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2006年3月 4日 (土)

覆水盆に帰らず増殖する

「それでも貴方は使いますか?」WinnyユーザーにIPAがウイルス被害を警告(INTERNET Watch)
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/03/03/11101.html

 情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)は3日、2006年2月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を公表した。2006年2月のウイルスの検出数は約256万個、不正アクセスの届出件数は26件で、いずれも1月の件数からは減少した。また、2月の呼びかけとして、Winnyを介して情報漏洩を引き起こすウイルス「Antinny」への注意文を掲載した。
 IPA/ISECでは、ウイルス・不正アクセスの届出状況を伝える記事の冒頭で、Winnyを介した情報漏洩事故が多数発生していることを受け、「ファイル交換ソフトに潜む情報漏えいの危険性!!――それでも貴方は使いますか?」と題した警告を掲載している。

 いやあ、ホント、最近あまりといえばあまりにもWinnyを介した情報漏洩事故(“事件”と呼びたい感じもあるが……)が多い。“毎日のように報道される”なんて常套表現があるが、これはもう、ほんとうに“毎日”報道されているんだからただごとではない。毎日、最低一件、多い日は三、四件目にしたりする。「今日はどこの企業・団体の情報がWinnyで漏れるんだろう」などと妙な期待をしてしまうくらいだ。

 これほど世間で騒いでいるのに、職場のパソコンでWinnyを使っていたり、Winnyを使っている私物のパソコンに職場から持ち帰ったデータを入れていたりするやつの気が知れない。職場で仕事に使っているパソコンにWinnyをインストールするなど論外だが、どうしても自宅では使いたい、あるいは、使わなければならない性質の仕事をしているというのであれば、Winny専用のパソコンを設けて、そいつ用にしか使わない回線を一本引くくらいの覚悟が必要だろう。

 Winny自体がそもそも悪いとはおれは思わないし、どんな技術でも使いかた次第で毒にも薬にもなるだろうけれども、細心の注意を常時怠らない精神力と技術力と強運に絶対の自信があるのでもないかぎり、ふつうの人は“まだ”使わないに越したことはないと思うけどねえ。家電感覚で使えるような練れたものではないでしょう、まだまだ。ソフトウェアにロボット工学三原則を適用するとすれば、Winnyはお世辞にも安全で従順で自己防衛を能くするロボットだとは言えない。まあ、それを言うならWindowsだってロボット失格かもしれないが(笑)、あくまで程度問題である。おれは自分の精神力と技術力と強運に全然自信がないから、ただでさえ憂いごとの多い人生に好きこのんでもうひとつ上乗せする気にはなれず、怖ろしくてWinnyなど使えない。なにかあってもおれだけが痛い目を見るのであればそれはおれの勝手だが、痛いのはおれだけじゃすまないから怖ろしいのだ。

 IPAがだんだんトーンを強くして再三呼びかけているのも無理はない。でも、どうも警告が効いているとは思えないんだよねー。なにが悪いんでしょうね? 日本人の危機管理意識は希薄なんだろうか? こんなに災害の多い国なのにね。

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