「よ」か「を」か、それが問題だ
深夜に目が冴えてしまったときには、部屋を暗くしてから、少し音楽を聴いて寝ることにしている。
いやあ、深夜に「知床旅情」をじっくり聴くといいねえ。いや、iTunes Music Store でこないだ衝動買いしたんだけどね。よく考えたら、「知床旅情」のようなよ〜く知っている曲ってのは、意外とCDを持っていないものなのである。たまにテレビの歌謡特番などで聴いて「いやあ、やっぱりいいねえ」と思うだけで、あえてCDなど買おうとしない。
iTMS ってのは、こういう“よく知ってて好きだけど、いつまで経っても音源を買おうとしない曲”を買うには、ほんとに持ってこいだよなあ。
ところで、「知床旅情」の最後のところ、「わたしを泣かすな 白いカモメよ」は、近年「白いカモメを」に変更されているって話をよく耳にする。iTMS で買ったバージョン(『百万本のバラ』所収)は、すでに「白いカモメを」だ。森繁久弥の原詩が「白いカモメを」だと判明したためなのだそうだけれど、これは大きな変更、というか、訂正だよなあ。つまり、白いカモメに呼びかけているのではなく、この詩の“語り手”が自身を「白いカモメ」と呼んでいたのだったのだ。え〜らいちがいやないか。
まあ、原詩がそうなのだったらいたしかたないが、「白いカモメを」って「白いカモメよ」よりも唄いにくいよなあ。
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