電脳リフォーム詐欺?
▼今思い返すと、あれはつまり詐欺師か何かだったのだろうか (「不倒城」 2005年12月23日)
会社で読んでいて、噴き出しそうになった。こういう手合いがいるんだねえ。「通りがかりにお見受けしたところ、お宅は床下の換気が悪い。このままでは床や柱が腐って、たいへんなことになりますよ」の電脳版といったようなもんである。悪辣というよりは、あまりにもまぬけな手口がいっそ微笑ましいほどだ。
論理的にヘンなのは、こんな手に引っかかる会社だったとしたら、そもそも自社でウェブサーバを立てたりしていないだろう。コンテンツの簡単な更新くらいはできる程度に社員の誰かを教育して、インフラまわりは外部委託するはずである。自社でサーバを立てているなら、ping の何たるかを知っている社員がいないはずはない。休日を狙ってきているのは、そういう社員が出社している確率が少しでも低いだろうと考えているのかもしれないが、サーバやネットワークの管理者が休日に出勤している可能性は、全社平均よりも確実に高いはずだ。第一、社長であろうが専務であろうが、自分が基礎知識も持たない分野のことに関して、ふらりと現れた馬の骨と勝手に即日契約して金を払うなんてことをするはずがない。「わかる者が出てくる日に出直してきてくれ」となるだろう。
それにしても、このようなアプローチ(というか、詐欺未遂というか)をするのなら、もう少し素人目にも“見栄え”のするコマンドにすればいいのに。せめて、traceroute にするとか(って、そういう問題か)。
そのうち、自分で立てたエロサイトかなにかのアクセスログを印刷して持ってきて、「ここを見ていただきたい。ほら、おたくの会社から、あきらかにおたくの勤務時間中に不正アクセスを受けている。公表したらたいへんなことになりますよ」などと強請りにくるやつも現れるかもなあ。そういうのは“不適切アクセス”ではあるかもしれないが、不正アクセスじゃないってば。
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コメント
笑いました。「女子高生の間で噂の怪談」 http://yet.s61.xrea.com/mt/archives/000555.html を連想したですよ(^^)。
投稿: 野尻抱介 | 2006年1月12日 (木) 03時06分
付録に濁点を始められていたとは知りませなんだ。
また、御高説を楽しませていただきます。
投稿: takato | 2006年1月12日 (木) 13時30分
>野尻抱介さん
いいですねえ、その怪談。作ってるにしてもよくできてるし、実話だと言われると、案外そんな女子高生がいそうにも思えますし、女子高生の大家としては、そこいらへんの真偽のほどはどう思われますか?
>takatoさん
これはこれは! 旧日記にはしばしば感想をくださいましてありがとうございました。つい先日、ブログで再開したばかりです。こちらでも、好きなことをほざきますので、よろしくお願いします。
投稿: 冬樹蛉 | 2006年1月12日 (木) 23時20分