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2005年10月30日 (日)

劇場版『パタリロ!』を観る

 東映アニメBBで、劇場版『パタリロ! スターダスト計画』が配信されていたので、そういえば劇場版は観てないなと、一応、一般教養を培うべく勉強のために観ておく。

 劇場版と言っても、昨今のように九十分も百二十分も百五十分もあるようなものではない。五十分ほどのものである。魔矢峰央がオープニングのテーマ曲を唄っているのを聴けるのは、ちょっとお得かも(人生、なにをお得と考えるかの哲学にもよるが……)。臼井儀人が『クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦』で「大都会」の冒頭をちょろっと唄うといったようなものではないのである。まるまる一曲、映画オリジナルのテーマソングを唄っているのである。それがなかなかうまいのである。こんな(出たがりの)マンガ家を、おれはほかに知らない。もちろん、劇中にも(原作マンガと同じように)出てくる。まったく出たがりだ。

 で、出来はというと、まあ、映画だからといってとくにどうということはない。もっとハチャメチャをやってもよかったのではないか。脚本は田波靖男というから驚きだ。そう、植木等やクレージーキャッツの映画やら、《若大将》シリーズやらの田波靖男である。『パタリロ!』独特の無責任なバカノリについてゆけそうな人をほかに思いつかなかったのかもしれんが、田波靖男を以てしても、『パタリロ!』の映画化などという暴挙は荷が重かったようだ。宇宙空間にどこからともなく薔薇の花の帯が現れ、その真空の薔薇の園で見つめ合う宇宙服の男と男、不細工な少年とノリの軽いロボット……そんな世界をなんとか映画化してみせた人々に深い同情の念を禁じえない。ようこんなもん劇場でやったな、しかし。おれの感覚がもはやこういう世界には麻痺しているせいか、さほど面白いというものではなかったが、そこそこ健闘している。日本アニメ史に残る怪作とは言えよう。

 それにしても、『パタリロ!』も、もう二十五周年なんだねえ! おれもほんとに歳食ったもんだ。DVDもいろいろ出てるらしいから、いまの時代に『パタリロ!』にハマってしまう少年少女も新たに出現するかもしれない。羨ましいというか、気の毒にというか、ま、よいことだ。

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