非常にコスト高の広告と言える。が、インパクトはきわめて大きく、露出の小ささを補って余りあるものがある。やるねー。

 まあ、おれはまだ「四条」が「七条」に聞こえることはないが、「枚方市」「エロ事師」に聞こえることがある。なに、そっちのほうが重症だって? いや、これはたぶん、耳じゃなくて脳のほうに問題があるのだと思うが……。



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2006年10月12日 (木)

微妙だが決定的なちがい

Cola consumption linked to weaker bones in women (CNN.com)
http://www.cnn.com/2006/HEALTH/10/10/cola.consumption.reut/

Cola linked to weak bones (Aljazeera.Net)
http://english.aljazeera.net/NR/exeres/E9FDB56A-C3F7-4698-87FE-969ABE75A8CA.htm

 コーラの摂取と女性の骨粗鬆症に因果関係があるかもしれないという研究についての記事だが、じつはこの二紙の記事の文面は“ほとんど同じ”である。同じロイターの配信記事なのだから、あたりまえと言えばあたりまえだ。だが、“まったく同じ”でないところが面白いのだなあ。

 よーく読み比べると、このふたつの記事は、言葉遣いが要所要所で微妙に異なっている。その結果、CNNのほうは、コーラと女性の骨粗鬆症の因果関係について、“はっきりしたことはまだわからないが、女性は気をつけるに越したことはない”という比較的ニュートラルな印象を与えているのに対して、アルジャジーラのほうは、ちゃんと読めば重要な部分はCNNとまったく同じ文面であるにもかかわらず、周辺部分のちょっとした言い換えや小見出しをつけるといった工夫によって、コーラと骨粗鬆症の因果関係がより強く印象づけられるように読者を誘導していることがわかる。なかなかの職人藝だ。CNNのほうには、Copyright 2006 Reuters. All rights reserved.This material may not be published, broadcast, rewritten, or redistributed. という権利の明示があるから、おそらくアルジャジーラのほうがロイターの原文をいじっているのだろうが、編集権として容認される範囲には留まっているだろう。うまいものだ。じっくり読まずに、ざっと斜め読みをすると、両者の与える印象のちがいが、いっそうはっきりする。

 いや、だからアルジャジーラはけしからんと言いたいのではないのだ。むしろアルジャジーラは、立ち位置のしっかりした骨のある媒体である。おれは、報道というのは本質的にこういうものなのだと、改めて肝に銘じるに足る面白い事例だと言いたいだけなのだ。なにしろ、コーラというのはアメリカ文化の象徴としての意味を持つものであり、その象徴に関する科学的なニュースをうまく利用して、ほとんどサブリミナルに近いレベルで反米感情に訴えるアルジャジーラの藝には、もの書きの端くれとして学ぶべきところがある。

 ま、それはともかく、おれたちの子供のころには、「コーラを飲むと骨が溶ける」などとまことしやかに言われたもんだけど、このニュースでまたそういう話が再燃するのかねえ? 要するに、どんなものだって、過ぎたるは及ばざるがごとしというだけの話じゃないのかなあ?



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2006年10月11日 (水)

“小”がつくほうが大物だと思う

 またまたやってまいりました、おなじみ「ヘンな検索語」の時間でございます。このブログを検索エンジンで見つけた方が検索に使った奇妙な言葉をシリーズで(?)ご紹介しておるわけですが、さて、今日の検索語は――

「小松崎茂 松崎しげる」

 あのー、この人はいったい全体、どういう目的でこんな検索をしているのでありましょうか? 「いいネタ思いついたけど、先に思いついているやつがいたらイヤだな」という感じかなあ? まさか、“○○と××くらいちがう”遊びのネタを考えているとか?

 いや、ちょっとウケましたけどね。



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2006年10月10日 (火)

地震波の真相

 「あー、今日諸君にこの地下大運動場に集まってもらったのは、ほかでもない、われらが親愛なる将軍様の思し召しによるものである」
 「マンセー! マンセー!」
 「言うまでもなく諸君は、わが民族が誇る、選りすぐりのマスゲーム集団である」
 「マンセー!」
 「諸君には重要な使命がある。これは諸君にしかできないことなのだ。偉大なる将軍様もたいへん期待しておいでだぞ」
 「マンセー!」
 「では、将軍様のご指示を伝える」
 「マンセー!」
 「私の合図でいっせいに跳び上がるのだ。ぴったり同時に跳び上がり、ぴったり同時に着地しなくてはならん。わずかな狂いも許されんぞ」
 「マンセー!」
 「よし、行くぞ。イル、イー、サム!」


ズ、ズーーーン!!



