巨大バッタ求む『探偵!ナイトスクープ』
おなじみ『探偵!ナイトスクープ』。
今回の一本めは、笑う以外には感情を顔に出さない夫のほかの表情が見たいという若妻からの依頼。このダンナさんという人が、ほんとに穏やかな人なのである。あの手この手で喜ばせようとしても怒らせようとしても驚かせようとしても、まったく効きめなし。常にへらへら笑っているだけ。ここまで感情が顔に出ないと、不気味なほどである。なんか、玩具売場勤務の人だということで、ひょっとしてこれは職業病ではないのか?
二本めは、おなじみバッタシリーズ(って、まだ二回めだが)。子供のころ、近所の原っぱに30センチ級の巨大バッタが“ふつー”にいて、それがあたりまえだと思っていたが、人に話すと笑われるので、なんとかその実在を証明したいという姉妹からの依頼。一人ならともかく、二人揃って見たと言い張っているわけだから、多少は信憑性がある。というか、『探偵!ナイトスクープ』には、いままでもそういう巨大バッタ目撃例が何度も来ているそうなのだ。
これはロマンである。ツチノコやヒバゴンなんてのはウソ臭いが、これくらいのバッタならほんとうにいそうな気もする。おれが見たことのあるバッタで最大のものは、やはりショウリョウバッタで、15センチくらいはあったと思う。30センチ級のものもいてほしいとは思うね。
昆虫は内骨格がないわけだから、構造的にあまり巨大化するのは無理だ。必然的に自重で潰れてしまう。この姉妹によると、30センチのバッタは全然跳ねず、のそのそと歩くだけだったとのことだが、それはたしかに肯ける。跳ねたりした日には、腹が破裂してしまいかねない。しかし、古生代には、翼開長が70センチにも達するトンボの祖先・メガネウラやら、巨大節足動物はけっこう存在したわけで、現代でも条件がうまく整えば、相当大きな昆虫が出現するといったこともないとは言えないだろう。もしかしたら、あの原っぱには放射性物質か謎の化合物が廃棄されていて……って、そりゃ、むかしのSFのパターンだよなあ。
むろん、巨大バッタは簡単には見つからず。引き続き情報を待つということで終わり。今後、ほんとうに巨大バッタが見つかったときのための布石といったエピソードであった。『テレビのちから』じゃないけど、案外ほんとに見つかるのではないかという期待がある。なんなら、FBI超能力捜査官でも呼んで、巨大バッタがいる場所を透視させてはどうか?
三本めは、彼の母親が自分を嫌っているのではないか、なんとかギクシャクした関係を修復したいという女性からの依頼。
話を聴いてみれば、この女性、彼氏の家に毎週末泊まりにゆくばかりか、彼の母親にはなんの挨拶もなしで、彼も彼でそれを放置している。そりゃあ彼の母親にしてみれば、好印象を抱けようはずがない。びっくりだね。最近の若者は、ああいうノリなのか、このカップルがずばぬけて非常識なのか。もう、おじさんには、よくわかりません。
探偵の竹山は、なにやら居心地が悪そうだが、よい人キャラモードを活かして、卒なくこなしていた。要するに、このエピソード、ギャグでもなんでもなく、マジのお悩み相談なのである。『探偵!ナイトスクープ』としては、新パターンへの挑戦とでも言おうか。問題は無事解決、彼の母親も納得し、三者の関係は修復されたようだ。たまにはこういうパターンも面白い。こんなマジな話ばかりでも困るけど。
最近のナイトスクープは、どうやら新路線を模索しているのか、あるいは、パターンの拡張を模索しているのかもしれない。お笑いにしても感動話にしても、あまりにも予定調和的すぎると、やっぱり飽きるからである。常に新境地を開拓してゆくのは大事なことだと思うが、それによって元からのファンが離れていったのでは元も子もない。そのあたりの塩梅がむずかしいのだろうなあ。
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コメント
巨大カマキリ見た事あります!
やはり小さい頃だったのですけど、40くらいだったと思います。
でも誰も信じてくれないのです。
第一発見者は父親で「悪い事してると、こーゆーのに食べられるぞ」
と指を指して確かに言ったんです。夢じゃなかったと思うのですが、
もう父親とその話題について話す事はないと思います。
覚えてないでしょうから^^;
投稿: ひろ | 2009年5月 9日 (土) 23時31分
私も30センチのバッタを見たことあります。オンブバッタです。ショウリョウバッタのメスではありません。ショウリョウはスジが入ってますがオンブバッタは緑一色なのでみまちがえではないです。絶対に夢ではありません。畑でとれる特大のキュウリのような感じでした。見つけたのはそのとき一緒に虫取りをしていた友達です。第一言が、うわっ!バッタってこんな大きいのいるんや!でした。近づいて、どれ??と聞いてから見て仰天!うっそ、すげー!!でした。
捕まえようとしたのですが、バタバタと鳥が飛ぶような(はとみたいな音)を立てて50メートルくらい飛びました。その音の大きさにも驚きました。ほんとにウソでは無いです。見つけたのは大阪市東淀川区大道南というところです。
投稿: 北斗のトキ | 2010年9月18日 (土) 00時11分
>ひろさん、北斗のトキさん
う~む。こういう目撃例が複数出てくると、巨大昆虫というのはけっこういるのではないかと思えてきますねえ。
それにしても、30センチのバッタとは。「鳥が飛ぶような音」を立てて飛ぶってのは、ぜひ見てみたいもんです。30センチくらいなら、外骨格がしっかりしていれば、必ずしも自重で潰れることもなさそうですしね。
投稿: 冬樹蛉 | 2010年9月18日 (土) 01時57分