めくるめく『ディアスポラ』
遅々として進まない『ディアスポラ』、ようやく第一部の2まで読んだ。なんかこれはアレだなあ、こう言っても年配者にしか伝わらないだろうけど、数学版「大いなる正午」(荒巻義雄)って感じだなあ。数学土木SF(笑)。そういう意味では、同じイーガンの「ルミナス」にも通じるものがある。
「数学SFはファンタジーですから」((C)大野万紀)ってのは、ルーディ・ラッカーとかを読んでいるかぎりでは、けだし名言であると大いに納得していたんだが、おれの中でイーガンは、この名言を覆そうとしている。イーガンは、数学で紛れもないSFが書ける稀有な作家ではあるまいかという気がしてきているのだった。「ルミナス」で充分そんな気がしたんだが、ひょっとして『ディアスポラ』はもっとすごいのではあるまいか。ああ、早く読み終えたい。だが、読み終えたくない。
どっちにしても、京都SFフェスティバルまでに読み終えられそうにないな、これは(;^^)。京フェスに行ったら(合宿だけかもしれないけど)、京フェスで「『ディアスポラ』が……」と誰かが言い出すや、「わー! わー! わー!」と言いながら耳をふさいでいるおっさんがいたら、それはおれである。
| 固定リンク
« 大酒呑みっぽい小道具 | トップページ | 神の降臨 »
コメント