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気分はもう戦争

 おれはときどき思うのだ。北朝鮮のミサイルのどれかは、ターゲットを平壌に設定してあるのではないかと。いや、つまり、どんなひどいところにも、まともな人間がひとりやふたりは紛れ込み生き延びていて、じっとチャンスの到来を窺っているのではあるまいかと夢想するのである。

 戦争だけは回避してほしいもんだなあ。でも、とうとうやっちまったもんなあ、核実験。アメリカの堪忍袋の緒が切れて(もう切れたと思うが)、国連決議の錦の御旗を得たら(今度は単独行動はすまい)、容赦なく北朝鮮を叩くだろう。となると、北朝鮮は、崩壊までのわずかな時間に、最後っ屁のようにして、最も近くにあるアメリカの五十一番めの州を攻撃してくるだろう。北朝鮮がぶっ潰れるまでに何発撃てるかは知らんが……。

 冗談抜きで、覚悟しとかなくちゃならんなあ。北朝鮮の精密誘導技術などたかが知れているだろうから、なるべく人けのないところに落ちますように……。



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2006年10月 8日 (日)

さわやかなキャタピラ

 ついでに言うと、砂浜を走れるようにしたキャタピラは、当然“キャタピラなぎさ”と言うのである。今夜は連休で酒を飲みすぎてあきらかに酔っているらしいのだが、ゆめ疑うことなかれ。



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よくわかる外国語訳

 そういえば、以前から“ヘルメット”のことをドイツ語で“アイゼンかつら”“おはぎ”のことを英語で“アン・ライス”と言うのだと勝手に主張しているのだが、“タイヤチェーン”のことは英語でたぶん“鎖キャタピラ”と言うにちがいない。ちがいないってば!



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キャタピラ生物は可能か?

 SFファンとして不覚であった。当然考えてみるべきことを見落としていたのだ。

 やわらか戦車は、なにしろ“さらわれた先の現地妻”や隠し子(?)がいたりするくらいであるから生殖能力があるわけであって、兵器であると同時に、たぶん生物である。だとすると、SFファンは問うべきであろう。こいつはどういう進化をしたのか? 生物がキャタピラという構造を獲得することがあり得るか? あり得るとすれば、どんな環境で進化したと考えられるか?

 「そもそも、なにが哀しくて、キャタピラなどというまわりくどい構造を生物が獲得しなければならないのか?」などと問うてはならない。まわりくどいから面白いのであって、面白ければそれでいいのである。また、「キャタピラはそもそも芋虫のことではないか」というツッコミもなしだ。あれは部分構造を回転させて移動しているわけではない。

 生物が車輪という構造を獲得することがあり得るかという考察は、古典中の古典「ハイウェイ惑星」石原藤夫)や、小松左京『はみだし生物学』などで行われており、SFファンにはおなじみの問題なのだが、キャタピラはどうだろう? まあ、「ハイウェイ惑星」の車輪生物はあまりに有名だから、キャタピラ生物についても誰かが真面目に考察していたとしても、おれはさほど驚かないけれどもねえ(ファーストコンタクトマニアとかがやってそうだ)。

 まず、ここで言う“キャタピラを獲得した生物”には、サイボーグは含めないこととする。機械を作れる方向に進化した生物が、遅かれ早かれ、みずからの身体の設計図を書き換えたり、機械と融合したりしてゆくのはあたりまえの話であって、宇宙のどこかにそんなやつらがおっても面白くもなんともない。

 さて、キャタピラを獲得するには、まずやはり車輪を獲得しなければならない。車輪というか、軸の周囲を回転する構造だ。肉体の一部が本体と分離して回っているなどという構造を、単一の種がダーウィン的進化で獲得可能かどうかは、きわめて疑わしい。極微のレベルであれば、分子モーターと呼べる構造で鞭毛を回転させている細菌はいるが、大きな生物では、まず無理だろう。なにしろ、車輪というのは、回れるか回れないかであって、うまく回るか無様に回るかはあるとしても、回れる状態と回れない状態の中間の構造があったのでは、まったく生存価を持たないはずである。よくダーウィン進化論の反論に挙げられる目や翼の構造以上に、車輪は“いきなり完成形を獲得するしかない”形質であると言えよう。

