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2005年11月 7日 (月)

関西に出る怪獣

 ふつう、おれくらいの年ごろの大人なら誰もがよくやるように、ペギラやらカネゴンやらピグモンやらケムール人やら、漫然と怪獣のことを考えていたら、子供のころから身近に怪獣が出現していることを思い出した。おれは何度もそいつの目撃談を間近で耳にしている。そいつは百貨店の婦人用衣料品特売ワゴンなどによく出現するのだ。

おばちゃんA「あ、これええやんか。な、奥さん、これええやろ?」
おばちゃんB「あ、それええな。それの無地のやつあらへんか?」
おばちゃんA「あるんとちゃうか……あかんな、あらへんなあ。ガラモンばっかりや」
おばちゃんB「ガラモンばっかりやなあ」

 “ばっかり”というほどに大量にガラモンが出現しているのである。それは関西にしか出現しないのではないかという、いささか専門的見解もあることは述べておこう。ちなみに関西では、“パチモン”“バッタモン”などの目撃談もしばしば報告されるが、おそらくガラモンやピグモンの親戚筋だろうと思われる。

 「ガラモンは無地、というか、単純なツートンカラーではないか。おかしいではないか」というのは、関西人なら、大人になるまでに一度は抱く疑問である。

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