選択と集中の思想
二十年は使っているであろうハンディ掃除機がさすがに役に立たなくなってきたので、とりあえず持ち運べる掃除機を買おうと思い、むかしテレビ通販でよくやっていたターボタイガーのコピー商品みたいなのをウェブで買ってみた。千九百八十円というとんでもない値段なので、まあ、ハズレでもいいや。家電量販店のワゴンに二千円代で積んであるのを見たことがあるが、ここまで値下がりしてしまっていたとは。テレビ通販で盛んにやってたころには九千八百円していたはずなんだが、ブーム(?)が去ったいま、もはや単行本の価格である。テレビ通販はよっぽどぼったくっていたんだな。
で、そいつが今日届いたので、さっそく使ってみる。いやあ、噂には聞いていたが、これはすごいな。これを掃除機と呼んでいいのだろうか。もう、ただただひたすら強力なモーターそのものであって、それ以外の部品にはほとんど金がかかっていなさそうである。清々しいほど割り切った設計思想だ。強ければそれでいいんだ、力さえあればいいんだというシンプルな思想が、ちゃちいボディから伝わってくる。軽い。技術の粋を凝らして軽くしたのではなかろう。モーター以外はひたすらちゃちいから、自然と軽くなってしまっているのだ。まるでピザ屋のバイクにF1のエンジンを積んでいるかのようである。当然、静音などという尻の穴の小さいことはまったく考慮されていない。豪快な音がする。
スイッチを入れると、その瞬間、トルクで手首が回転するほど強力だ(;^^)。吸う吸う、めちゃくちゃ吸う。おれの部屋のような、ふつうの大きな掃除機が入り込めない魔窟を掃除するには、じつに便利だ。パソコンの横腹に空いている換気・放熱用の穴に埃が溜まって鬱陶しいなあと思っていたんだが、あっというまに吸い込んでしまった。うむ、これはよい買いものをした。はたしてこの掃除機、どのくらい長持ちするものやら。華奢な身体のわりにすごく無理をしているって感じがするからねえ。まあ、一年くらいはがんばってもらいたいな。
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