 この、単一の種による車輪獲得の難しさに対して、「ハイウェイ惑星」は、人工的かつ永続的環境と複数種の生物の共生という形でひとつのモデルを提示しているのだが、やはりおれごときの発想力ではいくら頭をひねっても石原藤夫を超えるようなアイディアは出てこない。というわけで、ともかく、車輪は「ハイウェイ惑星」方式で獲得したことにして先を考えよう。つまり、強靭な自己修復・自己整備機能を備えた舗装路が知的生物によって張り巡らされた惑星があり、そのハイウェイを残したまま、その知的生物は惑星を去ってしまい、長い年月が経った――という設定である。

 で、「ハイウェイ惑星」を出発点とするなら、キャタピラ生物が出現する可能性はかなり高くなるだろう。円盤状生物と四足生物との共生でクルマのような行動様式(?)を獲得した生物がいるハイウェイ惑星で、環境の激変が生じたとする。ハイウェイの自己修復機能がなんらかの外的要因によって破壊され、どんどん道が荒れてきてしまったのだ。クルマ生物複合体は、長年の進化でクルマとして動くことに最適化されてしまっており、いまさら脚で歩くなどという効率の悪い方法に切り替えたのでは、とても生き残れない。環境が激変しても、進化に後戻りが容易に利くとは考えにくい。いまのコウモリに地べたを高速で駆けまわって餌を捕まえろと言っているようなものである。

 デコボコ道を走らなければならなくなったクルマ生物複合体を補助するため、車輪でもある円盤状生物の中から、路面に並んで横たわって、デコボコを緩和しようとする集団が現れる。少しでもクルマ生物複合体は走りやすくなるだろう。((四足生物+円盤状生物a)+円盤状生物b)という共生関係が成り立ちはじめる。円盤状生物bは、そのうち、より薄く平たくなり、複数個体が接合して隙間を作らないように進化してゆく。

 そうした進化と共生の途上で、クルマ生物複合体の車輪(円盤状生物a)が、路面に広がっている円盤状生物bを、うっかり巻き込んでしまうということが何度も起こる。あるとき、巻き込まれた円盤状生物bの接合体がベルト状にちぎれて、クルマ生物複合体の前輪と後輪をまとめて取り囲むようにしてぐるりと一周してしまうという偶然が起こる。キャタピラの誕生である。あとは、キャタピラが安定して回転するように、車輪が増えてゆけばよい。

 というわけで、やわらか戦車は“故障したハイウェイ惑星”で進化した生物なのかもしれない――というのがおれの説なのである。



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2006年10月 6日 (金)

退却とは退き去ることなり

Yawaraka_sensha01Yawaraka_sensha02Yawaraka_sensha03 退き得ずして退却を誓う心の悲しさよ……ってわけで、とうとう、やわらか戦車が行きつけのコンビニにまで退却してきたので、うっかり一個買ってしまう。うーん、退却ストラップがいちばん欲しかったんだけどな。ま、退却マスコットでもいいや。

 やわらか戦車の生きざまにはなんとなく親近感を覚えるので、ラレコ先生に於かれては、これからもがんばっていただきたいものである。

 それはともかく、やわらか戦車って、生まれたときの百鬼丸みたいだと思うのはおれだけだろうか?



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2006年10月 4日 (水)

巨大な飛躍

Software finds missing 'a' in Armstrong's moon quote (CNN.com)
http://edition.cnn.com/2006/US/09/30/moon.quote.ap/

HOUSTON, Texas (AP) -- That's one small word for astronaut Neil Armstrong, one giant revision for grammar sticklers everywhere.
An Australian computer programmer says he found the missing "a" from Armstrong's famous first words from the moon in 1969, when the world heard the phrase, "That's one small step for man, one giant leap for mankind."

(中略)

Ford said he downloaded the audio recording of Armstrong's words from a NASA Web site and analyzed the statement with software that allows disabled people to communicate through computers using their nerve impulses.
In a graphical representation of the famous phrase, Ford said he found evidence that the missing "a" was spoken and transmitted to NASA.

