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2006年5月 2日 (火)

《大魔神》シリーズでストレス解消

 連休三日めにして、GyaOでやってる《大魔神》シリーズ(5月15日正午まで)を三本とも観てしまった。むろん、おれの歳だと子供のころにしばしばテレビでやっていたので全部観たことはあるのだが、まあ、最後に観てから三十年は経っているんで、ついつい懐かし心が湧いて観てしまったわけなのである。

 『大魔神』『大魔神怒る』『大魔神逆襲』の三本で《大魔神》シリーズは打ち止めになっているが、こうして大人の眼で観ても、なかなか面白い。もう、これ以上ないくらいの定石どおりの勧善懲悪カタルシスの塊であって、なにも考えずに連休でだらだらしながら頭を休めるには持ってこいの痛快特撮時代劇である。定石どおりだからといって、クオリティが低いわけではない。むしろ、いま観ても充分楽しめる質の高さなのだ。ずし~~ん! ずし~~ん! と、あの重量感のある足音を響かせながら、顔が緑色になるほどに怒り狂った大魔神が、社会保険庁やら雇用・能力開発機構やらを蹴散らしてゆくシーンを想像しない庶民はおらんだろう。いや、マジで、時代劇を頭の中でそういうふうに翻訳して観ると痛快だぜ。

 おれは『大魔神怒る』がいちばん好きだなあ。健康的な高田美和よりも、ちょっと病的ではかなげな藤村志保のほうが好きだということもあるが(印象はあくまで当時)、二本目くらいがやっぱりいちばん脂が乗ってますな。『十戒』へのオマージュシーンなどという遊び心もある。

 『大魔神逆襲』ってのは、よく考えるとタイトルがおかしい。前二作ではたしかに悪者どもが武人像を破壊しようとするシーンがあるんだが、『大魔神逆襲』だけはそういうシーンはないのである。つまり、唯一“逆襲”じゃない三本めが、なぜか『大魔神逆襲』なのである。興行的にいろいろあったんでありましょう。映画のタイトルってのは、存外に大人の事情の塊ですからなあ。でもまあ、『大魔神逆襲』には、北林谷栄が出てるのでオーケー。この人ときたら、この時代にすでに妖しいお婆さんなのである。最高ですな。主演格の少年が二宮秀樹ってのもいい(『大魔神』にも出てるけど)。誰それってあなた、『マグマ大使』ガム君ですがな。なんちゅうか、このころの二宮少年は、男が見てても可愛いんだよね。声がいいわな、声が。ショタコン新“ブログの女王”のことではない)の女性というものがどういう感じなのか、おれでもかすかに想像できるくらいに、なにやら妖しいいとおしさを覚えてしまう好少年である。もっとも、今やおれとほぼ同じくらいのおっさんになっているにちがいないのだが……。

 こうして懐かしいものを観直すと、筒井康隆がシナリオを書いた『大魔神』の映画化が頓挫してしまったのは、返すがえすも残念だ。まだ映画化される可能性はあるのかなあ?

 タモリの“大魔神子”も、もう一度観たいなあ。

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