 これが "One small step for a man" なのか "One small step for man" なのかについては、多少なりとも英語に関心がある人にとっては長年の大問題(?)なのだが、ようやくテクノロジーがほぼ決着をつけたようだ。アームストロングは“言ったつもり”だったらしいんだが……。オーストラリアのプログラマが、身障者が神経インパルスを用いてコンピュータを使うためのソフトウェアを用いて分析したところ、この“失われた a”は、たしかに発音され、NASAにも送られたと判断するに足る証拠を発見したとのことである。オーストラリアのプログラマって言うから、一瞬、グレッグ・イーガンがやったのかと思ったよ。

 いやあ、これで長年の胸のつかえが取れた。これからは、引用するときには堂々と"One small step for a man"と言おう。まあ、あくまで "persuasive" な結論だけどね。

 ♪Giant steps are what you take
   Walking on the moon...



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『天涯の砦』(小川一水/ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

 いやもうアレでしょう、宇宙SFが好きな人は、表紙見ただけで手に取っちゃうでしょう。なにやらピザパイのひと切れのようなものに宇宙船と思しきものがめり込んだまま、宇宙空間を漂っているらしい。乗っている人間はどうなっているのだ? そもそも、このピザパイはなんだ?

 このピザパイを見ただけで、回転体の一部であろうと書店で手に取ったSFファンは推測するだろう。とすれば、おそらく宇宙ステーションだ。居住部を回転させて遠心力を擬似的な重力とする設計の宇宙船はあるだろうが、このピザパイにめり込んでいる宇宙船の大きさからすれば、このピザパイが宇宙船の一部だとしたら、とてつもなく巨大な宇宙船だということになる。そんなものの巨大な居住区にこのサイズの宇宙船がめり込むなどという事故は、ちょっと想定しにくい。いったいそんなところで、小さいほうの宇宙船はなにをしていたというのだ? これは、宇宙ステーションにドッキングした宇宙船が、ステーションの部分構造ごと、なんらかの原因で吹き飛ばされたと推測するのが妥当だろう。

 というわけで、そのとおりなのである。月と地球の中継ステーションとして機能する巨大な軌道複合体“望天”を、想定外の大事故が襲う。たまたまドッキングしていた月往還船“わかたけ”は、ステーションの扇形の一区画と共に、虚空に吹き飛ばされる。その奇妙な複合体の中には、ところどころ奇跡的に気密が保たれた区画に、数人の生存者があった。こんな極限状況に対処できそうなエキスパートはひとりもいない。最も宇宙慣れしているのは下っ端の軌道業務員という始末で、パンピーもいれば子供も犬もいる。大事故での即死は免れたものの、絶望的な状況であることはたしかだ。そんな状況下で、生存者たちはダクトを伝声管に用いて連絡を取りつつ、真空と無重力という、“無”との闘いを開始する。さしあたりの幸運を噛みしめる間もないまま、事故の衝撃で速度を失った複合体は大気圏への突入軌道にあることが判明。目前の危機を回避する方法はただひとつだが、それが成功したとしても……。

 絵に描いたようなディザスターノベル。こういうのが好きな人にはたまらない。やっぱり宇宙じゃ事故が起きなくては(いや、フィクションではですよ、あくまで)。宇宙というのは、べつにバンデル星人(ふる~)やらなにやらが襲ってこなくても、ブラックホールが迫ってこなくても、ただただそこにあるだけ(というか、そこにないだけ)で十二分に冷たく過酷な圧倒的虚無である。

 「開けるな、死ぬぞ!」
 二ノ瀬は腹の底から叫んだ。返ってきたのは、半分笑っているような戸惑いの声だった。
 ――外に怪物でもいるんですか。
 これですべてを説明しなければならなくなったが、それも仕方ないと二ノ瀬は腹をくくった。
 「外には何もないんです」

 うまいね、これは。まあ、おれたちがこの星の上でふつうに生きていて、「外には何もな」かったことなんぞ、まず一度もないわな。宇宙というのは、そういうところなのだ。そういうところだということを、小川一水は真正面から描いてエンタテインメントにする。SFにする。SFを読み慣れている人ほど、心理的には宇宙が自分の庭みたいになってしまっていて、なにかよっぽど派手なことが起こらないともの足りなく思うものだろうけど、たまには宇宙が暗く冷たいことを思い出そう。あのなぁ、宇宙ってのはなぁ、どっちをどっちをどっちを向いても宇宙、外には何もないんだぞ!

 さしずめ、宇宙版『ポセイドン・アドベンチャー』、ディザスターノベルの勘所を押さえた、手に汗握る傑作である。ただし、あの転覆した豪華客船の事故とちがうのは、こちらの生存者たちは、いくら上をめざして登ったとしても、海面なんかいつまで経っても現れない点だ。というか、そもそも“上”なんてものがない。上もなければ下もない、そして外にはなにもない、はー、よいよい。

 いやあ、宇宙での事故って、ほんっとうにいいもんですねー。



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2006年10月 2日 (月)

実写版『名探偵コナン』

 ちぇっ、主演は池乃めだかじゃないのか……。



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2006年10月 1日 (日)

特殊だっていいじゃないか

 おおおお、いいねえ、眼鏡しょこたん。こういう娘が欲しいものである。

 クイズが苦手だそうだが、ちょっと意外である。おたくというのは比較的クイズが得意なもんだが、中川翔子の場合、知識が特殊な分野に限定されすぎているのかもしれんなあ。楳図かずおの問題とか、ブルース・リーの問題とか、松田聖子の問題とかばかり出るクイズ番組なんてないもんなあ。仕事ぶりを観てると、けっして頭が悪いわけではなく、むしろいいほうだと思うのだが、特殊すぎるのでしょうな、得意分野が。もし『カルトQ』が復活して、楳図かずおをテーマにやるときには、ぜひ出演すべきでありましょう。敵が同年代であればダントツで勝つでしょうな。前から不思議に思っているのだが、中川翔子が好きなものというのは、どう考えても、彼女の親の世代、つまり、おれたちくらいの世代が好きなものだ。おそらく、しょこたんは親もかなりのおたくで、相当影響を受けているのだろう。しょこたんなら、おじさんとでも相当話が合いそうですぞ。どうも彼女を見てると、「親の因果が子に報い……」って言葉が脳裡をよぎるのではあるが……。

 どう見ても頭はいいのに、学校的な勉強というものを怖ろしいほどしていないアイドルの代表格に、若槻千夏がいますな。こういうコは、いったん一念発起すると呆れるくらい勉強してしまうので、本気で芸能界で生き残る気になれば、意外な分野で頭角を現す可能性がある。頭の回転が速いコだけに、器用貧乏化して使い捨てられないか心配だ。おれ、けっこう好きなんだよ。野田社長時代のイエローキャブからデビューしてればよかったのかもね。野田社長が育てたアイドルには、ひと味ちがういいコが多くて、おれはあの社長の眼力を相当信用している。まあ、若槻千夏も、プライベートで仲が良いという MEGUMI 姐さんによい影響を受けていれば、今後の身の振りかたも真剣に考えてはいるだろう。消えてほしくはないコだなあ。



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今月の言葉

やわらか電車

 無理に押し込めば、もう七、八人は入ります。



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老人と中年のポルカ

 おれが台所のカレンダーをめくると、それを見ていた母が言った――「今月は祝日がないのやな」

 「そうやな」
 「十二月もないんとちゃうの」
 「なんでやねん、天皇誕生日があるやろさ」
 「天皇誕生日て十一月とちがうの?」
 「なんでやねん、十二月や」
 「天皇誕生日て、四月二十九日とちがうの?」(だったら、なぜさっきは十一月だと思っていたのだ?)
 「なんでやねん、いつの天皇の話や」

 だが、カレンダーをよく見ると、十月九日は移動祝日の「体育の日」である。たまたま今月のカレンダーの配色が暗い台所ではわかりにくいだけだったのだ。それに気づいたおれは言った――

 「よう見たら、九日は祝日やな」
 「なんでや?」
 「“体育の日”やがな」
 「“体育の日”て十日とちがうの?」
 「移動祝日やがな。三連休になるように法律ができたやろう」
 「そやけど、今年はたまたまで、ほんまは十日やろ?」
 「ほんまもなにも、その年、その年でちがう日になるんやがな」
 「そやけど、ほんまは十日やろ?」
 「そりゃまあ、一応十日ちゅう基準があるから移動できるわけやけどな」
 「そやから、ほんまは十日や」
 「ほんまはて……ほんなら、十日でない年の“体育の日”はパチもんかい」



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